翌日
俺は悟飯さんと共に昨日悟飯さんに会った所まで来た。そこにはもうトランクスさんもいた。俺の事をかくかくしかじかと説明し理解してくれた。俺達は一緒に修行を開始した。
「じゃあ2人で戦ってみてくれるか?」
と悟飯さんに言われたから俺はトランクスさんに向き直った。何かいつも時の巣にいる方のトランクスさんと話すから同い年ぐらいのトランクスさんと戦うのはそれはそれでワクワクする。
ルールは武器はあり、悟飯さんが止めたら戦いは終了。トランクスさんは剣を構えてる。時の巣にいるトランクスさんと同じ剣だ。だから俺も剣をイメージして背中に剣をクロスして鞘ごと出した。何かトランクスさんが驚いている。俺は右のウォーリア・ビヨンド・ディスペアーだけ出した。真ん中で構えて切っ先をトランクスさんに向ける。そして悟飯さんが腕を上げて
「始め!」
そう聞こえた瞬間に激突し鍔迫り合いになった。しかし直ぐに金属音を鳴らしながら離れ俺は突撃した。見た目はただの突きだが片手剣でこの技はリーチが長いし当たれば威力もでかい。故に俺の親友キリトはこの技を最も得意としていた。片手剣重突進ソードスキル《ヴォーパル・ストライク》。俺のヴォーパル・ストライクはトランクスさんの真ん中辺りに行ってる。だから避けるとすれば左右どちらかか迎え撃つのみ。トランクスさんは前者を選んだ。俺がヴォーパル・ストライクを撃っているのは右手だから俺の右側に回り込んで躱した。これがヴォーパル・ストライクの欠点、あの世界のモンスターとかには通じるが対人戦なら案外避けやすい。トランクスさんはそのまま上段から剣を振りあげようとしたが俺が対策を立ててないわけないだろう。
またもやイメージをして今度はクナイを空いてる左手で掴み後ろにほおり投げた。そのままクルクル回った。トランクスさんはその行動に目を見張って一瞬振り下ろしが遅くなった隙をついて最近俺の十八番になってきてる飛来神の術でそのクナイの所に飛んだ。クナイをイメージしてまたしまいながら俺はいきなり俺がいなくなってびっくりしてほんの数秒動きが止まったトランクスさんに剣を突きつけた。
「そこまで!」
と悟飯さんが終了の合図をして試合は終わった。このトランクスさんから時の巣にいるトランクスさんぐらいまで強くなったのか、凄いな。·····まあ向こうのトランクスさんの本気を出させたことはないんだけど。その時近くの街から爆発が起きた。
「「なっ!?」」
「人造人間か!」
悟飯さんの言う通り気を感じないから人造人間だろう。その時悟飯さんが超サイヤ人になって言った。
「トランクス!君はここにいるんだ!いいな?」
「嫌だ!僕も一緒に行く!もう随分強くなったはずだ!」
トランクスさんは必死の表情で訴える。悟飯さんはそんなトランクスさんを見てふっと笑って言った。
「分かった。じゃあ一緒に行こう。」
「はい!」
そう言って街の方にトランクスさんが向いた。その時悟飯さんの右の手がトランクスさんを気絶させた。そして呟いた。
「トランクス、君が最後の希望だ。もし君まで人造人間にやられてしまったらこの地球を守る戦士がいなくなってしまう。」
そして俺にも向いてきた。
「答えずらいなら構わない。確認で聞くよ。君は·····本当にこの世界の人間か?」
その勘の良さが恐ろしい。
「いやいいんだ、一緒に戦ってくれるなら心強いからね。それじゃあ行こうか。」
そう言って悟飯さんが浮き始めた。俺も浮く。そして街に向けて飛翔した。飛びながら悟飯さんを観察するが厳しい顔のままだ。その時
「!回避!」
そう言われ俺は目の前に来てるエネルギー波をギリギリ避けた。そこにいたのはガタイのいいモヒカンの人だ。髪の色はオレンジ色、イメージカラーは緑色か。
「人造人間·····まだいたのか。」
そこでトランクスさんから通信が入った。
『そいつは人造人間16号、本来この世界にはいない存在です。本来は優しい心の持ち主なのですが今は凶悪になっています。悟飯さんを守りながら戦ってください。』
それと同時に16号が俺達に向けて動いた。悟飯さんと2人で迎え撃った。2人で拳を振ったが止められた。
「なっ!?」
「·····」
無言だ。そしてその瞬間俺は頭突きされ投げ飛ばされた。
「なんつー硬い頭なんだよ!」
16号は悟飯さんも投げ飛ばそうとしたがその瞬間に悟飯さんは気を解放し金色の光を放出させた。それによって16号は吹き飛ばされた。
「これがこの世界の悟飯さんの超サイヤ人·····。」
そう思っていたら悟飯さんがしかけた。16号にラッシュをしかけた。16号は予想どうりパワータイプみたいだ。だがそれでも決定打がない。そう思っていたら悟飯さんがパンチをもらい吹き飛んで俺のところに来た。俺は悟飯さんの背中を抑え止めた。
「·····強い。恐らく17号と18号よりも。」
17号と18号、悟飯さんの宿敵だ。ここで悟飯さんに無駄に力を使わせる訳にはいかない。俺は悟飯さんの隣に並び金色の光を纏った。俺の気が膨れ上がる。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
今の俺は金髪碧眼となっている筈だ。悟飯さんはびっくりしてる顔になってる。
「まさか超サイヤ人まで·····」
「行きましょう!」
「ああ!」
そう言って俺達は金色の光を出しながら16号に突撃した。その時どこからか黒色の気弾が飛んできた。俺達に向かって。俺は途中で気が付き気弾で相殺した。気弾と気弾がぶつかったことによる爆発が起きた。俺と悟飯さんは16号を警戒しながらそこに目を向けた。
『気をつけてください!そいつとんでもなく冷酷な気をしてます!』
トランクスさんの言う通りだった。フリーザよりも背筋が凍るほど冷たすぎる気だった。悟空さんとは対極な気だ。そして煙が晴れそこにいたのは不気味な仮面を被った男だ。多分。何故多分なのかと言うと身長が俺と同じくらいだからだ。そしてそいつが仮面のせいでくぐもった冷たい声で言ってきた。
「いい加減にしてもらおうか、タイムパトロール。俺の邪魔をするな。孫悟飯はここで殺す。ついでにお前も殺してダメージエネルギーを頂く。そして歴史がねじ曲がった事で出てきたエネルギーも回収する。」
俺は16号に目を向け印をした。
「影分身の術。」
ボンという音とともにもう1人の俺が出てきた。俺は悟飯さんに言う。
「俺がこいつの相手をします。悟飯さんはあの人造人間を倒してください。」
「·····頼んだ。」
そう言って俺の分身と並んだ。俺は仮面の男と同じ高さまで上がった。そして真正面から見る。背丈はやっぱり俺と同じぐらいだ。元々背が低いのか発展途中なのかは分からないが身長によりメリット・デメリットはなし。俺は超サイヤ人の気を吹きあがらせ聞いた。
「お前は·····誰だ?」
「いちいち答えると思うのか?あまっちゃんだな。」
そう言って真っ黒な気を纏った。そして俺達は激突した。互いの拳をぶつけた。そのまま俺と奴は乱撃戦を繰り広げた。
(速い!)
俺と同じくらいのスピードだ。考えてみればそれはまだ納得出来る。改変で強化するためには術者もそれと同じぐらい強くないとダメなんじゃないか、それが俺達の仮説だからだ。つまりこいつは多分16号と同じくらいの筈だ。ぶつかり合いの後互いに離れた。だが向こうは失望したかのような声をあげた。
「この程度か、つまらん。」
「なんだと?」
その瞬間仮面の下が何か変わった気がした。その瞬間に仮面の男は消えたと思った時には俺は吹き飛ばされた。ビルを突き抜け抜けた先にあったビルに埋められた。そして目を開けたら真っ黒な気弾の嵐が来ていた。俺はそのまま飲み込まれた。
お疲れ様でした。次回からの戦闘シーンは三人称に戻します。(*´∇`)ノ ではでは~