Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m
光輝の過去編はこの話で終わりで次話からはセルゲーム編ですな。レッツラゴー⊂('ω'⊂ )))Σ≡


祖父の想い

光輝は今西沢家の車の中にいた。光輝がこの車に乗るのは実に5年ぶりだ。だが光輝は少し顔を下げて顔を見られないようにしてる。そんな光輝に赤ちゃん光輝を膝に乗せている姉、西沢麗華が話しかけてきた。

 

「取り敢えず、お母さん達を守ってくれてありがとね。」

 

「あ、あ·····はい。どういたしまして。」

 

何故光輝が西沢家の車に乗っているのかと言うと先程の暴走事件の後、光輝はさっさと離れようと思ったのだがその前に母に声をかけられてお礼とお詫びがしたいと言われ光輝は萎縮したが真剣な顔になってた祖父にもさせろと言われ渋々·····いや、光輝も心の中では祖父と·····家族と触れ合いたかったんだろう。例え自分が一緒に過ごしてきた自分の家族でもなくても。因みに警察の人には怒られたが称賛もされた。そして·····

 

「さ、着いたわよ。」

 

そう母が言ってる最中に駐車場に車は入った。光輝自身は別に櫂家に引き取られた後もこの家に行かなかった訳じゃない。リフォームやらはやってはいるがとっくにローンは終わっていたから実感は全くないが光輝が大人になったら所有権は光輝にある。だから光輝は皆が死んで現場検証も終わった後から2年間掃除にはよく来ていた。今の所有権は櫂だ。流石に当時小学一年生の光輝にする訳にはいかなかった。

 

「じゃあご馳走作るから待っててね。·····そう言えばお家の方に言わないと!」

 

「あ·····いえ、大丈夫です。」

 

「え?でも夜は家で預かるのだからご連絡しないと·····」

 

光輝は今11歳だ。つまり小6に当たるが光輝の母・・・蓮花には関係ない。預かる以上連絡はしたいのだ。

 

「本当に·····大丈夫ですから・・・」

 

「うーん・・・」

 

「良いだろ蓮花、この子にも言いたくない事があるだろ」

 

「お義父さん・・・はぁ分かったわ。」

 

「すいません、ありがとうございます。」

 

そして顔を下げながら車を降りた。因みに今の光輝は竹刀を背負ったままだ。流石に直す暇がなかった。そして降りた時・・・

 

「坊主、少し来い。」

 

「え?」

 

祖父、武蔵はそれだけ言って母屋ではなく道場に向かった。それを少し光輝以外も唖然として見ていたが蓮花が何かを言う前に光輝が言った。

 

「分かりました。」

 

「えっちょ!」

 

「すいません、多分直ぐに終わります。」

 

そう言って一礼してから武蔵の後を追った。麗華も少し唖然としていたがその時腕の中で赤ちゃん光輝が暴れてるの見てあやしながら聞く。

 

「どうしたの光輝?」

 

「あうあう!じいじとにいたんのとこ〜!」

 

どうやら光輝と祖父に着いていきたいそうだ。麗華は祖母と母と父を見てからあやしながら祖父達の後を追った。麗華が道場に入り見たのは互いに防具を付けずに相対している両者だった。零斗は壁際まで寄り見た。そして祖父はそんな麗華を横目で見た後光輝に言った。

 

「坊主、お前俺達があのショッピングセンターに行く前この家の前にいたな?」

 

「え?」

 

そう蓮花は言って光輝を見た。光輝は驚愕とどこかやっぱりみたいな顔をしていた。····余談だが祖父と相対している光輝は今の麗華と同い年だ。だから最悪麗華のストーカーと言われてもしょうがない。だが祖父は違った。

 

「お前が麗華のストーカーとは思わん。お前が麗華のストーカーならばあの時も俺達じゃなく麗華の方に行っただろうからな。」

 

「·····気づいてたんですね。」

 

「気づけたのはたまたまだ。一瞬だけお前が見えたからな。それにただのストーカーならもう1つ気になる事がある。」

 

「え?おじいちゃんそれって·····」

 

「坊主、お前どうやって竹刀を出した?」

 

その時光輝は冷や汗を流した。観察眼が半端ない。光輝の観察眼は祖父から受け継がれているのだろう。光輝は良く考えれば父も何かを見つけたり推理するの好きだったなとこのタイミングで思い出した。

 

「はーふぅ」

 

深呼吸した後、光輝の姿が変わった。私服だった服が赤いインナーになりその上に蒼色の羽織が現れズボンは蒼色だったのが今は黒色になっている。そして腰には帯が出てきた。光輝は悟飯からの叱責を覚悟したがこれまたどういう訳か何も言われなかった。

 

「·····成程、竹刀ぐらい訳はないという訳か。」

 

祖父は驚いたがどこか納得もしている顔だった。麗華は絶句していたが・・・腕の中では光輝がキャッキャッ言っている。そんな麗華に武蔵は声をかけた。

 

「スマンが麗華、俺とおばあちゃんの部屋にある真剣を取ってきてくれないか?」

 

「え·····?は、はい。ちょっとごめんね光輝。」

 

そう言って光輝を床に下ろし行った。その間に武蔵は光輝に聞いた。

 

「·····お前・・・俺に会った事があるか?」

 

光輝は少しギクットして聞く。

 

「えっと何でですか?」

 

武蔵はそこでふっと笑い言った。

 

「何故かお前とは初めて会った気がしなくてな。」

 

そりゃそうだ、2人の横側にいるんだから。2人はそのまま無言で見合っていたが麗華が真剣を持ってきた。祖父はお礼を言いながら受け取り麗華を下がらせその真剣を出した。その剣はしっかりと磨きこまれている剣だった。

 

「この剣は俺が若い頃に友に作って貰った剣だ。本当は誰かを・・・家族を守る為の時に使いたかったが不思議とお前相手には使わなくてはいけない、そう思った。」

 

そして構えた。その構えは光輝の記憶にある祖父の構えと同じだ。そして祖父は言った。

 

「坊主、お前も自分の剣を出せ。」

 

「え?おじいちゃんそんなの危ないよ・・・。」

 

と麗華が言った。

 

「心配するな、寸止めだ。」

 

「・・・分かりました。」

 

光輝はそう言った瞬間に光輝の背中に交差して剣が出た。光輝は後ろに手を回しその二刀を勢いよく抜き去った。2つの剣は微妙に模様が違ったりするが基本は蒼色と赤色だ。その二刀を見た祖父は目を見張った。勿論こんな凄い色をした剣を初めて見たのもある。だが祖父が驚いたのは光輝の纏う雰囲気だ。たったの11歳で纏う雰囲気では無い。この感じはそう・・・数々の戦いを生きてきた戦士が纏う雰囲気だ。祖父は聞いた。

 

「・・・坊主、お前どこで実践を積んだ?」

 

「今はもう行けない場所です。」

 

「·····そうか。ルールを確認する。剣に関しては寸止め、無手の時は一撃加えたら終わりだ。」

 

「気づいてたんですね、俺が無手もするって。」

 

「剣だけではそんな体はしていない。」

 

そして2人は構えた。光輝は右足を引き腰を落として左の剣を祖父に向け右の剣は外側に向いている。

光輝の気は祖父に合わせられている。別に手加減をしてるわけではない。光輝は技量だけで祖父に勝ちたいのだ。麗華は不安げな目で2人を見ている。孫娘としては祖父を応援するべきなんだろうがどういう訳か麗華は少年の方も応援したい気持ちになっている。何故そうなるのか全く分からないが不思議とそう感じたのだ。そして2人は同時に駆け出した。

 

「ぬん!」

 

「ふっ!」

 

そう言って互いの剣をぶつけあう。その技量は麗華からはよく分からないが素人目で見るならば互角だ。一見二刀流の方が手数が多いから勝ちそうなものだが事はそう単純ではない。二刀流は両手を使うから神経の伝達速度も単純計算では2分の1になる。おまけに最悪間違えて自分の腕を切りましたなんて事になりかねない。

 

「はぁぁぁ!」

 

そう言って祖父は光輝の頭の上に真剣を振り下ろした。麗華は悲鳴をあげそうになったが光輝はその前に頭上に二刀をクロスさせ受け止めた。二刀流防御スキル《クロス・ブロック》だ。祖父は押し切ろうとした。·····祖父は不思議と分かっていた。この目の前にいる少年は本気じゃないと。恐らく自分に合わせて戦ってくれてる事に気がついた。本当の所は本気を出せと怒りたいがそうでは無いと直感的に悟った。目の前にいる少年が本気を出せば自分など足元にも及ばない事に漠然と気づいたのだ。そもそもあの暴走男を止めた時に出したスピードも·····そして何より車だからあのショッピングモールは30分でつけたのだ。歩きや走りならばもっとかかることには想像に難くない。だがこの少年はどういう訳か車で向かった自分達よりも先にあのショッピングモールにいた。車に乗る時間はなかった筈だと思った。そこで出した結論が・・・少年自身のスピードが自分には想像も出来ない領域なのではないかと思ったのだ。最初は自分もまさかと思ったがそうとしか考えられない。

 

「だりゃぁぁあ!」

 

そう言って光輝は押し返した。それに祖父は弾かれる。そして光輝は突撃した。再現するソードスキルは二刀流ソードスキル《ダブルサーキュラー》、右の剣を左下から斬りあげた。祖父はギリギリ反応して剣でガードした。だが威力が強くそのまま弾かれた。そして《ダブルサーキュラー》は2連撃技だ。光輝の左の剣が祖父に迫り·····麗華は悲鳴を出しかけ

 

「·····見事だ。」

 

祖父はそう言いながら自分の脇腹で寸止めされている剣を見た。麗華は安心した顔になっている。

 

「はぁはぁ·····か、勝った」

 

そう言いながらへなへなして尻もちをついた。3年ぶりの祖父との戦い、おまけに光輝が知っている祖父よりも強かった。あの時は手加減してくれてたんだなと光輝は思った。麗華は声をかけようとしたがその前に祖父に言われた。

 

「麗華、ご飯の準備を手伝いに行ってやれ。」

 

「え·····?」

 

「俺は少しこの子と話がある。」

 

麗華はそう聞いた後光輝を見た後に頷いて暴れてる赤ちゃん光輝を連れて道場を出た。·····余談だが赤ちゃん光輝は見知らぬ人が二刀流をしているのを見てこの時から無意識に二刀流に憧れ始めた。麗華が出ていったのを見て光輝は立ち上がった。それを見て祖父は言った。

 

「·····いい勝負・・・という訳では無いな。お前は手加減していたのだから」

 

「·····ごめんなさい。」

 

「いや、謝る必要は無い。手加減したのは俺の身を案じたからなのだろう?その代わり聞きたい事がある。」

 

「な、何ですか?」

 

「答えずらいなら構わん。俺も半信半疑なのだから。·····お前の名前はなんて言うんだ?」

 

そう核心の質問をしてきた。光輝はまだ名前を名乗っていない。だからまあ質問としては至極当然なんだが祖父がした質問の重みは圧倒的に違う。光輝は・・・言う訳にもいかず顔を下げた。

 

「·····言えんか?」

 

「・・・ごめんなさい。」

 

「なら当ててみせよう。違うなら構わん。お前は·····光輝か?」

 

光輝はそれを聞きばっと顔を上げた。そして光輝の反応を見た祖父は嬉しそうな顔をした。祖父は·····武蔵は孫に越えられた事が嬉しいのだ。何でここに麗華と同い年の光輝がいるのかは全く分からない。というより当てれたのは9割は勘だ。もう1割はどことなく麗華や息子、そして息子の嫁に似ているからだ。さっき剣を取った時に出した雰囲気は誰のものでも無かったがあれは光輝自身が手に入れたものだろう。そして先程自分をおじいちゃんと言ったという事もある。·····だがこの時にはまだ半信半疑だ。何故孫が未来から来ているのか·····だがその半信半疑は確信に変わった。

光輝は目元が濡れているのに気がついた。拭おうとするが全く止まらなかった。

 

「う·····あ」

 

そんな光輝に祖父は剣を鞘に入れ置いた後泣いてる光輝を抱擁した。そして頭を撫でる。光輝はこの瞬間だけ小学一年生の時に戻って泣いた。

 

「うわぁぁあ!!」

 

「どうしたどうした?」

 

「守るって・・・誓った人を守れなかった!死なせたくなかった人達を·····守れなかった。」

 

前半は未来の悟飯、後半は目の前にいる祖父や西沢家を含めた人達だ。

 

「俺が·····もっと強かったら守れたのに・・・俺のせいで皆死んだ。·····もう誰も守れないなら·····戦うのは・・・嫌だよ・・・」

 

武蔵はそんな光輝を暫く撫で続けていた。何故守れなかったのか?どんなに理屈を捏ねても最後は結局力不足に落ち着いてしまう。悟飯の時も家族の時も。結局力不足を恨んだ。家族の時の後はそれまでのなん10倍も努力した。そして今度は守れた。そしてその後修行で力を得たのに·····届かなかった。人造人間は勿論はっきり言えば憎い。だが1番恨んでいるのは自分の力不足だった。武蔵はゆっくりと言い出した。

 

「・・・そうか。俺には光輝がどんな道を歩んだのか想像もつかん。だけどな・・・光輝」

 

優しい声で武蔵は続けた。

 

「人である以上負ける事もある。例えそれが大切な人だとしても守れない時もある。だが光輝、心を、光を誰かに繋げられればそれでいい――これまでお前と一緒にいた守りたいと思っていた人達もそう思っている筈だ。俺も含めてな。なら光輝、お前はまだ立てる。何度でも立ち上がれる。お前の大事な人達を・・・守る為なら!」

 

その言葉は光輝の胸の中に染みていった。その後2〜3分そのままにし光輝はゆっくりと離れた。そんな光輝の顔は少しぐちゃぐちゃだったが·····矛盾しているのは置いといて昨日とは違っていた。そんな光輝に祖父は思い出したように聞いてきた。

 

「そうだ光輝、お前の流派は何なんだ?さっきの動きは見た事がないぞ。」

 

「え?うーん・・・」

 

と光輝は悩み始めた。光輝が小一の時に祖父から良い流派に出会うだろうと言われたが結局オリジナルが増え·····いや違う。今の光輝の技はあの城から得ているものだ。基本の動きはオリジナルだがソードスキル·····所謂必殺技はあの世界で得たものばかりだ。だから·····光輝は悩んでいた顔を少し誇らしげにしながら祖父に言った。

 

「俺の流派は·····《アインクラッド流》だ!」

 

「アインクラッド流·····か。聞いた事はないがお前があそこまで技量が伸びたのはアインクラッド流のおかげという訳か。」

 

「うん!」

 

そう光輝は嬉しそうに言った。そして光輝は思い出したように言った。

 

「その·····おじいちゃん。」

 

「?」

 

「皆には俺が光輝って事は言わないで欲しいんだ。」

 

「·····何か訳ありみたいだな。まあ良いだろう。俺だけが知っているというのも中々良いからな。」

 

そう言ってワハハと笑った。そして光輝は私服に戻ったのと同時に麗華が呼びに来て2人は母屋のリビングに向かった。そこにあったのはご馳走だった。光輝は当たり前のように萎縮したが命を助けて貰ったのだからこのぐらい当然と返されさっさと食えと祖父が皿に入れたりしてわちゃわちゃした食卓となった。光輝は·····懐かしの味と雰囲気に少し泣きかけたが耐えた。流石に不自然すぎる。麗華は先程のマジックみたいな出来事を言ってもおかしく無かったのだが特に何も言わなかった。そして光輝は母に聞かれた。

 

「雷斗君は何か夢はあるの?」

 

さっき名前を聞かれた時に咄嗟に『雷斗、俺の名前は沢西雷斗だ!』と某推理漫画のように言ったのだ。その時の光輝の冷や汗は半端では無かった。

 

「夢·····幾つもありすぎてちょっと」

 

「じゃあ全部言っちゃえ!」

 

「え!うーん。仮想世界に五感を直接接続するフルダイブ技術を作りたいです。コマンドとかじゃなくて自分で手足を動かせるようなゲームを作りたいです。」

 

それを聞いた全員は·····赤ちゃん光輝以外は全員唖然としている顔になっていた。

 

「え・・・作れるの?そんなの。」

 

と麗華が思わず聞いた。聞いてるだけなら楽しみなことこの上ない。·····まあ麗華はゲーマーという訳では無いのだが

 

「うん。作れるよ。それに出来たら何か訳あって学校に行けなくなった人達とか勉強とかにも応用出来るよ。仮想世界の中だから疲れたり肩こりなんかしないし。アバターって言って仮の顔は自分で作れるから面向かって話してるけど話してないって言う少し変な状態になっちゃうけど。」

 

「·····随分具体的なのね。」

 

「はい。まあそれでもフルダイブ中は仮想世界に五感が行ってるから無防備になっちゃう問題もあるんですけどね。」

 

「それは流石にしょうがないよ。」

 

と父·····零斗が言った。

 

「それなら人が入ってきたり家のカメラをそのフルダイブ?中に見れるようにしたらいいよ。今は無理かもしれないけどその内今よりももっと早い回線も出るだろうからね。何ならスピーカーをつけてフルダイブ中にも声をかけられるようにしたらいいし。」

 

「な、成程」

 

光輝はそこまで考えていなかった。父のアドバイスは心に刻んだ。·····何年後になるかは全く分からないが作りたいなーと思う。その前にシーラス達と決着をつけなければいけないが。母はフルダイブ云々は気になったが何やら難しい話になりそうだからそれは置いとき聞いた。

 

「2つ目は?」

 

光輝は少し頬を赤くしながら言った。

 

「·····好きな人とずっと一緒に過ごしたい。」

 

そんなLoveな雰囲気な話に母は気になる訳で·····

 

「え?どんな子なの?教えて!」

 

「お、教えませんよ!」

 

そう真っ赤に染まりながら言う。·····光輝は全部の戦いが終わった後愛美に会った時は·····自分がやってきた事を話すつもりだ。冒険や・・・タイムパトロールとして人を殺した事も。その上で告白する。光輝は正直望みは薄いと思っている。だが·····それでも光輝は言うつもりだ。例え自分がフラれてしまう原因になろうと愛美には自分を知って欲しいのだ。·····もしかしたらその時には愛美にもう彼氏がいるかもしれないが。

母は残念と言いながら3つ目を聞いてきた。

 

「夢·····というか目標ですけど」

 

そう言って深呼吸して答えた。

 

「俺の師匠達を全員超えること、です。」

 

「師匠?」

 

麗華は言った。麗華は見ていないがご飯を作る手伝いしていた時に顛末は母から聞いた。一言で言うなら圧倒していたと聞いている。何と竹刀でナイフを折ったとも。そして暴走男の攻撃は掠りもせずたったの一撃で気絶させたと聞いている。剣の腕はさっきの祖父との戦いで分かっている。だからそんな光輝の師匠はどんな人なんだろうかと思ったのだ。

 

「やっぱり強いの?」

 

「うん。俺まだまともなの一撃も入れれた事ないし。」

 

「それは本気を出してもか?」

 

祖父が少し不思議そうな顔をして聞いた。光輝の本気は見た事ないがこの家からあのショピングモールに30分以内で着ける光輝でも勝てないのかと思ったのだ。

 

「うん。本気出してもまだ全然届かないや。」

 

「そ、そうなのか。」

 

「でも·····絶対に超える。」

 

「·····頑張れよ!」

 

「うん!」

 

そして今日1番の笑顔を見せた光輝なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご馳走でした。美味しかったです。」

 

「良いのよ。この位大丈夫だし。」

 

そう玄関前で母と言い合った後光輝は他の家族とも本当の最後の別れをした。·····本当はあのクズ野郎の事を言いたい気持ちもあるがそれをしたら恐らく今いる自分が消えてしまう。そして最後は祖父だ。祖父が輝を出しながら言う。

 

「·····何があっても頑張れよ。俺達はどこからでも応援しているからな。」

 

「·····はい!」

 

光輝は目元が濡れてるのに気が付き知られたくなくサッと背を向けた。そして·····光輝は光に包まれた。それに西沢家は驚愕と眩しさに目を閉じた。そしてそこにはもう誰もいなかった。西沢家はそこであれ?と顔を祖父と麗華以外がした。

 

「あれ?私達何で玄関に?」

 

「え?何でって·····」

 

麗華はそこでなんだっけ?と考えた。何故か何かを忘れてる気がする。その時腕の中で光輝がキャッキャッ言ってるのに気が付き笑顔であやす。他の家族を見ると何で玄関にいるんだろうと口々に言っている。だが祖父だけは玄関から空を見上げていた。麗華は聞こうとしたがその時祖父が言った。

 

「頑張れよ、光輝。」

 

それに不思議そうな顔をして腕にいる光輝を見た。光輝は不思議そうな顔をしていたが祖父の方に手を伸ばした。

 

「じいじ」

 

「ん?おう光輝どうした?」

 

そう言いながら祖父は光輝を受け取った。そして一緒に空を見上げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SAOの世界、ダイシーカフェにてそこでは今レインの誕生日パーティーが行われていた。だがそこにいる面子はレイン含めて少し暗い顔をしている。結局光輝から全然返事がなかったのだ。光輝の事は再び話題に登った。流石にあんなに生徒がいる所では隠しきれる訳が無かった。·····おまけに生徒の1人が撮っていたらしくそれがネット上に上がった。それによって世間では色々な話が出てきた。まず光輝の実力について。その動画を見た大半の人は全く光輝の攻撃が見えなかった。かろうじて炎やら氷が見えただけだ。何回攻撃したのかなんてキリトもハウリング・オクターブとサベージフルクライムで11連撃しか分からなかった。その後に色々ありすぎたのだ。影分身が出てきてそれぞれ違う武器で攻撃したりしていたしそして何よりグリームアイズにトドメを刺したあの大規模な技なんて初めて見た。·····というか人にあんな爆発を起こせるのすら初めて見た。

世間では2つの意見が別れている。

1つは光輝の力に興奮している人達だ。いやまじでいるんだこれが。だって影分身したり剣から炎とか氷出したり極めつけにあの螺旋手裏剣を見た人達の中に人間もこういう事出来るんだよ!と言う熱い人達がいるのだ。

2つ目は·····光輝に否定的な人だ。光輝の力は危険だ!って言う人もいる。そもそも剣持ってるとか銃刀法違反で逮捕しろよという人もいる。人間は自分がその立場になった事もないのに無責任に責める事を得意とする人種である。別に光輝は剣がなくてもグリームアイズをボコボコにする位訳はないのだがそれはさて置いて客観的に見れば光輝が剣を使わなければレイン達は死んでいたというのにそれを忘れてあんな大規模な爆発を起こせる光輝は拘束すべきだなんて言う人達もいる。何にも·····少なくとも悪い事は全くやっていないのにもう危険分子と勝手に決めつけている人達もいる。だがこれは割と少数派だ。確かにあの爆発技は危険と言う人は割と多いが剣についてはそんなに言われていない。それよりも光輝の容姿がいきなり変わった事が色々言われている。

それにアインクラッド最終決戦が動画にされニュースになっていた事も大きい。あの戦いの光輝を見て光輝を英雄視する人達が割と多かった。そして何よりALOをやっている人達は光輝の事を知ってる人も多々いるのもあった。

レイン達はインタビューされたが濁しといた。それよりも光輝の方が心配だったからだ。

 

「お姉ちゃん元気出しなさいよ!」

 

とレインの隣から言ってきたのはレインと同じ髪色をしている光輝と同い年位の少女·····実際は少女の方が1つ年上だが言ってきた。

 

「七色、うん。分かってるんだけどね・・・」

 

七色・アルシャビーン·····というのは元の名前で今は枳殻七色だが・・・レインの実の妹でありこの前までアメリカに住んでいたがほんの少し前に七色はALOで事件を起こし光輝とレインとキリトが止めた結果今は再び枳殻性を名乗っている。父親が七色が事件を起こした後、自分の汚点にでもしたくないのかさっさとどこかへ雲隠れしてしまい路頭に迷う筈だった七色を引き取った·····この場合は元に戻したというのが正解かもしれないがレインの母が七色を引き取り七色は再び家族に会うことが出来た。七色は次の週からSAO帰還者学校に行くことが決定している。枳殻七色になり日本に住み国籍も日本にする以上は七色の年齢ならば義務教育がある。·····だが七色はもう既にアメリカのマサチューセッツ工科大学を飛び級で卒業しているから色々あれなんだが。日本にいる以上は日本に合わせなければならない。そういう訳で帰還者学校に通う事になったのだ。·····まあ自習が多くなってしまうのはしょうがない。

 

「光輝君もどうしたのかしら?お姉ちゃんの誕生日なのに!」

 

と少し怒ってそうな顔をして言った。その時·····

 

「えっと、ごめんなさい。」

 

と入口から声がドアの開閉音と共に聞こえてきた。何かデジャブだ。そして入口にいたのは

 

「光輝君!?」

 

「えーっと、久しぶり?」

 

何か気まずそうな顔をしている光輝だった。だが次の瞬間レインが駆け出し光輝を抱擁した。

 

「バカ!何で連絡してくれなかったの!?」

 

「ご、ごめんなさい。ちょっと·····色々ありすぎて・・・」

 

「色々って?」

 

「えと、言わなきゃダメ?」

 

「ダメ」

 

と真っ直ぐ言われてしまった。だがその前に光輝は

 

「お姉ちゃん、お誕生日おめでとう!」

 

そう言って光輝は包装されているプレゼントを渡した。

 

「開けてもいい?」

 

「う、うん」

 

そしてレインは包装を丁寧に取り中身を出した。キリトや七色が後ろからひょこっと覗いた。そこにあったのは

 

「·····ゲーム?」

 

「う、うん。ゲームだけど殆どお姉ちゃん用のゲームだよ。その・・・現実世界の歌をダウンロードしたらそこでカラオケ出来るんだ。ALOとかにもあるにはあるけどやっぱり基本は戦闘だから種類は少ないし·····自分が作った曲もそこで練習出来るしまあ勿論現実での練習もいるだろうけど家でも感じだけでも練習出来たらいいんじゃないかなって思って·····頑張って作った。」

 

「·····え!?作ったの!?」

 

とレインが驚いた顔をして聞いてきた。

 

「う、うん。去年のお姉ちゃんの誕生日が終わった後から時の巣にいる人に手伝って貰いながら作った。ALOみたいなあんな壮大なやつはまだ全然作れないけど、その中にそれなりに大きいライブできる所とかも作ったんだ。MMOトュモローの掲示板とかにライブの日程とIDを書いておけばライブ中に限って他のプレイヤーもそのゲームに入ってお姉ちゃんのライブ見に行けるようになるしザ・シードは使ってないからコンバートをする必要ないし。」

 

そこまで言ったらレインはまた光輝を抱きしめた。そして泣きながら言う。

 

「ありがとう·····光輝君。」

 

「う、うん。えへへ。」

 

そして少し抱き合ってたがレインが離れ聞いてきた。

 

「じゃあ何があったのか、聞かせて?」

 

「·····うん。」

 

そして光輝はカウンターに向かうのだった。

 

(おじいちゃん、俺は大丈夫だよ。·····俺の事を心配してくれる人がこんなにいるんだから)

 

そう心で呟き周りを見て笑った光輝なのであった

 

 




お疲れ様でした。
覚えてる方少ないと思いますが小物の最恐編の自覚と絶望にて祖父が亡くなる前にあの子が言ってた事はこういう事か·····というのは未来の光輝が落ち込んでる原因を覚えていたからです。死ぬ間際に光輝の守りたかった人達=自分達の事と気づいたのです。最後に生きろと言ったのは自分達が死んでも立ち上がれと言うダブルミーニング。光輝に良い流派に会えるだろうと言ったのはもう会うことを確信していたから。祖父の記憶に未来光輝が残っていたのはそりゃあインパクトが強すぎたから残った。
そして光輝が二刀流がディフォルトになった真の理由·····未来の自分が使ってるのを見て潜在的に二刀流に憧れた。
そして今の所の光輝の夢と目標も出ました。悟空達を超えること、·····まあ最終章の終わり間際になっても越えさせる気はありませんがね。一時的に超えるなら有り得ますがディフォルトで越えさせる気は今の所全くないです。あっても悟空達と同等ぐらいです。

壮大な付箋回収やっと終わりました( *˙ω˙*)و グッ!

祖父のセリフはSAOのカーディナルの名言を参考にしています。あの言葉めちゃくちゃ好きです。

悟飯が特に叱責しなかったのはそもそもこれが歴史の流れだからしなかった。祖父の記憶に残る事も知っていたから何も言わなかった。

次回からは割と飛んでセルゲーム編です!(*´∇`)ノシ ではでは~
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