仮想世界で繋がる縁   作:ガチタン愛好者

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今現在例の病気がさらに蔓延してますね。手洗いうがい、殺菌滅菌消毒を心がけましょう。それだけで感染リスクはだいぶ下がる(らしい)ですから。アルコールが無いなら煮沸消毒をですね。後は洗面台のコップといった物の共有を止めるとかもありますね。偉い人が言ってました。やりすぎと思われるかもしれないが用心するに越したことはないと。



今回は胸糞展開?があります。嫌な方は飛ばしてください。


変わり果てた日常生活

普通の現実世界での生活を再び送り始めた謙二は想定外の事態に見舞われた。それは‥‥

 

「どれ、久々に散歩でもするか。運動は大事だし、二年でここいらがどう変わったのか知りたい。まだ学校も始まらないしな」

 

家を出て近所を散歩する謙二。田舎ということもあってあまり風景は変わっていないらしい。

 

「ふむ、あまり変わっていないな。お、」

 

向こうから歩いてくる親子連れ。普段から見知らぬ人にも挨拶を心がけていた謙二は

 

「こんにちは!」

 

普通に挨拶をした。すると

 

「ん?あなたはもしかして古原謙二さん?」

 

母親の目は警戒の目だった。不思議に思いつつ

 

「はい、そうですが」

 

そのとたん母親の目は警戒から嫌悪感漂う目に変わった。隣にいた子供を庇うように立ち

 

「家の子に近づかないで!消えなさい!ゲームに溺れた野蛮人め!」

 

思わず思考が止まった。今‥‥‥なんて?

 

「良い?あなたもこんな人とは喋っちゃダメよ?この人は危ないから」

 

子供にそう言い聞かせる母親

 

「うん。分かったよ!」

 

子供とは残酷である。親の言うことを理由も聞かず聞き入れる。見れば子供も嫌悪感を持った目をしていた。

 

「早く!ここから消えて!」

 

タタタッ

 

そう言って走り去る親子連れ。暫く放心状態だった俺は気が付くと自室にいた。どうやって帰ったかは覚えていない。

 

「いや待て、落ち着け、俺。もしかしたら偶然所謂モンペというやつと出会っただけかもしれん。もしかしたらあの母親だけがああ思っていたんだ。うん、きっとそうだ」

 

思い出しただけで震える体。あの剣の世界で常に冷静沈着だった侍の面影はどこにもない。

 

「思い出せ!前世を。あのときよりは何倍も良いじゃないか。あの頃は家は寝るだけの場所、毎日仕事に追われてたあの頃よりはずっとマシなんだ。マシなんだ!」

 

そう必死に自分に言い聞かせる謙二。

 

「明日、公園に行ってみよう。あそこは多くの子供が集まる場所だ。そこでならこんなことにはならない筈だ。うん。そうに違いない。その筈だ」

 

「それに万が一のことがあっても俺には帰る場所がある。そうだろう?」

 

 

 

翌日、謙二は家を出ようとして‥‥‥

 

「何故だ?何故足が震える?今までの虐め何かに比べれば屁でも無いだろう?うーむ。もしやまだ体が本調子じゃないのかな。まあ動かせばそのうち直るだろう」

 

動かない足を手を使って無理矢理動かす。そして公園へと向かう謙二。公園までそんなに距離はない。精々数分と言ったところだ。遊具も揃うそこそこ大きな公園。その入り口を通りすぎた。その時

 

「あ!」

 

偶然だろう。昨日の子供が遊んでいた。しかも入り口の側で。子供は

 

「ぎゃあああああ!」

 

叫んで逃げる。まだ声も掛けていないのに、すると血相を変えた母親が来た。

 

「何しに来たの!?まさか子供を殺そうと!?皆!こいつが例の野蛮人よ!追い出しなさい!」

 

見れば公園にいる全員が嫌悪感を隠そうともせずこちらを見ている。

 

ビシッ

 

痛い。何かを投げられたようだ。石?

 

見れば何人かの子供が石を投げてきた。なるほど子供がやることならこちらは反撃できない。もししたならばもっと立場が悪くなるな。ならば

 

「うぎゃあああああ!」

 

わざとらしく悲鳴を挙げて公園を出る。子供の笑い声を聞きながらこっそり外から中に聞き耳を立てる。あの世界で実力者をも気づかせない隠密スキルは現実でも遺憾無く発揮できた。

 

「良かったわね。何も起こらなくて」

 

「ええ、あんなのがいると安心して過ごせないわ」

 

「でも可哀想なのは古原さんよ。帰ってきちゃうんだから。あんな駄目息子が」

 

「そうね。家だったら縁を切るわ。あんなの」

 

「これからも子供を守るために頑張りましょう。でも一つだけ。危ないのはあの息子だけだからね。古原さん一家に罪は無いからそこんとこは弁えなさいよ?」

 

「家の子にも言い聞かせておくわ。流石に家に石投げて窓が割れでもしたらこっちが悪いことになる」

 

「そうね」

 

一連の話を聞いた謙二は不思議と落ち着いていた。

 

「そうか、俺だけがターゲットで家族に影響は無いのか。なら俺が我慢するだけで事足りるな」

 

 

 

家に戻った謙二は自室に戻ると

 

「ハッ!馬鹿らしいな。しかしこうも現実世界が生きにくいとは思わなんだ」

 

「だが、俺が平気にしていれば家族は、木綿季は安心する筈だ。傷付くのは俺だけで良い。なんかいつでもどこでもこうだな。俺って」

 

そう言い聞かせる謙二。だが、あの影響は自分が思う以上に堪えていたのだった。前世から患っていたコミュニケーション障害、通称コミュ障が悪化したのだ。それはもはや人間不信に近いレベルである。外に出ようとすると足が震える。家族以外の他人と接近しただけで冷や汗が出る、といった具合にだ。ここまで来るとさすがの謙二も認めざるを得ない。

 

「平気な‥‥‥筈なんだ。そうだろう?俺よ」

 

外に出なくなった俺への嫌がらせはエスカレートした。窓は開けていれば嫌がらせの手紙が投げ込まれる。そのせいでここ数日は窓を開けなくなった。外には大抵嫌がらせの何かがあるので見ないようにカーテンも開けなくなった。それでも部屋の外には出られたため

 

「おはよう、木綿季」

 

「おはよう!謙二!」

 

うむ、いつも通りの朝だ。木綿季も元気一杯で非常に良いな。バレて無さそうだし。余裕だな。こんなの。散歩に行かなくなって少し心配されたがまだ足が痛む。その分部屋で鍛練していると言ったら納得してくれた。ははっチョロいな。だが、いつまでもこうはしていられない。隠せないときが来る。そう

 

「すこぶる‥‥‥不味い」

 

学校である。学校に行くということは家の外に出るということ。学校自体に抵抗はない。何せ通うのはSAO帰還者だけだ。問題なのは

 

「外に、出られん」

 

家族に配慮してか家族の目に付くところでの嫌がらせは無い。だが外に出られないのだ。体が拒絶するのだ。

 

「まあ、なるようになるさ」

 

 

 

そして登校初日、案の定

「どうしたの?学校遅れるよ?」

 

「なるようにはなったが‥‥‥」

 

どうにも一歩が踏み出せない。ただ玄関をくぐる。ただそれだけなのに

 

「ぐぬう。不味い。このままでは」

 

そう、このままでは間違いなく家族に迷惑がかかる。もし近所のせいだと分かったなら十中八九騒ぎになる。そうなりかけた前例もある。それだけは避けなければ。だが!

 

「足が‥‥‥」

 

「足がどうしたの?」

 

早く何か言い訳を考えろ!俺!不自然でない言い訳を!そうだ!

 

「どうやら緊張もあってか足が震えるんだ。どうしよう?」

 

そう!ぼかすところをぼかしてありのままを伝える。あまり嘘を塗り固めると取り返しが付かなくなるからな

 

「ふうん。今まで緊張と無縁だった謙二が?」

 

「流石の俺でも二年越しの登校は緊張するんだ!」

 

「小学校一年生の時は緊張してなかったよね?」

 

「それは‥‥‥その‥‥‥」

 

疑いの目で見つめる木綿季。不味いよ~

 

「まあ、そういうこともあるよね」

 

よっしゃああ!勝った!第三部、完!

 

「学校まで送ってもらおっか」

 

「面目無い‥‥‥」

 

「いいのいいの」ギュッ

 

おや?手を握られたら歩けはする。これなら行けるか?

 

パッ

 

カタカタカタカタ‥‥‥

 

「むー」

 

不味いぃぃぃぃ!今明らかに不信がられた!だってスイッチのごとく手を離した瞬間震え始めたもん!

 

「どういうことか‥‥‥説明して」

 

 

 

木綿季side

最近謙二の様子がおかしい。家に帰ってすぐの頃はよく散歩に出かけたりしてたのに最近はめっきり出なくなった。顔色も本人は気が付いて無いらしいけど悪い。何かあったんだろうな

 

「でも謙二が何も言わないってことは‥‥‥」

 

何かされることを望んでないんだろうな。まあ、いよいよって時には問い正せばいいか!

 

 

 

そして登校初日、

「どうしたの?学校遅れるよ?」

 

見送るボクの前で挙動不審な謙二。ふむふむ、足が震えてるね。隠そうとしてるけど隠せてない。やっぱり‥‥

 

「足がどうしたの?」

 

ちょっと聞いてみると焦った様子で緊張のせいだと言う。これは‥‥‥クロだね。

 

「学校まで送ってもらおっか」

 

「面目無い‥‥‥」

 

「いいのいいの」ギュッ

 

手を握ると謙二の足の震えが止まる。

 

パッ

 

カタカタカタカタ‥‥‥‥

 

うん。隠せて無いね。手を離した瞬間震え始めた。見ればヤベーって顔してる。流石にこれは見過ごせないね。

 

「どういうことか‥‥‥説明して」

 

自分でも驚くくらい低い声が出た。

 

 

 




いくら報道規制したって地元民には何処の誰って分かりますよね。そして端から見ればゲームに熱中して二年も経った人間。差別が起こらない訳がない。実際に原作でもSAO帰還者が木刀振り回して逮捕されたって描写もありましたからこう思っている人も少なくないでしょう。

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