Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます!短いですけど続きでございます。
光輝から変わって悟空ゼノ達の方です。では!


分岐世界線

 バラ色の光が弾け,漆黒の神が肩で息を切らし始める。

 

「人間め,どこまで俺達の邪魔をすればいいのだ!」

 

 目の前には既に自分の重りを外しどの歴史よりも凄まじい力を解放しているピッコロと,第11宇宙からやってきたと言うトッポが並んでいた。

 

「貴様のような奴を見逃すわけには行かない!」

「俺のライバルならばこの程度で弱音は吐かんがな。やはり貴様に”孫悟空”を使いこなす事は出来んようだ」

 

 ペッと血を吐き捨て,再びロゼの気を纏う。

 確かに今は自分が押されてはいるが,サイヤ人の肉体の特徴で今この時も自分の戦闘力は上がっている。

 それを実感しているブラックは,再び醜悪な笑みを浮かべ手を広げた

 

「馬鹿め,俺がこの身体を使いこなす事が出来ない? では見せてやろう,神の力を!」

 

 ロゼの力が再び戦闘力の上昇を始め,向かい合っているピッコロとトッポは歯を食いしばる。気合を込めてパワーを上げるのなら邪魔することは出来るが,ブラックにはそれがない。殆どオートで戦闘力を上げる。

 こちらの戦闘力がいくら高くとも,戦いが長引けばブラックのパワーが上がるだけだ。

 

「厄介だな」

「ああ,あいつを一気に消し去るパワーが必要だ」

 

 考える事は同じ,ピッコロとトッポは自らの更なる力を解放する。白銀の気を纏うピッコロ,トッポも自分の気をさらに引き上げる。

 しかし,そこで戦況が変わったのを感じた。自分の隣に並んだ悟空を見ながら言った

 

「孫,なぜ奴を逃がした」

「あいつなら光輝が倒すさ」

 

 端的に答えた悟空はブラックを見据えた。

 

「ブラック,今のおめえたちじゃオラ達には逆立ちしても勝てねえぞ」

「ふふふ,愚かな。お前達が強ければ強くなるほどこの肉体は更なる高みに辿り着ける!」

 

 しかしそのブラックの隣にも焦った表情を見せながらザマスが現れ,悟空達の方に悟天とディスポが合流した。ブラックは先程までいたハーツとカンバーを探すが,既に戦線を離脱していたのを見て裏切られたと察した。

 

「私よ,このままではこちらが不利だ。奴らはそこら辺の有象無象とは桁が違う」

 

 ブラックはその言葉に歯を食いしばり,相手を見る。

 この全ての面子の中で1,2を争う力持つであろう孫悟空,未だ底を知れないジレン,力を隠した状態でも自分と戦えるプライドトルーパーズの2人,そして自分の知っている遥かに力を上げているピッコロ,孫悟天。確かにこのままでは自分の力が上がる前にやられてしまうのがオチだ。

 

(ポタラを使うか?)

 

 自身の左耳に付けている神具の事を考える。

 使う事で二つの存在が一つの存在となり,絶大な力を得る事が出来る。不死身になったザマスと,戦闘民族サイヤ人の無限に高まる肉体を持つ自分が合体すればここにいる全てを凌駕する事が出来る。

 しかし合体する前に邪魔をされては使えない。そんな無粋な事をしないと信じたいが,そもそも人間を信じられないので無理だった。

 

(我々がこの手を使わなければならないとは)

 

 今までは相手がする側だったが,この事態になった事にハーツへの苛立ちが募る。ザマスの肩を掴み,はるか遠くの微生物の気を感じ取り,忌々しそうに悟空達を見て瞬間移動した。

 

「瞬間移動か,そう言えば使えるんだったな」

 

 悟空はそう呟き,戦闘の気配が消えたのを感じ超サイヤ人を解き他の面子と一緒に地面へと降り立った。

 

「孫悟空……でいいのかお前は」

 

 状況を把握する為にトッポは問いかけ,悟空はそれに頷いた。

 

「ああ,おめえは確かトッポだったよな。オラが会うのは初めてだけんど」

「初めてってどういう事だ?」

 

 ディスポが疑問符を出すと,悟空はどう説明したものかと腕を組み考えるがその役割はピッコロが果たす事になった。

 

「代わりに俺が話してやろう」

「お前は確か第7宇宙の……ピッコロだったか?」

「お前らが知っているピッコロと俺は別人だがな。先ずここにいる孫悟空と息子の悟天は──」

 

 そこからピッコロは悟空から聞いている情報について端的にプライドトルーパーズの面子に話した。

 いくつもの世界の話,その世界が恐らく超ドラゴンボールによって融合してしまった事。元に戻す方法は同じドラゴンボールを使う必要があると言う事。

 そして,この異変を止めるために戦う悟空達タイムパトロールの事。一通り聞いたトッポは確認するように聞いた。

 

「では我々が知っている孫悟空とベジータは後から来た超サイヤ人ブルーに変身した方で,お前はあの2人とは別の道を歩んだ孫悟空と言う事か?」

「ああ,その通りだ」

「……むう」

 

 トッポはそれを聞き悟空を見る。

 

「ん? どうしたんだ?」

「いや……我々が知っている孫悟空よりも落ち着きを感じると思ってな」

 

 トッポの知る孫悟空よりも,今目の前にいるタイムパトロールの孫悟空は貫禄とでもいうべきオーラを纏っていた。

 

「オラはさっきのオラよりかは年取ってかんな。そのせいじゃねえか?」

 

 この孫悟空,いつまでも若々しいから光輝ですら忘れがちだが実は肉体年齢も精神年齢もずっと高い。年齢に換算すれば元の世界の分を含めれば100歳は超えているというのもある。

 一応の納得はしたトッポは次の質問をした。

 

「あの光輝という者,一体何者なんだ?」

「……話すと長いんだけんど」

 

 悟空は話した。

 光輝の出自,自分達とは根本的に別の世界からやって来た事。訳があって今はサイヤ人の肉体に転生している事,一緒にタイムパトロールをしている事。到底にわかには信じられないと言うのが普通の感覚なのだろうが,意外にもすんなりと3人は受け入れた。

 

「なんか意外だね。そんな直ぐに受け入れるなんて」

 

 悟天も同じことを思ったのかつい言葉に出る。

 

「我々もあの光輝というものと拳を交えたからな。少なくとも,あのもののような邪気がない以上それを信じるしかあるまい」

 

 次にトッポ達は自分達がここにいた経緯について話した。

 シーラスと彼が連れていた仮面の男の事,その彼らが光輝を倒せば良いと言っていた事,だから光輝を探し戦いを挑んだこと。

 

「シーラス達はどうしてトッポさん達を光輝君にぶつけるような事をしたんだろう」

「分からん。しかし,光輝が殺し屋ヒットに殺されていないと言う事は奴も1枚かんでいる可能性があるな」

 

 よくよく考えれば,そもそも光輝がヒットに殺されている可能性だってあった。それでも光輝が生きていたから最初はヒットを退けたのかと思ったが,戦ってみた感じ光輝はまだヒットに力が及ぶか微妙なライン。ならば,そのヒットもこの出来事に1枚嚙んでいると考えるのが自然だ。

 そして,ヒットが光輝を殺さないと分かっていたからこそ光輝よりも実力が高い3人を光輝にぶつけようとした……そう考えるのが普通だ。

 

「あいつら何で光輝に拘んのかまだ分かんねえんだよな」

「あの光輝が奴らにとっては厄介だからではないのか?」

 

 ピッコロが今まで聞いた話から考えられる可能性で考えて問いかけたが,悟空は腕を組み微妙な顔をする。

 

「確かに光輝はオラ達の世界で生まれた訳じゃねえから歴史を直す為に戦える奴だけんど……」

 

 悟天は悟空の思っていることが分かったのか言葉を継いだ

 

「あ,そうか。もうこの世界はもう歴史の修正とかそんな次元じゃなくなってる。シーラス達が光輝君に拘る理由がこの世界が作られた時点で無くなっても良いんだ」

 

 シーラス達が光輝を殺そうとする理由,それは彼が歴史の改変を止めるにあたって一番都合のいい人物だからだと思っていた。元々光輝は悟空達の世界の生まれではない,その為歴史上で同一人物に出会う危険性が無く他のパトローラーに比べてまだ安全に歴史の改変を阻止できる人物。

 しかし,ことは既に歴史の改変とかの次元ではなくなっている。間違いなく相手側戦力ではあるだろうが,それでも光輝を消そうとする理由が悟空達には分からなかった。

 

「それに……」

 

 悟空は,トッポ達が言っていた仮面の男について考えた。

 フューが言っていた通りなら,彼は自分達の世界の戦士ではなく光輝の様に異世界の戦士……そして光輝と同じ蒼赤を持っている。

 

(光輝が言っていた仮面の男……もしかすっと……)

 

 パラレルワールド……様々な分岐点で起こる世界線の事,それを一瞬考えた悟空だった。

 

「孫悟空」

 

 その悟空の背中を呼びかける声,悟空が振り返るとジレンが内なる力を高めながら見ていた。ジレンが何を言いたいのか分かったのは,自分も彼と同じことを考えているからだろうか。

 

「ああ,ジレン。いっちょやろうぜ」

 

 自分と同じか,もしかすると凌駕しているかもしれない存在を前にして人は何を考えるのか。撤退? 間違ってはいないだろう。

 しかし,この2人の間にそんな考えは微塵もなかった。目指すものは違うかもしれないが”強さ”という1点において悟空とジレンに違いなんてない。

 

「え,お父さんここで戦うの?」

「やめておけ悟天。孫は言い出したら聞かん奴だ」

 

 呆れたように言うピッコロだが,これが孫悟空という人間だ。悟天は苦笑いしながらプライドトルーパーズを見ると,彼らは彼らで意外そうな顔でジレンを見ていた。

 

「こいつらの邪魔になる,少し離れるぞ」

「そのようだな。行くぞディスポ」

 

 ピッコロの言葉に素直に頷いた他の面子は2人から離れた地に降り立ちトッポ達に聞いた。

 

「ねえ,どうしてさっきびっくりした顔してたの?」

 

 悟空を知っているのなら強い奴に目がない事は知っている筈,それなのにどうしてびっくりしていたのか分からなかったのだ。

 

「いや,ジレンが自ら勝負を申し込むとは思わなかったのだ」

「俺もビックリしたぜ。大体俺達に手が負えない敵が来た時に出るあいつがな」

「それだけあの孫悟空の強さを確かめたいと言う事か」

 

 トッポの言葉に悟天は悟空とジレンを見る。どちらも赤と黒を基調とした衣装は似た者同士とでも思うのだろうが,彼らから発せられる雰囲気はピリピリしていた。

 その中でもジレン,ただ立っているだけだと言うのに発せられるプレッシャーは凄まじかった

 

(確かに,ジレンの強さは今の光輝君をずっと超えている)

 

 でも,自分の父親なら……孫悟空ならきっとジレンにも……。

 

「行くぞ孫悟空,あの西沢光輝を鍛え上げたその力見せてみろ!」

「ああ,オラもおめえになら……全開でやれそうだ!!」

 

 叫び──超サイヤ人4に変身した悟空は同じく紅蓮の気を纏ったジレンと激突した! 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れさまでした!
実は最初このピッコロさんを潜在能力解放状態位ならさせても良いかな…とか思ったんですが,あれは神龍によって出来た感じだとどうしても解釈するしかなかったのでこのピッコロは純粋な強さでブラックと戦っています。
未来編のピッコロをここまでの強さにする事が出来る悟空ゼノ…実は育成能力が凄かったりします。まあ光輝には時間があるからという理由でスローペースでしたが。

という訳で次回アンケ結果次第で悟空ゼノVSジレンに突入します!では!
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