Warrior beyond despair   作:レオ2

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おはようございますm(*_ _)m
ナルボルの話です。─=≡Σ((( っ゜∀゜)っGO


雨降って地固まる

 ゴースト事件が終わってほんの少し経った平日。今日のアカデミーの授業が終わり俺とボルトは帰路についていた。俺はシノ先生の手伝いをして帰っていたのだがボルトは雷バーガーって言う·····俺の世界で言うマクドナルドみたいな所から出てきた所に通りかかりそのまま一緒に帰ってる。俺は予てよりやろうとしてる事の布石を聞いといた

 

「ボルト、今週の休日空いてるか?」

 

「?いきなりどうしたんだってばさ?」

 

「いや、聞いてみただけ。それでどうなの?」

 

 ボルトはそこで訝しげな顔をしながらも少し考え言った

 

「まあ・・・シカダイ達は修行させられるって言ってたし暇かな。」

 

 シカダイ達·····シカダイといのじん、それにチョウチョウの3人は猪鹿蝶と呼ばれるそうだ。

 

「そうか、んじゃちょっとその日についてきて欲しいんだけど」

 

「良いけどどこに?」

 

「まあ内緒。」

 

 これでボルトの方はOKだ。

 

(今度はナルトさんだな。)

 

 ·····偶に7代目って言えって言われるけどどうしても何か癖でナルトさんって言ってしまう。しょうがないね。うん。俺達はその後家に戻ってきてボルトはゲーム、俺は家事を手伝っていた。手伝いをしながらも俺はナルトさんの気を探った。ナルトさんは忙しなく動き続けている。

 

(·····探ってみた感じどう考えてもナルトさんがやらないでもいい事をやってるんだよなぁ)

 

 例えば里にいる影分身のナルトさんはよくご老人を背負っていたり、道案内したり·····影分身を使ってるから分かるけどやりすぎたら普通にばてる。俺はまだ少人数しか出さないし体力もスタミナも·····後精神力も自分で言うのはあれだけど格別だからセルJrの時に出してもそんなに疲れなかったけど火影って何かとストレスは溜まると思うし・・・でもナルトさんは里の為、そして回り回ってそれが家族を守る為と信じて働いている。勿論それが悪いとは思わない。実際その働きのおかげでボルト達は今日まで生きているんだから。

 

(でもなぁ)

 

 ナルトさんの気持ちも分からんでもないけどボルトの気持ちも分からんでもない。ずっと構っていてくれた父親が火影になり自分達に構わなくなってボルトは兎も角ヒマワリちゃんに寂しそうな表情をさせそれを兄のボルトが見ればナルトさんに怒るのはあの歳ならある意味必然だと思う。·····櫂さんの家に住んでた時は櫂さんが帰ろうが帰らまいが修行してたんだけど。だがボルトにも誤解はある。・・・と言うよりも知らないだけか

 

(里の皆が家族·····か。)

 

 そうナルトは鵺が出現する前の晩御飯の時にボルトにそう言った。確かにその志は光輝には立派と思えたし実際立派だろう。光輝はナルトの過去を見ていたがあれだけ自分を傷つけてきた人達の頂点に立ってそんな人達でさえ家族だと言ってのけるのだから。

 

(だけど・・・そんなのはあの歳の子には分からないと思う。)

 

 実際ボルトにはナルトの偉大さがよく分かっていない。伝聞でしか伝えられずその力を見た事もなく家にいる時の父親のイメージが強いのだ。そんなイメージを覆すのに手っ取り早いのはナルトの力をボルトに見せる事だろうがそんな強敵もいないのにその力を出す必要はない。

 

(ナルトさんにも責任はある。)

 

 ゴースト事件中·····メタルが暴れた日の夕方にナルトは帰ってきた。それも晩御飯の時にだ。だがナルトは徹夜明けという事で眠気が勝ってそのままご飯を食わずに寝た。その時ボルトが拳を握りながら言ったことも分かる

 

『母ちゃんが作ってくれた飯も食わねえのかよ・・・!』

 

 そう言ったのを光輝は聞いた。あれは正直光輝もナルトが悪いと思った。いや、仕事で疲れたのはまだ分かる。だがその仕事の中には別にナルトがやらないでもいい事だってあったはずだ。どう考えてもあの火影室にあった書類の数は半端ではなかった。シカマルのおかげでそれなりには楽なのかもしれないがたかが知れてる。

 

(ナルトさんの場合はあのチャクラ量と影分身がなまじ出来てしまうからそれをフル活用してやってしまうんだろうな。オマケにタフだし。)

 

 人間は普通自分1人で出来る限界は漠然とだが分かる。だがナルトは物理的に自分1人という訳では無い。1人で出来ないことも影分身である程度解決してしまうし実際解決しているのだろう。ナルトがもし影分身を使えなかったら全然マシだった筈だ。他の機関にも上手く行き渡る筈だと光輝は思った。

 

(まあそれは極端すぎか。·····もしかしたら・・・結果が出せなかったら里の人達がまたいじめというか精神的にいじめて来ると思ったのかな?)

 

 ·····ありそうである。だが光輝からすれば

 

(だけど·····その意図が真の意味でボルトに伝わらなきゃ意味が無い。)

 

 そこで光輝はため息をついてヒナタにどうしたの?と聞かれ慌てて首を振った。

 

(まあ·····このままじゃ目覚めが悪いからやらせてもらうかな。)

 

 時の界王神には既に許可を貰ってるというかやはりもう既に光輝が入った事により歴史はやっぱり若干変わっていた。それで時の界王神には少し怒られた。だが光輝からすれば記憶無くならなかったのは俺のせいじゃないし·····とか開き直っていた。時の界王神は今回の事件が終わってもタイムパトロールに就職するなら構わないと言っていた。

 

(よっぽど人材不足なんだろうなぁ)

 

 というか本人は事件の間だけタイムパトロールになってるという約束自体もう忘れていたんだが。だって強くなるの楽しいし。

 

 翌日、休日の前日である。光輝は火影屋敷に入って行った。人がいないのを確認しながら火影室にやってきてノックする。返事があり失礼しますと言いながら入った。やはりそこにあった光景は社畜だった。ナルトは明らかに疲れてる。エナジードリンク置いてるし。

 

「どうしたんだ光輝?まさかブロリーって奴が」

 

「ああ、違いますよ。それでシカマルさん、話はOKなんですか?」

 

「少なくともここにある書類を片付けないと無理だな」

 

 そうデスクにある紙の山に手を置いた。光輝は若干それに呆れながらも言った

 

「そうですか、・・・しょうがない。始めましょう。」

 

「ちょっ、ちょっと待ってくれってばよ。一体何の話だ!?」

 

 あっ、そうか。言ってなかったな。

 

「ナルトさんが明日の休日午後だけでもこの場所から出て行って貰う為に手伝うんですよ。まあ俺はそんな書類の事は分からないんでシカマルさんが押印してって言われたヤツに判子押すだけですけど。後、今すぐ里にいる人助けの為に出してる分身を解除してください。ナルトさんが出してた分の分身は俺が出して変化するので。」

 

 何か国交とか知識がいるやつでは流石に俺は無理だ。だがただの人助けならできる。だがナルトさんは異を唱えた。

 

「いや、それは俺がやる事だし·····と言うより俺をこの場所から出すって·····」

 

「ナルトさんに明日の午後に行ってもらいたい場所があるんですよ。もうシカマルさんには話しましたしシカマルさんの許可も貰ってます。」

 

「な!?シカマル!」

 

「と言うより四六時中働き詰めなのが色々おかしいんですよ。いいから影分身は解除してください。しないんなら俺の分身が消しに回ります。ナルトさんには体力を抑えて明日を迎えてもらわなきゃ困るんですよ。」

 

 いきなりこんな事を言われてもナルトは納得出来ない。だが光輝は強い目でナルトを見返す。何か里に脅威が迫っているのか?だが光輝はどう見ても普通だ。

 

「何を企んでる?」

 

「まあ企んでますがナルトさんにとっても悪い話じゃない・・・と思う。」

 

 ぶっちゃけこれをやっても良い方向に行くのかは分からない。だが普通に話し合いをさせてもボルトは恐らく分からないしナルトも分かってくれとしか言わないだろう。そこにあるボルトの気持ちを見て見ぬふりしてしまう。ならこうするしかないよなぁと光輝の作戦は始まった。

 

「さぁ始めましょう!シカマルさん、俺は何すればいいですか?」

 

「お、おい!」

 

 それでもナルトは光輝を止めようとしたがシカマルが言う

 

「悪いが光輝の力を借りるのは俺も同意してる。流石に重要なものは無理だが仕分けぐらいなら手伝っても問題ない。それとただの押印もな。」

 

 そう言いながらシカマルは書類の一部を持って光輝と有無を言わさずに部屋を出ていった。ナルトは何が何だか分からず困惑したまま椅子に深く腰掛けた。そして暫く光輝の意図について考えたが全く分からない。そしてその内考える事は息子のことになっていた。

 

「·····あいつがまだ子供でいて欲しいのは俺の我儘なのかな」

 

 そうポツン呟いた。だが今はボルトだけの父親になれない時だってある。里の皆が家族なのだ。きっとボルトだって分かってくれてる筈だ·····。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日光輝は眠い目を擦りながらも起きて火影室に向かった。ボルトはまだ寝ている。書き置きで午後から行くからそれまで自由時間でって書いといた。火影室につくと書類の量はめちゃ減っていた。ナルトも寝不足はあるかも知れないが前よりはマシだった。

 

(まあ昨日あんなに頑張ったしな。)

 

 光輝は昨日シカマルの部屋で書類の仕分けとシカマルが判子押してって言っていた書類にシカマルの見本を見ながら押していった。影分身も出してナルトに変化させて里にいかせた。取り敢えず口癖で誤魔化す作戦。それにより書類はバンバンと無くなっていきナルトは今日の午後からはフリータイムだ。勿論もう光輝が行き先を決めてるからそんなにフリーという訳では無いが。

 

「お疲れ様です。」

 

「あ、ああ。光輝もな。·····それで俺を火影室から出してどこに行かせたいんだってばよ?」

 

「ああ、それは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 アカデミーの修練場、ボルトとイワベエが喧嘩した所だ。そこに光輝とナルトは来た。ナルトは何故ここまで連れて来られたのか分からず困惑の顔で光輝を見た。2人は観客席から闘技場まで下りて相対した。

 

「えっと、お前と戦うのか?」

 

「いや、別に俺とは戦わなくてもいいですよ。本当に戦って貰いたい人は他にいます。因みにもうシノ先生とイルカ校長には許可貰ってるので約1名を除いて誰も来ませんよ。」

 

「???」

 

 ナルトが疑問符を出してる間にも光輝の分身とある気が近づいて修練場に入ってきた。そして観客席から出てきたのは

 

「なっ!?父ちゃん!?」

 

「ボルト!?」

 

 ボルトだった。ボルトは光輝とナルトを見比べた後に闘技場に降り立った。そしてナルトに少しキツめの視線を見せながらも光輝に聞いた

 

「どう言う事だってばさ光輝さん!」

 

「まあ単刀直入に言えば·····2人に戦ってもらいます。」

 

「「は!?」」

 

 そんな驚いた声を出してる親子を無視し光輝は分身を解除し観客席に戻る前に2人に言った

 

「·····俺の友達の言葉だけど・・・ぶつからなきゃ伝わらない事だってある。例えば·····どれだけ自分が真剣なのか、とかね。」

 

 その言葉はキリト達の世界にいる絶剣·····ユウキがアスナに言った言葉だ。アスナが光輝に自慢げに話してくれた。ユウキは今はSAO帰還者学校の高等部に通い始めている。·····と言ってもSAO帰還者学校とはもう名ばかりで外部からの生徒も受け入れているが。まあそれはさておき2人は光輝の言葉を聞いても「はい?」って感じだが光輝は2人をほっといて観客席にいったが、やっぱり2人きりの方が良いかとなり出ていこうとした。その前にナルトに言った

 

「ああ、ボルトほっといて火影室に戻ろうとしたら世界一周出来るぐらいの威力でぶん殴るのでそのつもりで」

 

「は!?」

 

 サラッとおぞましい事を言って光輝はシカマルの手伝いに行ったのだった。勿論気で2人の様子はある程度分かる。

 

(さぁ、こっからはあの2人しだいだ。)

 

 一方置いてかれた2人は気まずい雰囲気の中にいた。因みにナルトは7代目火影の羽織をしていた無い。

 

(ぶつからなきゃ伝わらない事だってある·····)

 

 ボルトはそう心で呟きナルトを見た。ナルトはまだ困惑の顔をしていた。その時ボルトは光輝に言われた事を思い出した。そして一気にナルトに接近して拳を繰り出した。ナルトは不意打ちでびっくりしたが当たり前のようにそれを片手で受け止めた。だがボルトは気にする素振りもなく左から右に足を振った。ナルトはそれを足の膝で止め逆に拳をボルトに向けた。ボルトはそれを余裕を見せる余裕もなく冷や汗を出しながら顔を逸らして躱しバク転で後退した。

 

「何かよく分かんねえけど丁度いいってばさ!母ちゃんの飯を食わなかった分は絶対殴ってやる!」

 

 そう日頃のナルト·····と言うより火影に向けるストレスをぶつけた。ナルトは何も言わず迎え撃った。ボルトはガンガンと術を使ったがナルトは使わない。

 

「はあっ!」

 

 そう言って並の下忍レベルの動きでナルトに攻撃するがナルトはそのまま攻撃を受け止め反撃する。

 

「ヒマワリは何も言わねえけどずっと悲しんでる!」

 

 ヒマワリはあの歳でナルトが忙しいと・・・だが自分達の為に働いてくれてるという事は理解している。だからボルトと比べて文句は言わない。だけれども理解は出来ても寂しそうな表情は誤魔化せない。そんな表情をボルトは見てきた。そして·····その事はナルトだって知っている筈だ。それが更にボルトの苛立ちを加速させる。勿論自分はまだ恵まれている方だとは自覚している。サラダもスミレも家族に関しては問題があるからだ。だがそれとこれとは別だ。最初からいないならまだ割り切れる。だがナルトは途中で火影になり家にもあまり帰らなくなり·····最近は光輝の監視の意味で帰ることはあるがばてていて寝る時間の方が長い。

 

「父ちゃんにとって·····俺達は何なんだよ!里の皆も家族で俺達の事は何なんだよ!」

 

 ボルトもいわばこれは八つ当たりなのは分かっている。けれどもだからと言ってヒマワリにあんな表情をさせるナルトを·····火影を許せないと思っている。

 

「火影は自分の家族を悲しませないと出来ないのかよ!」

 

 気がついたらボルトは涙を流しながら拳を振っていた。そんなボルトの表情を見てナルトの顔が苦痛に歪む。

 ボルトは今よりも子供の頃は火影ってスゲーなぐらいだったが父親が火影になった後はそんな感情は真逆になっていた。忙しく帰って来ない父親、帰ったとしてもまともにご飯を一緒に食わず最悪は何も会話せずに寝てしまう。昔はずっと構ってくれたのにいきなりそんな事になったからボルトは或る意味ひねくれたのかも知れない。そして·····里の皆を大事にして自分達を大事にしていないと感じたのだ。

 心の奥底では父親が大好きだ。だがその感情を火影という名の仕事が邪魔をして悪感情が心に蔓延する。

 

「1番近くにいる人達を犠牲にするのが火影ってんならそんなの大嫌いだってばさ!!」

 

 そうボルトに自分の叶った夢を否定された。普通なら怒りたい所だがナルトは怒る気にはなれなかった。それ所か自分が甘かったと認識した。心のどこかで家族はちゃんと分かってくれてると·····そんな事を思っていた。だが現実は早い反抗期の息子が答えだ。

 ボルトが分からずやと言ってしまえばそれまでだ。だが果たしてもしミナトが生きていれば自分はミナトの事を理解出来ただろうか?もしもミナトが生きていて火影のままなら自分は火影を目指したのだろうか?火影を目指したのは最初は皆に自分の存在を認めさせてやりたかったからだ。だがミナトが生きていれば自分もボルトと似たようになったかも知れない。忙しいであろう父親に構って欲しくなったかもしれない。自分はそんな時我慢出来るのだろうか?

 

(俺が·····1番知っている筈なのに)

 

 家族と·····父親と触れ合えない。それ所かナルトはペインの時まで誰が父親なのか知らなかった。だが自分は・・・ミナトの時とは違い自分は生きてボルトの成長を見守っていける。ボルトには自分という父親がいる。だから·····どこか自分よりもマシという感情があったのかもしれない。

 

「影分身の術!!」

 

 ボルトが今だせる最大人数の3人を出してナルトに殴りかかる。ボルトが努力とか根性とかダサいと言うのはナルトへの反抗心だ。努力と根性で駆け上がり夢を叶えた忍び、それがナルトだ。勿論その道中には色んな人との出会いや別れ、悲しみだってあった。だがボルトはそんな事は知らない。ただ父親が凄い、英雄という事しか聞かされずそして自分はそんな英雄の息子としか見られない。

 もしヒナタがナルトの最初から·····は無理かもしれないがアカデミー時代のナルトとの馴れ初めじゃなくナルトの落ちこぼれ様を教えていれば少しは違ったのかもしれない。ヒナタは頑張ってナルトは働いて里や自分達を守ってくれてる・・・と何度もボルトに言う。だがボルトにはその実感がない。生まれてこの方そんな戦いなんてなかったからだ。だから少し火影という役職を軽く見る。ただ頑張ってると伝えるだけではダメなのだ。ボルト自身がナルトと火影を理解しなければならない。そしてそれが出来なかった現実が今目の前でナルトに拳を振りかぶっているボルトだ。ナルトはその拳を手のひらで止め蹴りを放った。ボルトはそれを仰け反り躱したそのままバックステップで後退した。ナルトは少し目を閉じた後に言った。

 

「·····来い!ボルト!」

 

「うぉぉおおお!!」

 

 今のボルトはプライドなんぞ捨て泥だらけになっている。何回かナルトの反撃を受け吹き飛んだからだ。いつものボルトならその汚れを気にするが今のボルトはそんなもの気にならなかった。2人はそのままボルトのチャクラが切れるまで戦い続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

 ボルトは忙しなく呼吸をして倒れていた。痣が所々あるがボルトは大して気にしていない。そんなボルトを見てナルトはふっと笑いながら言った。

 

「やるじゃねえか、ボルト。」

 

 そんなナルトの頬にはボルトには及ばないが少し殴られた痕があった。ボルトは1度だけナルトをぶん殴る事に成功した。それ以降は1回もぶん殴れなかったが。ボルトはナルトの言葉を聞いても反応を示さなかった。ただ荒い息を整えた。そして上体を起こした。ナルトもボルトの前に胡座をかいて座った。そして2人は無言になった。そしてそれが1分ほど経った時ナルトが言った。

 

「·····すまなかった。」

 

 そう心底申し訳なさそうに言った。ボルトはそんなナルトを見て驚いた顔をした。ナルトはボルトを見ず下を見ながら呟く

 

「·····お前をガキ扱いしてまともに見ようともせずに・・・お前が怒るのは当然だ。俺もそんな時期があったのにな」

 

 ゴースト事件の時、ボルトは白眼を開眼したとナルトに言った。だがナルトは白眼はめちゃくちゃ修行して初めてなれるものと、そしてそんな修行をしていない事は自分が1番よく知っているとボルトに言った。確かに結果的に白眼ではなかった。だが自分は本当にボルトがそんな修行をしていないと知っていたのだろうか?·····結果から言うならYESである。確かにボルトは修行をしていなかった。だが問題はそこじゃなくてナルトがボルトの事を知った気になっていた事だ。

 そしてこれまたゴースト事件の時浄水場の事件の後にナルトはボルトの耳を引っ張り浄水場で暴れた人の姿を見せた。チャクラが無くなりやせ細った人を見せながらナルトはボルトに戦いの本当の恐ろしさを知らないと・・・だから先ずはアカデミーを卒業しろとボルトからすれば理不尽な事を言った。大人にならなきゃ話も聞かないという意味にボルトには聞こえたし実際ナルトもそのつもりで言った。だが果たして自分はボルトと同じアカデミー生の時にそんな事を言われたら大人しく言う事を聞いただろうか?答えは否だ。クラスメイトが襲われのだ。それも自分の目の前で、なら自分だって恐らく犯人を捕まえたいと思う。

 そして最後にスミレが拘置所にいた時にボルトはスミレをアカデミーに戻してくれと頼んだ。だがナルトは里の皆の事も考えなきゃならないと言った。実際そうだろう。ナルトにとっては里の皆も家族なのだ。だが·····自分は目の前にいる自分の·····自分だけの家族を大事に出来たのだろうか?これも答えは否だ。大事に出来たならばボルトはあんな心の叫びをあげなかっただろう。

「火影になったものが皆に認められるんじゃない。皆に認められたものが火影になるんだ」·····自分は目の前にいるボルトに火影の自分を認められているのだろうか?これも否だ。と言うよりメン切って大嫌いと言われたし。

 ナルトは皆に自分の存在を認めさせる為に火影になるという夢を持った。それは言い返せば誰かに自分の存在を認めて欲しかったからだ。ボルトの場合は父親に認めて欲しかったのだ。

 

「·····父ちゃんが俺みたいな時期?」

 

 ボルトにはそんなナルトが想像つかなかった。ボルトの知ってる父はダサい時はあるがそれでも忙しくだがしっかりと働いている様だからだ。ナルトはボルトの言葉に苦笑いしながら頷いた

 

「ああ。よく周りに構って欲しくてイタズラばっかりしてイルカ先生に怒られてた。」

 

 そう懐かしむように言った。

 

「火影だからって・・・家族をほっといていい訳じゃないのにな。本当に·····すまなかった。」

 

 そんな頭を下げたナルトにボルトは何とも言えない気持ちになった。謝って欲しかったのは確かだがいざ前にしてみると何とも言えなくなる。ボルトはナルトに聞いた

 

「父ちゃんは・・・さ。何で火影になりたかったんだ?」

 

 普段ならそんなの聞きたくなかっただろう。だが今は不思議となぜイタズラばっかりしていたナルトがそれを目指したのか気になったのだ。

 

「そうだな·····」

 

 その日の夕飯までナルトは火影になりたかった夢・・・そしてそれから始まったナルトの物語のほんの一部をナルトはボルトに語った。ボルトは反発せずに黙々と聞いた。ナルトはこれがボルトじゃないなら少し脚色しそうになるがボルトにもう嘘はつくまいと正直に自分の過去を話した。途中で場所を移して誰もいない教室で話していたら恩師のイルカが来て当時の事を懐かしむように話したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「疲れた。」

 

 そう言いながら光輝は背を伸ばした。そんな光輝を見ながらシカマルはお茶を出して光輝に渡した。そんな2人の少し離れた所にはやり終わった書類が積まれていた。勿論ナルトがしなければならない書類もあるが2人で片付けられる分は片付けた。まあシカマルの負担が八割だったが。光輝はお茶を行儀よく飲みナルト達の気を感じた。

 

「·····どうやら上手くいったみたいですね。」

 

 じゃないと親子とイルカさんの気が同じ場所にいないだろうし。

 

「そうか。流石にお前さんもあの空気は嫌だったか。」

 

 そう少しニヤニヤしながらシカマルは言った。シカマルはナルトとボルトの雰囲気にはもう慣れてしまったからあれだが光輝にはあの空気は少し嫌だった。あの何だか2人ともから回っている気がして。

 

「そうですね。ちょっとあの空気は嫌でした。」

 

 シカマルが光輝の作戦に乗ったのはナルトがほんとに偶にボルトの事を気にして仕事が手につかなさそうな時があったからだ。仕事に支障は無い程だから何も言わなかったが光輝がこの話を持ってきた時にこれ幸いと快諾した。親子の時間はいる。シカダイはどこか大人びて文句を言ったことなどないがそれでも親子の時間はいるとシカマルも考えているからだ。

 

「ナルトさんの事が好きなのは目に見えてましたからね。思ってる事を全力でぶつければ何とかなると思ってましたよ。まあ友達の受け売りですけども。」

 

「ふっ、そうか。」

 

 そう言ってシカマルは少し微笑んだのだった。

 

 

 

 

 




お疲れ様でしたm(*_ _)m
一言もないけどイルカ先生参戦。
ユウキは偉大。
サラダ編はダイジェストというか·····ぶっちゃけ飛ばします。光輝がナルト達について行ったら気で誘拐されたサクラの居場所分かってしまって大蛇丸の所に行く必要なくなるからです。次回ボルトの修行回でオリジナルです。サラダファンの皆さんごめんなさいm(*_ _)m
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