幻想の園に螢は舞う   作:螢司教

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こんがらがる思考

「紫さん、一体何の御用?

いきなり現れて変なこと言ったりして、からかいに来たのかしら?」

永琳が呆れた顔で、上半身のみ見せる女性に皮肉めいた風に言う。

「あら、私は本当のことを言ったのよ?

確かにからかうのは好きだけど、今は結構真面目な話をしに来たのよ?

そこの少年についてのね。

この子、外から迷いこんだのよ」

紫と呼ばれる女性はまったくぶれずに目的を伝える。

それを聞き、永琳は一瞬こちらを見、真剣な表情に戻る。

しかしまた気になるワードが現れる。

“外”、というのはどういうことだろうか。

だが俺は違う疑問を優先的に考えていた。

一回死んだ?どういうことだ?俺はぴんぴんしてるぞ…?

思考が追い付かなくなっている。

「ふふふ、必死に考えちゃって。

若い子は本当にかわいいわぁ♥連れて帰ろうかしら?」

紫は妖しい笑みを浮かべてこちらを見やる。

か、勘弁してくれよ…

内心そう考える。

「さて答えも出ないようだし、彼が悩んでることも含めて教えてあげましょうかしらね?」

紫はどこから出したのか、片手で扇子を広げ口元を隠す。

決断を迫られ、俺は悩む。

パニックになった頭ではもう考えることが出来ない。だがそんな状態で答えを導きだしたらさぞ気持ちよいことだろう。

どうしよう…

すると永琳はため息をつきながら紫に話す。

「あなたって、本当に意地悪いわね。

外から来た人間なら、こんな現象迷宮入りよ」

「あら、あなたは分かったのかしら?」

「一瞬悩んだけど、最適解は見つけたつもりよ」

永琳は堂々と発言した。

こんな短い間に本当に答えに辿り着いたのか!

すごいな…

それを聞き、紫は永琳に答えを迫った。

「じゃあ、答えを聞かせて?

あ、少年はもう少し考えたい?」

急に話しかけられたので、俺は若干きょどりながら応じた。

「い、いや大丈夫っす。

むしろどんな風に考えたのかを知れるので、新たな考え方を習得出来そうなので、是非ともお願いしたいです!」

それを聞いた永琳は、一瞬こちらに笑顔を向け、紫に答えを突きつけた。

「えぇ、彼の傷口が治っているのは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー能力の影響よ!ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………

ん!?

い、今何と!?

能力!?能力って言った!?

意味不明ワードがまた出てきたので、俺の頭は過去最高レベルに混乱した。

「へぇ、やるわね…正解よ」

紫が正解を認め、さらに混乱する。

「大丈夫よ、少年。

このお医者さんの頭が良すぎるから、答えが出せなかったあなたの頭が悪い訳じゃないのよ?」

「いや、俺が困惑してるのはそこじゃないんすけど…」

慰めようとしてきた紫に応対する。

「さて、じゃあ真実を教えてあげるわ」

紫は笑顔のまま真面目な表情をし、話を始めた。

「まずは…そうね、この土地の話をしましょう。

ここは幻想郷といって、大結界によってどこかに隔絶された場所なの。

そして、私たちが“外”と呼んでるのは結界外の世界のこと、まぁ少年には“日本”と言った方が分かりやすいわね」

ほうほう…中々非科学的だが、理解は出来た。

「でも、隔絶されているのなら何で俺はここに来れたんスか?」

すぐに疑問が生まれ、新たな質問を投げ掛ける。

紫はすぐさま返答してくれた。

「そうねぇ…まぁ何千年もの間存在してるから、その影響で多少の歪みが生じることはあるわ。それは外と幻想郷を繋いでしまうの。だからそれに迷いこむ人間はいるわね。あなたもそれでここにいるのよ。

でも大体無名の丘って呼ばれるところに来るのだけれど、魔法の森に現れるのはあまり無いわ。」

「つまり俺はレアケース?」

「まぁ、そうゆうことね」

ふむふむ、とりあえずここが特別な場所ということか…

でも幻想郷か。どこかで聞いたことあるような…?

俺はそう考えていたが、紫は話を続けた為に一旦頭の隅に置いた。

「さて、次はあなたのその再生途中の傷のことよ」

一番気になる疑問が来た為、その続きに耳を傾ける。

「その現象は、あなたが持ってしまった能力のためなの」

まただ。また謎ワードが出てきたぞ。

今度は俺が疑問を投げ掛ける前に紫は説明してくれた。

「能力というのは、今私が出してるこの“境界”みたいなものよ。私は“境界を操る程度の能力”を持っているの。

幻想郷では能力を持たない普通の人もいるけど、私のように能力を持った者もいるわ。

ちなみにそこにいるお医者さん、ウサギちゃん、そしてあなたのそばにいるお嬢ちゃんも能力持ちよ」

ふぇ~、そうなんか~!

俺はリグルを見て、内心驚く。

その際に笑顔でこちらを見返すリグルが可愛かったのはここだけの話だ。

「さて一旦話を戻すけれど、私はあなたは一回死んだって言ったでしょ?

それがさっきお医者さんが言った、能力の影響なの」

「それで、俺の能力はどんなやつなんすか?」

興味深い話が多かったが、俺は紫に答えを求める。

「ふふ、せっかちな子ねぇ

嫌いじゃないわよ?」

紫は扇子で口を隠しながらはぐらかせる。

「早く教えてちょうだい。

私だって気になってるのよ」

紫の行動を見、永琳も答えを迫る。

「分かったわ。教えてあげる。

少年の能力は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―『死なずに生き返る程度の能力』よ―




いやぁ、楽しいな✨
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