仮想世界で繋がる縁   作:ガチタン愛好者

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申し訳ありません!作成中なのに投稿してしまいました。お待たせしました!


真の帰還

「さあ、お前の罪を‥‥‥‥数えろ!」

 

「ヒィィィィィィ!!!ヒィィィィィィ!!!!」

 

怒るキリトを前に完全に戦意喪失のオベイロン。おっと、

 

「まあ待て、キリト。少し時間をくれ」

 

「なんだ!?」

 

「こいつに用があるんだよ」

 

おもむろにオベイロンのそばに行き話しかける

 

「なあ、自称神のオベイロン様」

 

「な、ななななななな何だ!」

 

「このサーバーってSAOのを丸パクしてるんだよな?」

 

「ああ、そそそうだ!」

 

メニューを操作しながら話し続ける

 

「カーディナルってご存じかな?」

 

「勿論知っている!サーバーの維持管理のAIだろう?」

 

少し調子を取り戻したらしく堂々とした態度が戻るオベイロン

 

「そのカーディナルって完全独立でGMでさえも手が出せないってご存じかな?」

 

「何が言いたい!?」

 

「まだ分からないのか?ほれ」

 

コハルがオベイロンに見せたのはある画面。そこには

 

『カーディナル捜査依頼ページ』

 

「何だ!これは!僕はこんなの知らないぞ!」

 

「知らないだろうな。こんな茅場の置き土産をな。実はこれは疑わしいプレイヤーをカーディナルが独自に捜査して何らかの違反が認められたら制裁を下すシステムなんだよ。チーターとかの対処によく使われてるんだ」

 

「ま‥‥‥‥まさか!?」

 

青ざめるオベイロン。

 

「気がついたらしいな。そう、お前は神を名乗りながら1プレイヤーとしてALOに存在する。カーディナルの捜査対象になっちまうよな?」

 

「だが!僕はこのゲームの創造主だ!カーディナルであろうと創造主には逆らえない筈だ!」

 

「おいおい、勘違いはよせ。お前はおこぼれを貰っただけだろう?茅場のな」

 

それを聞いてプルプル震え始めるオベイロン。おもむろに立ち上がり

 

「茅場ああああぁぁぁぁ!!!また!またお前かあああ!!!いつもいつも!お前は僕から全てをかっさらっていきやがる!!!天才だからっていい気になりやがってええええぇぇぇぇ!!!!」

 

「それが本音か」

 

コハルがそう言った瞬間

 

『プレイヤーID 妖精王オベイロンに深刻な規約違反を発見。GM権限の私的利用、特定個人のVR環境への監禁、その他複数の違反を確認』

 

「カーディナル貴様ぁ!神たるこの僕になんと言う口の聞き方を!」

 

『よってプレイヤーID 妖精王オベイロンのGM権限を永久剥奪及びアカウントの永久凍結を開始します』

 

デゥン!

 

重い音と共に黒いエフェクトに包まれるオベイロン。エフェクトが収まったそこには

 

「何!?僕からGM権限を永久剥奪だと!?何故そんなことが!」

 

手を振り回すオベイロンの姿があった。彼の目の前には一般的なプレイヤーと同じメニューしかでない。今まで出ていたGM専用のメニューは出てこない

 

「おのれ!おのれおのれおのれ、おのれえええええぇぇぇぇぇ!」

 

足先から0と1の細かいポリゴンに分解され消えていくオベイロン

 

「茅場ぁぁぁぁぁぁ!死して尚この僕を苦しめるのかぁぁぁ!!覚えてろぉぉぉぉぉ!!!」

 

シュン!

 

そして目の前から完全に消え去るオベイロン

 

「幕切れは興ざめだったなキリト」

 

「ああ」

 

「ところで今GM権限は誰にあるんだ?」

 

「多分カーディナルだろう。第一本来ならばGM権限はカーディナルが持っているべきなんだ。SAOの時は創造主がいたから彼がGM権限を手に出来たんだろうな」

 

「なるほど」

 

「キリト君!!!!」

 

気がつくと鎖が消え去ったアスナさんがキリトにルパンダイブしていた。

 

「待たせたな、アスナ」

 

「うん、ずっと信じて待ってたんだよ。キリト君」

 

これ以上ここで見るのは野暮というものだろう。コハルはそう考え一時的にその場を離れた。

 

 

 

それから数分後、キリトに呼ばれたので行ってみるとそこには、

 

「やあ」

 

「おま‥‥‥‥‥茅場!?」

 

白衣姿の茅場が立っていた

 

「ははは、驚いているようだね」

 

「何故生きてる!?現実でお前は死んだ筈だ!そう報道もされてたぞ!?」

 

「ああ、間違いなく現実世界の私は死亡済みだ。だが死因はなんだったか覚えているかな?」

 

「確か‥‥‥‥ナーヴギアの最高出力スキャニング‥‥‥‥‥まさか!」

 

「ああ、そのまさかだ。私は賭けに勝ったんだよ。最も目覚めることが出来たのはつい最近だけどね」

 

「じゃあさっきのは?」

 

「あれに関しては私は無関係だ。完全にカーディナルの仕様だよ。カーディナルはいかんせんやることが多すぎてね。常にプレイヤーを監視できている訳ではないからああやって通報してくれないと何も出来ないのだよ。あの機能をまさか君が覚えていたとはね」

 

「ははっ、偶然だ」

 

暫く話し込む三人。だが、

 

「すまない。時間のようだ」

 

「時間?」

 

「ああ、私は自分の関わった全ての仮想世界に入れる反面一つの世界にいられる時間は短いんだ」

 

「そうか‥‥‥‥」

 

すると茅場はおもむろに

 

「そういえばクリア報酬をまだ渡して無かったね。これをあげよう」

 

キリトと俺に茅場が差し出したのは一つの種

 

「この種は?」

 

「今はまだただの何の変哲もない種だ。それが芽吹けば世界は広がるだろう。どう使うかは君たち次第だ。では、この辺りで失礼するよ」

 

そう言い残して消える茅場。キリトとコハルだけが取り残される。

 

「おい、キリト。アスナさんは?」

 

「茅場が現れる前にログアウトしたよ」

 

「つまりミッションコンプリートと言うことでいいかな?」

 

「ああ!」

 

「では帰るとしようか!キリト!」

 

「だな!」

 

 

 

その日からの数週間は激動の日々だった。次々と明かされる須郷の闇、最初は全て茅場のせいだと言っていたが部下の一人が自白、最後まで無様に足掻くも須郷には無期懲役が宣告された。仮想空間だからとはいえやったことは紛れもない人体実験。幸いなのは脳ミソを弄くられた記憶を被害者達が持っていなかったことか。そのお陰で残りの未帰還者の社会復帰はスムーズに行われた。だが、良いことずくめではない。全ての報道機関が一斉にフルダイブを批判し始めたのだ。SAO事件に続いてのこの不祥事。フルダイブは衰退の一途を辿るかに思われた

 

 

 

都内、ダイシー・カフェ

 

「すげえよキリト。見ろよこれ」

 

「おお」

 

エギルことアンドリュー・ギルバート・ミルズが経営するカフェに来たキリトはエギルからとんでもないものを見せられる。

 

「雑多な個人のサーバー含めてあの種、ザ・シード関連のゲームは数百に昇る。これが茅場の思惑か‥‥‥」

 

「まあこんな一大コンテンツ潰すのは惜しいからな」

 

衰退の一途を辿るかに思われたフルダイブを救ったのはあのとき茅場から渡された種だった。その種の正体は、基本的なフルダイブ環境の設計図。これとそれなりのサーバーがあれば誰でもフルダイブ環境のゲームやその他のコンテンツを作ることができたのだ。これを知ったコハルとキリトはすぐにネット上にこれを無償掲載した。そのお陰でコンテンツ数は膨れ上がり国としても潰すわけにはいかなくなった。つまりはそういうことだ。

 

「これにて一件落着か?キリト」

 

「ああ、ところでエギル。完全にSAO関連の事件も解決したことだし打ち上げをしないか?ここで」

 

「願ってもないぜ」

 

 

 

謙二宅

「かくかくしかじかと、まあこういうことだ」

 

「マルマルウマウマーっとふむふむ」

 

一連の事件を解決しのんびり家で木綿季と寛ぐ謙二。すると

 

ピコン!

 

「ん?誰からだ?キリト?」

 

メールには日時と場所が書いてあった。何でもSAOの打ち上げだとか

 

「どれどれ‥‥‥‥‥よし」

 

数回キリトとやり取りしたところで

 

「なあ木綿季、もし良ければなんだが‥‥‥‥SAO関連のことが一段落したから打ち上げをしようってことらしいんだ。一緒に来てくれるか?」

 

「勿論良いよ!場所は?」

 

「東京都、台東区」

 

「なら行ける距離だね。いこっか」

 

「ありがとう」

 

 

 

数日後

「ここが会場のダイシー・カフェか‥‥‥なんというか‥‥‥」

 

「入りにくいカフェだね」

 

「ああ」

 

渋い見た目のカフェは明らかに俺たちのような子供は似合わない雰囲気を醸し出していた。

 

「うーむ‥‥‥‥お!」

 

すると向こうの方から一組のカップルがやってくる。男は真っ黒い服装。あの顔は!

 

「おーい!キリト!」

 

「お!お前は‥‥‥‥‥誰?キリトという名前を知っててここに居るってことは‥‥‥コハルか!?」

 

「ご名答」

 

「俺より年下だってのは本当だったのか。で、そっちは?」

 

「ボクは木綿季!よろしく!」

 

「よろしく」

 

「なあキリト。見た目がこんなで入りにくいんだが一緒に行かないか?」

 

「ああ、いいぞ」

 

ガチャ

 

四人はドアを開けて入った。しかしそこは

 

「暗っ!」

 

真っ暗だった。すると

 

パーン!パパーン!

 

「「「キリトとコハル!SAOクリアおめでとう!」」」

 

部屋が明るくなりクラッカーで出迎えられる。

 

「!?時間通りだよな!?」

 

思わず驚きを隠せないキリト

 

「主役は遅れてやってくるもんよ」

 

「そんなもんかね?」

 

明るく出迎えてくれたのは見慣れた面々。当然皆私服だ。クラインに至っては仕事帰りなのかスーツ姿だ。

 

「おーい!遅いぞ三人とも!いや四人!?」

 

驚くクライン。そりゃそうだ。ここにいる全員‥‥‥‥いや、シリカを除く全員は木綿季のことを知らないからな。

 

「同じクラスのシリカは知ってると思うが‥‥‥」

 

「謙二の()()の木綿季でーす!よろしくね!」

 

「コハルの」

 

「恋人」

 

「「「だと!!!!!?」」」

 

驚く面々。そこには謙二も含まれてた

 

「むぅー、何で驚くのさ謙二」

 

「いやだって恋人ってそれはそのー、第一俺達は‥‥‥あー」

 

急に挙動不審になる謙二。しびれを切らした木綿季は

 

「えい!」

 

チュッ

 

「んな!?」

 

皆が見ている目の前でキスをした。しかも

 

「ボクの初めて‥‥‥だからね」

 

「;?@=#&[:+(!&@!!!!!!!」

 

言葉にならない何かを叫ぶ謙二。それを見た大人組は

 

「青春だぁ」

 

「青春だな」

 

ほっこりした暖かい目で見守っていた。

 

 

 

「うー、あー」

 

「そろそろ戻ってきてー、謙二ー」

 

「はっ!俺は一体何を!なにやらとんでもないことをされた気が、夢か!?」

 

「現実だよ」

 

「うー」

 

顔を真っ赤にする謙二。相変わらずである。木綿季はその様子を堪能し、

 

「さっ、座ろ。せっかくの打ち上げなんだし!」

 

「そうだな!」

 

空いていた席に座る二人。元々あまり大きくない店ということもあり既にほぼ満席だった。全員に飲み物(未成年はソフトドリンク)が配られたところでおもむろにクラインが

 

「おーい!キリト!音頭はお前が取れー!」

 

「ええ!?俺がか!?‥‥‥‥‥‥んんっ!えー、こうして皆で集まれて本当に良かった。無事にSAOは完全にクリアされた。これも皆のお陰だ。じゃあ‥‥‥‥‥乾杯!」

 

「「「乾杯!」」」

 

 

 

「今日はどうだった?」

 

「すっごく楽しかったよ!皆良い人そうだったね!」

 

「はっはっは、そうだろう?」

 

日が暮れたため酒を飲む大人組を置いて子供組は帰ることになった。道中も二人は手を繋いでいる。時折

 

「ッ!」ギュッ

 

「大丈夫だよ」

 

やはりまだ慣れられないらしい。見知らぬ人が側を通るだけで自然と握る手に力が入る。

 

「すまない。学校じゃ同じ境遇の人だし、さっきのはかなり親しい者どうしだったから良かったけど‥‥‥‥‥」

 

「気にしないの!まだ人生これからなんだからゆっくり着実に治していこ?」

 

「ああ、木綿季の優しさが身に染みる‥‥‥」

 

「大袈裟だなぁ」

 

帰り行く二人を夕焼けが静かに照らしていた。

 

 

 

 




フェアリー・ダンス編、完!

だんだん忙しくなって執筆の時間が取れません。気長にお待ちください。

文字数は?

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  • 少し減らして 2000文字前後
  • 今くらいが良い 3000文字前後
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