Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m。久しぶりに愛美が出ます。では⊂('ω'⊂ )))Σ≡GO!!


悟空との修行と愛美の願い

光輝が家族に会い、レインの誕生日パーティーに出てから少し経った。まだ歴史改変は行われていないがトランクス達が次の予想はしていた。

 

「セルゲーム·····ですか。」

 

「はい。あらゆる武道の達人の細胞を採取し作られた人造人間、セルが人造人間17号と18号を吸収し完全体になった時、自分の実力を試したいと言い開催されたのがセルゲームです。」

 

「セルってそういう意味でつけられたのか。」

 

光輝は絶賛英語も勉強中だ。キリトの向かったフォーラムについて行った時全く言ってる事が分からなかったのが癪だったのだ。まあそれはさておき光輝はその歴史を見てみる。·····そして悟空とセルの戦いが終わった時光輝は微妙な顔をトランクスに向けた。

 

「·····俺勝てますかね?これ。」

 

そう言った。赤眼と蒼眼を使えばくらいつけないこともないが恐らくというか確実に持久戦で負ける。というか先の戦いの時点で少ししかついていけなかった。別に弱気と言う訳ではないが現実問題としてそうなのだ。だからまあ今すぐ修行をすべきなのだろうが近日中にこのレベルにいけるのか全く分からない。蒼眼で見えることは出来るだろうが肝心の体が追いつかなければ意味がない。そんな時

 

「ああ勝てるさ。1年間オラと修行したらな。」

 

と言って来たのは悟空だった。だが光輝は疑問を言った。

 

「1年間って·····まああいつらがこのセルって奴に追いつくための時間もいるだろうけど流石にそこまではないんじゃ·····」

 

そこで悟空はにっと笑った。

 

「オラ達の世界に1日で1年分の修行が出来る所があるんだ。そこに行けば大丈夫だ。」

 

「·····え!?1日で1年間って360倍で時間が過ぎてるんですか!?」

 

「おう、そうだ。」

 

そう自信満々に言った。悟空は自身が精神と時の部屋に入った後の伸び代を知っている。そして光輝ならその伸び代をも超えてくれるのではないかと期待している。

 

「どうする?やるか?」

 

光輝は少し目を閉じ頷いた。

 

「はい。お願いします。」

 

「よし。じゃあトランクス、少し光輝を預かるぞ。」

 

「はい。お願いします、悟空さん。」

 

それに頷いた後悟空は光輝の肩に触った。そして額に指を当て光輝諸共トランクスの前から消えた。そして来たのは光輝が初めて来る神殿だ。光輝が不思議そうに周りを見渡した。

 

「もしかしてここって空?」

 

「はい。その通りですよ。」

 

と何か聞いた事ある声が聞こえ光輝は前を向いた。そこにいたのは背丈はピッコロよりも小さいがナメック星人だった。光輝は少し考えハッと思い出して聞いた。

 

「も、もしかしてデンデ?」

 

「はい。あなたの事は悟空さんから予め聞いておきましたよ。こちらです。」

 

そう言って歩き出した。悟空と光輝も続いた。そして中に入った後階段を下って行き何か不思議な感じがしてるドアだった。その時デンデの隣にいた黒い人·····ミスターポポが光輝に向けて言った。

 

「準備はいいか?」

 

何かSAOの時にいたNPCみたいな問いだなと思いながら頷いた。そしてミスターポポがドアを開け悟空が入って行ったから光輝もデンデ達に一礼してから後を追い悟空がいる白色のスペースに来た瞬間色んな事が一度に起こった。先ずは何と言っても少し重くなった。ベジータに借りた重力室程ではないが少なくとも笠木と戦った時の光輝ならば耐えられない重さだった。そして何より温度だ。暑いのだ。

 

「へへ、暑いだろ?ここの気温は50度からマイナス40度で変動するらしいぜ?」

 

「·····何か突っ込むのがもう疲れてきた。」

 

「まあ1年間いたら慣れるさ。さあ修行を始める前に目標を決めておくぞ」

 

「目標・・・ですか。」

 

「ああ、おめぇにはこの1年で超サイヤ人2に完璧になってもらう。」

 

「?超サイヤ人2?」

 

そこで悟空は不思議そうな顔をして言った。

 

「おめえはトランクスから1度超サイヤ人2になれたと聞いてるぞ?」

 

光輝はなった事あるだろうかと考え2秒で思い出した。それと同時に少し暗い顔になり頷いた。

 

「·····あの時ですかね。俺が悟飯さんの隣で地面殴ったり頭突きしてた時」

 

「·····ああ。」

 

そこで悟空の雰囲気が変わった。光輝は悟空の気の高まり思わず踏ん張った。

 

「はぁ!」

 

そう言った瞬間悟空の髪色が金髪になり瞳も翠色になった。ここまでは超サイヤ人と同じ特徴だ。

 

「こいつがおめぇの知ってる超サイヤ人。そして·····」

 

そこで悟空はまた気合いを入れた。そうすると悟空の前髪が一房残して全て逆立ち悟空の周りにスパークが走っている。

 

「·····凄い気だ。」

 

光輝は気づいている。これでもまだ本気では無いことに。·····そもそも光輝は超サイヤ人になっても黒髪の悟空に負けるんだが。

 

「おめぇにはもう1つ目標を立てて貰う。」

 

そう言いながら悟空は超サイヤ人2を解いた。光輝はもう1つ?と聞かれて疑問符を出す。

 

「この1年でおめぇの基本戦闘力も底上げする。ただ超サイヤ人になってパワーアップしても基本の戦闘力が無かったらすぐにバテちまうからな。」

 

「分かりました。」

 

「そうだな、なら普通の状態の時でもフリーザ位の奴らに勝てるようにするか。」

 

「·····頑張ります。」

 

そして2人は構えあったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光輝の世界、アメリカのカリフォルニア州のマンションの一室から少女が出ていきながら言った。

 

「お母さん!行ってきます!」

 

「はーい、行ってらっしゃい。」

 

そんな言葉を聞きながら出てきた少女·····古原愛美はカバンを持って中学校に向かった。日本では基本13歳に中学校に行くがアメリカでは州によるが12歳から行くようになる。愛美がアメリカに来た時はもう何もかも分からない状態だった。アメリカの同級生の言ってる事も予め少し勉強してた英語でも全く分からず暫く泣いた。そんな愛美に父は愛美がアニメなどが好きなのを利用し英語版のドラゴンボールやらNARUTOやらの漫画やアニメを見せた。最初はやはり全く分からなかったがそれでもクラスの子達とコミュニケーションを取りたい気持ちが強く愛美はめちゃ勉強した。おかげで今はペラペラと喋れるようになっていた。因みに今ハマっているのはソードアート・オンラインだ。

愛美は信号で止まり少し空を見上げた。

 

(光輝·····、今も戦ってるのかな?)

 

あの3年前の決戦、一旦映像は途切れた。あんな大爆発が起きればそれも当然だ。そして不安な思いを抱えながら迎えた次の日愛美は絶望した。決戦の地原宿がとんでもなくボロボロだったからだ。そしてニュースの内容は

 

『少年所在不明』

 

たったそれだけの英語を見た瞬間愛美は膝を折って何も言わずとも目に涙が溜まっていた。そして次の英文を見た瞬間声を上げて泣いた。

 

『日本警察は周辺を捜索、しかし笠木璃玖、西沢光輝両名の手がかり、そして肉片すら残っていませんでした。日本警察はこれを受け西沢光輝の捜索を打ち切りました。』

 

『何で·····何でもう死んだみたいに言ってるの!?何で!?』

 

この文面はもう光輝と笠木が死んだ事前提に発表されている。別に笠木何てどうでもいい。例え光輝が殺していたとしても愛美は責めるつもりはない。というか光輝のおかげで今があるのに責めるなんて言語同断だ。でも・・・光輝は平和の為に戦って、それで勝ったのに何で光輝が死ななくてはいけないのだ。愛美はその日ずっと泣き崩れ学校も暫く休んだ。何もかも無気力になってしまった。そして割と無意識に包丁で自分の脈を切ろうとした。それを母親と父親が全力で止めたという事もあった。

 

『光輝がいないならもう生きる意味なんかない!』

 

そんな事を言って無理矢理でも包丁を握ろうとしたが母親に引っ張かれ漸く止まった。だがまた泣き崩れ自室に引っ込んだ。そんな時父親がわざわざ日本から送って貰ったDVDを愛美に渡してきた。「大決戦!超ウルトラ8兄弟!」、その名の通りウルトラマンの映画だ。愛美は今も昔も普通に好きだ。偶にバカにされることはあるがそういう人達は子供心を忘れた可哀想な人としか思っていない。そしてこの映画は光輝と愛美が映画館まで行って初めて見た映画だ。因みに引率は光輝の姉の麗華だった。それでも流石に細かい所までは覚えていなかった。愛美は渡されてからも見ようとはしなかった。見ていたら隣に光輝がいる気がして·····でもいないなんて言う悲しい思いになってしまうかもしれないからだ。

そして渡されて少し経って愛美は小学校から帰ってきた時また泣こうとしたがその時そのDVDが目に入った。そんな時不意に少し見たくなってしまった。だが1人で見るのは怖いから自室ではなくリビングに持って行き見た。母と父は特に何も言わなかった。

そして見始めてから愛美は久しぶりに笑った。メビウスがブロンズ像にされた時は普通に絶望した。だがティガ、ダイナ、ガイアの変身シーンや記憶を取り戻したウルトラ兄弟の変身シーンには1度見た筈なのに鳥肌が立った。そしてメビウスも復活し挑んだラスボス戦でのティガの言葉が愛美を元気づけた。

 

『どんな絶望の中でも、人の心から"光"が消え去ることはない!』

 

そうだ、まだ光輝が死んだと決まった訳では無い。光輝ならひょこっと帰って来てくれるかもしれない。そんな事を愛美は考え始めるようになった。それからの愛美は少しづつ前の状態に戻って行った。

そして愛美が決定的に元気が出るようになったのはあの決戦から約2年後だった。その日古原家は久しぶりに日本にいる祖父母に会いに東京に戻ってきた。その時1度原宿に寄ったが少しボコボコしていただけで殆ど直っていた。そして所々の電柱に花が添えられてるのを見て愛美は少し暗い顔をしたがその後祖父母と久しぶりに会った。1週間は日本にいることになっていたから愛美は次の日に両親に言って·····どこか両親は予想していたみたいだが光輝が住んでた家に向かった。懐かしの景色や高台を見ながら一行は西沢家の家に到着した。愛美はインターホンを押しても誰も出ない事に顔を暗くしたがその時

 

『そのお家に何か用ですか?』

 

と横から声をかけられ3人は見た。そこにいたのはまだ20代だろう女性だった。その女性の手には小さい女の子の手がある。

 

『えっと、あなたは?』

 

そう母·····美月が聞いた。

 

『私は·····まあその家を掃除しに来てるものです。』

 

それだけじゃ全く意味わからん。というより3人からすれば完璧怪しい人だ。だがそんな人が愛美を見て少し目を見張った。愛美はこの人もかと思った。愛美は髪色の事をよく人から言われる。この人もそういう類かと思った。だが·····

 

『もしかして·····古原愛美ちゃん?』

 

『·····え?』

 

まさか自分の名前が飛び出して来るとは思わなかった。愛美の反応を肯定と受け取ったのだろう女性は何故か納得したみたいな感じで頷いていた。

 

『確かにこれは光輝君も惚れちゃうな。』

 

その名前が出た瞬間に愛美ははかば叫びながら言った。

 

『あなたは誰ですか!?何で光輝の事を知ってるんですか!?』

 

『ちょっと、愛美』

 

それに気にするなというふうに首を振って言った。

 

『私の名前は櫂楓、残念ながら光輝君が名前を変えるのは嫌がったからちょっとあれだけど私と夫が光輝君の身元受取人、つまり·····光輝君の今の家族って事よ。』

 

そこで愛美は思い出した。確かに光輝は笠木と戦う前に1人になるはずだった自分を育ててくれた人達って言っていた。

 

『じゃあ・・・あなたが?』

 

それに頷きながら言った。

 

『えっと、取り敢えず掃除しながらでも良いですか?』

 

そう光輝の家を指さした。愛美達はそれを了解し皆入って行った。愛美は片付けられている部屋を見渡し光輝の祖父母が寝ていた所にかけられていた真剣がないのに気が付き聞いた。

 

『·····あの映像見たって言う前提にするけど光輝君が剣を背負ってたのは覚えてる?』

 

『はい。でも全然形が·····』

 

『あれば打ち直して貰ったものなのよ。だから光輝君が使ってた剣は光輝君のおじい様の生まれ変わったもの。』

 

そう言いながらテキパキと掃除する。その時楓の隣にいた女の子が聞いてきた。

 

『お姉ちゃんはお兄ちゃんと仲良しさんなの?』

 

『え·····』

 

仲良し·····少なくとも最後らへんは半分喧嘩別れみたいな事になった。だが愛美はまだ光輝の事が好きだ。光輝が死んでしまったと一瞬でも考えてしまった暁には心がズキズキする。だけど·····だからこそ

 

『うん。仲良しだよ。』

 

そう微笑んだ。だが何故か少女はブーッとした顔になった。

 

『私もお兄ちゃんと仲良しだもん!』

 

愛美はそこで思いっきりえ?って顔をした。まさかこの子と光輝って·····

 

『こーら、誤解招く言い方しないの咲良。』

 

少女の名前は櫂咲良。長女だ。年齢的に光輝がお兄さんだが。その時咲良が楓に言った。

 

『お母さんいつお兄ちゃん帰ってくるの?』

 

そう聞いた愛美は少し顔を下げた。咲良は覚えていないと考えたのだ。自称とは言え兄と慕っていた光輝が今の所行方不明と知ったら自分でさえあんなになったのだ。この子はどうなるのか全く分からない。だったらもう少し大きくなってからの方が·····そう考えていたら楓が言った。

 

『お兄ちゃんはちゃんと帰ってくるわ。今やってる冒険が終われば絶対にね。』

 

愛美はそこでちょっ!っていう顔をした。そんな無責任な事を言うべきじゃない、そう思ったのだ。その文脈では光輝は絶対に帰ってくることになる。だがまだそんなのは分からない筈だ。だがそんな顔をしていた愛美を見た楓はあっとした顔になり古原家を見て言った。

 

『そっか·····愛美ちゃん達は知らないのか。』

 

『え?』

 

『この後まだ時間はありますか?』

 

『は、はい。』

 

そう答えたら楓はじゃあ早く終わらせようと言い速攻で終わらせ5人は櫂家に向かった。そしてリビングに通されソファに座らされた。その間に楓はあるでかい封筒を真ん中にいた愛美に渡した。その差出人を見た愛美は目を見開いて楓を見た。差出人は光輝だった。楓は頷いた後お茶を用意しにキッチンに引っ込んだ。そんな気遣いに感謝しながら封を開けて中身を写真も全部見た。そして読み終わった後愛美は泣いた。色々思う事はあったがそれよりも

 

『光輝·····生きてるなら生きてるって言いなさいよ。』

 

流した涙は光輝が死んでしまったと考えた時とは逆の涙だった。事実を知るまで願っていたのは光輝が生きてますようにだったが今は光輝が無事に帰ってくるようにになっていた。そんな愛美にもう1つ嬉しいことがあった。愛美が16歳の時に日本に戻れる事になったのだ。光輝を待ちたい身としては嬉しいことだ。

 

愛美は信号渡り終えもう1度空を見上げた。

 

「生きて帰らなきゃ·····許さないんだから。」

 

そう空にあの暗い中助けに来てくれた光輝の後ろ姿を浮かべた愛美なのであった。

 

 

 

 

 

 




お疲れ様です。セルゲーム行く前に良く考えれば今の光輝じゃ勝てないじゃん!ってなり悟空と修行です。·····まあ次話の初っ端からもう修行終わってるんですが。
因みにここの悟空の黒髪状態は四星龍と同じ位になってます(ヒーローズで黒髪状態で渡り合ってるので)
だからまあ超サイヤ人の光輝が勝てるはずもないです。まあ宇宙創成編では超の悟空達に合わせられてるのか多分同じくらいに設定されてますが。
そして愛美は光輝生存を知ってます。色々偶然が合わさってなりました。

『どんな絶望の中でも、人の心から光が消え去ることはない!』Byウルトラマンティガ。
自分が好きな言葉でも割と上位にランクインしています。後愛美が見た映画は作者が初めて見た映画です笑。
(*´∇`)ノ ではでは~

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