翌日
俺とお姉ちゃんとキリトと黒猫団とディアベルさんとシュミットさんはヨルコさんの元へ訪れた。
「しゅ、シュミット!?貴方何でここに?」
「それも含めて今日はお話します。」
そうアスナさんが言って昨日皆で食べていたレストランに行った。そして皆それぞれ席についた。因みに店はディアベルさんの部下の人達がすごい申し訳なさそうに外で入りたい人を断ってくれてる。ありがとう。
アスナさんが切り出した
「単刀直入にお伺いします。カインズさんは生きてますね?」
もうシュミットがいる時点でもう悟っていたんだろう。本人を呼ぶと言ってメールを打ち、ちょっと経ったら来た。
「お騒がせして申し訳なかった!私達はただ真実を知りたかっただけなんです!」
そう言って2人とも頭を下げる。
「その真実を教えますよ。シュミットさん、あとは出来ますか?」
「ああ。」
そう言ってシュミットさんは語り始めた。それもものすごく申し訳ない顔で。実際申し訳ないだろうな。自分のせいで死んでしまったと思ったら余計にな。そしてシュミットさんの話を聞いたお2人はやっぱりって顔になっていた。ある程度シュミットさんの事は疑っていたんだろうな。
多分この事件を幽霊のせいにしてそれでタンクをしてる時は頼もしいが偶に怖かったら震えるシュミットさんの性格を利用したんだろうな。この人幽霊信じやすそうだもん。そしてグリゼルダさんのお墓があると言ってたからそこにシュミットさんが行くと踏んでそこに先回りして懺悔するシュミットさんの言葉を録音するって所かな。この2人はさっきも言ったように真実を知りたかっただけなんだろう。
「これが、俺が知ってる全てだ。」
「じゃあ一体誰がグリゼルダさんを殺したんですか!?」
そう言ったら俺達は微妙な顔をした。話しても良いのかなって思うし。まあこの人らは真実を知りたいらしいからまあいっか。俺が切り出した。
「それはグリムロックだと思いますよ。グリゼルダさんの夫の。」
「「なっ!?」」
凄く動揺してる。この2人には辛いかもしれないが真実を知りたいなら知るべきだ。
「な、何でですか?何であんな仲のいい夫婦が、何で?」
「さあ?俺はグリムロックさんじゃないから分からない。そうだあんたらこの計画の事をグリムロックさんに話したな?じゃないとあんな槍出来ないからな。」
「は、はい。計画を話した時は渋られました。ですが何度も頼んだらようやく首を振ってくれて。」
「そのグリゼルダさんの墓はどこにあるの?」
「19層の丘の上です。」
そう聞いたら俺は皆と目を合わせて頷いた。
「ディアベルさんお願いします。」
「はい、わかりました。」
そう言ってディアベルさんはメールを打って送信した。そして俺達はお2人とシュミットさんに向き直り聞いた。
「御三方、すいません。こっからは攻略組の勝手なお願いです。聞いていただけないでしょうか?」
「は、はい?何ですか?」
「単刀直入に言うと囮になってください!」
同日 夜7時頃 第19層 グリゼルダさんのお墓
「もう俺にはこれしかないんだ!済まない!グリゼルダさん!」
そして現れたのは黒ローブを纏った2人組だった。シュミットは霊だと思い怯えている。そしてそのまま2人組はシュミットさんにグリゼルダさんの真相について問い詰めてる。そしてシュミットさんが思わず真相を言った。そして
「全て録音したわよ。シュミット」
「えっ!?ヨルコ?それにカインズ?何でお前らは死んだんじゃ·····、はははそういう事か。」
「ええ、悪かったわねこんなマネして。こうでもしないと聞けないと思ったの。」
「そう、か」
そして何かが空気を切り裂く音がしてシュミットさんの鎧に突き刺さった。そしてシュミットさんは糸が切れた人形のように倒れそして現れたのは
「Wow!こいつは青龍騎士団の幹部様じゃあないか。本当に大物だな。」
「でも本当に来るとはな。」
「ヘッド〜、あれやりましょうよあれ。仲間で殺しあって最後に生き残ったやつらは生かしておいてやるゲーム。」
「お前そんな事言って前普通に残ったやつも殺しただろ?」
「あっちゃ〜、そんな事言っちゃダメっすよヘッド〜!」
そんなふざけた会話はしているがこの3人はそれなりに強い。リーダーのPoHは特に強い。攻略組にもレベルは匹敵してるしな。だがそれも今日までだ。
「ふっ!」
そうシュミットが笑った。
「ヘッド〜、こいつ頭おかしくなっちゃいましたよ〜。」
「ああ、漸くお前らを捕まえられるからな!」
「何!?」
そう言った瞬間シュミットが倒れてる横から回路結晶の光が出てそこから現攻略組が次々に出てきた。そして幹部3人を囲んだ。
そして俺はPoh目掛けて後ろの木々の間からある物を投げた。そして足音に消されて転移しようとしてたPoHはそれに反応出来ずに当たった。そして崩れ落ちた。それにびっくりしてるザザとジョニーはそれに困惑している間にその他攻略組に引っ捕らえられそれぞれ持ってた麻痺ナイフで麻痺状態にされた。そして木々の間から俺は3人の前に出た。俺はカーソルやら何やらがないから索敵に引っかからなかったのだ。
そして俺を見た麻痺状態のPoHが話しかけて来た。
「Wow!まさ···か、読まれていたとはな。そこの3人は囮か」
「ああ、お前は兎に角ヤバくなったら転移結晶でどっかに行っちまうからな。でもワード入力してる時ならそれに多少の時間でも無意識に集中せざるを得ない。それに俺は索敵には引っかからないからな。俺を見つけたいならこんな暗い所ならもう勘しかないからな。」
「·····お前は最初の頃の孤高の存在の方がCOOLだったぜ?」
「生憎だが今となっては黒歴史だ。俺にはもう仲間がいる。どんなに俺が拒絶しても手を出し続けてくれた人達が。そして1人の殻に閉じ篭ってた俺を引っ張いてその殻から出してくれた人がいた。俺はそんな皆から貰った恩を皆の世界に返す事で返す。それも俺1人の力じゃなく皆と一緒にこの世界のてっぺんに行く。その邪魔しかしないお前らは俺にとって·····、いやこの世界にとって害悪でしかない。監獄の中で永遠とお前らが殺したやつらに懺悔しとくんだな。」
俺がそう言ってから3人は監獄に放り込まれた。俺は緊張が取れたから思わず尻もちをついた。そしてお姉ちゃんやディアベルさんにキリトなどが近寄ってきた。クラインが話しかけて来た。
「光輝嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか!くー!あのタイミングで出るなんてな!」
「いや打ち合わせしたじゃん。」
「それはそうだけどよぉ。やっぱりヒーロー登場みたいな感じでよぉ。かっこいいじゃねぇーか!」
「ヒーローは不意打ちでしかも麻痺毒なんて使わないと思うけど?」
「う、そ、それはだなぁ!」
そう言った攻略組の皆で笑い合う。
「それにしてもよ。よくラフコフが来るって分かったな!」
そう言ってクラインはこの作戦を立てた皆を見る。代表で俺が答えた。
「ああ、黄金林檎のリーダーのグリゼルダさんは戦闘タイプで他のギルドメンバーよりもレベルがあったはずなんだ。でもグリムロックさんは非戦闘員、だから確実に殺す為にはレベルが上の·····攻略組が引き受けるわけないから残りは」
「ラフコフって訳か。グリムロックってやつはラフコフと知り合いだったんだな。」
「ああ、そして元のギルドメンバーがまた調べ始めた。それで自分がやった事を知られたくないグリムロックさんは口封じにまたラフコフを雇うだろうなってなった訳だ。それも攻略組のシュミットさんもいるからそれなりにレベルが高く幹部に近い奴をな。」
「成程な。でも何でそのグリムロックは奥さんを殺したんだ?」
「さあな、だけどそれは」
俺は振り向いた。そして皆も振り向きアルゴに連れられる形で来たグリムロックさんであろう人を見た
「本人に聞きましょうか。あんたがグリゼルダさんが殺したのはわかってるんだ。まあ実際やったのはラフコフだけどな。依頼した時点であんたも同罪だ。あんた敏捷値が20上がる指輪を持ってるのにそれを黙った時点でな。」
「さて?なんの事かな?私はそんな物を持ってないよ。」
「じゃあ何で隠蔽スキル使ってまでここにいタ?」
そうアルゴが言った。アルゴには来るかもしれないグリムロックを探してくれって依頼しといた。
「それはグリゼルダのお墓参りをする為だよ。隠蔽スキルを使ってたのは殺人者に狙われたくないからね。使わせて貰ったよ」
よくまあ今の攻略組の面子を前にしてそんな事言えるな。まあ切り口はあるけどね。
「じゃああくまでも自分は関係なく指輪はグリゼルダさんが装備して殺された場でドロップして奪われたとそう言うのか?」
「ああ、勿論。夫が妻を殺す訳ないだろう?」
「それは有り得ません!」
そうでかい声で宣言したのはヨルコさんだった。彼女はお墓の所に行きあるものを掘って取り出した。それは箱だった。それも耐久値無限の箱で中に入る物も耐久値が入ってる間は無限になる優れものでめちゃくちゃ高いし材料集めるのが大変で1日では出来ないと言われてる。そしてそこにあったのは結婚指輪とギルドリーダーの指輪だった。曰くグリゼルダさんが殺された場所に行きこれがあったと。結婚指輪にはちゃんとグリゼルダさんの名前が書かれている。
そしてそれを見たグリムロックさんの顔に影が出て犯行を認めた。
「どうして·····、どうして奥さんを殺したんですか!?」
そうヨルコさんが悲しみの顔になりながら問い詰めている。そしてお金の為なのかと聞いた。
「お金?お金のためだって?」
そう言ってグリムロックさんはコルが大量に入った袋をだし落とした。
「シュミットにあげたもう半分のコルさ。あれから一銭も使ってないよ。」
「じゃあどうして·····」
「グリゼルダとグリムロック、名前が似てるのは偶然ではない。私達は現実でも夫婦だったんだ。」
そう言って残っていた攻略組の面子は驚愕を露にした。
「だがしかし、ソードアート・オンラインがデスゲームになり怯えていたのは私だけだった。純子は現実では私に従順な妻だった。何1つ不満も何もない妻だった。しかしデスゲームになり妻は変わった。デスゲームになり妻は輝いて見えるようになった。デスゲームに怯えていた私とは違い妻は攻略組を目指していた。あの従順だった純子はもういない。ならばいっそこの合法的に殺人が出来るこの世界で純子を殺した私を誰が責められるだろう?」
そう言って攻略組、ひいては女性メンバーの怒りのオーラがめちゃくちゃ出てる。だけど1番ブチギレてるのはお姉ちゃんだった。
「ふっざけんな!だったらハッキリ言ったら良かったじゃない!私の従順な妻に戻ってくれって!それでも反吐が出るけどね!」
「君にもいつかわかる時が来るよ。紅の歌姫くん。大事な物が変わってしまった時にね」
こんなに怒ってるお姉ちゃんは初めて見た。他の皆もびっくりしてる。そして答えを返されたお姉ちゃんの怒りのボルテージが高まっている。そして俺は何でお姉ちゃんが結婚の話をした時に怒ったのか分かった。
「そんなのはとっくに知っています!私の両親も父の杓変で離婚しましたから!」
「「なっ!?」」
「私は小さい頃ロシアに住んでた。私とお父さんとお母さんと·····妹と一緒に。でもお父さんが妹が優れた能力を持ってる事に気がついて変わりました。お母さんは妹に普通の人生を歩ませたいと願った、お父さんは妹に勉強させその能力を開花させようとした。そして2人は真っ向からぶつかって最終的には父が強引に妹の親権を取り離婚してアメリカに飛んで行きました。そんな簡単に母を裏切った父を私は許さない。だって結婚ってそう言う物ですよね?お互いを理解し違う面を見てもそんな所をまた好きになるのが夫婦なんじゃないんですか!?自分の独りよがりの勝手な思いで離婚したり妻を·····愛するって決めた人を簡単に裏切るなんて絶対に許さない!」
そうお姉ちゃんが言ったら場が沈黙になりそしてアスナさんがグリムロックさんの前に行きトドメを刺した。
「グリムロックさん、貴方が持っていたのは愛ではなくただの所有欲です!」
そう言われたグリムロックさんがとうとう崩れ落ちた。
そしてその腕をカインズさんとシュミットさんが掴む。
「ディアベルさん、皆。この人の処遇は俺たちに任せて貰えないか?」
「·····分かった。」
そう言って元黄金林檎のメンバーは一礼して去っていった。俺は泣いてるお姉ちゃんの袖をちょっと掴んで
「·····帰ろう。」
「うん、そうだね。」
そう言って俺とお姉ちゃんとその他攻略組は帰路についた。キリトとアスナさんいないけどどうしたんだろう?まあいいや。
そして帰り道に俺は言った。
「その、簡単に結婚とか離婚とか言ってごめんなさい。」
「ほんとだよ〜、次軽々しく言ったら承知しないからね?」
「は、はい。」
まだ結婚状態はしぱなっしだけどもう言える雰囲気じゃないからもう諦めた。何かもし俺の世界に帰れてもこれを知った愛美に殺されそうな気がする。
ありがとうございました。今話からアンケートしてます。良かったら答えてください。お願いします。ではまた明日も出せると思うんで6時に出します!ではまた明日に。ヾ('ω'⊂ )))Σ≡サラバ!!
ロストソング編などについて。SAO編の最後は思いついて絶賛書いてる最中というか殆ど書き終わったんですけど書いてみてこの流れならロストソング編もいけるなってなりました。そこで読者の皆さんにアンケートです。個人的には書きたいですけどその形態についてです。
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