仮想世界で繋がる縁   作:ガチタン愛好者

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足早過ぎましたかね?どうせこんな作品を見る人なんて原作を覚えるくらい読んでる人でしょうから原作と同じような所は容赦なくはしょってます。その方がテンポも良くていいでしょう?


グランドクエスト攻略

コハルとの戦いを終え再び蘇生してもらうユージーン。どうやら魔法で蘇生させられるほどシルフの領主は魔法に優れているらしい。復活したユージーンは

 

「強さは本物だな。だが貴様は本当に大使なのか?」

 

まだ疑っていた。当然だ。出任せなんだから。するとユージーンの側にいたサラマンダーの一人が

 

「そこの黒いやつ、ウンディーネと一緒に居たのを見たぞ」

 

「本当か?だとしたらここで事を起こすのは得策じゃないな。シルフとケットシー、スプリガンにウンディーネを相手にするのは不味い。今は去ろう」

 

大勢のサラマンダーを引き連れて退却するユージーン。ユージーンに意見したサラマンダーはこっちに向かってウィンクをしていった。

 

「なあ、キリト。あのサラマンダーと何かあったのか?」

 

「‥‥‥ちょっとな」

 

言えるはずがない。以前襲われた時に殺さなかっただけでなくドロップ品やらを渡した代わりに情報を巻き上げたなんて。あいつとしてはこれでトントンのつもりだろう。すると

 

「助けてもらってすまないが、君達は?」

 

シルフの領主が聞いてくる。見ればケットシーも不振な目で見ている。まあいきなり他種族があんなことをほざいて助けに入ればそうなるよな。

 

「俺はキリトと言います。実は‥‥‥‥‥」

 

カクカクシカジカ、マルマルウマウマー

 

 

 

「つまり?自分のグランドクエストの攻略を種族単位で手伝って欲しいと?」

 

「はい、そうです」

 

流石は領主になるだけのことはある。終始主導権は領主にあった。

 

「まあ元々我らはケットシーと同盟を組んでグランドクエストに挑むつもりだったから別に構わないのだが‥‥」チラッ

 

「君は私たちに何を払えるのかにゃ?」

 

二人の領主に詰め寄られるキリト。だがキリトは堂々として

 

「まずは護衛も録にいないあなたたちを助けたこと。俺の目的は世界樹の上に行くことだから報酬は全部そっちに渡すこと。そして‥‥‥‥」

 

ドサッ!

 

「軍資金はこっちが用意する。そちらにとっても、悪い話では無いと思いますが?」

 

おいいいいい!!!!キリトてめえどっからそんな大金を!?確かにそいつは最強の交渉材料になるわな。しかしどっから調達したんだ?あっSAOの頃のデータか。あいつ録に金使わなかったからな。

 

「おお、これだけの資金を‥‥‥‥本当に使わせてもらっていいのか?」

 

「はい、全て差し上げます」

 

互いに見つめ合う領主。そして

 

「よかろう。シルフは全力で協力しよう。そっちは?」

 

「断る理由が無いヨ」

 

「ありがとうございます!」

 

ここにシルフとケットシーのグランドクエスト攻略の同盟が締結した。最も当初の予定とは異なる内容だが。一通りの手続きを終えたところでいきなりケットシーの領主がキリトに抱きつき

 

「所でさ~。君随分強いじゃないか~。ねえ、うち(ケットシー)の傭兵やらない?三食昼寝付きだよ~」

 

「なっ!卑怯だぞ!我がシルフにも欲しいぞ!」

 

さいなら~。痴話喧嘩は他所でやってくれ。キリトに落ち合う場所をメッセージで伝えた俺は静かにその場を後にした

 

 

 

翌日。首都アルン 

「で、あの後どうなったんだ?」

 

「リーファが止めに入ってくれてな。しっかしサクヤさんもアルシャ・ルーさんも凄い人だった」

 

「おや?これはアスナさんに通報案件かな?」

 

「や!め!ろ!」

 

「はっはっは、冗談に決まってるだろ。で、結局どうなった?」

 

「想像以上の大事になってる。武器製作にレプラコーン、素材集めにノームとほぼ全種族が関わってる」

 

「まあ結果よければだろ?攻略はいつになりそうなんだ?」

 

「来週だってさ。何か俺一人のためにこんなことに‥‥‥申し訳ないな」

 

「何を言ってる?グランドクエスト攻略は全プレイヤーの悲願だぞ?お前はきっかけになったに過ぎない。それにお前一人じゃない。全SAO帰還者の為、だろ?」

 

「そう、だな。そうだよな!ありがとう。コハル!」

 

「感謝される様な事はしとらんよ。では、俺も出来る限りの事をするか」

 

「何をするんだ?」

 

「それは見てからのお楽しみということで」

 

 

 

決戦当日、感情が隠せないVRゲームにおいてキリトの顔は真っ青だった。

 

「どうした?キリト。この期に及んで怖じ気づいたか?」

 

「あ、ああ、あれを見れば誰だってこうなる。まさかここまでの規模だなんて‥‥‥」

 

キリトの目の前には数十のプレイヤーがひしめき合っていた。どれもレジェンダリーには及ばないが最高の装備をしている。そこにキリトに近づく者が二人。領主のサクヤさんとアルシャ・ルーさんだ。どちらもゴリゴリの戦闘装束に身を包んでいる。

 

「さて、シルフの誇る魔法部隊と」

 

「ケットシー取って置きの騎竜部隊だヨ」

 

「まあこれだけの規模の装備だ。君からもらった軍資金だけじゃなくてシルフ、ケットシー、ノーム、レプラコーン全ての財布はすっからかんだ。もう後には引けないぞ?」

 

「わ‥‥‥分かってます」

 

「指揮は君に‥‥‥‥無理そうだな。大丈夫か?」

 

うーむ、すこぶる不味い。まさかキリトがこうなるとはな。ここは一つ

 

「おい!キリト!ヒースクリフの時を思い出せ!あんな大博打を打つ勇敢なキリトはどこ行った!?」

 

俺の叫びに思うところがあったのだろう。明らかに目の色が変わるキリト。よしよし、それで良い。お前はいつだって英雄なんだからな。

 

「あ、ああ!すまない!やってやるさ!」

 

おもむろに飛び上がるキリト。皆の注目が集まる。

 

「まずは感謝!これだけの人数が集まってくれるとは思っていなかった!では、グランドクエスト、勝つぞ!」

 

「「「応!!!!」」」

 

皆が叫ぶ。これだけの規模の、しかも他種族混合の攻略が今まであっただろうか?

 

「攻略、開始!」

 

 

 

世界樹の中に突入した面々はそれぞれ散開し

 

「まず一番槍は貰うぞ!魔法部隊。攻撃開始!」

 

「「「……………………!」」」

 

魔法に疎い為何を言ってるのか分からないが全員が一文字のズレも無く詠唱する。かなりの長さな所を見ると最上級の攻撃魔法なのだろう。入ったばかりでまだこちらに向かってきている段階のガーディアンが

 

ズン!

 

消えた。圧倒的な風魔法は襲いかかるガーディアンを一時的にだが全て消し飛ばす。

 

「行け!」

 

俺とキリト、リーファの体が光る。どうやらサクヤさんがバフを掛けてくれたらしい。

 

「行くぞ!」

 

それこそロケットかと思う速度で昇る。だが無限湧きというのは本当なのだろう。半分を過ぎたところで視界を多い尽くすガーディアンの群れ。だが

 

「騎竜部隊!ブレス!ぶっぱなせ!にゃー!」

 

アルシャ・ルーの号令の元これまた凄まじいブレスの援護射撃。回りに群がろうとするガーディアンを消し飛ばす。一度に放たず段階的に撃ってくれているお陰で中々群がれない

 

「よし、行けるぞ!」

 

そうキリトが叫んだとき目の前が開けた。何とかガーディアンの湧くポイントを突破出来たらしい。後ろから追いかけてくるもバフ込みの飛行速度に追い付けない。目の前には巨大な門がそびえ立つ。悠々と門までたどり着いたときキリトが悲鳴を上げた

 

「嘘‥‥‥だろ?」

 

「どうした?何があった?」

 

「開かない」

 

「何!?」

 

キリトのナビゲーションピクシー曰くGM権限で閉まっているらしい。つまりこれは‥‥‥

 

「元々攻略不可能ってか?まあいい、動画は撮影済みだ。これを持ち帰るだけでもここまで来た甲斐があったってもんだ」

 

「それじゃダメなんだ!アスナが!」

 

キリトの手には一枚のカード。何でも世界樹から降ってきたとかなんとか。

 

「パパ!」

 

何い!?今この妖精何て言った!?パパだと!?

 

「確かに普通のプレイヤーは入れませんが、このカードと私の権限で入れそうです!」

 

あらやだ、この子優秀じゃない?でも、ナビゲーションピクシーってここまで優秀だったっけか?

 

「どれくらいかかる?ユイ!」

 

「少なくとも後十数秒は欲しいです!でも‥‥‥」

 

見れば迫り来るガーディアン達。仕方ない

 

「しゃーないな。ここは俺g」

 

「私がやる」

 

俺を遮ったのはリーファさん

 

「どういうつもりだ?」

 

「コハルとお兄ちゃんはSAO時代の戦友でしょ?この事件、二人で解決してきなよ。私でも少しの時間稼ぎ位できる!」

 

「‥‥‥‥分かった。恩に着る」

 

「開きます!パパ、手を‥‥‥」

 

「おい!コハル!手を出せ!」

 

シュン!

 

キリトの手を取った瞬間光が俺たちを包んだ。転移する瞬間に見えたのは数十のガーディアンに相対するリーファさんの姿。後で何かお礼をしないとだなぁ

 

 

 

カンカンカン

 

転移を終えた俺たちはひたすら走る。本来ならば最上級の妖精、アルフの住まう空間が広がっている筈のそこは無機質な白い廊下、まるで研究所の様だった。

 

「こりゃあ真っ黒だなキリト」

 

「ああ、ユイ!アスナは?」

 

「ママはこの先を右に曲がって真っ直ぐのところです!」

 

「よし!」

 

ひたすら走り抜ける。途中何やらとんでもないものが見えた気がするが脇目も降らず走り抜ける。すでに目的の場所であろう鳥籠が見えている。キリトは駆け寄りロックを外す。これで感動の再開‥‥‥とはならず、そこには鎖で縛られたアスナさんがいた。

 

「なっ!アスナ!これは!?」

 

「キリト君!来てくれたんだ!」

 

おいおい、あからさまに縛られてる救出対象。でも近寄れる。罠の臭いがぷんぷんするぞぉ

 

その時辺りが真っ暗闇になる。インプでさえも見渡せないほどの暗闇。更に

 

「ぐぬう、これは!?」

 

体が突然重くなり地に伏せる。その時

 

「フハハハハハハハハハ!!!」

 

高笑いが響き渡る。暗闇が少し晴れる。そこには

 

「おや?おやおやおやおやおや」

 

「あれれぇキリト君だけじゃなくてもう一匹虫が紛れ込んだみたいだねぇ」

 

「残念ながら小さな虫はとらえ損ねたが‥‥‥どうだい!?近日実装予定の重力魔法の威力は!」

 

明らかに他と異なる翼。これ見よがしに乗っかっている王冠。なるほど、こいつが

 

「どういうつもりだ!須郷!」

 

「んんー?ここでは‥‥‥妖精王オベイロン様と‥‥‥そう呼べ!」

 

どうやらあいつが須郷らしい。しかし醜悪な見た目だ、須郷と呼んだキリトは持っていた大剣を腹に突き刺される。

 

「なんだい?その反抗的な目は‥‥‥‥システムコマンド、ペインアブソーバをレベル8に!」

 

「ぎゃああああああ!!!!!」

 

響き渡るキリトの悲鳴。先程まで無かった体の痛み、なるほどペインアブソーバ、か

 

「んんー?まだレベルを2下げただけだよぉ?この程度で降参かい?黒の剣士の名が鳴くねぇ!」

 

「うぎゃああああ!」

 

突き刺した剣を捻るオベイロン。どうやら苦しめたいらしい。しかしこのままでは不味いな。どれ

 

「えっと、妖精王オベイロンと言ったかな?」

 

「なんだい?虫」

 

おっ聞いてくれた。ありがたやありがたや。では、遠慮無く

 

「あなたは全ての妖精の頂点に立つ者。そういう認識で良いですね?」

 

「ああ!そうだとも!」

 

「更に言うとこのALOのGMでもある。間違いないですね?」

 

「ああ!そのとおりさ!」

 

おだてられて舞い上がる。煽り耐性は無さそうだな

 

「もし王だと言うのならばそのカリスマでもって俺たちをひれ伏させてみたらどうだ?そんな魔法に頼らないでさ」

 

「なにい?貴様‥‥‥」

 

「まあそれが出来ないからGM権限でもってひれ伏させるしか無いのだろう。それに‥‥」

 

幾ばくかの間を開けて

 

「大人の嫉妬は醜いぞ?オベイロン、いや須郷とか言ったかな?」

 

「貴様ぁぁぁぁ!!!!貴様貴様貴様、貴様ぁぁぁぁぁ!!!」

 

叫ぶオベイロンはおもむろに俺の背中に手を当て

 

「貴様には死すら生ぬるい苦痛を与えてやろう!」

 

大袈裟に叫ぶ。そういうところが甘いと言うのだ。オベイロン!

 

グサッ

 

「ぎゃああああああ!!!!!!!!!」

 

オベイロンが行ったのはあくまでも重力魔法、多少は動ける訳で、つまり何が起こったかと言うと

 

「仕込み武器だと!?卑怯者めがああああ!」

 

「ペインアブソーバのレベルを下げたのが仇になったなオベイロン」

 

俺が使ったのは返しの沢山付いた小さな杭。袖口に仕込んでおいた物で突き刺さると抜けないばかりか動く度にぐちゅぐちゅと傷口を抉る。小さいため抜くのは困難を極める。普通なら耐え難い不快感で済むが

 

「あああああああ!!!!!僕の腹があああああ!!!!!」

 

腹に突き刺さったそれは中々抜けない。更に言うと俺はこいつに毒を塗ってある。痛みが倍増する類いの毒をだ。それを見たキリトは

 

「敵に同情したのは初めてだ。えげつないなお前」

 

ドン引きしていた。そして制御が疎かになったのだろう。解除される重力魔法

 

「なあ、おいオベイロンとやら」

 

「ああああああああ!!!!!くそっ!システムコマンド!ペインアブソーバをレベル10に!」

 

たまらずペインアブソーバの設定を戻すオベイロン、つまりそれは

 

ズプッ

 

「おい、須郷、散々やってくれたな!」

 

キリトの復活を意味する。引き抜いた大剣を構えてオベイロンに近寄るキリト

 

「小便は済ませたか?神様にお祈りは?部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はOK?」

 

その形相は怒りで満ちていた。対して泣き顔のオベイロン。これではどっちが悪役か分からない。

 

「さあ、お前の罪を‥‥‥‥数えろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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