Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます!今日でサイヤ人編最終回です!早くね?とは言わないでください。ではどぞ(っ´∀`)っ


サイヤ人の王子

 俺はナッパが消えた跡を見ていたがトランクスさんの通信で我に返った。

 

『光輝さん、思う所はあると思いますが悟空さんの救援に向かってください。』

 

 俺はナッパが飲み込まれてえぐれた地面に合わせてた視線を悟空さん達が向かった方向に向けた。そして白い気を纏い悟空さん達が行った方向に飛び出した。

 

(ナッパ、お前との戦いは忘れない。お前のおかげで俺はこの世界の現実を知った。お前みたいに強大な力を持つやつを・・・少なくとも普通の人間を超えてる奴には、そして俺の大切な人達に手を出すような奴にはもう俺は容赦は・・・しない!でもナッパ、お前はサイヤ人である事に誇りを持っていた。ベジータさんがよく言っているよ。サイヤ人の誇りって。でも俺は知らない間になっていたからそんな物はまだない。だから俺もこれから探すよ。俺だけの誇りを!)

 

 俺はそう思いながら飛んでいた。そして悟空さんの気が跳ね上がった。だがベジータさんの気も上がってる。

 

(急ぐぞ!)

 

 空に白の軌跡を描きながら俺は急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺が見たのは悟空さんが深紅のオーラを吹き上がらせてベジータさんに突っ込んだ、そして最初は攻撃が通っていたがベジータさんは本気を出していなかったらしく悟空さんに吹っ飛ばされた後に高速移動で消えた。俺も悟空さんも追えないスピードで動き悟空さんを蹴った。悟空さんは岩の上に着地し口当たりに手の甲を合わて出た血を拭った。そして何か思案していたらしいが俺に気がついた。俺は悟空さんの隣に行く。

 

「お、おめえ」

 

「ほう?ナッパを倒したのか?やるじゃないか。」

 

「悟空さん、手を貸しましょうか?まあ俺がどこまで付き合えるかわかりませんが。」

 

 悟空さんが驚いたような顔をしにっと笑った。

 

「・・・ああ、サンキューな。だがもう少しオラ1人でやらせてくれねえか?」

 

 俺は何となく予想していたから返事した

 

「分かりました。」

 

「いいのか?2人でやれば勝てるかもしれんぞ?」

 

「ああ、そうかもしんねえ。だけんどよ、やっぱりオラ自身の力が通用するのかを試してみてえからな。」

 

 そう言って悟空さんは道着の上を剥ぎ取って上半身裸になった。そしてまた深紅のオーラを纏った。そしてベジータさんが立っていた岩が崩れ落ちた。

 

「うああ、」

 

「体持ってくれよ!3倍界王拳だーっ!」

 

 そう言った悟空さんが飛び出した。

 

(速い!)

 

 悟空さんはベジータさんを殴り飛ばし、そして仰向けに吹っ飛んでるベジータさんの背後から蹴り上げた。ベジータさんは途中で体勢を取り直し悟空さんの攻撃に備えた。だが悟空さんはいきなり大きく周りベジータさんはそのまわった悟空さんにエネルギー弾をぶつけようとしたが避けられて蹴っ飛ばされて岩山に突っ込んだ。だがすぐに気を入れてベジータさんは岩山を吹っ飛ばした。そして悟空さんに向けて拳を突きを出したがそれを飛んで躱され後ろにまわられて背中に体当たりをされてベジータさんは少し吹っ飛んだけどまた体勢を取り直して左手に気を集めて悟空さんを殴ろうとしたがしゃがんで躱されそして左の拳で思いっきり腹を殴られた。

 

「ぐおおおお、お・・・お」

 

 そう言って腹を抑えながら思わず後退している。だけど悟空さんも界王拳の反動なのか息を切らして肩を上下に動かしてる。そしてベジータさんが口元を拭うと

 

「血、だと?この俺が、このエリートサイヤ人のこの俺が?下級戦士であるカカロットに気高い血を?許さん・・・絶対に許さんぞーーっ!」

 

 そう言ってこれは多分元々のベジータさんのものである紫の気を纏って上空に思いっきり飛んで行った。そして俺がナッパを倒した時と同じ構えをした。

 

「もうこんな星なんかいるもんか!貴様もろとも木っ端微塵にしてくれるわーーーーっ!」

 

(トランクスさん、これ手伝った方がいいですか?)

 

『いえ、今の所父さんからあの気は感じられません。今は様子見でお願いします。』

 

(分かった)

 

 悟空さんは俺らが会話してるのを知る由もなくかめはめ波の体勢をとった。

 

「3倍界王拳のーー!かめはめ波だーーーっ!」

 

 そして悟空さんの右腰の両手に気が集中していき

 

「かーーー、めーーー、はーーー、めーーー、」

 

 そしての気が最高潮になる所で状況は動いた。

 

「地球諸共宇宙の塵となれーーーーーっ!」

 

 そう言って思いっきりギャリック砲が放たれ

 

「はーーーーーーーーっ!」

 

 悟空さんもかめはめ波を放った。最初は拮抗・・・いや微妙にベジータさんのが押していたが

 

「よ、4べえだああああーーつ!」

 

 そう言った悟空さんの気が膨れ上がり一気にギャリック砲を押し返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてしばらくベジータさんは来なかった。

 

(これが界王拳か、確かにすげえな。やろうと思えばさっきの悟空さんみたいに一瞬で倍率を上げられる。・・・体が許せばだけど。そしてその倍率はこの悟空さんには4倍が限界なのかもしれないけど時の巣にいる方の悟空さんはおそらくそれ以上に倍率をかけれるんだろうな。・・・よし!教えてもらおう!)

 

 俺がそんな事を考えていたらベジータさんが戻ってきた。そしてベジータさん曰く月と同じ物を作り出して俺は大猿になれると言って何か出して上空に投げた。

 

「弾けて混ざれ!」

 

 そう言って手のひらをグッとしたらその投げられた光が拡大し思わず目を閉じた。そして目を開けたら・・・ベジータさんが大猿になっていた。

 

(やっぱりなるのか。)

 

 悟空さんがこっち向いて話しかけてくる。

 

「悪い、おめえちょっと手を貸してくれねえか?」

 

「いいですよ。まあどこまでやれるかは保証しませんが」

 

 だって大猿になった時にまたあの紫色の気が出てるんだもん。それで気も上がってるし。そこでトランクスさんから通信が入った。

 

『もう少しで悟飯さんとクリリンさんがそっちに到着します。この2人が父さんと戦う鍵です。』

 

「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして悟空さんと俺で戦ったが、まあ予想どうりでめちゃくちゃ強かった。体はでかくなったのにスピード上がってるし。そして俺は悟空さんの元気玉って技のために時間稼ぎをしているが俺が吹っ飛ばされた隙にベジータさんがが悟空さんを大きな手の中に入れて握り潰してた。助けに行こうとしたらその前に救援が来た。

 

「悟飯さんにクリリンさん!」

 

「僕達も戦います!」

 

「あいつの尻尾を切るんだ。そうしたら大猿から普通の奴に戻る!」

 

『悟飯さんとクリリンさんの援護をしてください。』

 

「分かった。」

 

 そして俺と悟飯さんとクリリンさんは尻尾をあの手この手で切ろうとしたがクリリンさんの気円斬が外れてしまいもうダメだと思ったら

 

『ぬあああああ!お、俺の・・・し、しっぽ〜』

 

 そう言ってベジータさんは普通のサイズに戻って行った。そしてその尻尾を切ったのは

 

「後はしーらね」

 

 何か体まん丸でクリリンさんの声に似ていた人だった。そしてサイズが戻ったベジータさんからはあの紫色の気はなかった。トランクスさんから通信が入った。

 

『もう大丈夫です。戻ってきてください。』

 

「分かった。」

 

 そう言って俺は帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした。今回のパトロールは終わりです。途中ヒヤッとしましたが何とかなり良かったです。・・・今日はもう休んでください。」

 

「・・・分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は時の巣に帰って来た。結構ボロボロだったし俺の気持ちを汲んでくれたのかトランクスさん達はお疲れと言って休んでくださいと言われたから俺は刻倉庫の周りにある庭にある木にもたれて座っていた。

 

(もう俺もあいつらと同じ穴のムジナだな。)

 

 手のひらを見ながらあのクズ野郎とラフコフの奴らを思い出していた。あいつらと俺が殺しをした理由が違うって言うのはわかってる。だけどやった事が同じである以上俺もあいつらの事を怒れなくなったな。・・・まあ会うことはないだろうけど。これからあんな敵ばっかり出てくるんだろうな。俺はその時躊躇いもなく殺せるだろうか?

 

(お姉ちゃんは、愛美はこうなった俺を責めるのだろうか?軽蔑するのかな?・・・いや、お姉ちゃんはあの時と同じ理由で俺を怒りそうだな。愛美は・・・分からない)

 

 あの時のお姉ちゃんは俺が子供なのに世界を背をわす何て間違ってるって言った。だから俺があのクズ野郎を殺していたとしてもお姉ちゃんは責めないでいてくれるだろう。でも愛美は分からない。もう小一の時だし愛美の価値観とかだって変わってるかもしれない。俺はあのクズ野郎を捕らえて法の裁きを受けさせるべきだったって言うかもしれない。だからもう俺の事なんて嫌いになっているかもしれない。そんなifの話で俺の中は支配されて自己嫌悪に陥っていた。

 

「?」

 

 そして俺の目の前が影になった事に気がついた。俺はその影の主を見る為に見上げた。そしていたのは

 

「ベジータさん・・・」

 

 ベジータさんは腕を組んで俺を見下ろしていた。そして口を開き始めた。

 

「何てツラしてやがる。」

 

 俺は思わずまた顔を下げてボツボツ言い出す。

 

「・・・俺はもうあのクズ野郎達と同じになってしまった。」

 

「ふん!そんな事かくだらん!」

 

「なっ!?」

 

 俺は思わずまた顔を上げたがその時に俺の胸ぐらを掴まれベジータさんの顔の前まで持ち上げられた。

 

甘ったれるな!俺達は命をかけて戦っているんだ!確かに結果として貴様は貴様の言うクズ野郎達と同じになったかもしれん!だが貴様はそいつらとは違うはずだ!そのクズ野郎共は自分達の私利私欲の為に、だがお前は自分の大事なもの達のためにやった。その意味は天と地ほどの差がある筈だ。そしてその事は貴様の姉も言ったはずだ!」

 

 分かってる。というかさっき思い浮かべた。お姉ちゃんやベジータさんが言ったことはある意味じゃ正しいのかもしれない。だけど俺がナッパやクズ野郎を殺した時は・・・

 

「でもあの時は・・・俺の意思だった。」

 

「チッ!まだ気がつかんのか。柄にもなく説教をしようと思ったがもうやめだ!」

 

 そう言ってベジータさんは胸ぐらを外して空に浮いた俺を左に吹っ飛ばした。

 

「がハッ!」

 

 俺はいきなりの事で受身が取れず転がった。そして痛む脇腹を抑えながら立った。そしたらベジータさんが話しかけてきた。

 

「そんなに罰が欲しいなら俺が貴様を殺してやる。」

 

 あの目は本気だ。でも直ぐにトランクスさん達が助けにきてくれt

 

「救援は期待しない方がいいぞ?あいつらは今新たな巻物を見つけるために集中しているから気が付かん。」

 

 どうする?どうやって戦う?そんな事を考えながら前を見たらベジータさんが消えた。俺は冷静さをかいて思わず周りを見たが

 

「どこを見ている?」

 

「なっ!?ぐわああああ!」

 

 そんな声が聞こえ背中に衝撃が走り俺はそのまま壁にぶつかった。受身を取ろうとしたがあまりの痛みに取れずそのまま落ちた。

 

「ハアハア、強い。あの歴史のベジータさんの比じゃない。」

 

「当たり前だ!あれから何年経っていると思ってる?」

 

 そう言ってベジータさんは手を前にだしくいくいして挑発してきた。そして腕を組んだ。俺は気を纏って接近して右の拳で殴ろうとしたが顔を右側に移動されて躱された。

 

「く、はああああ!」

 

 俺はがむしゃらに拳を振るったが全く当たらずそのうちの1つを無作為に止められた。俺は外そうとするがビクともしない。そして

 

「なっ!?ああああああああぁぁぁ!」

 

 思いっきり潰しに来た。俺はあまりの痛みに叫び声をあげるが止まらない。

 

「どうした?このままだと手が潰れるぞ?そうしたらお前は晴れてあの世に1歩近づき貴様の大好きな家族に会えるぞ?」

 

 本気だ。本気で俺を殺そうとしてる。でも俺は・・・俺は

 

「最も貴様にそんなくだらん戦い方を教えた家族も大した事はなかったんだろうがな。ふん!子も子なら家族も家族と言った所か。」

 

 ・・・何て言った

 

「ふん!聞こえんかったのか?貴様の家族も大した事がないと言ったんだ。その証拠にただの科学者に殺されるとはな。まあジジイは戦えたらしいがそれでも殺されるとは無様だな。」

 

「・・・れ」

 

「貴様の家族が残したものなどたかが知れている。」

 

「・・・まれ」

 

「だからあんな雑魚に殺されたんだろう。全く笑えるぜ。貴様も貴様の家族も無様だな。」

 

黙れ!俺の事ならいくらでも言ってもいい!だけど皆を・・・皆を侮辱するな!」

 

「ふん!その眼になったぐらいで俺に勝てるとでも?笑わせるな。」

 

 そう言ってベジータさんはまた掴んでる俺の拳を潰しにかかってきた。まだビクともしない。もう赤眼を使っているのに。今の俺の全開を出してるのにビクともしない。でも・・・せめて1発は、1発は絶対に殴ってやる!

 

「ぐあああああああああああ!」

 

「ほらどうした?もう限界か?」

 

 考えろ!この状況を打開する方法を。

 

(見様見真似でやってみるしかない!)

 

 俺は力を抜いた。それを見たベジータさんが忌々しそうに舌打ちをした。

 

「チッ!やはり貴様はその程度だったか。もういい!これで終わらせてやる!」

 

 そう言って右の手を開きそこに俺を消すことが出来るほどの気を溜めた。そして

 

「死ね」

 

「今だーーっ!界王拳ーーっ!」

 

「な!?」

 

 俺は界王拳を使った時に思わず右の拳が離れたのを感じ直ぐに引き抜いてベジータさんの顔面に頭突きした。

 

「がっ!」

 

「うぉぉおおおお!」

 

 俺はそのまま右の拳で殴ろうとしたが

 

「調子に乗るなーーーっ!」

 

 そう言ってベジータさんは俺の拳を紙一重で避けて腹を殴った。俺は声にならない痛みをあげて気絶した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!思わず本気でやってしまったか。それにしても界王拳か、あの状況で見様見真似でやってみるとはな。つくずくあの技とは縁がある。」

 

 そう言いながらベジータは自分の手のひらを見ながらさっきの最後の攻防を思い出していた。そしてさっきまでの戦いをコソコソ覗いてた人にイラッとしてる感じで声をかける。

 

「それでカカロット、貴様は何の用だ?」

 

 そう言って勘弁というかもう隠れる意味は無い的な感じで悟空が出てきた。そしてここにいた理由を言った。

 

「おめえらの戦いを見に来ただけさ。まあベジータが光輝を殺そうと動いた時はオラも動こうと思ったけんどな。でもおめえ本当は殺すつもりなんてなかったんだろう?」

 

「ふん!どうだかな。こいつの甘ったれた理由を聞いていたら無性にムカついたんだ。こいつが言った事の答えはこいつ自信が知っているはずだからな。」

 

「ああ、そうだな。・・・オラ達は色んなつえーやつと戦ってきた。」

 

 そんな悟空の脳裏に浮かんだのは歴史を支配しようとしていた魔神ドミグラや暗黒魔界を復活しようとしていた科学者トワ、そしてそのトワ達が強化した歴代の敵達。それを思い出していた悟空は気絶している光輝を見ながら話した。

 

「オラ達はどうしようもない奴らは倒した、悪く言えば殺した。オラ達は何かを守る為の手段として敵を殺す事はした。それがオラ達の中の当たり前だったからな。だけんど光輝にはそんな常識はねえ。それをオラ達は押し付けてる事になっているとオラは思うんだ。それが今回の1件で余計にそう思った。」

 

「ふん!だからどうした?」

 

「オラは1度光輝にタイムパトロールを辞めるかを考えさせるべきだと思う。光輝は・・・優しすぎる。」

 

「確かにな。あのラフコフとかいう奴らにとった処置は気に食わん。あんな状態ではあいつらはまた現実に帰っても同じ事をするだろう。そしてこいつはそれが分かっていたはずだ。ならばあの場であいつらは殺すべきだった。だがこいつはそうしなかった。こいつが甘い証拠だ。」

 

 そう言って厳しい目で光輝を見ていたベジータだったが悟空に視線を戻した。

 

「だが俺は続けさせるつもりだ。」

 

「ベジータ、おめえ」

 

「話は最後まで聞け!俺はこいつに期待している部分もある。」

 

 そう言ったベジータを驚いた顔で見る悟空にベジータがイラついた感じで続ける。

 

「こいつはある意味では才能はない。技を模倣する事は出来るが完全ではないからな。」

 

 ・・・ぶっちゃけ言えばそれも凄いのだが

 

「だがこいつの真骨頂は追い詰められた時に出るあの力、俺はあの力には限界がないと踏んでいる。自由になれないのが欠点だがな。サイヤ人でもない時からあの力を使えていたこいつの可能性は下手すれば俺達サイヤ人以上かもしれん。俺はその力を見てみたいだけだ。そしてその力を出させる為には今のこの状況が必須だ。生死をかけた戦いをすることがな。こいつにはその場数が圧倒的に足らん。あのゲームとかいう奴にいた時もこいつに適うものなど殆どいなかったからな。」

 

 それを聞いた悟空は一瞬ワクワクした顔になったがまた厳しい顔をしてベジータに聞いた。

 

「だけんど、光輝がその戦いでもし戦う事が嫌になったらどうすんだ?」

 

「ふん!少なくともそれはない。もしもそんな事になって戦いを、武術を辞めるならこいつはあのヒースクリフとかいうやつには勝てんかっただろう。こいつは誰かを守れるなら拳を握る。そんな周りの奴らがこいつを戦いの場に引き上げる。誰かを守るために戦う。お前と同じでな。」

 

 そう言ってしばらくベジータと悟空は無言だったが悟空がいきなりふっと笑った。それを訝しげな視線でベジータが見ながら聞く。

 

「何だ?」

 

「いや悪ぃ、ベジータがそんな事を言うなんてなと思ってよ。」

 

「くだらん!」

 

 そう言ってベジータはそっぽ向いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ここは・・・時の巣の天井、時の巣か。)

 

「いてて」

 

 俺は腹を抑えながら体を起こしたらそこにいたのはベジータさんだった。そして俺が起きたのに気がついたベジータさんが近寄ってきた。そして言った。

 

「人の命で得たものは()は人の命でしか償えない、だったか?」

 

「えっ?それって」

 

 俺が圏内事件の時にシュミットさんに言った言葉だ。でも何で今?

 

「そうだ。お前が言った言葉だ。お前は人を殺す事に忌避感があるだろう。例えそれが自分の、歴史の為だと思ってもそれはある筈だ。」

 

 俺はその通りなので頷いた。

 

「だが貴様の姉も言ったようにそれで救われた奴もいる。それでもお前がそう思うのならお前はその殺したという十字架を背負ってその殺した奴らの分まで生きるんだな。それが償いだ。まあ最も俺はそんなものはあまり背負ったことは無いがな」

 

 そう言ってベジータさんは踵を返してどこかに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は手を見つめながら考えていた。

 

(そうだよな。俺は自分で言った事も忘れてたのか。俺が誰かを殺すのは人の為、それを正当化しようとは思わない。だから俺はその罪を背負い続ける。それが殺しをした俺に出来る唯一の事。そうですよね?ベジータさん。)

 

 俺は時の巣の天井を見上げてその空に誇り高きサイヤ人の王子の顔を描いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




タイトルで騙された人が多いと思います。普通にサイヤ人編のベジータとガチンコするのかと思ったらベジータゼノとガチンコするという。今回からサイヤ人編を通してアンケートします。良かったら答えてください。では次はNARUTO編です!ぶっちゃけ言うなら敵はドラゴンボールから引っ張って来ます。だって光輝が大筒木と戦っても普通にぶっ飛ばしそうだし。ではまた次回。(・▽・)/ジャマタ

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