盲目のヒーローアカデミア   作:酸度

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つなぎ回。


委員長決め

 翌日はオールマイトへの取材のためか、メディアの人が多かった。

 僕は声をかけられなかったけど、他のみんなは大変だったようだ。

「昨日の戦闘訓練お疲れ、Vと成績表見してもらった。全員初めてにしては上出来だ」

 相澤先生からの誉め言葉に教室がざわつく。

「だが、お前ら有精卵が強くなろうとしている間にも、ヴィランもまた確実に力をつけ勢力を増している。焦れよ」

「「「はい!!」」」

「じゃあ、それでは今日はお前らに。学級委員を決めてもらう」

「学校ポイの来たー!!」

 皆が立候補しようと手を上げている、上げてないのは僕と麗日さん、轟君だ。

 その後は飯田君の発案で投票ということになった。

 僕は飯田君に入れた。

「デク君はやらへんの?」

「僕はそういう書類仕事とか不向きだから。それに訓練で忙しいし」

「ストイックやねえ」

 そんなこんなで結果発表。

「飯田と八百万が2票で同数か、ジャンケンしろ」

 その結果、飯田君が委員長となった。

「あれ、デク君も入っとるで」

「え? 本当? 誰だろ」

 

「お米がウマい」

「お米、豆腐、ハンバーグ、全てがウマい」

「デク君相変わらずくうなあ」

「エネルギーは重要だよ」

 むしろ麗日さんはそれで足りるのだろうか。

 女の子って、不思議。

「むむ、しかし誰が僕に投票したのだろうか。しかも二人も」

「ええと、ごめん僕です」

「私もー。だってメガネだし」

 麗日さんってざっくりいくなあ。

「そうか、君たちが、僕は緑谷君がふさわしいと思ったのだが」

「へ? そうなの。じゃああの一票は君が」

「ああ、ここぞという時の胆力と冷静さが向いていると思ったのだ」

 その言葉に、胸がポカポカするのを感じる。けれど。

「……ありがとう。でも、受験の日に目の見えない僕を気遣ってくれた君なら向いてるっておもったんだ。だから、頑張ってよ」

 僕の言葉に、飯田君はハッとする。

「……わかった。僕は必ず君達の期待に応えて見せよう」

「男の友情やなあ」

 三人で笑いあっていると、麗日さんが言葉を口にする。

「そういえばさっきから気になってたんやけど、僕って、飯田君、ぼっちゃん?」

「……そういわれるのが嫌で、一人称を変えていたんだが。ウチは代々ヒーロー一家なんだ。ターボヒーローインゲニウム。知っているかい」

「インゲニウムって東京の事務所に65人ものサイドキックを雇っている大人気ヒーローじゃないか! まさか」

「僕の兄さ!」

「あからさま! すごいや!」

 僕らが話をしていると、警報が鳴る。

「あの、セキュリティ3って何ですか?」

「侵入者が来たってことだ!」

「3年間でこんなのはじめてだ!」

 僕はレーダーセンスを起動する。すると、今朝校門前にいたメディアと先生たちが口論しているのが聞こえた。

「飯田君! ただのマスコミだよ!」

「何? だがパニックになっているな」

 飯田君は少し考えると、麗日さんに声をかける。

「麗日君、僕を浮かせろ!」

 すると、飯田君が浮かび上がり、非常口のマークのように扉の上に張り付いた。

「大丈夫! ただのマスコミです! ダイジョーブ!」

 パニックに陥っていた食堂は飯田君の決死の行動で鎮静化した。

 その後はそれを見ていた上鳴君たちの口添えもあって、飯田君を名実ともに委員長として盛り立てることになった。

 

 その翌日。

 僕たちはレスキュー訓練の為に校内をバスで移動していた。

 僕の隣は砂藤君と蛙吹さんだ。

「私、思ったことは何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」

「何、蛙吹さん?」

「梅雨ちゃんと呼んで……あなたの個性、オールマイトに似てる。そのコスチュームも」

 ついに来た。言われるのは想定していた。

 僕はバンダナをいじりながら答える。

「あ、うん。でも全然違うよ。僕のはあんまり出力を上げすぎると体を壊しちゃうんだ。全然オールマイトには及ばないよ」

「いや、でも緑谷はオールマイトリスペクトしてるんだろ? シンプルな増強系はいいよなあ。俺の個性”硬化”は対人じゃつえーけどいかんせん地味だよなあ」

 そう言って切島君は腕を固める。

 会話をそらしてくれて助かった。

「いや、でも固いってことはそれだけ人を守れるってことだから、格好いい個性だと思うよ」

「おう! そういわれると照れるぜ!」

「あと、私気になってたんだけど、爆豪ちゃんと緑谷ちゃんって、仲良しなの?」

「良かねえよ蛙女! 気持ち悪いこと言ってんじゃねえ!」

 かっちゃんが叫ぶ。

 僕はブツブツとしゃべりだす。

「ええと、幼稚園の頃からの幼馴染で……。ライバルで……。うまく言い表せないや」

「ケロ。複雑なのね」

「このクソを下水で煮込んだような性格の奴とよく幼馴染できるな」

「てめえのそのボキャブラリーは何だ殺すぞ!」

 上鳴くんの茶化しに乗るかっちゃん。

 かっちゃんも言うほどは怒ってない。

「かっちゃんは口は悪いけど、性格はいい所もあるんだよ?」

「デク! てめえは何目線で俺を語る!?」

「褒めたのに!?」

 そんな会話を相澤先生が止めるまで続けた。

 

「すっげー! USJかよ!」

 僕たちがついたのは本当に遊園地かと見まごうような広大な施設だった。

「ここは水難事故、土砂災害、火事、ETC。あらゆる事故や災害を想定した、その名も嘘の災害事故ルーム」

「USJだった!」

「わー13号や! 私好きなの!」

 麗日さんがはしゃいでる。

 僕も知ってる、災害救助は僕の本願でもある。

「ええ、始めるまえに小言をみっつ、よっつ、いつつ」

(((増える)))

「皆さんも知っているでしょうが、僕の個性はブラックホール。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その個性で人を救い上げるんですよね?」

 僕の言葉に麗日さんが首がちぎれんばかりにうなずく。

「しかし、簡単に人を殺せる力です。皆さんの中にもそういう個性の持ち主がいるでしょう」

 その言葉に何人かの息を呑む音が聞こえる。

「この個性社会は個性行使を資格制にすることでかろうじて成り立っています」

「相澤先生の授業で個性の使い方を学び、オールマイト先生の授業で個性を人に向ける危うさを知ったと思います」

「この授業では人命のため、個性をどう使うかを考えていきましょう」

「みなさんの個性は人を傷つけるためでなく、救うためにあるのだと心得て帰ってくださいな」

「以上ご清聴ありがとうございました」

 そう言って頭を下げる13号先生に惜しみない拍手が送られる。

「……わかっとるわクソが」

「かっちゃん?」

 何となく不機嫌そうに、かっちゃんが僕の目をみていた。

 その時、不穏な音と臭い、気配がする。

「全員ひと塊になって動くな!! 13号! 生徒を守れ!」

 相澤先生の叫びに反応する。

「何だありゃ、また入試の時みたいにもう始まってんぞパターン?」

「動くなあれは、ヴィランだ!」

「13号にイレイザーヘッドですか。先日頂いた教師側のカリキュラムでは、ここにオールマイトがいるはずですが」

 不定形のモヤのような人物がその言葉を口にする。

 僕のレーダーセンスには胴部だけが捉えられている。

 変わった肉体をしているな。

 そして、あれは。

 強そうなのは、いや、あれはまさか。

「どこだよ平和の象徴。こんなに大衆引き連れてきたのにさ。

子供を殺せば来るのかな」

 確かにこの男も強い。

 あの脳みそ剥き出しの大男も、多分強い。

 そして、あの男は。

「先生! 侵入者用センサーは」

「現れたのはここか学校全体かここだけか。いずれにせよ、センサーが反応しねえなら、そういうことができる個性持ちがいるってことだな」

「13号生徒を逃がせ、上鳴は学校に連絡」

「ダメっす! 通じません!」

「チっ! おれが食い止める」

「イレイザーヘッド! あの酒を飲んでる男!」

「何だ緑谷! 知ってるのか」

 僕はみんながパニックを起こさぬよう、小さな声で端的に答える。

「以前視たことが、あの男。オールマイトと渡り合っていました」

 I・アイランドで出会ったあのヴィランが、ここにいた。

 

 




あんま原作と変わらないですが、それでもちょっとした間違いを探して頂きたいです。
ブルズアイは今の所やる気ないです。今の所はね
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