Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございます(*´ヮ`)ノ。
今日はVSグリームアイズ+‪αです。
٩(・ω・)วlet's go!


強敵再戦

「グオオオッ!」

 

「レイン!」

 

その里香の雄叫びでレインは我に返りグリームアイズが大剣を振り下ろし自分を殺そうとする姿を見た。その瞬間レインの足はすくんだ。反射的に腰に仮想世界ならある剣を取ろうとしてここが現実世界の事を忘れていた。当たり前だ。グリームアイズがいるのだからそう勘違いしてもしょうがない。

そしてグリームアイズは振り下ろした。その瞬間レインは悟った。世界の全てがスローモーションに見える。

 

(私·····死ぬんだ)

 

何故いきなりグリームアイズ何か出てるのかは分からない。レインはAR機器のオーグマーすらつけていない。それはこの前問題があったオーディナルスケールもやってないということでありグリームアイズが出てくる訳ないのだ。しかし現実問題として目の前にいて自分を殺そうとしている。SAOにいた頃の戦う力のあった自分ならばいざ知らず今はそんなもの持ってない。いや、持ってない方が普通だ。

 

(ごめんね、皆・・・)

 

そう諦めた声で言った。ただでさえ足がすくんでるのだ、今から避けるなんて至難の業だろう。

 

(夢·····もう少しだったのになぁ。)

 

今レインは小さいライブハウスからアイドル活動をスタートさせていた。だが小さいと言ってもレインのライブは今の所毎回満席だ。その多くがALOのレインを知っておりそこから知らなかった人にも伝わり満席に至ったのだ。勿論デスゲームから帰ってきてもVRMMOをするなんて馬鹿げてるって言う人もいる。そしてその中の成果を現実に反映にするなんてせこいと言う人もいる。・・・だがそう言う意味ではレインの妹も同じ事を考えたからやはり似たもの姉妹なのである。

閑話休題

だから良い意味でも悪い意味でも今のレインはVRMMOを象徴する人物になっている。それはレインのアイドルと言う夢も近づいてる事を意味してる。そんな今の現状だからこそレインは諦めた心の声を出したのだ。

だけどその時・・・

 

(あ·····光輝君・・・。)

 

もし自分が死んだら光輝はどうなるだろうか?やっぱり泣くだろう。光輝は割と泣き虫である。そして光輝にとって大事な人が死んだ時は·····

 

(泣くだけじゃ·····済まない。)

 

光輝は家族を全員亡くしてる。それでも引き取り手が見つかっただけまだマシだが光輝はもう誰かを亡くす事に過剰に反応する。そしてそれが自分ならば·····

 

(光輝君はもう立てなくなる。)

 

光輝が戦う意味は自分の大切な人達を守りたいそれだけだ。でも・・・その大切な人達の1人でも光輝の知らない所で死んだら?光輝は絶対に自分を責め泣き叫んでもう戦うことすら嫌になるかもしれない。

正直レインはタイムパトロールに良い印象を持っていない。光輝はまだ小さいのにそんなアインクラッドの人達の思いを背負うのも辛いのに今度は歴史を背負うなんてそんなの光輝の歳でする事では無い。でも光輝がすると決めたならば何も言うまいとは思っている。でも自分のせいで光輝が立てなくなるのは絶対に・・・

 

「絶対にダメ!」

 

そう叫んで足が戻ったレインは先生がいる方向とは逆に転がった。その時右側に冷たいものが通った。轟音をたてて大剣によってできた跡が残った。その深さは一撃を貰えば一気にあの世行きだった事を知らせていた。オマケにSAOの時とは違って絶対的な痛みを負いながら、だ。それに思わず息を飲みながらもレインはグリームアイズの攻撃の予備動作を見ながら運動場にいるクラスメイトに叫んだ。

 

「皆早く逃げて!!」

 

その言葉と同時にグリームアイズはまた大剣を振り下ろした。幸い横払いではないから軌道はまだ読める。だがここからスピードが上がるか横払いになったら避けるのは難しい。まさかブレスまではないだろう。というかあったら詰みだ。誰もグリームアイズから逃げられない。遠距離攻撃なんぞせこすぎる。

 

「で、でもレインちゃんは!?」

 

そう明日奈が言った。

 

「こいつは今私にタゲしてるから私が助けが来るまで時間を稼ぐ!」

 

それを聞いたそこにいる面子は・・・キリトもギリギリ聞こえたがグリームアイズを倒す為の助っ人なんているのだろうか?今の攻撃力を見た限りほぼ一撃貰ったらお陀仏だろう。というかあの大剣がガチすぎる。そんな危ないやつに近づけるか?レインも明日奈もキリトも仮想世界ならトッププレイヤーだが現実ではそんなに強くはない。オーディナルスケールは仮想世界で培った反応速度や技があったから戦ってこれたのだ。だが今は当たり前だがオーディナルスケールをしてグリームアイズに攻撃した所であれは拡張現実の敵を殴るだけだから実態があるグリームアイズに当たる訳ない。そもそも武器なんて持ってないのだから勝算が全くない。そう一瞬で考えた明日奈と里香が叫んだ。

 

「で·····でもレインちゃんにだけ任せられない!」

 

「そうよ!皆バラバラに動けば·····」

 

「絶対にダメ!皆死んじゃう!」

 

そう大剣を見ながら叫んだ。それを聞いたクラスメイトの女子生徒は顔色が一気に悪くなった。当たり前だ。もう生きる為のゲームは終わったのに今度はリアルでそんな目にあっているのだから。レインや明日奈みたいに最前線で戦っていた女性の方が珍しいのだ。他の女子生徒は非戦闘員なのだから仮想世界で培ったもクソもない。はっきり言って足でまといなのだ。だから逃げてくれた方がいい。明日奈や里香は胆力はあるがダメだ。もし横払いが来てしまったら最悪3人揃ってあの世行きだ。それに・・・

 

「それにもしこいつが街に行ったらもう最悪だよ!」

 

そうだ、SAOの時はちゃんとボス部屋がありそこで戦えた。ボスはボス部屋からは出なかったがこのグリームアイズは違う。行動制限場所が分からないのだ。いや、普通に考えれば行動出来る場所は全世界だろう。歩いて行くしかないだけだ。

SAOの時はボス部屋にいる人達だけが戦うからその戦ってる人達の中にしか死人は出なかった。でもこのグリームアイズは普通に戦ってない人達も殺しにかかってくる。そんなの安全な主街区にいたのにいきなりグリームアイズが襲って来るようなもんだ。理不尽すぎる。だからレインは自分を囮にして街に行かせない方針を取った。

 

「ふっ!」

 

そう言いながら振り下ろしてきた大剣を避けた。避ける度に肌に地面がえぐれた音を響かせたがまだ致命傷は一撃も貰っていない。レインは帰還者学校に行く前は運動は苦手だったがレッスンをし始めた辺りから体力がついた。それを利用して避けていく。今の所まだ縦切りだけだ。これなら怖いが避けきれる。だがまだグリームアイズが来てから3分と経ってない。まだ警察は来れない。だからレインはもう少し時間を稼ごうと思い立った。それでも明日奈達は何か言おうとしたがその前にグリームアイズが動いた。また大剣を振り下ろしたのだ。片手(・・)で。レインはそれに気づかず普通に横に飛んで躱した。だが・・・

 

「え·····?」

 

避けた時にグリームアイズを見たら右手をグーにして構えてたのだ。そしてその時レインは思い出した。グリームアイズの攻撃パターンに殴り攻撃があったことを。そしてその拳が避けていて空中に浮いているレイン目掛け放たれた。レインは咄嗟に腕を交差させた・・・だが

 

「レインちゃん!」

 

「レイン!」

 

そう明日奈達が叫んだが遅かった。グリームアイズの拳はレインの体に当たった。そしてレインのガードなんてものともせずそのままレインを吹き飛ばした。

 

「····か・・・はっ」

 

レインは今までに受けた事の無い痛みを受けて吹き飛んだ。レインはそんな吹き飛んでる時に漠然と今の状態を悟った。交差した腕が折られてる。そして体も少し骨が折れている。もうこれじゃあ・・・。そう思いながらレインは転がった。唯一動かせる顔をグリームアイズに向けた。体は転がった影響でどこも痛すぎる。

 

「レインちゃん!!」

 

そう明日奈が寄ってくる。レインはダメと言おうとしたが口が動かせない。そして明日奈と里香はレインの近くに寄って来た。そしてレインの体を抱える。

 

「·····だ·····め・・・逃げ・・・て」

 

「何言ってるの!?置いてける訳ないでしょ?」

 

だがそんな時3人の影が1つのでかい影で埋め尽くされた。3人は顔を恐怖にあるいは睨めつけた。そんな時明日奈達の目の前にいるグリームアイズが少しよろけた。何だと3人はグリームアイズの後ろを見た。

 

「キリト君!」

 

「早くレインを連れて逃げろ!」

 

そう鬼の形相で言った。キリトの手には何個か石ころがある。グリームアイズはそれでキリトにタゲしキリトの方を向いた。他の生徒はパニックになり校舎に逃げ込んだ。グリームアイズはキリトに大剣を振り下ろした。キリトはさっきのレインの失敗を踏まえきちんと両手か片手かを見極め躱して行った。大剣が振り下ろされる度に地響きが響く。明日奈はそんなキリトを助けに行こうとしたが今目の前で虫の息になっているレインを置いて行ける訳ない。

 

「·····キリト君、頑張って。」

 

そう呟き里香と目を合わせゆっくりレインを立たせた。だが

 

「ああ!」

 

そうあまりの痛みに叫んだ。それに腕の骨は折れているから腕を掴むことはできない。担架もないのに今のレインを運べない。そしてまだ絶望は終わっていなかった。

 

「·····う・・・そ」

 

そう明日奈は呟いた。グリームアイズの背に今度は赤い光が迸ったのだ。どう考えてもいいことでは無い。グリームアイズの前にいるキリトも目を見張らいている。そして赤い光から出てきたのは、

 

「グオオオオ!!」

 

「イルファング・ザ・コボルドロード·····だと?」

 

そうキリトは呟いた。アインクラッド第1層ボスであり違う世界のキリト達を苦しめた強敵だ。この世界ではキリト達が戦う前に光輝が倒してしまったからキリトはベータテストの時にしか戦っていない。そしてそのコボルドロードがあるソードスキルの構えをした。勿論ここは現実世界だからライトエフェクトは出ないが構えは刀単発ソードスキル《辻風》だ。技としては居合切りだ。だがどれだけリーチがあるのかが分からない。それに居合だからコボルドロードが見据えてる3人を切り裂くぐらい訳はない。そうコンマ数秒で考えて逃げろと叫ぼうとしたらキリトは目の前のグリームアイズの行動に気がついた。何か息を吸う動作をしてその口の中に紫色の光が見える。キリトは1度だけグリームアイズのこの攻撃を見た事ある。それは·····

 

「ブレス·····だと?」

 

SAOのブレスは基本ダメージに加え何らかの状態異常が普通だったが現実のブレス何て何が起こるか分からない。そしてブレスの範囲も分からない。つまりキリトはどこまで下がったり飛んだりしたらいいのか分からないのだ。

だがキリトはそんなのよりもコボルドロードの方が気になった。あっち側には親友や愛する人もいるのだ。それなら自分の危機なんて二の次だと思って見た。だがそれと同時にグリームアイズは大きく体勢を仰け反った。と同時にコボルドロードが辻風を発動させた。一気に3人へ間合いを詰めた。その速度はキリトが知っているコボルドロード以上のスピードだった。3人はレインを連れて逃げなければならない。だが逃げるよりも先に斬られるのが先だ。キリトは最悪の光景に自分の事も忘れて恐怖した目になり叫んだ。

 

「アスナーーっ!」

 

それと同時にグリームアイズの紫色のブレスがキリトの視界を塗りつぶした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「·····ごめん、お姉ちゃん」

 

そう光輝は呟いた。レインの誕生日が近づく度に行かない事を謝った。何か用事がある訳では無い。でも今の自分が行ったらきっと自分の誕生日なのも忘れて自分に構うだろう。だけどそんなのはダメだ。ちゃんと誕生日は楽しんで欲しい。誕生日はそういうものだから·····と光輝は考えている。だから今日も光輝はベットに突っ伏した。流石にもうご飯は食べるようになっていた。だが少食だ。そしてレインの誕生日の2日前のこの日も突っ伏していた。だけど何故か胸の中は嫌な予感がある。この予感は·····そう、自分が病院でくたばってる間に家族を殺されていた時と同じ感じだ。そして光輝は何となく·····メールの機能を復活させた。·····そして飛び起きて私服なのも忘れて飛び出した。それにトランクス達はぎょっとしていたが光輝はそんなのはほっといて時計をいじって自分がSAOをクリアした世界に飛んだ。メールの中身は画像だけだ。だがそれでも十分だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイン、明日奈に里香、そしてキリトは目の前にあった光景に思わず目を閉じた。前者3人は自分達が真っ二つに斬れる様を、キリトはブレスに飲み込まれる自分を想像した。だが4人に想像した事は起きなかった。痛みも全く·····レインは未だにあるが今の攻撃によって受けた痛みは4人とも感じなかった。それ所か前者3人は何か凄い金属音が鳴ったのを聞いた。4人は恐る恐る目を開けたそこに居たのは·····

 

「光輝·····君」

 

何時もとは何故か違う私服のような格好だが目の前にいるのは光輝だ。そしてその両手にはレイン達には見覚えのある剣があった。最初はレインが作り、その後は新しい素材を元に時の都にいる鍛治職人が作った剛物《ウォーリア・ビハインド・ディスペアー》だ。それを両手で持って横に置き居合切りを止めたのだ。

 

「ウオらあああ!!」

 

そう気合いの雄叫びを上げて光輝はコボルドロードの刀を弾いた。心做しかコボルドロードの目が驚愕に染まっていた。そして思いっきり弾かれ体勢を崩した所を光輝は腹を殴って吹っ飛ばし運動場の真ん中辺りに戻した。その時コボルドロードは後ろ向きに倒れ足をじたばたし始めた。

明日奈はそんな光輝を漠然と見ていたがはっとなりキリトがいる所を見た。そこに居たのも光輝だ。ただこっちは剣じゃなくて丸いドーム状の光がキリトと光輝を包んでる。そしてそのバリアみたいなものを取って向こうの光輝はグリームアイズとこっちの光輝はじたばたコボルドロードと相対した。その時光輝が急いで振り返って明日奈達の所に寄ってきて何かを怖がっている様子でレインに手を当てて黄緑色の光を出した。

 

「お姉ちゃん·····ごめん、死なないで!」

 

そうするとレインの体に出来てた傷が治っていく。そして骨などは治せない事を悟るとポケットから半分の仙豆を出した。トランクスが光輝を連れて時の巣に戻ってベットに寝かした時仙豆を1粒置いていったのだ。光輝はそれを半分だけ食べた。それでも頭に包帯があるのは食べた後にまた自分の不甲斐なさと理不尽を思い出しまた頭突きした時に出来たものだ。

そして光輝はレインの口に仙豆を持っていった。

 

「お姉ちゃん食べて!」

 

レインはそれが何故なのか全く分からずそれでもこんな時にふざけた事は言わないだろうと考えてゆっくり食べた。後ろにはまだコボルドロードがいるがまだじたばたしてる。レインはそれを食べた後目を見開いてゆっくりと体を起こした。それに明日奈も里香も唖然としている。そんなレインに光輝は抱きついた。

 

「良かった·····良かった・・・」

 

そう涙ぐみながら言う。そんな光輝をレインは微笑んで抱き返す。だがまだ戦いが終わった訳では無い。そう思い光輝はレインを離してようやく立ち上がったコボルドロードに振り返った。そして歩き出した。レイン達はそんな光輝の小さな背中を見た。その背中はあのアインクラッドにいた時と全く変わらなかった。そんな光輝の容姿が歩きながら変わった。光に包まれたのだ。その光に思わず3人は目を隠すがそれでも何が起きるのか見ようと目を頑張って開けた。そして光が取れていくうちに光輝の服装が変わった。後ろからだと蒼い羽織しか見えないが3人は分かった。今の光輝はあの城といた時と·····蒼赤の戦士の姿になっているのだと。そして光輝の背中を交差するように剣の鞘が出た。その内左側にある剣を引き抜いた。《ブルーレッド・オブウォーリア》だ。

そして一定距離にまで近づいたら光輝は走った。走ったと言ってもここにいる面子には誰一人反応できない超スピードだが。コボルドロードも目を見開いたと同時にコボルドロードは斬り付けられていた。レイン達から見ればコボルドロードの腹辺りに斜めに傷が一瞬で出来ていた。そしてそこからはコボルドロードは一方的な展開だった。コボルドロードは何も出来ずどんどん切り裂かれていったのだ。周りから見ればいつの間にかコボルドロードの体に幾つもの切り傷がある。

 

「はあああああ!!」

 

そう言って光輝はコボルドロードを蹴りあげた。コボルドロードは叫びながら上空に吹き飛んだ。そんなコボルドロードを光輝は二刀を持ったまま追いかけた。空に螺旋を描きながらコボルドロードに追いつき2振りの剣に雷·····千鳥を纏わせた。そこからまた滅多切りにした。反撃も与えずにただ一方的に。そして運動場まで後30メートルと言う所で光輝は今度は千鳥では無く気でコーティングした剣を振り下ろしコボルドロードの体を真っ二つに切り裂いた。そして光輝は切った格好のまま運動場に降り立った。何故かグリームアイズは止まっている。

コボルドロードは運動場から30メートル地点でパカッと開きその時分身光輝は見た。コボルドロードの断面図が機械みたいになっている事を。そして割れた瞬間にコボルドロードは大爆発を起こし消えた。そんな爆発を終え光輝は分身を見て頷いた。分身はそれで印して影分身を解除した。それと同時に分身が見た事も経験した。光輝はそれに目を細めながらもグリームアイズを見た。向こうも光輝を見ている。

 

「キリト離れてくれ!」

 

そう言ったらキリトはハッとしてゆっくり離れて回ってレイン達の所に来た。キリトも光輝の後ろ姿を見た。やっぱり頼もしいなと思いながら経過を見守る。

そしてグリームアイズが先に動いた。また息を吸う動作をしたのだ。光輝は動かない。そしてグリームアイズは今度は紫色の球を光輝達の所に撃ってきた。

 

「な!?あんな攻撃パターン知らないぞ?」

 

光輝はそれを聞きながら左の剣を地面に突き刺した。紫色の球は合計7つ。ALOで光輝の後ろにいるキリトと一緒に開発したシステム外スキルが出来る光輝には通じない。光輝は右の剣を少し振り回し肩に構えた。そして迫り来る7つの光弾を見据え軌道を割り出し剣を振った。

 

「はっ!」

 

一撃目·····剣を後ろから勢いよく前を斬り1つ目の光弾をぶった斬る。

二撃目·····一撃目の振り下ろした勢いを利用して剣を体ごと1周させてまた目の前の光弾をぶった斬る。

三・四撃目·····左から横に斬った後に剣を高速で戻し下から上に斬り光輝はバク転の要領で宙舞う。

五撃目·····回り終わる瞬間に下から上に斬り上げて地面に着地しながらぶった斬る。

六・七撃目·····真正面からただぶった斬る。

最後の光弾が消された時爆発の煙が起き煙が晴れるとそこには無傷の4人がいた。

 

「片手剣7連撃ソードスキル《デットリー・シンズ》」

 

そう光輝は呟いた。そして光弾が終わった事を確かめ光輝は突き刺しといた剣を引き抜いた。

 

「お姉ちゃん達をこんな目に遭わせて·····覚悟しろ!」

 

そう叫んだ瞬間に光輝は地を蹴った。走りながら光輝の右の剣が赤く光った。そしてグリームアイズと激突するという瞬間に剣から炎が吹き出した。それに周りは目を見開いて見た。そして光輝の右の剣から周りから見る事すら許されない程の高速突きが5回発動した。そして5連が終われば光輝は胴体を上段から切り裂いた。その後光輝は飛びながらグリームアイズの顎を下から上に斬り顎をはねあげさせた。そして光輝ははねあげさせて頭の上にある剣を思いっきりグリームアイズの頭に叩きつけ着地した。その直後グリームアイズと光輝を取り囲むように炎の渦が一瞬出来た。キリト達から見れば一瞬で炎の渦が出来たように見えた。それだけ早かったのだ。だがキリトには今光輝がやった剣が分かった。炎の渦が出来た瞬間に思わず呟いた。

 

「片手剣8連撃ソードスキル《ハウリング・オクターブ》·····」

 

だが光輝はまだ終わらない今度は左の剣が水色の光に包まれた。そして刹那に動いた。グリームアイズの右の脇腹から腹辺りまで貫かせた。そして腹の真ん中で止まった剣を押し出した。そうするとグリームアイズの背中に氷が背中を侵食するように出てきた。そしてそれは一瞬で消え光輝はグリームアイズに背を向けながら左の剣を貫かせたまま上に抉ってから抜いた。光輝はグリームアイズに背を向けているがグリームアイズは止まっている。

 

「まだだ!!」

 

そう言うと振り返りまた右の剣が炎に染まった。

 

「うおらあああ!!」

 

右から斬りそのまま左にも斬った後に回転しながらまた左から斬り最後に右から左斜め上に斬った。片手剣4連撃《ホリゾンタル・スクエア》だ。最後の一撃でグリームアイズは少し吹き飛んだ。そんなグリームアイズから所々機械音を鳴らしているが光輝からすれば例え機械だろうがレイン達を殺そうとした時点で敵だ。だから全力で倒しに行く。光輝は左の剣を肩に構えながら左の剣を赤く染めた。

そして光輝は剣を持ちながら印をした。片手で印をしてきて出てきたのは影分身の光輝達だ。その光輝達の1人が腰にある刀の鍔を持ちながらグリームアイズに迫りすれ違いざまに一閃し抜いた刀を鞘に戻した。刀単発技《絶空》、クラインが得意とするソードスキル。それと同時に一瞬グリームアイズが2つに別れたように見えたが胴体に深い傷が出来ただけだ。

そしてもう1人の光輝は今度はレッドブルー・オブウォーリアを印をして切れ味抜群の風遁の性質変化を纏わせて両手で剣を持ち2回斬りつけた。

またまたもう1人の光輝が今度はクナイを持ってアクロバティックに斬りつけた。短剣と体術の複合ソードスキル《シャドウ・ステッチ》だ。

そして最後の光輝は上空から千鳥を纏わせた剣を思いっきり叩きつけた。それによって出来た風圧が本体の光輝の羽織を揺らすが本体の光輝は叩きつけが終わると同時に地を蹴った。それと同時に分身達は離れて集まり武器を直して全員上空に飛んで技の作業を始める。

本体の光輝は左の剣に炎纏わせ単発重突進技《ヴォーパル・ストライク》を放った。グリームアイズは反撃する間もなく貫かれた。そして貫いたと同時に光輝は剣を消した。高速でグリームアイズの後ろに回って尻尾を抱えたと同時にブンブン振り回す。徐々に浮きながら光輝はグリームアイズを真上に放り投げた。それと同時に空を覆っていた雲が一瞬で晴れてその真ん中にいた光輝が叫んだ。

 

「風遁・螺旋手裏剣!!」

 

光輝が1年間影分身修行法をやり漸く完成させた技だ。

そしてその螺旋手裏剣を分身光輝は思いっきり同じ目線にいるグリームアイズに思いっきり投げた。それと同時に本体光輝はキリト達に叫んだ。

 

「皆伏せて!!」

 

それと同時に空ではグリームアイズに螺旋手裏剣が当たりドーム状の青い爆発が起きた。キリト達がいる所ではギリギリしか聞こえないがとんでもない高音を発していた。

そして爆発が終わるとそこにはもう何もいなかった。

 

「ふぅ」

 

そう言って光輝は影分身を解除した。そしてグリームアイズがいた場所を見た後にレイン達の方に向いた。レイン達は今の戦いの殆どは速すぎてあまり分からなかったが取り敢えず光輝が勝った事は分かった。

レイン達が全員無事なのを確認し周りに怪しい気がない事を確認したら光輝は時計をいじって帰ろうとした。

 

「待って!!」

 

だがその声を聞きビクッとした。でも今振り返ったら絶対に泣く。だから·····

 

「ごめん⋯お姉ちゃん」

 

そう言って光輝はこの時代を去った

 

 

 




お疲れ様でした。
螺旋手裏剣は光輝はナルトと違ってめっちゃ時間かけて漸く出来た技であります。しょうがないね、ナルト程チャクラないもん。
光輝が光弾をぶった斬る所はSAOのマザーズロザリオ編のキリトがスペルブラストした所とグリームアイズにやった超連撃はエクスキャリバー編のキリト達のスキルコネクトソードスキルをバーチカルアークをホリゾンタルスクエアに変えただけです。
そして光輝、片手で影分身する。いや、サスケもやってたし片手でやるのはチャクラコントロールがむずくなるだけで出来ない訳じゃない。という訳で片手印を出来るようになってます。
あと光輝の剣が燃えたり貫いたグリームアイズの体に氷を出したのは光輝と祖父で言ってた剣には記憶と思い出が宿るという言葉を体現しただけです。剣の材料が煉獄の炎付近にあった鉱石とあとユージオよろしく漢字違いの蒼薔薇と永久氷塊、その2つの記憶が光輝の2振りにはあるので出来ました。·····ウォーリア・ビハインド・ディスペアーに関してはもう1つ記憶がありますが今の所使えないというか使っても意味が無いです。
アンダーワールドはあくまでも仮装世界だろ!ってのが聞こえてきそうですがスルーでお願いします。
(*´∇`)ノ ではでは~

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