2024年 4月11日 第59層 主街区 ダナク
今日も俺とお姉ちゃんは迷宮区に行こうとしたがその途中の原っぱでキリトとキリトが所属し前回の層から攻略組の仲間入りを果たした月夜の黒猫団の面々が寝ているのを見かけ声をかけた。
「キリト!」
「キリト君、プリヴィエート!」
「おお、光輝にレインじゃないか。どうしたんだ?」
「いや、今から迷宮区に行こうと・・・、そっちは昼寝?」
そう言って答えたのは月夜の黒猫団のリーダーとその仲間だった。
「そうそう、キリトがいきなり今日は寝るって言い出して・・・」
そうリーダである、ケイタが言い
「何でだって聞いたら」
ササマルが言い
「今日はアインクラッドで最高の〜」
テツオが言い
「季節で〜」
ダッカーが言い
「最高の」
サチさんが言いそして最後に
「気象設定だからな。」
キリトがしめた。お前ら息ぴったり過ぎないか?まあ高校の部活の仲間って言ってたしな。キリトも溶け込めてるみたいだし前回のボス戦の黒猫団の活躍は凄かったな。凄い堅実に攻めてタンクがいないから引き際も弁えてる。とてもあの時ドジった奴らとは思えない。
「まあ要は今日は昼寝には素晴らしい日って事か?」
「そゆこと」
そして見てたら俺も眠くなってきた。それを見たお姉ちゃんが
「もう、光輝くんも寝たいなら寝たいって言いなよ。」
「う、じゃあ寝たいです。」
「おう、じゃあこっちに来いよ。」
そうキリトに言われ俺とお姉ちゃんは横になった。
「わぁー、確かに気持ちいい!」
「うん!」
そう言ってたらそこに第三者の声が聞こえてきた。
「何してるの?あなた達」
そう言って来たのは攻略の・・・ウッホン、閃光で血盟騎士団副団長のアスナさんだった。そしてアスナさんの言い分は皆が一所懸命に迷宮区に挑んでんのに俺達は何やってんだとさ。そしてその不機嫌オーラで当てられたくないからサチさんとキリト以外の黒猫団は寝たフリをしてる。キリトがさっき俺とお姉ちゃんに言ったみたいに返した。そしてアスナさんは何時もと変わらないと言いキリトがだったらあんたも寝てみろよと言いアスナさんは無事キリトの隣で寝始めた。・・・キリトも冗談だったと思うんだけどなぁ。
そして黒猫団の男メンバーはアスナさんの寝顔を見ようと思ったらしいがサチさんとお姉ちゃんの絶対零度の視線でやめた。そして・・・
「はあ!俺が残るの?」
「当たり前でしょ!キリトがアスナさんに昼寝を勧めたんだから。」
昼寝にしては長すぎたし中途半端に目が覚めたから迷宮区に行こうとなりそしてアスナさんのガードをする為にキリトにサチさんが残っとけって言ったらこうなった。因みに今日はもう黒猫団に入れてもらう予定だ。キリト・・・お前の事は忘れないよ。
「いや、生きてるし!」
「何でわかった?」
「はぁ、わかったよ。俺が見とく。気をつけてな。」
あれ?無視ですかい。まあいいや。
「おう!」
「アスナちゃんに変なことしちゃだめだよ?」
「誰がするか!」
そうワハハと言いながら黒猫団と俺達は迷宮区に向かった。
そして8時間後ぐらいに戻って来たらまだいた。一体何時間寝てんねん。あっ
8時間ぐらいか、そう思いながらキリトに声かける。
「キリトまだいたの?」
「俺も早く攻略に行きたかった。」
そんな悲しそうな顔で言われてもな。というか美人さんの寝顔を見放題だったんだから普通なら喜ぶべきでは?攻略優先ってお前も大概ゲーム脳だな。
「でも女の子を1人ほっといたらダメだよ。最近は睡眠PKがあるんだから」
そうサチさんが言った。
「わかってるよ。だからちゃんといただろ」
睡眠PK・・・街中や圏内で安心して寝てた人達の指を第三者に動かされ決闘・・・完全決着モードを選び寝てる奴をズサズサ切り裂いてPKする。ラフコフが発明してしまったPK方だ。あの野郎どもあのクズ野郎よりもタチが悪いかもしれない。
「くちゅん!」
「へ?」
「えっ?」
そんな変なくしゃみとヨダレと共に副団長がお目覚めになった。こう見ると普通の女の子なんだけどな。そして皆でふふふと笑っていたらどんどん赤くなってそしていきなり立ち上がり腰の細剣に手を伸ばした。それで全員思わずキリトが座ってた所に隠れた。だが何時までも抜かず皆で恐る恐る見てみたら
「・・・はん1回」
『えっ?』
「ご飯を1回皆に奢る!それでチャラ。どう?」
そんなどうと聞かれてもと思ったが皆刺激するのはやめた方がいいと思ったのか思わず頷いた。
第57層 主街区 マーテン
「なぁ、あれKOBのアスナ様じゃないか?」
「本当だ!閃光のアスナ様だ!」
「あとの奴らは誰だ?」
「新聞で読んだ事あるわ。確か58層から攻略組に入った月夜の黒猫団よ。」
「それと・・・、うおっ!蒼赤の戦士と
「でも歌姫って言ってもめちゃくちゃ強いらしいよ。」
「それと蒼赤の戦士の保護者的な人らしい。ほら、手繋いでるだろ?」
・・・何か恥ずかしくなってきた。レストランに入ったら何か皆ザワザワしてちょっと居づらいというか、お姉ちゃんもちょっと赤色になってる。キリトとサチさんを除く黒猫団は自分達の名が轟いてて嬉しそうだけども。そして何でか分からないけどキリトとアスナさんは2人で食べさせようってなったから俺達と黒猫団は少し離れた所で食べる。お姉ちゃんがサチさんに話しかける。
「サチさんはキリト君気にならないの?」
『けほっけほっ!』
黒猫団がそれを聞いてむせる。どうしたんだろう?というかこのお店のご飯美味しいな。俺がご飯を美味しく頬張ってる間に会話が進む。
「うーん、気にならないって言えば嘘になるかも。でもね、私は自分からアプローチしようとは思わないよ。だって光輝くんとキリトのおかげで今あるこの命、それだけでも幸運だもん。それにその上にキリトも求めるなんて図々しいから。まあ、もう殆ど諦めてるんだけどね。」
「・・・そっか。そうだね、何かキリト君にはアスナちゃんがお似合いだもんね。」
「今はあんなだけど昔は案外仲良かったと思うけどなぁ。」
「そうなの?光輝くん。」
「うん。いやー俺が1回思いっきり寝坊してフロアボスを取られた時にそのまま攻略組を見てたんだけどあの2人のコンビネーションは凄かったな。あのコンビネーション捌くには今の俺も少し本気出さなきゃいけないだろうな。おまけにあれ多分無意識レベルだし。」
そう言ったら何か皆ちょっと驚いてるみたいだ。ふふん!そう思ってたらケイタさんが話し始めた。
「へぇ〜、あの二人がなぁ。今のあいつらかは想像できないな。俺達はあの二人が喧嘩してるとこしか見てないからな。」
ササマルが返す
「本当だな。くそー羨ましいぞキリト!」
そんな感じで皆と談笑していると
『キャーっ!』
外から悲鳴が聞こえてきた。それを聞いて皆頷いて速攻で店を出て悲鳴のあった方が行きそこに居たのは何かごっつい鎧を着てる人でおまけに槍が刺さって更におまけで教会の高い所にいる。
「アスナは教会の中から!俺はもし落ちたら受け止める!」
「わかった!」
そう言ってアスナさんは教会の中に入ってた。だけどそんなまどろこっしいのを待ってられず俺は飛びそして見た、鎧の中の人の目が全く何も恐れてない事に。強いて言うなら「あっ、やべ!」ってなってるぐらいか。そう思って手を伸ばしたが届く前にポリゴン片となり消えた。残ったのは刺さってた槍だけだった。
その後広場は騒然となった。決闘のWINNER画面がどこにも出ないのだ。つまりあの人は決闘ではなく違うもので殺された事になる。それも・・・起きている限り絶対安全な圏内でだ。アスナさん曰く教会の中も誰もいなかった。
最初から見てた目撃者を募った所おずおずと出てきたのはヨルコさんという人だった。
ヨルコさん曰く、今日あのフルプレートの男《カインズ》さんと今日はご飯を食べに来たのだがいきなりいなくなりそして教会の上を向いたらあの惨状になっていたそうだ。その後はもう何か無理そうだったから明日って事になった。別れる前にカインズさんの綴りを聞いといた。
そして俺達はお姉ちゃんの鑑定スキルであの槍の鑑定を行い出てきた名前は《ギルティゾーン》・・・アスナさんに聞いたら罪の茨と言うらしい。何それ怖い。そしてこの作り主が《グリムロック》って言う人の事も。そして俺達は第1層の黒鉄宮の全プレイヤーの名前が書いてある所に行き《kainzu》さんが亡くなっているのを確かめた。そして皆が確認したから皆で出て行こうとしたのだが俺は亡くなった方の姉と話した事を思い出して止まった。それを見たキリトが訝しげな視線で見てきた。
「光輝?どうしたんだ?」
「ねぇ、アルファベットで「か」ってKAとCAがあるよね?」
「うん。あるけどヨルコさん自身がカインズさんの綴りを教えてくれたのよ?流石に仲間の綴りは間違えないんじゃ・・・」
「うん。でも・・・」
「何か引っかかるの?」
そうお姉ちゃんが聞いてきた。
「うん。何かあのカインズが消える時の目がね。何か・・・死ぬのは怖くないみたいな目をしてたから。何かあるんじゃないかなと思って」
場に沈黙が走る。でも俺も確信がある訳では無いから顔を下げる。だけどお姉ちゃんがふっと笑って
「ねぇ、探すだけ探してみよ。Cの所を見れば良いだけなんだから。」
「そうだな。何か役に立つかもしれないしな。」
そう口々に言って皆でまたカインズさん探しをして見つけた。それも生きてる状態で。それを皆で見て今度こそ59層に行こうとして始まりの街の転移門に行こうとしたら
「キリトさん!光輝さん!」
そう言って来たのはディアベルさんと・・・確かタンクのシュミットって人だ。面白い人だったからよく覚えてる。それに青龍騎士団のタンクのリーダーだし。何か凄い慌ててる。そう思って声をかける
「どうしたの?」
「いや、君達が57層の圏内殺人の現場に居たって聞いてね。」
「カインズが死んだのは本当なのか?」
そうシュミットさんが聞いて来た。この様子なら関係者なのはディアベルじゃなくてシュミットさんだな。カインズさんの綴りを聞いてみる
「その質問に答える前に聞いてもいい?」
「なんだ?」
「カインズさんの綴りの始まりってKA?」
「いや、CAだ。」
それを聞いたら皆で少し驚いた感じがしてディアベルさんとシュミットさんは置いてけぼりを食らわした。そして俺達はまた向き直り
「いや、それならカインズさんは生きている。」
「はっ!?え、でもカインズは死んだって・・・、お前たちも目の前で見たんだろう?」
「うん。確かに見た。だけどもし生きてた場合ならあそこから消えた謎もさっきキリトと話してキリトが言った方法なら出来る。」
「あっ!さっきコソコソ話してたのはそれを考えてたの?」
「う、うん。ごめんねお姉ちゃん。」
「ウンウン、大丈夫。」
「それでキリトさん、その方法って?」
「ああ」
キリト曰くその方法とはあの鎧の耐久値が無くなるのと同時に転移結晶で転移したんじゃないかっていう物だった。そうすれば限りなく死亡エフェクトに近くそれでいて全く別の物になる。キリト頭良いな!
「なるほど、それなら確かに出来るかもしれない。」
「そうだね、それでいけそう。」
「うん。でも問題は何でヨルコさんが嘘をついたって事だ。ここまで来れば俺はヨルコさんとカインズさんは共犯だと思う。何でそんな事をしてるのかって言う鍵はやっぱりあの槍を作ったグリムロックだろうな。」
「なっ!?グリムロックなのか?その槍を作ったのは?」
「?ああ。カインズさんに貫いてたのはグリムロックさんが作った物だった。」
そう言ったら何かシュミットさんはビクビクしてる。ディアベルさんが落ち着きさせて話を聞く。
「・・・ヨルコとカインズと俺とグリムロックさんは昔同じギルドにいたんだ。黄金林檎っていうな。グリムロックさんとグリゼルダさんっていう夫婦が始めたギルドだ。だけどある出来事をきっかけに解散したんだ。」
「ある出来事?」
「その時ギルドで敏捷値が20も上がる指輪をドロップして、それをギルド内の誰かがつけるか売却してギルド資金にするかを多数決にしてそして売却になったんだ。そしてリーダーであるグリゼルダさんが売りに言ったんだが・・・、殺されて指輪も無くなっていた。」
『なっ!?』
「それでギルド内が不審状態になり空中分解したって所か。その売却を知っていたのはギルドメンバーだけだろうからな。 」
そう俺がしめた。そして俺はまた話始める。お姉ちゃんに向かって
「ねぇ、お姉ちゃん。」
「ん?何?」
「結婚しよ!」
「へ!?な、な、な、何で!?」
「いや、結婚した後の強制離婚ってどうなるのかなって思って。まあ普通に言えば夫婦の内どちらかが勝手に離婚した場合の事だよ。」
そう言ったら女の子メンバーが微妙な顔になり何かお姉ちゃんに怒られた。
「光輝くん、女の子にとって結婚は大事なことなの。それを離婚する為だけに結婚するのはお姉ちゃん嫌だな〜。」
「うっ、じゃあキリトとアスナさんやってよ。」
『なっ!?』
「何で俺なんだよ!」
「そうよ!誰がキリト君何かと!」
そう言ったらキリトがしゅんとした。今のはちょっと酷いんじゃないかなと思わないことも無い。そう言ってたらお姉ちゃんがしゃがみこんで
「・・・結婚し直すなら良いよ。」
「「「えっ?」」」
皆でそんな変な事を言った。俺も何で?という目線を送る。
「だって光輝くん偶に知らない間にフラーっとどっかに行っちゃうしそれもフレンド登録の追跡も出来ないから知らない間にどっかのダンジョンに行ってるんでしょ?もう心配で心配で。でも結婚したらフレンド追跡できないところも出来るようになるでしょ?だから良いなって思って。」
「そう言えばキリトも偶にフラーっとどこかに行ってるよね。最近だと一昨日かな。」
そうサチさんが言って俺とキリトは
「「ギクッ!」」
そんな音が出そうなくらい俺達は同期して皆にジト目で見られてる。実際俺とキリトは偶にある事の練習の為にお姉ちゃんに黙ってちょっと簡単めなダンジョンに行ってる。だけどそれを言うわけには行かないからキリトと一緒って事だけ話しておく。
「ふーん、何で?お姉ちゃんに言えないこと?」
「は、はい。」
そう言ったらめちゃくちゃじーっと見られて居心地悪い。そしたらふっと笑ってシステムウィンドウを開いて何かしてる。そしたら目の前に『rainさんから結婚を申し込まれてます。』って言うウィンドウが出て思わずお姉ちゃんを見た。
「ほら、試したいんでしょ?でもこれをやったら軽々しく結婚なんて言わないこと。わかった?」
「う、うん。」
そう言って俺はYESを押した。何かファンファーレがなった。そして何か結婚指輪が目の前に出て落ちて来て手の中に収まった。
そしたらなんか俺とお姉ちゃんの前にウィンドウが出て結婚した時の注意事項と離婚について書いてた。そしてそれによると片方がもし死亡した場合その死んだ方のストレージにある物は全てもう片方の生きている方にいくらしい。
それを聞いて黒猫団が疑問の声をあげる。
「どういう事だ?じゃあ指輪は消えていなかったって事か?」
「でも何でグリムロックさんはその事を言わなかったんだろう。」
「いやグリゼルダさんが装備してたとか?装備ならその場に落ちるし。」
ケイタ、ササマル、ダッカーがそう言ったがディアベルさんが否定した。
「いや、指輪は両手とも既に埋まっていたと思う。その光輝くん達が持ってる結婚指輪とギルドリーダーの指輪で埋まっていたはずだからな。まず間違いなくその指輪はストレージにあったはずだ。」
そう言っててチラッとシュミットさんを見たら震えてる。みんなも気がつきディアベルさんが声をかける。
「シュミットさんどうしたんですか?」
「あ・・・ああ」
・・・俺が思っていた事を聞く
「なぁ、そう言えばシュミットさんは確か装備が入団基準をクリアしたから入れたんですよね?」
「あ、ああ。」
「じゃあそのお金はどこから出たんだ?別に自力でいけたんならそれはそれでいいんだけど。あなたが入ってきたのも結構今思えば急だったからな。」
「·····」
皆で答えを待つ。そして決心がつかないのかディアベルさんが言う。
「シュミットさん、俺達はここであったことは言わないです。そしてシュミットさんが言う事を聞いても誰もあなたを責めるつもりはありません。あなたがボス攻略で頑張っている事は皆知っているから。それにあなたが悪い人ではないということも。だから話してください。」
「・・・わかった。ある時黄金林檎の俺の部屋に置き手紙があったんだ。回廊結晶と一緒にな。この回廊結晶をグリゼルダさんが泊まる部屋に先回りして登録しろって。その結晶をギルドストレージに入れろって。そしたら報酬を渡すって。その報酬に目がくらみ俺はその通りにした。だが次の日・・・」
「グリゼルダさんが殺されたって訳か。」
そうキリトが言ったら頷いた。これで容疑者はギルドメンバーで確定だな。ギルドストレージから取るのはギルド団員しか出来ないからだ。この場合は一概にこの人が悪いとは言えないよな。少なくとも100%ではない。確かにそんな事しなければグリゼルダさんは死ななかっただろう。だけどこの人は犯人に嵌められた訳でもあるからな。報酬に目がくらむのも人間である以上しょうがないとも言える。
「だから・・・、そのコルで攻略に貢献するのがグリゼルダさんへのせめてもの償いだと思って・・・」
「じゃあそうするんだな。」
そう俺は言ってシュミットさんはえっ?って顔してる。
「それが償いだと思うならこれからもそうするんだなって言ってるんだ。人の命で得たものは人の命でしか償えない。」
そう言ってシュミットさんは周りを見たが皆責めるような顔はしていなかった。
その後俺達はまた明日ヨルコさんに会うことにして別れた。そして57層の宿屋に泊まった。そして部屋に入ったらお姉ちゃんが話しかけて来た。
「ねぇ光輝くん。」
「ん、何?」
「私達も一応結婚したんだから家買わない?」
「えっ?結婚したら買わないとダメなの?」
そう言ったら何か冷めた目で見られた。俺変な事言ったんだろうか?
「家あった方が色々便利だよ?ストレージの使わない物を棚とかに置いとけるし、帰る場所があるのって安心するでしょ?それとも光輝くんはいや?」
「い、嫌じゃないです。じゃあその、47層なんてどう?」
「あー、あそこ?うん、良いんじゃない?お花綺麗だしね!じゃあ今度探しに行こうか!」
「う、うん。」
返事をしながら俺の頭はあの辺のお家を思い浮かべていた。そうしたらお姉ちゃんがそう言えばとか言ってる。
「どうしたの?」
「結婚したから光輝くんのステータスが見れるって思って。見てもいい?」
「えっ?まあいいけど面白いことなんて無いと思うけど?」
「まあまあ、じゃあ拝見します!」
そう言ってお姉ちゃんは俺のステータス画面やらを見始めたのだが·····
「·····どういう事?ライフゲージがないのは見ればわかるけど光輝君、ステータスもないの?というか装備欄も剣しかないし。」
「うん。その代わり俺はこの世界に来る前のところと同じくらい動ける。」
「えっ?じゃあリアルでもあんな動き出来るの?」
「うん。」
ふふん!驚いた顔してる。どやっ!
今夜はお姉ちゃんとお話して眠りについた。
この話の裏会話
皆で黒鉄宮から出ようとしていた時俺はあのカインズさんが消えた時のエフェクトを思い出してうーんうーんと言っていた。そしたらそれに気がついたキリトがどうしたんだ?と聞いてきた。
「いや、カインズさんが消えた時のエフェクトって本当に死んだ時のだったのかなと思って。」
「まあ確かに別のカインズさんが生きてるって事は分かったしもしかしたら同一人物かもしれないからな。もしそうなっていたらどうやってカインズさんは消えたのか、普通に考えれば転移結晶だろうけどそれだけじゃ不十分だし・・・」
「なーんかあのエフェクトに混じってたのを見た事あるんだよなぁ。」
「それは何なんだ?」
俺は考えていたがサチさんと話しているお姉ちゃんを見て思い出した。思わず口に手を当て少し頬が熱くなったのを自覚する。だがそれを見たキリトがこっちを見て
「何か気がついたなら教えてくれないか?」
俺は迷ったが結局言う事にした。・・・どうかお姉ちゃんに聞こえませんように。
「・・・この前お姉ちゃんと迷宮区に行った時に何か耐久値を減らす攻撃を持った奴がいてさ。ほら、あのスライムみたいな奴。」
「ああ、いたな。それがどうかしたのか?あれの攻略法なら攻略本に書いてるだろ?」
「あー、うん。普通に倒せてはいたんだけど倒したと思ってた奴がまだ生きててお姉ちゃんに攻撃してそれは俺が速攻でぶっ倒したんだけど・・・」
「だけど?」
「・・・お姉ちゃんの服の耐久値がその攻撃で切れて、お姉ちゃんに見ないでーっ!って言われながら殴られた時に見たあの服が消える瞬間に似てた。」
「お前も災難だったな。」
そんな同士を見つけたみたいな顔で見ないでくれ。頼むから。というかキリトもあんのかい!だがキリトは少し顎に手を当てポンっと手を叩いた。
「なるほど。わかったぜ、その死ぬ演出のトリックが。」
「えっ、本当に?」
「ああ、あの槍はずっとカインズさんに刺さっていた。でも抜こうと思えば抜けたはずだ。だけどそうしなかった。」
「その槍を刺してなきゃ出来なかった?」
「そうだ。そしてそれは圏内ならただ1つ、耐久値の消耗だ。圏内ならHPは減らないが耐久値は減るからな。そしてその耐久値が切れるのと同時に転移結晶でどこか違う層に飛んだんだ。」
「おお!成程!」
「サンキューな光輝、お前のおかげで気がつけたよ!」
「・・・じゃあその、さっきの話は忘れて。俺が話したのバレたら殺される。まあバレたらキリトも殺されるけどね。まだ二刀流の扱いは姉ちゃんの方が上手いから。」
「う!わ、分かった。」
裏会話終了!
何か光輝のせいで凄いショートカットした。やはり光輝、チート疑惑(嘘です!全て嘘です!)
明日も多分出せると思うんでよろしくお願いします。ではバイバイ(ヾ(´・ω・`)
ロストソング編などについて。SAO編の最後は思いついて絶賛書いてる最中というか殆ど書き終わったんですけど書いてみてこの流れならロストソング編もいけるなってなりました。そこで読者の皆さんにアンケートです。個人的には書きたいですけどその形態についてです。
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この絶望を超えし戦士の本編の番外編でやる
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絶望を超えし戦士とは違う小説としてだす。
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いや別にやらんでもええわ!