Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m。ゴースト事件終了です。


ゴースト事件の顛末

あのシノ先生の暴走事件から暫くして俺やアカデミー生はアカデミーの教室にとうとう戻れた。青空教室がとうとう終わったのだ。まあここに来るまでの経緯は色々あったな、うん。俺はそう思いながらスミレを見た。そこに居たスミレは最初よりもどこか開放されたような表情になっていた。あのスミレが起こしていた事件·····ボルト達の命名「ゴースト事件」は終わった。

 

(まあ·····スミレもあの時は自業自得とは言え災難だったな)

 

あの時·····シノの暴走事件の後スミレは光輝にビクビクしながら·····それでも事件を起こし続けた。その1つのきっかけはストーカー事件だった。ストーカーの名前は隠れ蓑マギレという少年でマギレがストーカーしていたのはスミレ自身だった。だがストーカーのしすぎで一緒にいたサラダやチョウチョウに看破されボルトとシカダイとミツキも加わり尋問が始まった。その果てに何故かマギレがスミレに告白する事になりあっけなく散った。その後スミレはマギレにボルト達の言うゴーストをとりつかせた。自分がゴーストを取り憑かせてるところを見られたら危ないからだ。·····まあもう光輝に見つかっているからあんまり変わらないような気もするが。

 

(あんなに粘着質に来るとは思わねぇよな)

 

スミレに後に聞いた所あの時はマギレが自分を振った恨みでスミレを襲ってくると思ったがまさかのストーカー行為を更に加速させるとは思わなかったそうだ。マギレは次の日、美術の授業をしていた教室の黒板に「スミレ今日も可愛いよ」とか言う色々アウトな言葉を書いた。俺以外に見つからずに。俺は気でもう誰かいる事は分かってたけど特に誰かに害を及ぼそうしていた訳ではないから静観した。それがあの黒板のやつなんだが。だがマギレのストーカー行為はそれだけではなかった。マギレはその日学校を休んでおりいなかった。だからボルト達はスミレを1人にさせないように集団で行動していた。何があってもいいようにだ。そんなボルト達の予想を斜め上にいきマギレは新たな行動をした。それはスミレに対する想いを書き連ね何百枚もののそんな事が書かれた紙をスミレ含むボルト軍団の所に放ったのだ。俺も見てみたけどもうあれは症状進んでたな。

その後マギレのストーカー行為は粘着質に続いた。先ずボルト達男子組とシャターで物理的に分離させられたりその後に隠れる為に入った忍具準備室で煙玉が炸裂しサラダとチョウチョウからも分離させられスミレはマギレに屋上まで追い詰められた。うん。あの顔は心の底から怖がってた目だな。·····あれ?俺はそれを遠目に見て何もしないって俺の方が酷いやつに見えるのは気のせいか?

そしてそのストーカー自体はチョウチョウのおかげで収まった。なんかよく分からないけどチョウチョウがマギレに喝を入れマギレは正気を取り戻しストーカーは終わった。

 

(まあスミレもあれで懲りたら良かったんだけどな)

 

そう光輝は心で言う。スミレは止まらなかった。いや、止められなかったと言うべきだろう。何かスミレがやばいという意味じゃなくて精神的に無理だったのだ。そこで光輝は思考をまた変えた。そして思わず少し笑った。本の少しだから誰も光輝に気にとめなかった。光輝が笑った理由はボルトにある。ボルトはある時期に厨二病全開のセリフを朝のリビングで連発していたのだ。もっと言うなら光輝が起きた隣ではもうやってた。光輝がある朝にボルトが大声を上げて起きた。そしてボルトの顔を見てみると何やら奇妙な事があった。ボルトの右眼が何やら

白くでもどこか不思議な感じの眼になっていた事を覚えてる。そんな時ナルトが朝帰りをシカマルに連れられされてきてヒマワリが兄がおかしいと無垢な声で言ってたのを覚えてる。因みに厨二病ボルトが言ったセリフとは

 

『降り注ぐ光よりも俺はShine。太陽より眩い闇。』

 

とか何とか。光輝は笑いを耐えるのに必死だった。そしてボルトがそんな厨二病を拗らせた理由は自分に白眼が宿ったというのだ。だがナルトはそれに懐疑的だった。その時に光輝は思った

 

(·····こういう所だろうなぁ。すれ違ってる所って。)

 

光輝はボルトの言ってる事が本当と分かっているが黙っといた。何かボルトの成長イベントっぽかったからだ。その翌日ボルト達は祖父の日向家宗家に、光輝はスミレの監視をしていた。スミレがカゲマサという俳優さんを暴走させたのも見た。わざわざ眠れず街をブラブラしていたボルトの近くでだ。それはボルトが本当にゴーストを見る事が出来るのか見る為だ。実際ボルトは見えていた。そしてその暴走も何とか止めたみたいだ。そしてそのカゲマサ暴走事件から少し経った時にある出来事があった。

 

(職業体験か〜俺も普通に過ごしてたらあったのかな?)

 

マギレの事件から少し経ちシノが職業体験を実施した。表向きは色んな職業を体験させ里で働いてる人達の有難みを感じさせるもので裏ではボルト達が堂々とゴースト探し出来るようにしたのだ。光輝はお目付け役として色んな体験している生徒の所を回ってたりした。花火工場など光輝は花火を作ってる所を見た事何てなかったから普通に楽しめた。ただ光輝が満足して帰って行った後に花火工場から花火が上がっていたが。

ボルト達は郵便局を選んでいた。光輝も遠目で見ていた。そうしたらナルトが何やら式典でテープを切ってる所を見つけた。ナルトはその後ボルトの前に来て会話をしていたが光輝からすれば

 

(まあ·····から回ってたな。見事に。)

 

ボルトがナルトに反抗しているようにも見えた。ナルトもそんな息子の気持ちに気がついていないんだろう。互いの思ってること、言いたい事を言いあえてないのだ。·····いや、ナルトにとってボルトはまだ子供でボルトは子供扱いされるのが嫌なんだろう。

光輝はボルト達を見るのを辞め浄水場に向かった。ここの生徒達の様子もシノに報告せねばならないからだ。そしてこの浄水場にいるのは雀のナミダと伊豆野ワサビという生徒と件のスミレだった。スミレは光輝がやってきた途端に隠してるつもりなのだろうが割と怯えた顔になった。いつ光輝に殺されるか報告されるかビクビクしていたのだろう。だが光輝は飄々と感想を聞いたり実際に少し仕事もやってみたりで楽しかった。改めて色んな人に支えられて人間は生きるんだなと思った。

翌日光輝は分身を出してボルト達とスミレをそれぞれ見張っていた。そうしていたらスミレの方で事件が起きた。というか起こさせたという方が正解だろう。光輝には気が付かなかったと後に言っていた。

事件は浄水場にいた1人が唐突に暴れだしたのだ。光輝は流石に人も沢山いるかってなり鎮圧に向かった。だが暴れだした最初の一撃ででかい水道管が倒れてきてワサビとナミダがその下敷きになりそうになった所スミレが2人を押し出して代わりに下敷きになった。光輝が浄水場に入るのと同時に近くにいたナルトの影分身もやってきて光輝が陽動をかけてナルトが気絶させた。·····まあ陽動など2人とも要らなかったが念の為という事がある。

 

(まあ·····、あの時ボルトは凄い罪悪感ありそうだったけどな。)

 

まあそれもそうか。自分にしか見えていない。そして自分のせいでスミレ達を危険な目にあわせたと思ったからだろうしな。事情知ってる俺からすれば複雑だが。さすがにまだクラスメイトを疑うのはやらないか。·····多分ミツキはあの時点で気づいてただろうけど。

ボルトにはスミレが取り付かせたゴーストがどうやら見えるらしい。そしてそのゴーストを見る時俺はボルトの右目が白眼っぽくなってるのを一瞬だけ見た。

ボルト達はスミレの一件から更にゴースト事件の犯人探しを敢行したがスミレは検査とかの時以外は看護師など来ないから病室から抜け出しボルト達の配達コースから外れた場所で事件を起こさせた。勿論俺の分身が見張って流石に第三者にまで危害が及ぶ前に気絶させていたりしたが一瞬でやってたから誰にも見られてないはず。勿論スミレがボルト達の作戦に引っかかり郵便局で暴れさせたのも知っている。

 

(スミレからすれば自分が取り付かせたゴーストが見えるボルトは危険人物だろうしな。)

 

まあスミレも心の芯から腐ってなくて良かったな。実を言うと水道管が倒れた時助けようと思えばナミダとワサビを助けれたが俺はほんの一瞬まで静観した。スミレの行動を見る為だ。これで動かなかったらやっぱりナルトさんに言おうと思ったが庇ったのを見てもう少し様子を見た。いや、さっさと報告するべきなのは分かってたんだけどスミレが心から救えなければ意味が無い。俺にそんな説得なんて出来ないし。俺はスミレが入院して初めての夜にお見舞いに行った。あのビビり様はさすがにちょっと傷ついたな。窓の外を見ていた俺にスミレは聞いてきた

 

「·····光輝先生は御家族は?」

 

俺は特に目線を動かさずに普通にボルトに言ったことと同じ事·····でもないが言った

 

「俺が6歳の時に皆殺された。」

 

その言葉を聞いてスミレは下げていた顔を思いっきり上げて光輝を見た。光輝は特に表情を変えずに続きを言った

 

「それで路頭に迷うはずだった俺を引き取ってくれた人はいる。·····まあ5年間はもう会ってないけど」

 

「·····そうですか。·····本当に黙ってるんですね」

 

恐る恐るというふうに聞いてきた。何故ナルトに報告しないのか分からないのだろう。ボルトが光輝はうずまき邸に居候してるとクラスで言っているからだ。

 

「別に容認した訳でもない。」

 

そして少し無言だったが光輝はスミレに聞いた

 

「君は·····誰の為にその力を使うんだ?」

 

スミレはその言葉にビクッとした。光輝自身は予想はしていた。家族を聞いた時点で家族の誰かの為なのは明白だからだ。

光輝はそれ以上何も言わずに病室から立ち去った。そしてボルト達が郵便局でスミレの迎合した後状況は割と早く動いた。ある日ボルトがミツキを伴って家に来た時だ。その日は珍しくナルトも早めに帰ってきてボルトは隠してるつもりなのだろうが嬉しさが滲み出ていた。

光輝も料理を手伝いその料理をさぁ食べようという時に状況が動いたのだ。火影室に残していた影分身のナルトがシカマルから犯人が分かったという報告を受けてその影分身が得た情報を本体ナルトに受けてナルトは火影室に1口目も食わずに行く事になりボルトが思いっきり叫んでたのを光輝は覚えている。そしてそのままボルトはどこかに行ってしまいミツキが追いかけた。光輝も自分の分のご飯を食べた後にボルトを追った。というよりボルト達のいる所にボルト、ミツキ、スミレが集まっていたからだ。

 

(あん時はゆっくりとご飯食いすぎたな。)

 

光輝は自分で作ったご飯を食べない訳にも行かなかったのである。そんなどうでも事は置いとき光輝はこれまた遠目から3人と千手公園に出現した化け物·····後に聞いたが鵺を見ていた。分身の光輝を鵺の方に送ってナルト達と対処した。·····やろうと思えば鵺を跡形もなく吹き飛ばすなんて朝飯前なのだが光輝はそれをする気にはなれなかった。どこか鵺が·····誰かを、スミレを助けようとしてるように見えたからだ。ただスミレが鵺の感情を知らないというか知ろうともしてないだけで。

光輝はご飯を食べてる間にも気で状況把握はしていた。スミレが恐らく病室から抜け出して理由は不明だけど千手公園に行き光輝も1度会ったことがあるサイという人の気がスミレの気をぶれさせた。それは気絶に追い込んだ証拠である。そしてそんな状態ではスミレが鵺を口寄せなど出来ないだろう。だが鵺は出現した。光輝も口寄せの概念は知っているが向こうが契約人物を呼び出す事はあれど向こうが契約人物の所に勝手に来ることはないと思っていた。つまり鵺は自主的に来た訳である。それが意味するものを光輝は分かっていた。

そして遠目から見ていた3人と鵺に異変があった。先ずスミレとミツキの戦いをボルトが光輝も見た事ないボルトのスピードを出して2人を止めた時に鵺がいきなりまた神威に似ている現象を起こし消えていきボルトとスミレとミツキの所に鵺の尻尾が来て何とスミレを食べて異空間に連れて行ってしまった。ボルトは死ぬ事も恐れずスミレを追った。ミツキも激風に引っ張られる形でその異空間に入った。光輝も急いで追った。直感的に今から行く場所は普段いる世界とは別の所だと思ってもしかしたらブロリーがそこにいるかもしれなかったからだ。結果から言うならいなかったが

 

俺はその異界でも遠目から3人を見守った。分身を1人出してブロリーは探しに行かせたが分身は探しに行った後に見つけられず影分身を解除したようだ。それによりナルトさんの所に置いてきた分身にも記憶が還元しナルトさんに説明したようだ。帰ってきた記憶によれば

 

「あっ、スミレ達は異界にいるみたいですね。」

 

「何でそんな事が分かるんだってばよ?」

 

「俺の本体がボルトとミツキが異界に行った扉にギリギリ入れたみたいですね。ついでにブロリーを探したみたいですけどいないみたいです。」

 

「ちょっと待て、ボルトだって!?」

 

「まあ本体の俺もいるから最悪な事態にはさせませんよ。」

 

「·····分かった。何かあった時の為に警戒態勢は維持!」

 

となっていたそうだ。

 

その異界でもボルト達は·····ミツキとスミレは戦っていた。スミレは鵺の力を貸してもらってるのか先程よりも強かった、だがミツキには通じずそれでも決死の覚悟でクナイを持ってミツキと戦おうとしていたスミレとスミレが死体でも良いとかいう物騒な事を言って2人は激突しようとしていたがそこでボルトが身を呈して2人のクナイを受けた。

 

(まああの時のスミレの狼狽は凄かったな。)

 

誰がどう見ても動揺していたし。そしてそれからボルトがスミレに説得し始めた。その時にボルトは鵺に自爆させようとしていたスミレに決定的な事を言った

 

『そいつはお前の事を親だと思ってる!』

 

主の危機に駆けつけスミレを守ろうとしてる様を見れば直ぐに分かる。ただスミレは鵺の事を兵器と思っていたようだが鵺にも心があると知り明らかに戦意は失ってた。

 

『道は自分で選べるんだ!俺も、鵺も、お前も!』

 

『私·····』

 

『スミレ!』

 

そうどこか勇気づける様に名前を叫びスミレの背中にあった鵺を呼ぶ為の刻印·····牛頭天王が崩壊した。

そしてその牛頭天王が蓄えていたチャクラが崩壊した事により異界が崩壊し始めていた。だがスミレはその場でへたり混んでしまい動かなかった。ボルトは一旦はそんなスミレを助けに行こうとしたが瓦礫が降ってきて近寄れずミツキが強引にボルトを引っ張って後退させた。

 

『·····さすがにこれは後味悪いか』

 

そう思って俺は助けに行こうとしたがボルトが凄いスピードでスミレの隣にやってきたのを見てもう少し見守った。遠かったし瓦礫落ちる音がうるさく何て言ってるのかは聞こえなかったがボルトがスミレの手を取り鵺に乗って脱出した。俺は念の為もう一度崩れかけてる異界をぐるっとした。そして本当にブロリーがいないのを確認していたら何か鵺が来た。どうやらボルト達は無事に脱出したらしかった。俺は鵺に少し断りを入れた

 

「悪い、今からちょっとうるさくなるけど我慢してくれ。」

 

「ぬえー!」

 

それを了承の意と取り俺は気を一気に高めて超サイヤ人2·····そして更に限界突破し3レベルの気を解放した。そして思いっきり息を吸い込み叫んだ。精神と時の部屋で悟空さんと修行していた時にもし何かの事故で出れなくなったらどうするんですか?と聞いた所悟空さんが解決法を教えてくれた。精神と時の部屋は文字通り異空間なのでこの異界でも同じ理屈が通じると思ったのだ。その読み通り異空間が裂けた。俺は鵺に手を振り脱出した。その場所にはボルト達もいた。

 

「光輝さん!?何でそこから!?」

 

「いや、俺も異界にいたし。」

 

「で、でもどうやって·····」

 

そうサイさんに立たされていたスミレが聞いてきた

 

「ああいう異空間って大概はめちゃくちゃな力を解放すれば出れるもんなんだよ。行く事は難しいだろうけどね。」

 

そんなその場にいる面子からすれば常識を出ている光輝の言動には?という顔をしていたがその前にサイさんがスミレを連れていく。そんな背中に俺は念の為に鵺は生きてる事を言おうとしたがその前にボルトが言った

 

「あいつ生きてるぜ!微かだけどお前の左手と繋がってる!」

 

その言葉を聞いてスミレは左手を見て微笑んだ。どこかスッキリしたような微笑みだった。その後スミレは拘留された。まあそりゃそうだろうな。ある日ナルトさんが家に帰ってきて俺も話を聞かれた。スミレはどうやら割と躊躇っていたようだがサイには嘘がつけないとなり俺が早々見破っていた事を言ったそうだ。まあ別に全然構わないんだけどもナルトさんは割と普通に怒ってる顔になってたな。

 

「どうして早めに言ってくれないんだってばよ。」

 

「いや、そもそも関わるには俺は何にも知らないし俺が止めるなんて簡単ですよ。だけどそれでスミレが救われるかと聞かれたらNOだと思いますよ。俺にそんな御大層な説得なんて出来ませんし。」

 

光輝も事件の現場にいたからほんの少しだけ事情を聞かされている。「根」と言われるサイが元々いた部隊というか部署みたいなものが今回の事件発端だと。根は戦乱の中で木の葉に尽くしてきた。だが第4次忍界大戦が終わった木の葉はボロボロだった。そんな状況の中で生きる為に、或いは自分の優越感に浸りたいが為に根の人物を晒しあげにしていたそうだ。木の葉の為に尽くしてきたのにも関わらずそんな仕打ちを受けていたスミレの父親、信楽タヌキは妻と赤ん坊のスミレを連れて夜逃げした。そしてスミレが物心着く頃から忍びの修行をさせられていたそうだ。自分の娘を木の葉に復讐する道具にする為に。

 

(聞いた時はスミレの父親ぶっ飛ばしたくなったな。)

 

スミレはそんな父親に逆らう事が出来ずに·····逆らったら叩かれるのが分かっていたから何も言う事が出来ずに・・・そんな幼い頃のスミレが正しい事なんて考えれる筈がなかったのだ。そして時が過ぎスミレの母親が死んだ時本格的に父親の精神がおかしくなった。スミレに自分が研究して完成させたものをスミレの背中に刻んだ。それが牛頭天王·····他人から奪ったチャクラを異界にいる鵺に届ける術式だ。

だがこれを刻むにあたって問題があった。光輝にはよく分からなかったが柱間細胞というその名の通り初代火影の千手柱間の細胞が問題だった。その細胞はもし適合する事が出来ればチャクラの増幅や身体能力も上がったりするようである。だがそんな万能の物には必ず欠点がある。その柱間細胞が適合できなければ逆に細胞に取り込まれてしまう恐ろしい欠点だったのだ。そしてそんな細胞が牛頭天王に使われていた。つまり柱間細胞が適合できなければ逆に取り込まれてしまうのだ。

父親は適合出来なかった、しかしスミレは適合しそれ幸いと牛頭天王を刻まれた。そしてスミレはその後直ぐに家を追い出されその後父親は自害か牛頭天王を刻んだ事により出来た体の負担で亡くなっていた。

 

「スミレは·····まあ暫く拘留で終わりですかね。」

 

光輝がそう思ったのは幾つか理由があるが先ず誰も死んでない事。これが1番大きい。だが他にも理由はある。第1に鵺は人の精神を歪ませ暴れさせる事でチャクラを奪う。だがその最初の精神操作を受けていたのはスミレ自身だった。2つ目、父親から幼い頃からある意味洗脳を受けていた事だ。3つ目、スミレが最後に自首という形で捕まったからだ。

 

(·····まあスミレの状況でアウトならサスケさんなんてヤバいからな。)

 

抜け忍、暁という敵グループに一時的に入ったり·····ありすぎて言いきれないな。

 

「まあそうだな。サイも出来るだけ刑は少なくしたいって言ってた。」

 

そこでボルトが飛び込んできた

 

「だったら委員長をアカデミーに戻してくれよ!」

 

「それは・・・何とも言えない。」

 

「何でだよ!父ちゃん火影だろ!?」

 

「火影だからって何でも好きに出来るわけじゃねえ。里の皆の事も考えないとダメだしな。」

 

(やっぱりどこかから振ってるんだよなぁ。)

 

そう光輝は思っていた。

 

(·····はぁ、しょうがない。お節介だろうけどやるか。)

 

そう光輝は独りでに決意したのだった。このどこか雰囲気が悪いのは光輝の望む所ではない。·····一応後で時の界王神に聞いとくが。というよりももう光輝が覚えられてる時点で歴史変わってるし。

 

ゴースト事件が終わって暫くしてもスミレが帰って来ず流石にアカデミー生の中に不安を持った人達もで始めた。生徒達にはスミレは新たな怪我を負ってしまい入院が延長したと聞かされているがそれにも限度がある。その時の俺はそれを見ながらも生徒にもスミレにも静観していた。そしてスミレはアカデミーに帰ってきた。·····本人は本当にここにいてもいいのかという顔だったがシノ先生が頷く事で勇気づけた。そしてスミレはクラスメイトに囲まれ·····その後ボルトのサムズアップに思わず涙していた。よくよく見たらスミレの髪飾りも変わっていた。そんなスミレはその後授業の休憩時間に俺にも話しかけてきた。

 

「光輝先生·····」

 

「ん?何?」

 

「私は·····皆の為に自分の力を使います。」

 

それはあの病室での問の答えだった。俺は口元を緩ませ言った

 

「そうか、頑張れ。」

 

「はい!」

 

そう今までで1番の笑顔を見せて頷いたのだった。

 

「さぁ、んじゃ次はあの親子か」

 

「え?」

 

「いや、何でもない。もう次の授業始めるから行こう」

 

「は、はい。」

 

そう言って俺達は教室に戻ったのだった

 

 




お疲れ様ですm(*_ _)m。すいません。アニメ見てる前提で書いたので見てない人用に軽く下に書いときました。

スミレがゴースト事件を起こした理由→簡単に言えば父親の復讐をスミレがした。スミレの父親が木の葉に裏切られ絶望して里に自分が研究していた牛頭天王·····鵺で里に復讐させようとしたけどボルトに止められた。

牛頭天王とは→これまた簡単に言えば牛頭天王を通して鵺にチャクラをあげる事が出来る。やり方は精神が弱っている人に鵺·····ボルト達の言うゴーストを取り憑かせて取り憑かせられた人にもよるが大半は恨みの対象に向けて暴れたりする。その暴れたりする時にチャクラを吸い上げて牛頭天王を介して鵺にあげる。ノベライズ版だとチャクラを吸っていればスミレの背中にある牛頭天王の刻印が反応するらしい。

鵺→牛頭天王を介してチャクラを貰ったり出現する事が出来る。チャクラを貯め続けそして敵陣へ突撃させた後に溜め込んだチャクラを使って自爆する事が出来る。スミレはもう戦略的に意味もない自爆をしようとしていたが鵺は早まるなというふうにじゃれ始め何か可愛い一面を見せた。

スミレがアカデミーに復帰出来た理由→死人が1人も出なかった、鵺の最初の精神操作を受けたのがスミレだった、ある意味洗脳状態だったから、最後に自首という形で捕まったから。で、本文には書いてないですけども里にまだいるかもしれない「根」を守るためのものでもあった。スミレがアカデミーに戻る事を決めた理由はシノが「道は自分で選べる」的なセリフを聞いて自分の意思で戻る事にした。尚、罪悪感はある模様。

はい、暫くスミレはお役御免ですね。と言うよりもずっとか?出番はほぼ無いです。

じゃあ次回はボルトとナルトの話です(๑•̀ㅂ•́)و✧

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