Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m。BORUTOじゃなくてSAOです。セル戦が終わって直ぐです。では⊂('ω'⊂ )))Σ≡GO!!


追記 すいません。思いっきりやらかしました。朝6時にするの忘れて直ぐに投稿してしまいました(o*。_。)o


番外編 アンダーワールド
アンダーワールドへの扉


 セルとの激闘の後、悟飯さんと勝負した後俺は自分の部屋に戻りベッドにダイブした。どこか笠木と重なるセルが相手だったから精神的にも疲れた。悟飯さんの事も少し思い出してしまい余計に疲れが増した。それからあの仮面引っ張がせなかった。そんな事を思いながらメールを確認して

 

「はっ!?」

 

 その内容に飛び起きて疲れてる体に鞭打って俺はキリト達がいる世界に向かった。メールの内容はキリトがSAOの殺人ギルド、ラフィンコフィンの1人·····アジトの場所を吐いたジョニーブラックに襲われ意識不明の重体になったという事だ。·····キリトが襲われもう1日が経っていてアスナさんが面会来る?という事で全速力で向かった。そこにはキリトの妹の直葉さんとアスナさんがいて俺達は面会に向かったが·····何と面会謝絶と言われた。俺やアスナさんは兎も角家族である直葉さんもダメだと言われた。面会謝絶という事は普通はこの病院にいる事になる。だけど探ってみた感じキリトの気が無いのを2人に伝えた。

 

「何か心当たりありますか?」

 

 2人は少し考えて言った。

 

「菊岡さんがキリト君に最先端の治療を受けさせるって・・・」

 

「あー、あのおじさんか。」

 

 俺も1度ALOで会ったことある。クリスハイトという名前のプレイヤーだ。何か興味津々で詰められてお姉ちゃんに庇われた記憶がある。後リアルでも1度会った事ある。

 

「んじゃ問答無用で吐かせよ。」

 

 身長低いのにおぞましい事を言ってる光輝に唖然した2人。そんな2人をほっといて光輝は紙を取り出しある所への連絡先を書いてアスナに渡した。直葉はそれを隣から見た。

 

「とりあえず俺があのおじさんの所にまで行きます。どんな事情であれ意識がないキリトを無断で連れて行ったのは誘拐にあたるし事情も聞かなきゃ俺は気が済まない。」

 

「でも・・・これは?」

 

 アスナの貰った手紙には神代凛子とその凛子の連絡先が書かれている

 

「その人はSAOの時の茅場晶彦の身体の世話をしていた人です。そして·····メデュキュボイドの開発者です。」

 

「え?」

 

 メデュキュボイド・・・それはこの前までユウキが入っていた医療用フルダイブマシンだ。従来では麻酔等して痛みを軽減していた手術等もフルダイブマシンの登場によってマシになってきている。その筆頭がこのメデュキュボイドだ。メデュキュボイドは患者がフルダイブする事により痛覚を遮断し麻酔等無理にしなくても痛みを感じる事は無い。ただ病気が体を蝕むのは変わらないから今の所病気を治す事は出来ないがそれでも患者が物理的に苦しまなくてもいいのは大きなアドバンテージである。家族の人達も患者さんと同じVRMMOにフルダイブすれば実質面会みたいなものになるし以前キリトがユイちゃん用に双方向性通信ブローブと呼ばれる通信機器を使えば擬似的に学校にも行ける。光輝がちゃんと生きて自分の世界に戻れば櫂と相談しながらメデュキュボイドに似ながらもメデュキュボイドよりも高性能のものを作りたいと思っている。ユウキを見るまでは光輝も愛美や咲良の為に一般化用のフルダイブマシンを目指していたが優先順位が変わった。

 

「まあメデュキュボイドを開発したのは確かにその人だけど真の設計者は·····言うまでもないですね。」

 

「団長·····」

 

 光輝は頷いた。

 

「それはこの際どっちでもいいです。キリトのバイトの事は知ってますよね?」

 

 それにアスナは頷いた。と言うより昨日襲われる前に聞いた。ラースと呼ばれる企業が開発したVR機器のテストだ。

 

「俺も詳しくは知りませんが俺も1度見に行った事があります。」

 

 企業見学と称してキリトについて行った。ただ何時呼ばれるのか分からなかったからダイブはしなかった。その時に菊岡本人に会った。絶対に内緒だよと言われ光輝もそれに頷いてキリトが入ったVR機器を見た。そしてその外観が·····

 

「メデュキュボイドに似ていた。間違いなく一般化はまだ無理だな。」

 

 アスナはそれを聞きながら連絡先の紙を見て聞いた

 

「でも・・・どうして神代博士の?」

 

「理由付けです。俺はこれからおじさんの気を見つけたしその近くにキリトの気があるのを確認したんで殴り込みに行ってきます。」

 

 そう言いながら光輝はアスナに手を出すように言い手を重ねて小細工する為に印を結んだ。そんなアスナの手には「光」という飛来神のマーキングが出てきて直ぐに消えた。

 

「行った後連絡するんでアスナさん達を瞬間移動させて俺の所にまで来させます。」

 

 何か常識がぶち壊れる事を言っているが今更なので割愛。

 

「神代博士は力になってくれると思います。神代博士が来てくれた時、博士のお付き添いという事で記録してもらうので連絡しておいてください。キリトや俺の名前を出しても構いません。」

 

 そんな回りくどい事は本当はしないでも良いのだが向こうも国の人間、ぞろぞろと行ったら責められるだろうという考慮だ。光輝は言うべき事を言った後病院の駐車場にアスナと直葉以外いないのを確認した後飛翔した。直葉は今思い浮かべるべきではないが空飛ぶの気持ちよさそうと思ったのだった。その後アスナ達は神代博士と連絡を取った。時差の問題があったが何とか連絡は取れ協力してくれる事になった。

 

 一方光輝は猛スピードで菊岡の気がある場所に向かっていた。

 更にもう一方、菊岡、そしてキリトがいるオーシャンタートルの中では菊岡達は本物の異世界·····アンダーワールドを観察していた·····と言ってもアンダーワールドの方が時間の流れが早いから観察も何も無いのだが。それが暇になったのか金髪の青年·····比嘉タケルが欠伸をしながら隣に立っている菊岡に言った。

 

「ほんとに言わなくても良かったんすか?キリト君のこと」

 

「無論だ。アリシゼーション計画は極秘だからね。」

 

「でも向こうには高性能なトップダウン型のAIがいるって聞いてますよ?その子にかかれば見つけられるのは時間の問題っすよ。」

 

「ユイ君の事だね。確かに見つかるかもしれんが·····アスナ君達にここまで来る手段はない。あくまでも一般人なんだからね。」

 

 それが1番の誤算になるのは直ぐだった。考慮してなかった訳じゃない。そもそも知らないのだから。まさか空を飛ぶ人間がいるとは。

 菊岡達がいるメインコントロールルームに飛び込んできた青年がいた。

 

「どうした中西さん?」

 

「しょ、少年が空を飛んで猛スピードでこちらに向かってます!」

 

「「はい?」」

 

 と2人は仲良く言った。中西と呼ばれた青年がコントロールパネルを操作しヘリポートが見える監視カメラを出した。オーシャンタートルにいる自衛隊員が拳銃を持って出ていく。そんなヘリポートの上に少年が降り立った。既に私服ではなく道着の姿になってだ。

 

「こ、光輝君!?」

 

 と思わず菊岡は叫んだ。自衛隊員も見た事がある故に困惑しながら銃を構える。菊岡はあのグリームアイズとイルファング・ザ・コボルドロードを模した化け物の戦いに勝利してた光輝を思い浮かべ冷や汗を出しながらヘリポートに向かった。

 

 一方光輝はヘリポートに降り経てば何人かの自衛隊員が出てきたがビビりもせず相対した。

 

「ここは進入禁止だ!」

 

 そう言って隊員の1人が銃の銃口を向ける。

 

「あなたに用はない。菊岡っていうおじさんを出せ!」

 

「止まれ!止まらないと撃つぞ!」

 

 そう聞いた光輝は止まらずゆっくりと歩いていく。そして臨戦態勢という意思表示か双剣が背中に出て来て隊員達は言い様のない恐怖に駆られ1歩、2歩と下がる。だが流石に入口の所まで来たら下がる訳には行かない。

 

「撃つぞ!」

 

 そこで光輝は初めて止まりながら皮肉げな笑みを浮かべながら言った。

 

「やって見ろよ」

 

 そこで言われた隊員は脅かすつもりで1発発泡した。だが·····

 

「な・・・ん!?」

 

 光輝の左手が動き何かを捕まえたように握った。そしてゆっくりとその手を離す。そこから隊員が撃った弾丸が落ちた。

 

「別に戦うのは良いが2、3日は寝てもらうぞ。」

 

 そう脅しとも取れる言葉を言い放ち常識では有り得ない白色の気をバーナーの様に出した。そんな人外の領域の光輝に常識に止まってる自衛隊員が勝てる筈もない。そうしていたら光輝は出入口の所を見た。そこから菊岡が慌てた顔でやって来る。

 

「こ、光輝君!?」

 

「おじさん・・・アスナさん達に弁明する準備は整いましたか?」

 

「それは・・・えっと·····」

 

「まあこの際貴方の言い分は直接アスナさん達に言ってもらいますけどね」

 

「え?」

 

 光輝は高速で印を結んで地面に叩きつけた。そうすれば白い煙が出てきてその煙が晴れればアスナ、直葉、シノンこと詩乃が手を繋いでいた。アスナに触れておけば一緒に来れると言っておいたのだ。

 

「あれ?翠さんはどうしたんですか?」

 

 キリトの義母の事を聞いたが直葉は苦笑いしながら首を振った。

 

「お母さん仕事が急に入っちゃって・・・光輝君が動いてくれたって聞いたら何か安心して行っちゃった。」

 

 光輝はキリトの義母とは何度か会った事がある。その過程で信頼を得た。まあ雑誌の編集者だから色々聞かれたんだが。そう思っていたら割と冷徹な殺気を出してる人物がいた。なんと言うか案の定アスナだった。流石に一般人には撃たないだろ・・・というより光輝がいる時点で詰みである。

 

「菊岡さん、説明してもらいますよ?キリト君をどこにやったの?!」

 

 そう言えば残りの2人も冷徹な眼になってて光輝は怖いとか思っていた。菊岡も1人だけの冷徹な眼ならば飄々とする自信はあるが3人の冷徹な眼は·····正直恐怖を感じた。いや、銃口を向けられた方が怖いのだがこれは別ベクトルで怖い。正直光輝も愛美に同じ眼を向けられたらショックで寝込むかもしれない。

 

「あは、あはは・・・」

 

 と何か乾いた声を出すがそんなのしたら逆鱗に触れる訳で·····

 

「「「菊岡さん!」」」

 

「はいーーっ!」

 

 という思わず自衛隊員の敬礼の格好になってその後案内させられた。3人とはアスナにマーキングつきのクナイを渡した後ヘリポートで別れ光輝はアメリカに向かった。神代博士を迎えに行ったのだ。勿論着いたら変化して適当に成りすましてアスナの連絡によって近場のカフェにいた神代博士を見つけ人気のない場所に行き変化を解いた後事情を掻い摘んで説明し力になってくれると言うことで光輝はまた印を結んで神代博士をアスナに持たせといたマーキングつきのクナイの所に飛来神で向かわせた後自分も向かった。一言で言うなら·····修羅場だった。

 

 そして光輝はキリトの事、そして菊岡達がやろうとしてる事を聞いた。ボトム型AI、新生児から本当に育ち個性を確立し·····禁忌を破る事が出来るAIを作る事。その為に赤ん坊の魂·····菊岡達はフラクトライトと言っているそうだが赤ん坊のフラクトライトをお金を払いコピーさせ仮想世界・・・アンダーワールドで育てる。そして禁忌目録という言わば法律のようなものを破ったものを回収し·····戦争に行かせる兵士にする事だ。

 

「Artificial Labile Intelligent Cybernated Existence」

 

「・・・人工高適応型知的自立存在、か。」

 

 菊岡が言った計画名の総称を瞬時に訳し言った。

 

「それが略してAlice、アリシゼーション計画という訳だ。そしてその条件に見合うフラクトライトはある。運命かそのフラクトライト・・・少女の名は・・・『アリス』」

 

「·····あんたらはそのAIが、本当の人間だと分かってて言ってるのか?」

 

 例えAIでも、作られた命でも、そこにある意志は紛れもないその人のものだ。そんな人達を戦わせるなんざ間違っている。

 

「勿論だ。だが私にとってのAI1人分の命は1000人の自衛隊員よりも軽い」

 

「・・・あんたがどう思ってようがもうこの際どうでもいい。·····あんたはこの世界が外の世界の人物によって作られた世界だったらどうする?」

 

「何・・・?」

 

 そんな突拍子の無いことを言った光輝に眉を顰める菊岡

 

「そしてその外の世界の人物が自分達の世界で戦えと言ってきたらあんたはどうする?」

 

 光輝は意識していないがこれは殆ど光輝に当てはまる。光輝は悟空達が守り育った宇宙で産まれ、育ち、色々偶然が重なり今は時の界王神・・・ある意味での自分の宇宙の創造者の元で自覚はないが働いている。

 

「戦うか慈悲を請うか、あんたらはどうする?」

 

 そんな事を言われても普通はそんなのある訳ないと言いたい。だがそれはできなかった。何故ならそもそも光輝が平行世界という世界の出身である意味外の世界の人間だからだ。経験者が目の前にいるのに言えるわけない。

 

「まあ俺は自分の大切な人達を守りたいからって言う戦う理由があるが、何故見知らぬ世界の為に自分の命を投げ出さなければならない?」

 

 その答えは菊岡達には持たなかった。・・・そんな時光輝はアメリカの方角から何か気が近づいているのを感じた。何故か海に潜ってる状態で何人もの気がこっちに向かっているのが分かり潜水艦か何かを使ってるのと分かった。

 

「おじさん、アメリカの方から何か来ますけど物資補給とかそんなんですか?」

 

 光輝が聞いたのは色々疑問があるからだ。菊岡が内密にアリシゼーション計画をするのはアメリカに技術提供したくない為だ。なのにそのアメリカの方から来るのは変だと思ったのだ。

 

「いや、そんな予定はない筈だが·····」

 

「・・・ちょっと行ってきます」

 

 そう言いながら光輝はある事を考え内密に影分身を1人だし本体は船を抜けてヘリポートに出た後、海上を飛んだ。その様子をアスナ達はヘリポートの監視カメラで見ていた。そしてある所まで止まると防御技、爆魔障壁を張った後勢いよく海に潜った。そうしていたのはやはり潜水艦だった。光輝は疑問符を出しながら潜水艦の下に行き持ち上げて水圧と重さをものともせずに持ち上げた。そうして海から勢いよく出てきた。光輝は片手で持ちながら連絡用のイヤホンを付け菊岡と比嘉に聞いた

 

「何かいましたけど知ってます?」

 

「·····いや、そんなのは知らない。」

 

 光輝はそう聞いた後少し荒っぽくその潜水艦を投げた。勿論着水は上手く出来るようにやったがドボーンって音を鳴らしながら着水した。そしてその潜水艦の甲板に乗った。

 

「聞いてるか分からないけどあんたらはお呼びじゃないんだと。そのまま回れ右しろ。」

 

 潜水艦の中ではある1人の男性がヒャッハーしているが光輝は現実では会った事はないから気も知らない。現実(・・)ならばだが。

 だが男のリーダーは秘密裏に潜入しようとしていたのに·····何か人外な少年が邪魔をしてきたから機嫌が悪い。そして荒っぽいが依頼を遂行する為に強行手段に出る事にした。即ち少年を瞬殺し強引にオーシャンタートルに入る。そう思い部下を少年がいる甲板に向かわせた。その時先程までヒャッハーしていた男も追った。色々おかしいとは言え少年は少年、少し脅せば離れるだろうと思っていたがはて?と思いよく見れば·····思い出した。平行世界の少年だと。思い出したのと同じ位にオネエ気質の男とチョコレート色のスキンヘッドの男はライフルを持って光輝の目の前に現れ脅した

 

「あなた、どいてちょうだい」

 

 そう英語で言われた。だが光輝は特に慌てもせずに英語で返した

 

「丁重にお断りする。」

 

 任務完了の為の犠牲としてしょうがないと2人はライフルをぶっぱなした。

 

「恨むなよ!」

 

 そう言いながら連射するが何かおかしいと思ったのか2人は止めた。それとほぼ同時に光輝の姿が煙のように消えた。

 

「ざ、残像?」

 

 馬鹿な!残像を残す為のスピードが人間に出せる筈がない。だが現実問題として目の前の光輝の残像に2人は無駄撃ちした事になり2人は背中合わせになり本体の光輝を探す。そんな時2人の真上から声がした

 

「こっちだ」

 

 2人は首を上に向けると腕を組んで仁王立ちしている光輝を見つけ驚愕した。だがそこで固まるようなら軍人をやってない。2人は即座に銃口を上に向けると再びぶっぱなした。だが今度も煙のように消えた。そうしていたら·····

 

「な、何だよこれ!?」

 

 2人を取り囲むようにドーム状に光輝の残像があらゆる所に出てきた。2人は片っ端から連射するが全て残像で本体がいない。2人とも顔を上にあげていたから下半身がお留守だ。光輝は2人の目の前にいきなりやって来て連射している2人の腹部に気絶させる位の力で殴った。それでも2人には痛すぎるのだが。2人はバタッと倒れ撃沈した。

 

「残像拳ってほんと便利だよな。」

 

 別にそんな事しなくても気絶なんぞ一瞬で出来るのだが少し遊んでしまった。悟空達には通用しなかったけど相手によるが通用する所を試したかっただけだ。取り敢えずこの2人を潜水艦の中にまで放り込んで殴り込みに行こうとしたが何かヒャッハーしている人が銃をぶっぱなした。だが光輝は慌てもせず顔を逸らし避けた。アインクラッドに来る前にも拳銃のスピード位なら見えるようになっている。それより成長した今通じないに決まっている。そしてそのヒャッハー男は光輝の前に姿を現した。

 

「よう、久しぶりだな。蒼赤の戦士」

 

 そう拳銃を持ちながら言ってきた男に光輝は何かどっかで会った事あるなと首を傾け男がして欲しい反応とは別の事をした。

 

「誰?」

 

 男は思いっきりズッコケた。

 

「俺を忘れたのか!?」

 

 一方オーシャンタートルからほんの少し豆粒にしか見えなくなってしまったが何とか拡大しまくり映像は荒いが何とか分かった。そしてアスナと直葉、詩乃は何か光輝が電話で音声だけ伝えてくれている。そして今光輝と対峙している男と声を聞いてアスナはどこかで会ったと必死に思い出して·····オーグマーを使って急いで光輝に知らせた。

 

「光輝君!そいつはPoHよ!ラフィンコフィンの首領よ!」

 

「え?PoH?·····あ〜あの害悪か。」

 

 PoH·····旧アインクラッドの低層の時から暗躍し人々を扇動し争いを引き起こさせようとしていた存在。そしてその内ラフィンコフィンというレッドギルドを作った人物だ。

 アインクラッドでは存在は3通りある。1つはグリーンプレイヤー・・・つまり一般プレイヤーという事だ。2つ目はノンプレイヤーキャラクター・・・NPCでクエストの定型文等を言うキャラクター。ただし例外はあって言語モジュールが組み込まれているNPCは余程高度な会話でなければ一般プレイヤーと会話する事ができる。そして3つ目はオレンジプレイヤー・・・犯罪を犯したプレイヤーはオレンジプレイヤーとなり一部の村などは除き主街区と呼ばれる街に入れなくなったりする。

 では何故PoHが作ったギルドはレッドギルドと呼ばれるのかと言うとそのギルドはHPがゼロになると現実でも死んでしまうのに平然と人殺しをする奴らだったからだ。血を流すギルドと言う意味もあるのかもしれない。そして光輝の前にいるPoHはそのリーダーで1番の悪である。アインクラッドでは光輝の作戦にまんまと乗せられ最後は監獄で過ごした。

 別に光輝は本気でPoHを忘れた訳では無い。ちゃんと覚えているのだが光輝はPoHがボロコートを着て顔がよく見れない姿しか見てないし声もアスナやキリト達ほど会った訳じゃないから覚えてなかったのだ。

 

「何だお前。銃持ってるよりあの中華包丁みたいなやつ持ってる方が似合ってるぞ?」

 

 中華包丁みたいなやつ·····PoHはアインクラッドでメイトチョッパーという短剣何だがそれっぽくない武器を使っていた。光輝も詳しく知っている訳ではないが伝聞では確かモンスターを倒す程ステータスダウンしてプレイヤーを殺せばステータスアップとかいうデスゲームじゃなかったら面白い性能で終わったのにそれがデスゲームで機能してしまったしPoH自身も強かったから中々攻略組も手こずったのだ。PoHを監獄に放り込んだ時はプレイヤーカーソルがない光輝、囮になってくれたシュミットやヨルコ達と光輝が投げる麻痺毒付きのナイフの風きり音をかき消してくれ冷静さを欠かせてくれたキリト達攻略組の協力があって初めて成功したのだ。

 光輝はあの圏内事件の前に1度PoHに会ったことがある。まさかの勧誘をしに来たのだ。人を迷わす口調で光輝を引きずり込もうとしたが光輝はバッサリと斬りかかった。その時はPoHは転移結晶でさっさとどこかに行かれてしまった。その時から光輝はPoHに危機感を持ち始めた。

 

「ああ、俺も銃よりあっちの方が良いぜ。」

 

「銃の方が殺傷力あると思うけど?」

 

 PoH·····リアルネームヴァサゴカルゴスはくっくっくと笑い首をすくめる

 

「あの世界が終わっちまった時は無力感が漂ったなァ。兄弟の所に行ってもそれは変わらなかった・・・」

 

「うーん。中華包丁なら持ってるけどいる?」

 

 そう言いながら光輝は中華包丁を量子変換器から出した。何かギャグ漫画っぽくなっているがそんなにメイトチョッパーが良いなら気分だけでも味わせようと思ったのだ。

 

「リアルの殺し合いをするのか!?イイねぇっ!」

 

 光輝はPoHってこんなキャラだっけ?とか思いながら中華包丁を投げ渡した。Pohはその中華包丁をキャッチし拳銃をホルスターに戻した。因みに光輝が中華包丁を持ってる理由は最初は料理に使おうと思ってたけど使う機会が少なかっただけだ。別にPoHを意識してた訳では無い。そうして2人は甲板で向かい合う。あの世界の様な決闘の合図はないが・・・うずうずが止められないのかPohが仕掛けた。

 

「シャアっ!!」

 

 やはり中華包丁っぽい武器の扱いには慣れているのか常識内なら普通に早い部類に入るだろう攻撃である。しかし光輝は特に慌てずに避ける。そもそも戦ってる次元が違うのだからここで負けたらベジータに殺される。精神的にじゃなくて物理的に。そして光輝は剣も何も持たずに淡々と避け続ける。そして・・・いい加減うざくなったのかPoh・・・ヴァサゴはイライラしてる声で言う

 

「どうした蒼赤の戦士、防戦一方か?」

 

「別にそういう訳じゃないけど・・・お前をどうしようかな?って思って。」

 

「What?」

 

「・・・まあ良いや。どこの誰がやったのか気になるだろうし・・・甘いかもしれないが拘束させてもらう」

 

「・・・そう簡単に行くかn・・・」

 

 言うが早く光輝はブルーレッド・オブウォーリアを一瞬で出して切っ先をヴァサゴに向け静かに呟いた

 

「エンハンス・アーマネント」

 

 そうすれば剣の周りから氷の蔓がヴァサゴを拘束しようと蠢いた。

 

「なんっ!?」

 

 驚愕しつつもヴァサゴは躱そうと試みたが元々甲板の場所が狭く呆気なく捕まった。そしてヴァサゴの顔以外の場所が氷によって拘束された。それを確認した光輝は剣を直しながら近づいた。

 

「何だよこれは!?」

 

 そう叫ぶヴァサゴ。そりゃそうである。こんな魔法みたいな事がリアルに出来て溜まるかと思う。

 

「その氷は俺の実力とイメージで強度が決まる。まあ俺がこの世界から離れるか死ぬか、はたまたお前の実力でぶち破るか、まあ抜け出す方法なら割とあるから。」

 

 セルジュニアの時は知性が低かったのと光輝の方が強かったのもある。問答無用で光輝すらも凍らそうとするのは記憶解放だ。

 そして光輝はそのヴァサゴを菊岡の所に連れて行こうと近づいた。その時、イヤホンからどこか恐怖か苦々しい声が聞こえた

 

「光輝君・・・Pohの拘束を解除して·····」

 

 イヤホンから聞こえてきたのはアスナの声だった。そう聞こえた瞬間に光輝は潜水艦内の気を探った。別にそんな事しなくても影分身がいるからしなくても良いのだが念の為だ。そうするとある気が詩乃と密着している。こんな状況でふざけるとは思えないし・・・というより詩乃はそういう事は断固拒否する性格だった筈だから違う。なら後は・・・

 

「詩乃が・・・人質にされてる・・・」

 

 オーシャンタートル船内では今光輝と別ベクトルに緊急事態だ。光輝が武装完全支配術でヴァサゴを拘束して驚愕している時1人の男が動いた。男の名は柳井、アリシゼーション計画に割と初めから携わっている男だ。柳井は自分に価値を付ける為にこんな事をしている。その内容とは・・・柳井はアメリカのスパイであったのだ。柳井はアリシゼーション計画をアメリカに密告し限界突破フラクトライトをアメリカ側に回収させやすくするのが仕事だ。だから柳井は携わりながらも裏で動いていた。そして今日アメリカが限界突破フラクトライト・・・アリスと呼ばれる少女のフラクトライトを回収しそのアメリカの人達と自分もアメリカにトンズラする予定だったのに思わぬ邪魔が入った。言うまでも光輝だ。得体の知れない光輝は柳井からすれば恐怖対象そのもの。だが失敗をするつもりは無い。柳井は光輝のやってる事に驚愕している詩乃の後ろに瞬時に詰め寄り隠し持っていた拳銃を詩乃の頭にくっ付けアスナに光輝へ拘束を止めるように言ったのだ。そしてこの状況は自分が有利だと思ったのか。更なる要求をした。アスナと直葉に拳銃を向けながら言った

 

「おい!お前とお前!アンダーワールドに行ってアリスのライトキューブをイジェクトしてこい!」

 

 イジェクトするとはどういう事か、その前にライトキューブの説明だ。ライトキューブとは人の心、魂・・・菊岡達はそれをフラクトライトと呼んでいるがライトキューブとは人工的にそのフラクトライトを納める為の物だ。そのライトキューブはライトキューブクラスターと呼ばれる保管庫みたいな物にある。だがその中からアリスのライトキューブを取り出すのは不可能だ。だがそれを可能とする方法がある。それが内部・・・つまりアンダーワールドのシステムコンソールからアリスをログアウトさせアスナや菊岡達がいるメインコントロールルームにライトキューブクラスターからアリスのライトキューブをここに来るという算段である。そしてそのやり方はやはり事情を知っている人が行き尚且つ行く人は仮想世界で違和感なく順応してる人が良い。

 アスナと直葉は詩乃の為に・・・覚悟を決め柳井の言う通りにしようとした。これをすれば菊岡達がしようとしてる事はまた1からしなければならないが今目の前の命が大事だ。その時柳井がモニターの光輝を見て言った

 

「おい!あいつ拘束を解いてないじゃないか!」

 

「こ、光輝君!」

 

 詩乃は今内心ではある拳銃絡みの過去のせいで恐慌状態になっている。ある程度は緩和はしているがそれでも乗り越えきれてはいないのだ。そんな詩乃が今冷静になれる筈が無い。

 アスナは光輝に叫んだが・・・その時アスナも・・・その場にいた少し目が虚ろになっている詩乃と柳井以外の誰もが目を見開いた。

 

「早く・・・」

 

 しろ!と言う前に柳井の拳銃を持っている腕を柳井の後ろからぐっと勢いよく掴み掴んだ瞬間に一気に捻ってもう1本の腕を柳井の後ろで交差させて一気に取り押さえた。

 

「ぐあっ!!」

 

 詩乃はショックでそのまま倒れかけたがアスナと直葉が駆け寄り抱きしめた。そして柳井を取り押さえている人物に言った

 

「光輝君、どうして・・・」

 

 柳井を取り押さえていたのはオーシャンタートルから出る前に光輝が出しておいた光輝の影分身だ。光輝は菊岡の部下の中西が持ってきた縄で柳井をぐるぐる巻きにしているのを見ながら言った

 

「あの潜水艦は確証は無かったけどアメリカの奴だった場合おじさん達がそんなの密告する訳がない。あいつらが狙った様に来たのはアリシゼーション計画を知っているという事になる。なら内部にスパイがいると考えて行く前に影分身を残して船内を見張ってたんだ。まああの潜水艦からPohが出てくるとは思わなかったがな。」

 

 こうして柳井の野望はあっさりと散った。めでたしめでたし・・・な訳なく。甲板にいる光輝はPohが入ってる氷を持ち上げ「冷たっ!」とか言いながら菊岡達の場所に行こうと思ったが潜水艦が沈み始めた。勿論その程度で慌てる光輝の筈なくPohを持ち上げながら舞空術で飛んだ。光輝は一旦Pohを上に投げ飛ばして影分身を3人出して甲板にいるオネエ気質とチョコレート色のスキンヘッドの軍人さんを救出した。もう1人の分身はPohキャッチして本体は再び海に潜った潜水艦を追った。その時船内にいた1人がニヤッとしながら言った

 

「お前の魂は甘いのだろうか?」

 

 その瞬間に潜水艦の発射口から魚雷が何個か出て海に潜った光輝に放たれた。・・・戦略的に何の意味も無さそうだがこの男・・・ガブリエル・ミラーは光輝に興味を持っている。自分達とは違う平行世界から来た少年・・・そして世界を震撼させたソードアート・オンラインを仲間と共にクリアに導いた光の解放者、まあ光輝自身はあれはキリトがするべきだったと思ってるのだがガブリエルにそんな事は関係ない。·····この前ガブリエルがやっているGGOと呼ばれるVRMMOのある大会で自分を打ち負かしたプレイヤーに似ていたのもあるが。

 ガブリエルは幼少期、人の魂とは何か?それを確かめる為に幼なじみの少女を殺した。そしてその時に体験した”魂”との接触、それに快楽を見出し合法的に人殺しを出来る傭兵になった。今回アリスの奪取の任務を国から受け取り自ら部隊を組み向かったのも幼少期から探究してきた”魂”をとうとう解明出来ると思ったからだ。

 そして光輝に放たれた魚雷は全て光輝に当たり波状爆発し水しぶきがアスナ達にも見える程に吹き上がり唖然とした。

 

「光輝君!!」

 

 ·····巨大な水しぶきが上がる中見るがアスナ達はまた色々ぶっ飛んでる光輝の事を再確認するのだった。

 

「·····彼は人間をやめてるのかい?」

 

 そう思わず菊岡は聞いたが誰もそれに答えられなかった。先ずヴァサゴ達を持ち上げている光輝達は顔色ひとつ変えていない。そして次の瞬間出てきたのはあの潜水艦と無傷の光輝だった。光輝が菊岡の思わずの言葉を聞いて何言ってんだ?みたいな声で返す。

 

「失礼な。人間が人間を殺す為に作った物なんぞに何で俺が負けなきゃならないんだよ。」

 

 ·····まあ確かに魚雷や銃等は人間や人間がいる潜水艦に向けられる回数が多いが決してそれだけではない。きちんと人助けに使われる時もあるから一概には言えないが光輝は銃と言えばショッピングモールのあの件しか覚えていないからそんな考えになる。

 

「確かに悟空さんが言ったように剣も銃も使う人の心次第、それは否定しない。だけど少なくとも俺は自分達の私利私欲の為にそれを使う奴には絶対に負けない。」

 

 精神と時の部屋での修行中に悟空に言われた事を言いながら光輝は潜水艦の甲板に降り立った。逃げきれないと思ったのか再び扉が開いてそこから出てきた男を見れば光輝は何か既視感に見舞われた。髪は金髪で格好はヴァサゴみたいに軍人のそれだ。だが纏う雰囲気はヴァサゴとは別ベクトルで変だ。漢字で表すならば虚無、心の奥底が分からない。そしてそんな奴を光輝はもう1人、仮想世界で知っている。

 

「·····なぁ、あんたサトライザーって知ってる?」

 

 それを聞き相手は眉を少しビクッとさせた。そして無表情で言う

 

「私だが?」

 

「あ、やっぱり?」

 

「サトライザーというのは?」

 

 とアスナや詩乃達に聞く。女性3人は普通に驚いた。何故なら・・・

 

「なんで・・・サトライザーがここに・・・」

 

「サトライザーは・・・前あったBOBで準優勝したプレイヤーです」

 

 B.o.B・・・バレッツ・オブ・バレッツの略称で詩乃のメインアカウントがあるGGOの最強プレイヤーを決める大会。詩乃と詩乃に誘われた光輝はそれに出た。キリト達も誘ったのだが予定がB.o.Bの途中まであったのが原因とその他のメンバーはいきなり銃の大会に出ても勝てる見込みが少なかったので遠慮した。光輝は詩乃にB.o.Bでも伝説作らない?的な事を言われあっさりとついて行った。レインは光輝がその内不審者について行かないかな?と心配になったがそれはただのブラコンである。

 そしてB.o.B予選を2人は違うブロックでそれぞれ通過しラストのバトルロイヤルに挑んだ。そこで観客は色々叫んだ。何故なら大会に第1回B.o.B優勝者・・・サトライザー、つまり光輝の目の前にいる本物の傭兵が出ていたのだ。サトライザーはその傭兵で培った経験で第1回のB.o.Bではナイフとハンドガンのみで優勝した。本物の傭兵なのだから本物の銃に触った事がないものが9割以上の日本のGGOのプレイヤーの動きを先読みする事など朝飯前だ。因みに第2、3回はそんな本物の軍人がアメリカからわざわざログインして色んな意味で素人の日本プレイヤー相手に無双したのが問題になったのか別サーバーに分けられた。

 

「へー、でも何となくアバターとリアルは似てますね」

 

 光輝は呑気にそんな事を言う。仮想世界で出来る事はリアルでも代償はあるが出来る、それが光輝の持論である。·····そこで菊岡があれ?という感じで女性3人に聞いた

 

「でも準優勝何だよね?優勝は・・・?」

 

 そう菊岡が聞けば3人は隣にいる影分身光輝を指さした。サトライザーは本物の傭兵経験で磨いた日本プレイヤーからすれば反則級なプレイヤースキルを発揮した。例えば第1回大会はハンドガンとナイフだけを使って優勝したのだが第4回では何と何も持たずに現地調達だけでバトルロワイヤルを生き抜いていたのだ。因みに最初は軍用格闘である。そして光輝、サトライザー、詩乃のアバターのシノンは最後まで残った。

 シノンは狙撃手である。だから基本的に位置取りが大事だ。そしてシノンは前大会の優勝者でそのプレイスキルも普通に高い。そのシノンが選ぶ位置取りをサトライザーは予測し何と先回りしたのだ。そして軍用格闘で吹き飛ばされ現地調達していたナイフで腕を封じ挙句の果てに首絞めをしてシノンに勝利した。

 

「やはりお前だったか、西沢光輝」

 

 そうサトライザー·····リアルネームガブリエル・ミラーは言った。バトルロワイヤル決勝戦。光輝は遠目からサトライザーの戦いを見ていた。結果的に言うなら街中で戦うのは危ない印象があった。まあ光輝としてはどちらでも良かったのだが。

 だから光輝はシノンがやられたのを見た後大胆にも砂漠のド真ん中に向かった。B.o.Bでは15分毎にバトルロワイヤル参加者の位置が分かるサテライトスキャンというものがある。参加者はそれで位置取りや相手の方に向かう。光輝が砂漠に着いたのとほぼ同時にそのサテライトスキャンが始まりサトライザーは位置を先読みしようとしたのだがどういう訳か光輝は動かない。サトライザーは初めて少し調子が崩れた。

 そして砂漠に向かった。シノンが落としたスナイパーライフルで狙うのもありだったがサトライザーは速度を早めにステータスを振っていたのでスナイパーライフルを持つのはシステム上無理であった。そうして2人は真正面から向き合った。

 

「あんた普通に強かったから少し驚いたよ。」

 

 光輝は普通にサトライザーに感心してた。サトライザーはもうハンドガンの弾もなかったからナイフ1本だった。そして2人は・・・何と光剣を使うのでもなく普通に格闘戦を始めた。その中でナイフで光輝を斬ろうとしていたが光輝はそれを弾いて正真正銘無手での戦いをした。結果から言うならば光輝の勝ちだ。タイムパトロールで得た反射神経、実戦経験を駆使した。リアルの様に体は動かせないがそれでもそれらの経験で圧倒していた。確かに軍用格闘と比べたら荒削りだがそれをひっくり返す程の死線や修行を繰り返した光輝には通じなかった。サトライザーの一挙一動が光輝にはゆっくりに見えたし。しかしそれを差し引いても光輝は普通にサトライザーの事をすげぇとは思った。あれだけえらい実践的な動きをするとは思わなかったのだ。でもそれが目の前の軍人と同じならなるほどなぁとは思う。

 

「で、まさか俺にリアルでリベンジしに来た訳じゃないよな?」

 

 これは光輝はないと思っている。自分が来たのはついさっきだからこいつらには知る術はないと思っている。柳井のことを差し引いてもだ。仮に柳井が密告した所で来るのが早すぎる。まだアスナ達を連れて来て30分すら経っていない。飛来神様々である。光輝は悟空の瞬間移動も覚えたいなぁとは思っている。飛来神と違ってマーキング無しで出来るし·····その代わり人が近くにいないと出来ないがその時は飛来神を使えばいい。

 

「いや、違う」

 

 サトライザー·····ガブリエルは今頭の中でこの状況をどうするのか高速で考えていた。ソードアート・オンラインで光輝の身体能力はリアルと同じという事は言われている。しかし世間では大概それは嘘だと言われている。当たり前だ。ヒースクリフとの最終決戦、ヒースクリフはゲームマスターのオーバーアシストを使っていたから兎も角光輝は素で常識人なら見えないスピードを出したのだ。それがリアル由来何て規格外にも程がある。だから大概は嘘だと思っている。しかし·····どう見てもあれは本当だ。本物の軍人を3人·····その内の1人は同じソードアート・オンラインを生きたヴァサゴをもあっさりと打ち破ったのだ。オマケに魔法の様なものを使ってだ。

 ならば命乞いでもする?NOだ。膝は立つためにあるのであってつくためにあるのではない。·····だが打つ手がない。ヴァサゴ達は捕らえられ潜水艦で戻ろうにも光輝の力で押し戻される。所謂絶体絶命だ。しかし·····抵抗はする。ホルダーにある拳銃を光輝に放つ。だが特に慌てもせず手で掴む。少し熱いが気にしない。ガブリエルは流石に止められたのは驚いた。そして·····まあ光輝無双の始まり始まり〜!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それであいつらどうするんですか???」

 

 光輝はモニターに映って仲良く並んで気で作った輪っかで拘束しているヴァサゴ含めた軍人共を見る。あの後はもうガブリエル達は逃げる為にあの手この手で戦った。催眠弾やら投げたりして。しかし光輝は普通に風遁でそれらを吹き飛ばしたりするから全く役に立たない。その内弾も使い切りGGOの時の様に格闘戦を仕掛けたが歯が立たずガブリエルも潜水艦の中にいた残りの面子も全員あっさりと拘束して全員オーシャンタートルに連れてきて光輝は案内された別室に全員放り込んだ。気の輪っかで拘束しているからナイフや何かの破片があったとしても切れない。切るには馬鹿力がいるが全員光輝に比べれば非力だった。その後光輝は潜水艦を押してオーシャンタートルの横に位置づけ自衛隊員達が中を調べた所やはりアメリカだった。

 

「これはアメリカへ巨大な貸しに出来るからね。」

 

 そう言って菊岡が悪い顔になっているが光輝はもうヴァサゴ達に興味はない。光輝はベジータにSAOでヴァサゴ達を殺さなかったのは甘いと光輝は言われた。実際光輝も甘かったと思っている。これがナッパやフリーザ程止める声も聞かず一般人には手が出せない程強かったのなら恐らく殺していた。だがこれからヴァサゴ達に待っているのは極秘任務をバラされた挙句に敵地に捕まった無様な奴らだ。国に帰ってもその国からの制裁もあるし。

 そして少し考えた後後ろの女性3人に向いた。

 

「一応聞いときたいんですけど御三方はアンダーワールドに行きたいですか?」

 

「勿論よ」

 

「私も」

 

「私も。」

 

「·····やっぱりそうだよなぁ。俺も行きたいけどここのは後3機しかSTLないって言うし·····しょうがない。比嘉さん」

 

 そう言って金髪青年にむく

 

「な、何すか?」

 

「STLの作り方を教えてください。」

 

 ·····流石に全員唖然とした。

 

「い、いや教えても予算何てないっすよ!?」

 

「別に構いません。当てがあるので大丈夫です。あんたらはアリスに来て欲しいんだろ?だったら戦力は多いに越したことはない筈だ。」

 

 確かにそうだ。だが·····いきなり企業秘密を教えろと言われても困る。

 

「別に他の所に売るとかそんなのしませんよ。以降のフルダイブマシンの参考にならするかもしれませんが。つーか俺はそんなに金に困ってないしな。」

 

 確かに光輝は給料を貰う事はあれどそれを使う事は珍しい。何故なら時の巣で食材は時の界王神が光輝の料理を気に入り食材くれるし電気代等ないし。部屋は貰ってるが家賃を請求されたことなどないし。お金を使うのは武器達の点検で光輝の2振りの剣を作ってくれた鍛冶屋さんに点検してもらう時とか偶にレインやセブンが買い物行こうと誘ってくれた時に使う程度だ。

 

「·····」

 

 比嘉は菊岡と眼で相談した。確かに光輝には今莫大な借りが出来た。それに戦力が多い方がいいのは事実だ。・・・でも何か自分達が作ったマシンが簡単に模倣出来ると思われているのが少し癪だ。眼で相談を終えた後ため息をついて言った

 

「分かったっス。今から製造の仕方が書いてある紙を持って来るっす。」

 

 そう言って部屋を出ていった比嘉を見送ればアスナ達が聞いてきた

 

「光輝君·····STL作れるの?」

 

「まあ·····俺だけじゃ流石に厳しいだろうけど・・・茅場晶彦と同等以上の科学者を知ってるんで手伝ってくれと頼んでみます。それにあの人も多分興味持つと思うし」

 

 茅場晶彦と同等以上の科学者・・・アスナ達は驚いているが光輝には心当たりが本当にあるし。この攻守ともに便利な量子変換器を作ったりした人だし。

 

(悟空さん達の世界も科学は発展してたけど魂を解読する機械は俺の知ってる限り無かったからブルマさんも興味持つだろうな。)

 

 ブルマ·····ベジータの妻でトランクスの母で天才科学者だ。ベジータ達と同様に老衰で亡くなった後ベジータがタイムパトロールになる条件としてブルマの家族·····ブリーフ1家が良かったら時の巣に連れてきてくれ的な事を少し怖めに言ってブルマの父と母は天国でゆっくりすると言ってブルマだけやって来た。因みに悟飯も同じ条件を出しており母と祖父のチチと牛魔王が来て普通に暮らしている。ブルマはその生涯で得た科学力を駆使しタイムパトロール·····は殆ど脳筋だから光輝を科学面でバックアップしてくれている。

 

「これがSTLの作り方っス。」

 

 そう言って戻ってきた比嘉さんがやたらと分厚いファイルを渡してきた。見るのはブルマさんとにしてお礼を言う

 

「うーん。じゃあ多分ここに来るのは3時間位だと思います。」

 

「·····え??」

 

「それから比嘉さん。FLAを下げてた方が良い。キリトも目的が分からないのならアリスさんの事をどうするのかなんて分からないでしょ。」

 

 光輝は言うが早く時の巣に戻った。そしてブルマが時の巣でのんびりしている事を確認した後向かった。何か豪華そうな椅子で寝ているブルマに光輝は少し申し訳なさげな顔で覗き起こした

 

「ブルマさん起きてますか?」

 

「·····ん・・・あら?光輝君どうしたの?」

 

 一応精神年齢はお婆さんの領域に入っているはずだが全くそんなに気配はない。何でだろうと光輝は思いつつもかくかくしかじかと説明しながらSTLの作り方のファイルをブルマに見せる。光輝も説明しつつも横から覗いてみる。やはりナーヴギアよりも色んな面でスペックが半端ない。メデュキュボイドという先例があったとしてもこれを作り上げた比嘉達に素直に凄いと思った。

 

「·····ふーん、成程。これは凄いわね。光輝君が使ってるアミュスフィアよりも何倍もスペックがすごいわ。」

 

「その分大型にはなってしまいますが・・・」

 

 と光輝はSTLの台を思い浮かべながら言う。スペックが高くなればその分大型化してしまう。アミュスフィアはナーヴギアの後継機だがナーヴギアよりもスペックも良いということではない。寧ろスペックは低いだろう。そもそもナーヴギアの何が恐ろしいのかと言うとソードアート・オンラインの時の様にやろうと思えば高出力の電磁パルスを発生させ着用者の脳を破壊出来る事だろう。その機能によってキリトやアスナ、レイン達はデスゲームになってしまったのだ。アミュスフィアはそんな事を踏まえ出力を下げ人を殺す程の電磁パルスを出せない設計になっている。そしてナーヴギアはバッテリーが内蔵されているがアミュスフィアにはないから余計に小型になった。それでも頭を覆うがスタイリッシュにはなった。

 

「へ〜、フラクトライトアクセラレーション·····そのアンダーワールドって所では何時でも精神と時の部屋状態って訳ね。」

 

 フラクトライトアクセラレーション・・・略してFLAと言ってブルマが言った通りSTLでアンダーワールドにダイブした時精神と時の部屋の様に現実とアンダーワールドの内部時間は違う。今は光輝の支持によってFLAの倍率は下げられている。光輝は知らないが今キリトは修剣学院と言う所に入り1年と少し経って上級修剣士というものになった所ら辺だ。そこから既に現実と時間がリンクしている。

 

「はい。でも肉体事ではなく精神的にですからただの精神の部屋になってますが。」

 

 まあ光輝も昨日より1つ歳を取っているんだけども。その事はまだレイン達には話していない。ブルマは一通りファイルを見てもう一度最初に戻り光輝も使ってる自分の量子変換器からペンを取り出しあれこれ書いて行った。

 

(·····返した時に怒られる気もするけど遅かったからまあ良いや。)

 

 ブルマの作業から約1時間、光輝は暇だったからイメージ練習·····このイメージ練習というのは先程ブルマも使った量子変換器からスっと武器達を引っ張り出す為のものだ。慌てて全く関係ないものを持ってきても困る。使い用によっては16号にしたみたいに目潰しに使えるから割と重要な修行だ。悟空達は量子変換器は使っていない。悟空もトランクスも武器は最初から背負っている。ベジータ達はそもそも武器を使わない。

 

「・・・よしっ!お待たせ、始めましょうか。」

 

 ブルマは一通り自分のメモ書きを終え座禅を組んで空から武器達を地面にズサズサしている光輝に言った。光輝は頷いてブルマの工房に向かって取り敢えずブルマに指示された材料を影分身を何十体か出して手伝いを始めた。そしてブルマの天才性と経験、光輝の色々雑務の助力により1時間半でSTLが出来た·····筈だった。そう筈だったのだ。確かにSTLを目指した筈なのだ。しかし今目の前にあるSTLは·····キリトが使ってるSTLよりも小さい。造形としては大きさはナーヴギア、スタイリッシュさはアミュスフィアが足して2に割った感じがする。つまり頭にすっぽり入る形のあれだ。

 

「あのーこれで良いんです·····よね?」

 

「勿論よ!スペックはそのSTLと同じ筈よ。大型化してしまってる所は小型化をしてる。光輝君も頑張ったら自分で作れる様になるわよ。」

 

「本当ですか!?」

 

「ええ。あっ、これ書いちゃったけど返すわ。」

 

 そう言って分厚めなファイルを光輝に返す。光輝は少し覗いて見た。そこにはSTL小型化の秘密的な事がドバーッとブルマの少し読みにくい字で書かれている。光輝も最初はこの字を読めなかったが最近漸く読めるようになってきた。ただブルマと何にも関わって来なかった一般人には分からない。ブルマはファイルを渡した後

 

「それからこれも丁度出来たところだったの」

 

 そう言ってなにやら変な四角形でコンセントの差し込み口が何個かありメーター的なやつがある物体を渡してきた。

 

「何ですかこれ?」

 

「前に暇だったから気について一緒に調べたでしょ?それはその気を電気に変換するものなの。光輝君の雷遁は出力が強すぎて無理だったからね。」

 

「すげえ」

 

 と光輝は純粋に驚きまじまじとそれを見て小型STLを下ろしその機械に自分の気を入れた。そうするとメーターがぐんぐんと上がりMAXになり止めた。ここまで光輝の気の1割も使ってないが

 

「うん。それで普通に使ってたら5年は持つわよ」

 

「·····突っ込むの疲れました」

 

 その後光輝は少し悩み影分身をまた出して小型化STLをもう何台か作る事にした。寝起きのブルマをこれ以上無理させたくなかったのだ。光輝の中でいつかこれ以上のフルダイブマシン作ってやると息巻いているが今は端に置いておく。そして本体の光輝は再びオーシャンタートルで待つアスナ達の元に向かった。

 

「ただいま!」

 

 いきなり出てきたから初見の菊岡や比嘉は真面目にビビった。アスナ達はもう慣れてしまったが。比嘉にファイルは影分身の自分が後から持ってくると言い放ち3人に向いた。

 

「すいません・・・持ってきたのは良いんですが俺今全く本調子じゃないのでダイブするのは明日でも良いですか?」

 

 そう言いながら光輝は欠伸する。

 

「光輝君いつも元気なのにどうしたの?」

 

 アスナが不思議そうに聞いた。あのグリームアイズ達の時だって息一つ切らしていなかったのに今の光輝は普通に疲れている。ソロでクウォーターボスに挑んだ時並にだ。その時よりも強くなってからは精神的に疲れてる事はあれど肉体的に疲れてる事はなかった。菊岡や比嘉からすればその光輝の手にある小型STLの方が圧倒的に気になるのだが。

 

「俺アスナさんに呼ばれる前にタイムパトロール·····死闘クラスのやつをやって来たばっかり何ですよ。そのタイムパトロールが終わって速攻でこっちに来たんです。それから影分身をいっぱい使ったのもあります。」

 

 ·····本調子でもないのに軍人共相手に無双したのかとアスナ以外全員思っているが気にしない。因みにヴァサゴ達は厳重に拘束されている。

 

「・・・そんなの黙ってたらまたレインちゃん怒るよ?」

 

「うぐ!」

 

 今の光輝に怪我の跡はない。しかしアスナ達は医療忍術の存在は知っているからそれだろうと思ってる。それから死闘クラスのパトロールの事を黙ってたらレインが怒る。少なくとも安全にやって欲しいのだが如何せんそれは決められない。

 

「・・・光輝君も疲れてそうだし明日にしよっか。」

 

「何かすいません。それからまだこのちっちゃいSTL作ってるので後4人はアンダーワールドに行けますから来たい人聞いといてください。お姉ちゃんと七姉ちゃんは正直分からないけど。」

 

 言うだけ言った光輝はめちゃくちゃうとうとしている。影分身の疲労まで受け継いでいるのだからそれも当然だ。光輝は客室に案内された後直ぐにぐっすりと寝始めた。因みに光輝はレインのアイドルグッズの人形を貰っておりそれをギューッとしながら寝ている。アスナ達はそんな光輝の寝姿をスマホに収めレインに送っておいた。寝て暫くすれば他の光輝達もやって来て小型STLを渡した後全員眠いと言って消えた。そんな光輝に拍子が少し抜けたがアスナ達も今日は休む事にしつつ仲間達にアンダーワールドに行きたいかメールをしておくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様でしたm(*_ _)m。

光輝とブルマ·····色々チート。ガブリエルが馬鹿に見えますがすいません。原作でもアリスに歓喜シーン以外全然感情的なシーンがかないので描写しにくかったので口数減ってるしどうせ光輝に潜水艦ごと捕まるから良いやとなりました。

それからヴァサゴ達が来るタイミングは完全に弄りました。アスナ達が来て初日で来ました

さあアンダーワールドに行く面子はどうしようか。希望あれば言ってください。まあ何も無かったら自分勝手に決めますが

(*´∇`)ノ ではでは~

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