では(∩´。•ω•)⊃ドゾー
(ここは·····どこだ?)
俺は知らない天井·····ではなくよくよく見たらナルトさんの家の天井だった。
「お!起きたってばよ!お前凄く寝てたな!」
「ちょっとナルト、まだ怪我人なんだから待ちなさい。光輝君大丈夫?」
そんな感じでナルトさんとサクラさんがこっちを覗いてきた。
「あ、はい。大丈夫です。あまり痛くないですから。もしかしなくてもサクラさんが治してくれたんですか?」
「うん、まあね。でも半分位はあなたの回復力の賜物よ。」
·····そう言えば何か前より力が湧き出てきてる。何でだ?まあ今度トランクスさん辺りに聞けばいいか。俺はそう思って体を起こしてナルトさんとサクラさんを見た。
「そうだ、ターレスはどうなりました?」
「ああ、もうあいつのチャクラは完全に消滅したから大丈夫だってばよ。そう言えばお前の上司から連絡が来たぞ。ゆっくり休んでから帰って来てくださいだと。」
「·····もしかして俺がくたばってる間に勝手に時計から出てきました?」
そう聞いたらコクコク頷いてる2人·····何かここまで来たらこの人達俺の事を忘れられるのかなあ?そんな事を思いながら俺は状態を確認する。傷はサクラさんが治してくれたのか無くなってる。道着はボロボロ、破れてる所が多々ある。けどまあ洗えば使えるな。俺もこの格好が1番好きだし。·····この道着の姿が蒼赤の戦士の俺の姿·····俺の原点だから。
そう感傷に浸っていたらナルトさんがカカシさんの所に一緒に行こうと言ったので俺はこんなボロボロじゃちょっとあれだからナルトさんの小さい頃の·····ナルトさんが12歳頃に着ていた服を拝借した。
そして俺とナルトさんとサクラさんは火影室を目指して歩いてた。
「そう言えばナルトさん」
「ん?なんだってばよ?」
「駆けつけてきた時にターレスのやたらとでかいエネルギー弾を消してましたよね?あれどうやったんですか?全く見当もつかないんですが。」
「ああ、あれは飛来神の術って言って俺の父ちゃんがよく使ってた術だってばよ。と言っても俺も最近漸く出来るようになったんだけどな。マーキングをした所に自身や物を飛ばす事ができるんだってばよ。あの時俺は影分身で海の方にマーキングをしてきてそれであのチャクラの塊をその海に飛ばしたって事だ。」
「な、なるほど。」
どうしよう?その術会得したい。
「因みに飛来神の術は会得難易度Sランクで螺旋丸よりもムズいぞ。」
「あれよりムズいの?」
「おう!まあ俺的には螺旋手裏剣の方が苦労したってばよ。」
あの螺旋丸を手裏剣みたいにしてた術か。確か螺旋丸に風遁の性質変化を入れたんだっけ?でも確かナルトさんがめちゃくちゃ影分身しても習得するのに時間がかかったんだっけ?·····というかナルトさん必殺の技なら教えてくれないような気もする。
「何ならこの術達の修行法を巻物にしてあげるぞ。」
「えっ!?良いんですか!?」
「おう、良いってばよ!お前には今回凄く世話になったからな。それに俺もお前がこの術達を使ってくれたら嬉しいしな!」
「あっ、じゃあ私も医療忍術の修行法を書いとくわ。あなたやり方知りたいみたいな顔をしてたもんね。」
「いいんですか?」
「ええ、でも修行は辛いわよ〜。」
「うぐ」
帰ったらやる事がいっぱい増えたなぁ。・・・というかもう帰らなきゃいけないのか、残念。もうこの世界にはパトロール以外で来る事はないと思うし。本当に短い間だったけど凄い世話になったな。·····というか結局冷蔵庫の中の物使わなかったし。
そんなこんなで火影室に到着。入ったらあの面子が揃った。
「光輝君、もう大丈夫なのかい?」
「はい、お陰様で。明日の朝には帰らせてもらいます。今までありがとうございました。」
「うん、こちらこそ。君がいなきゃ誰も止められなかったそうだからね。感謝するのはこちらの方だよ。」
「いえ、それが俺の仕事なんで。·····それでその、言わなきゃいけないことが」
「俺達の記憶から君やターレスって奴の記憶が無くなることかい?」
「はい。」
「まあ、予想はしていたよ。君の言い分だと本当はターレス何て現れなかったんだから。」
「はい…、」
俺は暫し無言になった。短い間だったけどお世話になった人達から俺の記憶が消えるっていうのは結構くる。そしてその後は俺は何か自由行動する事になった。俺はぶらぶらしていたがアカデミーなる所に来てみた。俺は昔の学校生活を思い出しながら·····はっきり言えば愛美との思い出を思い出しながら近くのブランコに座っていた。あまりの懐かしさに目元が潤んでるが、何とか耐えていた。そんな時に俺は声をかけられた。
「そんな所で何をやってるんだ?うん?君見覚えがないな?」
そう言って近寄ってきたのは中忍のベストを着て顔に真一文字の傷?みたいな物がある人だった。その人は俺を見ていたがふっと笑ってきた。
「な、何ですか?」
「いや、君のその格好でそこに座っていたらナルトの事を思い出してね。」
「これ、ちょっと訳あってナルトさんに借りてるんです。·····ナルトさんの知り合いですか?」
「ああ、自慢の生徒だ。」
ナルトさんが今の俺がいるのはアカデミーの先生のおかげだってばよって言っていた。確か名前は・・・
「イルカさん?」
「そうだ。ナルトから聞いたのかい?」
「は、はい。イルカさんのおかげで今の自分がいるって言ってました。」
「そうか、あいつ·····。君はナルトとはどういう?」
「えっと、ちょっと訳あってナルトさんの家に居候させてもらってます。まあ、明日には帰るんですけど。·····ナルトさんってこの里じゃ凄い人気何ですね。」
「そうだな、今じゃ里の英雄だからな。だけど最初からああだった訳じゃないぞ?」
「そうなんですか?」
「ああ、最初はアカデミーでドベの成績で落ちこぼれと言われていた。」
ちょっと想像出来なかった。今の俺はナルトさんが成長した後のナルトさんにしか会っていなかったからというのもある。
「だがあいつは色んな方と出会ってそして師事をした。そしてどんどん強くなっていった。だけどな、その時にナルトが1番落ち込んだ時があったんだ。」
「ナルトさんが1番落ち込む?」
いつも笑ったりしていたナルトさんにもやっぱりそんな時はあるんだなと思って聞いた。そして返事が
「ああ、ナルトの師匠、自来也様の死だ。」
「お師匠さんが死んだ時·····」
それは·····辛かっただろうな。俺が思った通り両親がいないならそのお師匠さんは父親かおじいちゃんのような人だったはずだ。人を殺める事や殺められる事があるこの世界、だけどそれが大切な人だったら辛いはずだ。
「だけど、ナルトは悲しみ乗り越え立ち上がった。そして自来也様の意志を継いだ。自来也様を殺した連中と戦い、勝った。そして話し合いをしたらしい。そのおかげでカカシさん達は今生きている。」
俺は顔を下げたまま聞いていた。イルカさんが続けようとしたその時
「光輝!イルカ先生!」
ナルトさんが手を振りながら走ってきた。
「ナルト、どうしたんだ?」
「ああ、いや明日には光輝が帰っちまうからよ。ヒナタにそれを話したらご馳走を作るって言って俺はお前を連れ帰るように言われたんだってばよ。」
「あ、わかりました。あのイルカさん、その続きは」
「ああ、いつでもしてやる。行ってこい。元気でな」
「はい、ありがとうございました。」
心の中で謝りながら言う。俺が帰った時にはもう皆から俺の記憶は消えるからだ。·····そうしなきゃいけないのはわかってるんだけどね。俺はその後ナルトさんとナルトさんの家に目指してた。
「イルカ先生と何を話していたんだってばよ?」
「ナルトさんのお話ですよ。」
「ええ!?俺の?」
「はい。·····そのナルトさんの歴史を帰ったら見てもいいですか?」
そう言ったらキョトンとされるから説明する。
「その、あっちにはこの世界の歴史の巻物みたいなものがあるんです。それでナルトさんの歴史を見てもいいですか?」
「ああ、いいぜ!別に減るもんでもないしな。でも何か恥ずかしいってばよ!」
俺はその後ナルトさんと話しながら帰り、そして家に到着後、何か凄いご馳走をヒナタさんが作って待ってくれていて一緒に食べた。そしてその後も戦いに関する話し合いやらをして電気を消した。ヒナタさんは俺の見送りを行きがってたがめちゃくちゃ朝早いから迷惑だから大丈夫と言って最後の別れをした。
「光輝、この3日間ありがとうな。」
「こちらこそ、色んな技や·····一緒に戦ってくれた事は忘れません。」
「おう。·····家族には心配かけるなよ。」
「·····分かりました。」
次の日の朝早い時間、もう最近毎日来てる気がする第三演習場に来た。あの火影室に来たメンバーは全員いた。そして俺は皆に振り向いて別れを言った。
「その、今までありがとうございました。」
俺は頭を下げながら礼をした。
目にもう涙が溜まろうとしているが我慢して顔を上げた。
「こちらこそ、ありがとうね。」
カカシさんがそう言ったのを皮切りに各々言ってきた。そして最後にナルトさんが
「光輝、影分身をしてみろってばよ。」
「えっ?どうしてですか?」
「いいからいいから。」
俺は疑問に思いながら印を組んだ。
「影分身の術」
隣にボンと言いながらもう1人の俺が出てきた。ナルトさんがもういいと言う事なので消した。そして今度は目を閉じろと言われたから目を閉じた。·····何か頭辺りでゴソゴソされてる。
「もういいってばよ。」
そう言って俺は目を開けた。何か頭のおでこ辺りに感覚が·····そう思い俺はおでこ辺りに手を置いた。何か金属特有の触り心地がする。
「これってもしかして」
「ああ、木の葉の額当てだってばよ!俺達がお前と一緒に戦った証だ!」
俺は嬉しくなり涙を出しながらお礼を言った。何かナルトさんも地味に泣いてた。だけどこれだけじゃなかった。何かこれまた地味にサイズがある巻物を渡してきた。
「もしかしてこれは·····」
「ああ、お前に教えてない術の修行書みたいなもんだ。帰ってからやってみてくれ。いつかその術がお前を救ってくれるはずだ。」
「ありがとう·····ございます。」
もう俺の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。だけど胸の中は嬉しさでいっぱいだ。俺は涙を拭いながら、お礼を言った。そして今度は出来るだけ笑った。
「皆、この3日間ありがとう。俺絶対皆の事は忘れないよ。皆が教えてくれたこの力で歴史も守ってみせるから。」
「ああ、元気でな。光輝。」
ナルトさんが拳を突き出したので巻物を左手に移して俺も合わせた。そして俺は腕時計を操作して光に包まれた。そしてその光が晴れるまで俺は手を振り続けた。
次回でNARUTO編最終回です。·····まあ先に言えばナルト達は出ませんが。ではバイバイ(ヾ(´・ω・`)