キリトとの手合わせを終えた数日後、小次郎の元に一通のメッセージが届く。差出人はヒースクリフであった。
「ふむふむ、ボス攻略会議を行うから血盟騎士団本部まで来いと‥‥‥今回はそこまでなのか」
今までのボス戦は戦う前に軽く打ち合わせをする程度だったことを考えると異例のことであった。
血盟騎士団本部
会議室には血盟騎士団以外にも小次郎を含むソロの攻略組や、様々なギルドのトップが集まっていた。中央に座るヒースクリフが口を開く。
「揃ったようだな。今回集まって貰ったのは他でもない。第75層ボス戦の会議だ。というのも我々が出した偵察部隊が消息を絶った。前回のボス戦がそうであったように結晶無効エリアだそうだ。今後の全てのボスがそうであると考えるのがいいだろう。だがそれだけならばこのような会議は開かない。どうやら今回のボスは戦う際に扉が閉じられるらしいのだ。どんな攻撃も効かないらしく、扉が開いた時には入った偵察部隊がいなかったらしい」
「それってつまり‥‥」
「ああ、一度挑むと死ぬか倒すかのどちらかということだ」
ざわつく面々。今までは不利ならば逃げればよかった。しかし今回はそれができないと言うのだ。
「だが、いつかは倒さないといけないボスだ。腕に自信のある者だけ、明日ボス部屋の前に集まってくれ」
翌日、ボス部屋前
「どうやら欠員はいないようだな」
そこには誰一人欠けること無く全ての攻略組が集まっていた。
「では、いこうか。それぞれの役目は把握しているな?」
「「「応!」」」
ギギギギギィ
ゆっくりと開く扉。次々と駆け込む攻略組。が、
「どこにも何もいないぞ?」
しかし小次郎は
「こういうときは大抵天井に張り付いているか地中に潜っていると相場が決まっている!各自散開して密集するな!」
小次郎は以前プレイしたMMORPGでボスがいないと思って油断していると天井からの一撃で死んだ記憶があった。案の定
「上だ!」
誰かが叫ぶ。見上げるとそこには赤く光る目を持ったムカデのような体に人間のような体、カマキリのような腕を持つボスがいた。
キシャァァァ!
「うっうわぁぁぁぁぁぁ!」
真下にいたプレイヤーが一人モロに一撃を食らう。すると
「あっ‥‥‥あああああああ!!!!!死にたくなあああい!止まってくr」
パシャァァァァァン
死んだ。豊富なHPが仇となりジワジワ減るゲージを見ながら死んだ。それを見たプレイヤー達は
「嘘‥‥‥だろ。仮にも攻略組が‥‥一撃で?」
呆けるプレイヤー。だがボスは待ってくれない。一人の呆けたプレイヤーにボスの鎌が迫る。が、
ギン!
ヒースクリフが間一髪で受け止める。その音で我に返ったらしい。漸く動き始めるプレイヤー達
「セオリー通りにやるだけだ!タンク部隊!しっかり守れ!攻撃は我々が請け負う!」
小次郎はそう叫び皆だけでなく自分にも言い聞かせる。
「まずは様子見だ。ボスの一挙一動を見逃すな!死ぬぞ!」
次々と前に出る盾役。しかし、
「駄目だ!ちゃんと守っても一撃で黄色ゲージになる!」
それはヒースクリフも例外では無いらしい。周りよりは少ないが、ジワジワと、HPゲージが減っていた。
「不味いな。このままではじり貧だ。リスクは高いが‥‥‥やむをえん」
小次郎はボスのモーションを覚えるのを一旦中止し
「このままではじり貧だ!やられる前にやるしかない!キリト!ヒースクリフ!その他ダメージディーラー!行くぞ!他のは我々の援護を頼む!」
「了解だ」
「心得た」
「では、行くぞ‥‥‥」
突進するキリトとヒースクリフを見ながら小次郎は静かに近づく。ヒースクリフは盾で受けた後に一撃を加えている。キリトも何とかやっているらしい。私もやるか、
「秘剣」
ボスの攻撃を避け、歩きながら刀を構える。
ヒュオ!
光ながら振り下ろされる鎌、が、
「遅いな」
いつものように左足を軸に右足を下げて、
「燕返し」
ドガァァァァァァン!
凄まじい音と共に吹き飛ぶボス。それほどまでに強烈な一撃だった。沢山あるボスのHPゲージを二本消し飛ばす攻撃。だがまだ半分以上残るゲージが絶望感を漂わせる。当然ヘイトが高まり反撃される小次郎。だが、
「生憎敵は私だけではないぞ?」
スキル後硬直のない小次郎は悠々と避ける。その隙にキリトがソードスキルを放つ。また削れるゲージ
「どんなに強い攻撃も、相手が定まらなければ意味が無い」
前後左右から殴られるボス。右を攻撃すれば左から攻撃される。といった具合に順調にゲージは削れ‥‥‥
「よし!後一本だ!」
その時小次郎は咄嗟に後ろに飛んだ。理由はない。ただ嫌な予感がしたのだ。仮にもボスがこうも容易く死ぬだろうか?見ればヒースクリフやキリトといった経験豊富な攻略組は下がっていた。だが一部の最近攻略組になった者が逃げ遅れる。ボスは目を一層光らせながら
キシャァァァ!!!!!!!!
尻尾と両手で周りを凪ぎ払った。ほとんど予備動作が無かった。故に
パシャァァァァァン
数人がポリゴンに変わる。当然のように一撃だった。
「油断するな!仮にもボスだ。慎重に攻撃しろ!」
小次郎は必死に動揺する仲間を鼓動する。そうしないと自分も立ち止まりそうだった。
「同時に行くぞ!」
「ああ!」
「秘剣‥‥燕返し!」
「スターバースト、ストリーム!」
「ウォォォォ!」
皆が息をあわせて必殺のソードスキルを放つ。長引かせたくない。さっさと倒したい。死にたくない。皆の気持ちが一つになった。そして遂に
パシャァァァァァン!!!!!!
ボスが、消えた。だが誰も勝利の雄叫びを上げない。払った代償が大きすぎたのだ。
「何人‥‥‥死んだ?」
消え入りそうな声で聞くプレイヤー
「あわせて‥‥20人だ」
20人。それは今までの倍以上の死者である。それだけ苛烈な戦いだったのだ。小次郎も
「必死で聞かないフリをしていたが‥‥‥やはりそれだけが死んだか」
砕けるポリゴンの音から必死で意識を反らしながら戦っていた。暫く呆けていると
ピコン
メッセージである。
「一体誰だ?こんなときに」
そこには
『ヒースクリフを見てみろ』
キリトからだった。こっそり見ると‥‥
「なるほど。そういうことか。しかし、隠す気が本当にあるのか?あの男は」
ヒースクリフの顔は穏やかだった。しかし、その目はまるで養豚場の豚を見るような、管理者の目だった。因みにHPは黄色、つまり半分になっていない。だが戦闘中にヒースクリフはポーションを飲んでいない。明らかに不自然である。
『十中八九ヒースクリフが茅場だろうな。だが分かったところでどうする?』
『俺に良い考えがある。それは‥‥‥‥』
『馬鹿な!リスクがでかすぎるぞ!』
『でも今しかない。協力してくれ』
『‥‥‥‥‥‥請け負った』
一通りメッセージでやり取りした小次郎とキリトはごく自然に立ち上がりヒースクリフに近づく。
「ん?どうしたのかね?」
「いやなに、ヒースクリフ殿」
「実はあなたにちょっと」
「「聞きたいことがあってな!」
ヒュン!
小次郎の居合い切りとキリトの振り下ろし。ソードスキルは発動していない上、小次郎は明らかに手加減した攻撃。当たったとしても二人のカーソルがオレンジになるだけで死にはしないだろう。だが防ごうにも一度に防げるのは盾と剣あわせて二つまで。小次郎とキリト合わせて三つの攻撃は防げず
ガィィィン
鈍い音と共に弾かれる剣。だが弾いたのは剣でも盾でもなく
[Immortal Object]
街とかで見かける紫色の障壁だった。それすなわち
「不死属性。説明してもらえるかな?ヒースクリフ、いや、茅場殿?」
ヒースクリフと茅場が同一人物である証である。
今悩んでるのはフェアリー・ダンスをどうしようかなと。いっそのことユウキ登場させてマザーズロザリオも終わらせようかな?まあ考え中です。それと一通り終わった後にレン達と絡ませたGGO編を書く予定です。あくまでも予定ですが。
フェアリー・ダンス編は?(やるならばヒロインの登場が大きく遅れます)
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全部必要!
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主要な所だけやってくれ!
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不要!さっさとヒロイン出さんかい!