Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます。光輝vsプライドトルーパーズです。
自分が元居た世界では正義のヒーローともてはやされている光輝と,第11宇宙で正真正銘の正義の味方の全開バトル。
GO(。・∀・)ノ゙


第11宇宙最強戦士vs放浪者,光輝

 光が弾けた

 獣を体現したような戦士が,正義の戦士に迫り吹き飛ばした。1人と2人は一定の距離に離れ互いの様子を見つつそれまでの攻防に震える。

 

「ぬぅ?!」

「こいつの速さ本物だぜ」

 

 超サイヤ人4になった光輝はそのまま2人に迫った。最初に反応したトッポはその剛拳で光輝を殴り飛ばそうとしたらしいが,それを真正面から拳を打ち付け仰け反ったのはトッポの方だった

 

「なにっ?!」

「オラああ!!」

 

 その隙を見逃さず,トッポの腹部に強烈な右ストレートが突き刺さり,トッポの巨体がゴムの様に簡単に飛んで行った。それを見たディスポが歯を食いしばり究極のサイヤ人を睨みつけた

 

「この野郎!」

「ふっ!」

 

 ディスポが姿を消したのを見て光輝も姿を消す。空中に螺旋を描き,あちこちで乱撃戦が行われる。それを見上げていたジレンは内心呟く

 

(孫悟空達が使っていた超サイヤ人ブルーではないが,あの変身はあれと同等のパワーアップと言った所か)

 

 消えては現れを何度も繰り返している。先程スピード負けをしていたのが嘘のように今度はディスポのスピードと張り合う事が出来ている。

 それを見たジレンは更なる分析をする。

 

「だが,ディスポと同等のスピードを出すのは超サイヤ人ブルーでは出来ていなかった。ならばあの変身は超サイヤ人ブルーよりも身体能力が優れていると考えるべきか」

 

 ジレンの知っている”孫悟空”は,ディスポのスピードを超サイヤ人ゴッドで体力を温存しつつカウンターを合わせる時にだけ超サイヤ人ブルーの力を解放していた所を見ると,今素で張り合えている光輝の変身は身体能力がブルーよりもあると考えるべきだろう。

 それに……

 

「ここだ!」

「なんだとっ?!」

 

 乱撃戦のさなか,数旬の隙を見出しディスポの顔面にカウンターを合わせた。

 

「ぐっ! この俺のスピードについてくるだと」

「お前は確かに早いが見切れない速さじゃない。それに,お前の攻撃はスピードが乗っている分直線的だ。なら何とかなる」

「そこまで見極めていたか」

 

 吹き飛ばされていたトッポがディスポの隣に並び立つ。

 見極めていたのはやつと戦った俺の影分身だが,それをわざわざ教える必要もない。

 このままならこの2人に勝つことは出来る。トッポのパワーも,ディスポのスピードも超サイヤ人4の俺なら対応が出来る。この2人がまだ実力を隠していることも想定は出来るが,そうされる前に片を付ける。

 

 光輝の分析が真に迫った時,その場を凍り付かせる低い声が”背後”から聞こえた

 

「俺が出る」

 

「——ッ?!」

 

 ふと背後から聞こえた声に,背筋を凍らした。目の前に敵がいると分かっていてもバッと背後を見ると,先程までこの戦いを観戦していたはずのジレンという男がいた。

 腕を組み,泰然自若とした様子でそれが却ってこいつの強さを感じさせる。

 

(いつの間に……?! こんなに簡単に背後を取られるなんて)

 

 ジレンはこちらに目を向けたまま腕を組んでいる。ただそれだけしかしていないのに,彼から放たれるプレッシャーは尋常ではなかった。

 ただこちらを見ているだけだと言うのに,こいつの放つ甚大な気が俺の肉体にダメージを与える程に。

 

「ジレン……分かった」

 

 トッポとディスポは下降し下からこの戦いを見るようである。

 3対1にならなくて良かったと思うべきなのか,それとも舐められていると怒るべきなのか微妙なラインだった。

 はっきり言って

 

 ──勝てないぞ

 

 俺の不安や焦り,そしてワクワクを悟ったのかジレンは口を開いた

 

「西沢光輝と言ったな,トッポとディスポを相手にあそこまで戦えるその力,見せてみろ」

 

 試練——そうとれる言葉とも言える。今こいつらからは最初程の殺気を感じない。けれど敵なのか味方なのかすらも分からないこの状態で,かつ今の俺を遥かに超越しているこの力

 

 ──試してみたい

 

「……ああ,見せてやるさ。ハッ──!!」

 

 気を吹き上がらせた光輝は姿を消す。次に現れたのはジレンの背後,彼の脳天に一撃を入れようとしたが

 

「なんッ?!」

 

 ジレンは既にこちらに目を向けており,光輝が背後に現れた時には既にカウンターが合わせられていて腹部に強烈な一撃が突き刺さっていた。

 肺にある空気が一瞬で押し出され,想定外のダメージが入る。それでもこいつらに一撃入れようと拳を振り上げようとした

 

「フンッ!!」

 

 けれどジレンの眼が紅く光ったと思えば,体勢を崩した光輝に見えない拳が叩きつけられていた。

 その拳の数は優に100を超え,一撃一撃が必殺の一撃に等しい

 

「ぐわあああ!!」

 

 その余りの威力にその場にとどまる事が出来ず光輝は吹き飛ばされる。空に吹き飛ばされた光輝は何とか空中に止まる事が出来たが,前を向いた時には既にジレンの姿が見えなかった。

 瞬間,背後から気配を感じた光輝は振り向きざまにエネルギー波を放つがそこには誰もいない

 

「しまっ?!」

 

 言葉途中で今度は頭上から衝撃が走り,地面へと叩き落される。衝撃を和らげることが出来ず,光輝はそのまま地面に激突した。

 それを観戦していたトッポとディスポが話す

 

「流石だな,ジレン」

「あの小僧をあんな簡単に」

 

 傍から見て光輝はジレンに弄ばれていた。ジレンが相手を叩きのめすと言うのはいつもの光景ではあるが,トッポとディスポは既に光輝がシーラスの言っていたような人間ではないと見極めていた。

 光輝からはそれ程の邪気を感じなかったし,拳を受けた自分達には分かる。

 そして何より

 

「孫悟空の知り合いが,それほど邪悪だとは思えん」

「ま,フリーザの野郎みたいな奴はいたがあいつからはそれを感じられねえからな」

 

 悟空が使う技を,悟空がする変身をした光輝への疑いは晴れていた。

 ならば何故ジレンが彼と戦っているのかと言う話になるのだが

 

「多重影分身の術!!」

 

 光輝の叫びが聞こえると,辺り一帯に煙が立ち上がった。

 その全てが超サイヤ人4の姿をした光輝だった。その数は優に100を超えており,先程トッポとディスポが戦った比ではない数の分身がジレンに迫っていた。

 

「これ程の分身を作り出すとは……修練にはもってこいだ」

「俺はお前に勝つつもりだ!!」

「無論,負けはせん」

 

 ジレンが光輝と戦う事にした理由の1つが修練という理由だ。

 無益な戦いをしないのがジレンの信条ではあるが,それを変える時がある。それは自身の修練の為や守るものがある時という理由。

 トッポとディスポ,この2人を同時に相手にして尚余裕を見せる光輝が作り出す影分身,ジレンにとっても修練には丁度の良い状況だった。

 

「フンッ!!」

 

 ジレンは瞬時に各分身の位置を把握しまたその眼が真紅に輝いた時,周囲から殴りかかろうとしていた光輝達は煙に巻かれて消えていく。しかし,その内の1人の左眼が蒼になっていた。その変化はジレンも気が付いていたが,瞬時にその分身も消し去る。それによって分身が得た経験が光輝に蓄積されるがそれは諸刃の剣でもある。

 

「グっ──!」

 

 一瞬使った反動によって出来た隙をジレンが見逃すはずが無かった。奥に控えていた本体の光輝へ瞬時に距離を詰めた。

 

「はやっ?!」

 

 驚愕したのも束の間,光輝の肉体にいくつもの拳の跡が浮き上がりそれに伴って光輝は再び吹き飛ばされる。それに伴ってチャクラコントロールが乱れ全ての影分身が消え去る。

 

(嘘だろッ?! 蒼眼を使っても見えないのかよ!)

 

 これまでの戦いにおいて光輝の力を底上げしてきた蒼眼の力,それすらも通用しない灰色の戦士。この短い戦闘において既に光輝の力は落ちている。それに一撃も入れる事も叶わず蹂躙されている現状は光輝すら予想出来なかった。

 

「ガっ?!」

 

 いつの間にか俺が吹き飛ばされていたのはどこかの岩場地帯,その内の岩場の1つに俺の身体は激突し動きを止めていた。

 

(ああ,なんか悟空さんとベジータさんが初めて戦った場所になんか似ている)

 

 ジレンの余りの強さにそんな現実逃避も起こってしまうが,それでも思う事はある

 

(やっぱり,世界は広いや)

 

 これでも俺はそれなりに強いつもりだった。悟空さん達が辿って来た道を俺も歩いてきた。俺自身の道も歩いてきた。仲間と,師匠と,家族も。誰かとの繋がりで強くなってきた俺の(拳・剣)をジレンはその身一つで凌駕してくる。

 体感,俺の知っている悟空さん達……愛美が言うにはタイムパトローラ―であるゼノ戦士達とも同等。それにまだジレンは力を隠している。

 

「ハハ―ッ!!」

 

 嬉しそうな声をあげた光輝に追いついてきたジレンも,トッポもディスポも訝し気な眼を見せる。敵が目の前にいるのにもかかわらず光輝の笑いは止まらなかった

 

「ハハッ!!」

 

 強敵——俺の戦っていた中でもこいつは遥かに強く,熱い戦士だ。

 俺は張り付いていた岩場を抜け出し,ジレンの間の前に立ち上がる。

 

 どれほど努力があったのだろう

 

「む?」

 

 どれほどの絶望があったのだろう

 

「その眼……なるほど」

 

 どれほどの力の渇望があったのだろう

 

「お前があの仮面の男と関わりは確かにあるようだ」

 

 金の瞳ではなく,その両眼を蒼赤に染めた光輝を見たジレンは呟いた。そして彼は初めて腕を解き仁王立ちの構えで向かい合う。

 

「最初に言っておく」

 

 言いながら光輝の周囲には闇を払いのける光の炎が燃え上がり,それが過去自分と相対した好敵手に似たものを感じたジレンは少しニヤリと笑った。

 

「俺の全身全霊——止めてみろ!!」

 

 超サイヤ人4——蒼赤の力……自分の出しえる全ての力を持って光輝はジレンに迫った。ジレンはその突撃を再び見えない拳を叩き込むことで阻止しようと考えた。

 

「——ッ!!」

 

 実際,光輝に幾千もの見えない拳が叩き込まれようとした。だけれども,ジレンのこの攻撃は実際は見えないと言う訳では無い。SAOの頃にいたアストラル系のモンスターならばともかく実際に光輝に攻撃して傷つけることが出来るのであれば実体化している筈。見えないのは単純に攻撃速度が凄まじすぎて目に追えないから。そしてその軌道にはそのジレンという人間の癖が現れる。

 光輝はその拳の軌道を全て読み切り,とうとうジレンの眼前に踏み込んだ

 

「ジレンのあの拳を見切ったのか?!!」

 

 ディスポが信じられないと言わんばかりに叫ぶが,それに答えている余裕は光輝にはなかった。拳の嵐が収まったと同時に今度はジレンの頑丈な肉体に右フックを突き刺した。

 ジレンに初めて攻撃を通した光輝はそれが千載一遇だと察し

 

「うおら嗚呼ああああ──ッ!!」

 

 苛烈,それを体現したように光輝はジレンに強烈なラッシュを仕掛けた。その一撃一撃に先程のジレンのような必殺級の一撃はない。ただジレンに反撃をさせないために,スピードを極限まで高めたラッシュ。

 

「あのもの,ここまで?!」

 

 その苛烈さにトッポをも唸らせる。そもそも,ジレンの攻撃を見切ると言う事自体が出来るものがほぼ存在しないのにもかかわらず反撃を許さない超速拳打。あの時の悟空とベジータが2人がかりで行っていた事をたった1人でやっている。

 唯一の弱点はスピードに力を入れすぎて攻撃の重さがジレンの身体にダメージを与えるかと言われれば微妙な所,そして

 

(ここだ!)

 

 ジレンはほんのわずかの隙を見つけ,その剛腕な腕から放たれるエルボーを振るう。

 スピードはある,しかしそれで完全に隙が無くなるかと言えばそうではない。17号のような人造人間達ならば兎も角人間である以上体力やスタミナという概念は存在する。それ故にどこかしらで必ず隙が生まれる。

 そこをついた完璧なカウンター

 

(なにっ?!)

 

 しかしその完璧なタイミングで放たれたカウンターを光輝はスピードを急激に下げタイミングをずらし,尚且つ自分の頭を下げる事でジレンの懐に入り込んだ。その余りに反射的,滑らかに行われたそれはジレンに”孫悟空”を思い起こさせた。

 

(この動き……身勝手の極意?!)

 

 頭が勝手に判断し肉体を動かす神の御業,それを使って自分を追い詰めた好敵手の動きに重なった

 

「オラぁア!!」

 

 数瞬の思考で活路を見出した光輝の拳はとうとうジレンの肉体に右の拳をのめり込ませた。肉体に響いた一撃はジレンとて完全に踏ん張る事は出来ずに一歩足を後退してしまう。

 

「野郎! とうとうジレンに一撃を入れやがった!!」

「むぅ……!!」

 

 そのやりとりを見ていたトッポとディスポも驚愕を露にした。時が止まったかのように光輝とジレンの動きはピタリと止まった。そして苦渋の顔で前のめりに倒れたのは……

 

 

「……ぐっ……が……あ」

 

 

 超サイヤ人4の変身が解けてしまい,短髪の黒髪に戻ってしまった光輝だった。気力を使い果たしてしまい,そのままジレンを目の前に地上へと落下し始めた。

 その光輝をトッポは咄嗟に救おうと動こうとしたが,パシッ! と乾いた音共に光輝の手を掴んでいたのはジレンだった。ジレンはそのまま下に下降して光輝を地面に放った。

 

「はぁ……はぁ……」

「その力,今の貴様には耐えられん力のようだな」

「……ははっ,やっぱりバレちまうか」

「無理をした力では俺には勝てん」

 

 確かに俺の力は一瞬だけならジレンに届いたかもしれない……けどか。頭が鈍器で殴られたみたいな頭痛がまた襲ってくるがもうこの症状とも長い付き合いだ,戦闘中ならばともかく今のジレン達からは敵意を感じない。それにさっき言った”修練”と言う言葉……どうやら俺は遊ばれたらしい。

 でも,敵意を感じないからこそ俺は全力で戦った。俺の今の出しえる最高の力,超サイヤ人4に蒼赤の力。究極のサイヤ人としての力と西沢光輝としての力が合わさっても届かなった。悟空さん達と関わった歴史の人なら悟空さん達はこのジレンに勝った事になる。

 

(ははっ……半端ないな)

 

 まだ見ぬ世界に到達している別次元の師匠たちを思い浮かべ笑みを浮かべる。……だけど,こう何度も感傷に浸る訳にはいかない。

 

「こんな時に……」

 

 戦闘が終わったからこそ気づいたが,こちらに真っすぐ向かってきている神の気……それにこの気はザマスだ。そしてその数は1つではなく3つ。残り2つの内1つは俺も知らない気だがもう一つの気には心当たりがある。ザマスによく似た気,それでいてその中にサイヤ人としての気も感じる。

 

「よい……しょっと」

「おい,無茶すんな」

 

 ディスポが先程と違ってどこか友好的な態度に変わっているが,それを気にする余裕が今の俺にはなかった。

 

「そんな訳にはいかない。タイムパトローラーとして,この戦いを終わらせる必要が俺にはあるんだ」

「タイムパトローラー……?」

 

 ディスポがどこか疑問符を出している表情だが,彼の疑問に答える前に俺達の上空に表れた。

 

「来たか──ッ!」

 

 俺が上空を見ていると既にジレンも上を見ていてこちらを見下ろしている3人の人影を目に収めた。1人はザマス,もう1人は金色の髪をオールバックにして,フカフカそうなコートを着ている人間。

 そして……

 

「貴様が──ッ!」

 

 亀仙流道着に似た漆黒の道着,あの人がする筈のない邪悪な笑みと共にこちらを見下したようにいる姿。悟飯さんが言うように,これはムカつく。悟空さんの身体を奪って,悟空さんの肉体をわが物で扱う醜悪な駄神。

 

「ブラック……!!」

 

 ゴクウブラック,ザマスが超ドラゴンボールで悟空さんの肉体を奪いトランクスさん達の世界を消滅させる羽目になった元凶。

 

「ほう,私の事は既に知っていたか。ならば……」

 

 ブラックはその姿を薄紅色の気と共に纏い見下してきた

 

「神の裁きを受ける覚悟も既に整っていると言う事だな,人間!!」

 

 漆黒の神が俺に迫った

 




お疲れさまです。
こういうサバイバルって,次から次に色々連戦出来るから行きつく暇もないんですよね。
という訳で,次回はブラック戦…満身創痍の光輝はこのままでは足手纏いですね…はて(。・ω・。),どうしましょう
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