Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます( *・ω・)ノ。
光輝VS仮面の男 後VS16号です


風遁・螺旋手裏剣

光輝が埋め込まれ謎の仮面の男によって気弾の嵐が吹き荒れたビルは煙をあげていた。仮面の男はそれを落胆じみた声で言う。

 

「やっぱり甘ったれた奴の力なんてこんなものか·····。さて、次は孫悟飯か。あいつは元々今日死ぬ予定だがまあエネルギーを貰うに越したことはない。」

 

そう言って仮面の男は悟飯の所に向かおうとした。がその時光輝がいたビルから金色の光が迸った。仮面の男は少し面倒くさそうに振り向いた。そのビルの残骸から浮いてきたのは所々ボロボロの道着を着た光輝だ。額から血が流れている。

 

(どうする。さっきのスピードは最初とは桁が違った。悟空さんは超サイヤ人の上に界王拳はやめとけって言っていたから使えない。救援は正直頼めない。悟天さん以外はあの悟飯さんと面識があるから歴史が変になっちまう。それならバーダックさんだろうけど今は違う任務中だ。)

 

光輝は心の中で現状把握をしつつ仮面の男を観察した。

 

(そもそもこいつどうやって力をあげた?気を解放したようには見えなかったぞ。)

 

「考えても分からないな。」

 

そう言いながらさっき外れてしまった額当てをつけ直した。そして締め直すのと同時光輝の慧眼の瞳が左右別々の色に変わった。右眼が赤い眼に瞳孔がない眼に、左眼が瞳孔がある蒼い眼にそれぞれ変わった。他人から見れば光輝の気が上がってると分かる。光輝の様子を見た仮面の男は組んでた腕を解いた。

 

「ほう?少しは楽しませてくれよ?」

 

光輝はそれににっと笑いながら返した。

 

「ああ、お望み通り楽しませてやる!」

 

そして両者は真ん中で激突した。光輝は今度はついていけた。乱撃戦を繰り広げながら光輝は隙を見つけ仮面の男の腹を殴った。

 

「ぐはっ!」

 

そしてくの字に曲がった所を両腕を組んで真下に叩き落とした。

 

(お姉ちゃん!技借りるよ!)

 

「エック・カッラ・マーグル・メキアー・レクン!!」

 

技名を言うことでイメージを強固にした。そして光輝の頭上に何十本の剣が出てきた。そのまま仮面の男が落ちた場所に降り注いだ。

 

「まだだ!」

 

そして光輝は高速で印を結んだ。そうしたら降り注いでる剣達が雷を纏った。次々に雷光が光り真下は青白くなっている。

レインのサウザンド・レインとサスケの千鳥を合わせた合体技だ。剣に千鳥を纏わせて殺傷能力を上げた。光輝は撃ち終わった剣をまた消した。そして瓦礫を上から見る。その時何か感じたのか下がった。

その瞬間真っ黒な気が迸って徐々に仮面の男が上がってきた。首を回しながら言ってくる。

 

「あまっちゃんだと思ったらやるじゃないか。これならまだ楽しめそうだ。」

 

光輝は構える。だがその時・・・

 

「そこまでだ。」

 

と上から言ってきたのは長い棒を持って見た目は白色の人間だった。少なくとも地球人では無い。そう思っていたら仮面の男と会話を始めた。

 

「邪魔をするな!」

 

「もうここはいい。エネルギーも取れた。それにもう少しでいいものも見れる事だしな。」

 

「ちっ!まあいい。」

 

そう言って2人は光輝に背を向けた。

 

「お、おい待て!」

 

「タイムパトロール、時の界王神によろしく伝えろ。私は私の正義を遂行するとな。」

 

2人はその瞬間消えた。

 

「気も感じなくなった。この歴史からいなくなったのか?」

 

光輝は少し考え眼を戻し直ぐに反対の方向に行った。そしたらさっきの奴らが言った意味がわかった。

悟飯と分身の光輝が3人の人造人間と対峙していた。

 

「なっ!?」

 

(クソ!さっきの戦いの音を聞かれたか!)

 

光輝はそう言いながら悟飯の横に並んだ。人造人間達からは紫色のオーラが出ている。でも気自体はない。人造人間だからだ。後々光輝は人造人間でも気が出ている奴に会うことになるが・・・。

 

「どうなってるんだ?同じ奴がもう1人?」

 

「そんなのどっちでもいいよ。早く殺っちまおうよ。もうこいつに付きまとわれるのも面倒だしさぁ。」

 

人造人間の金髪の方・・・人造人間18号がそう言った。それに同調するように弟の方·····人造人間17号も肩を竦め言った。

 

「まっ、そうだな。そろそろ目障りだからな。今度は俺達もフルパワーを出して殺す。」

 

「何!?」

 

悟飯が顔を驚愕にして思わず言った。今の言葉は悟飯が片腕を無くした戦いは本気ではないと言ったも同然。つまりここからは未知数という事になる。

 

「あの時のがフルパワーだと思ったのか?あの時は半分くらいのパワーしか出してなかったんだぞ?」

 

光輝達の後ろには16号、前には17、18号がいる。光輝の分身は18号と対峙、悟飯は17号と対峙、本体の光輝は16号と対峙した。そして人造人間はジリジリと距離を詰めている。そんな時悟飯が光輝に声をかけた。

 

「光輝君、君はヤバくなったら逃げろ!」

 

それではい、そうですかと言えないのは光輝だ。

 

「何言ってるんですか!」

 

「さっきまで戦って分かってる。その16号って奴はこの17号と18号よりも強い!そしてこの2人もコンビネーションは半端じゃない!」

 

「でも!」

 

「君にはやらなきゃいけない事があるのだろう!こんな所で君は死んじゃダメだ!」

 

光輝はそれでハッと悟飯を見た。悟飯も前を警戒しながら厳しい目で光輝を見ている。光輝の顔は苦悩と葛藤でいっぱいだ。そんな時光輝にトランクスから連絡があった。それは残酷で、でもタイムパトロールとしてはしょうがない指令だった。

 

『光輝さん。·····16号を倒して戻って来てください。』

 

「なっ!?トランクスさん何言ってるんですか!」

 

そう無我夢中で叫んだ。だが悟飯はそれに少し驚愕していた。何故なら今ここで聞くはずのない名前が聞こえたからだ。だがそんな悟飯をほっといて会話は進められている。

 

『·····悟飯さんは、今日死んでしまう。その人造人間達に殺される。それがその歴史です。俺達が阻止しなきゃいけなかったのは悟飯さんが16号に殺される事だけは阻止しなきゃいけなかったんです。』

 

トランクスは悲しそうな声で光輝に語っている。だが光輝は自分の仕事を忘れて返す。

 

「そんなの・・・あんまりじゃないですか!」

 

(何で·····何で夢を捨ててまで修行して、家族とも別れて、悟空さんや、ピッコロさんにベジータさんみたいな仲間を失ってそれでも何年も戦い続けた悟飯さんが死ななきゃいけないんですか!)

 

『·····光輝さん。気持ちは分かります。ですが·····』

 

「うるさい!」

 

そう言って光輝は超サイヤ人の気を出して16号に突撃した。16号はそれを無言で迎え撃った。光輝は16号に比べると小さい体でラッシュを仕掛けた。16号は大柄の体型故にその小回りの効く光輝に押される。だがラッシュを途中で無理やりで止めた。光輝は止められた腕とは別の腕で振りかぶったが止められた。

 

「グッ!」

 

『光輝さん!冷静になってください!』

 

『トランクス。ここは光輝君の自由にさせてみましょう。』

 

『時の界王神様!』

 

そんな声が光輝に聞こえたが光輝には聞こえない。時の界王神が自由にさせると言った理由は単純だ。光輝が16号に勝っても恐らくというか絶対に17号と18号に勝てないからだ。

そんな時の界王神の事はほっといて光輝は動く。両手を掴まれてるが別にそれだけが光輝の攻撃手段じゃない。光輝は頭上からまた剣を出し16号に放った。光輝の持っているブルーレッド・オブウォーリアやウォーリア・ビハインド・ディスペアーよりも脆いがこの2つの頑丈さがおかしいだけである。牽制する分にはいい。だがただ撃っても千鳥を纏わせられないから16号には傷をつける事はできないだろう。だが人間だろうが人造人間だろうが失ったら致命的な箇所が1つだけある。それは目だ。光輝はその目に向けて剣を放った。

ここで解説を加える。何故光輝は武器をポンポン出せるのか、それはブルマがある世界の科学を真似して出来たのである。その世界は女性しか起動させる事が出来ないマルチフォーム・スーツ、「インフィニットストラトス」と呼ばれるパワード・スーツがある意味世界を支配している世界だ。ここではそのインフィニットストラトス、略してISと言うものにある1つの機能だけをブルマが開発したのだ。その機能とは武器を量子化させて保存出来る機能だ。つまりやろうと思えば一瞬で武器の出し入れが出来るのだ。本来それはISにだけある機能だがブルマは「別に1つの機能だけにすれば更に小型化が出来るわよ?」とサラッと言いそしてその小型化された武器のいわば量子変換機は光輝が持っている。ISとは違い1つの機能だけに集中して作られたのでブルマの科学力を持ってしてはその容量も桁違いだ。

 

流石に目を潰されるのは嫌なんだろう、16号は下がって躱した。光輝は剣を消しながら肉弾戦を仕掛ける。16号もそれに応戦する。だが先程同様に押されている。それでも16号は無表情だ。何故なら・・・

16号は再び無造作に拳を止めた。

 

(クソ!体力が無くなってきている。こいつ人造人間だからそもそも体力っていう概念がないのか!)

 

「だからって・・・負けるかーーーっ!」

 

その激昴の声と共に光輝は再び眼を変えて金色のオーラが吹き上がる。16号はそこで初めて表情を驚愕の顔にした。

先程とは比べられないほどの速度で光輝は左の拳で16号の顔面を殴りつけた。それによって外された右の拳を引きながら今度は右足で16号の顎を蹴りあげた。

16号は地面に背を向けながら上に吹き飛んだ。光輝は直ぐに16号の背に自分と重なるように行った。ここからは光輝は舞空術を使わない。重力によって体が地面に落ちる間に行った。

 

「ふっ!」

 

回し蹴りで16号の脇腹を蹴った。そしてその反動で一回転しながら反対側から殴りかかった。その後16号の上に回り地面に激突するのと同タイミングでラストの回し蹴りを叩き込んだ。

 

「獅子連弾!!」

 

光輝の蹴りから生み出される威力は尋常じゃなく、叩き込まれた地面はえぐれてクレーターが出来た。光輝はそんなクレーターをバク転しながら離れた。

 

「影分身の術!」

 

2人の分身を出し本体の光輝の周りに集まった。そして性質変化を加える役と回転と威力を高める約で本体の光輝の手のひらにでかい螺旋丸とその螺旋丸を極細の風磨手裏剣のような形をした螺旋丸が生み出された。

 

「風遁!螺旋手裏剣!」

 

16号はその間にも復活し光輝を見た瞬間目を見張った。そしてその瞬間光輝は螺旋手裏剣を投げていた。16号はそれを上に飛んで躱したがそこにはそれぞれの役目を終えた分身がおり16号は再び螺旋手裏剣の軌道に押し戻された。そして16号と螺旋手裏剣がぶつかった瞬間に秒間何百回の攻撃をされた。これが人間相手ならば神経も破壊できるほどの攻撃回数だ。そして大規模な爆発を起こした。

 

光輝はそれに目をくれず悟飯の元に向かった。もう分身が消えてしまっている。今悟飯は2対1の状況になっているからだ。

 

「光輝君・・・。」

 

「へえー、あの人造人間を倒したのか。やるじゃないか。」

 

「だけど大分消耗してるみたいだね。」

 

そう18号が言った。実際光輝は消耗している。肉体的にも精神的にも。螺旋手裏剣は今の光輝には3発が限界だ。それに眼を使った事で頭痛もある。トランクスと時の界王神は状況を見る事にした。

 

「はぁはぁ・・・。御託はいい。早くやろうぜ。」

 

そう言って光輝は疲れてる体に鞭打って構えた。

 

「ふっ、今度は楽しませてくれよ?」

 

「まあどうせ今日で孫悟飯もそこのよく分からない奴も死ぬんだけどさ。」

 

17号と18号がそう言った時、悟飯は叫んだ。

 

「俺は死なない!たとえこの肉体が滅んでも!俺の意志を継ぐものが立ち上がり!そして・・・お前達人造人間を倒す!」

 

そう言った瞬間人造人間との第2ラウンドが開始した。

 

 

 

 




お疲れ様でした。
因みに光輝のイメージソングはウルトラマンヒカリのテーマソングです。あれリズムも歌詞も好きですね〜。
という訳でシーラス登場。ドラゴンボールヒーローズ ワールドミッションからです。因みにアムズは出しません。悩んだんですけど仮面の男が出るからいいやって思い却下しました。

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