わいわいがやがや
「ハッ!」
見とれていた俺が再起動したのはそれからすぐのこと。飛んだり歩いてみたりして感じる。
「凄いな。最初のチュートリアルとかアイコンが無かったら現実と見分けがつかないぞ?」
一通り動きを確かめた俺はRPGの鉄則である初期装備の確認をした。
「ん?右手の二本指で上から下へスクロール‥‥‥うお!?」
シャラララーン
鈴の音が鳴ると目の前に半透明の画面が表示された。
「どれどれ‥‥‥うむ!見事なまでの初期装備だな!まあ当然か」
防具は装備しておらず、武器も恐らく初期のものだろう。斧やら剣やらが入っていて‥‥
「何?刀が‥‥無いだと!?」
だが何処にも刀は無かった。
「仕方ない。この刀っぽい曲がった剣にしよう。ふむふむ曲刀というのか。では早速戦闘だ!早く戦って強くなってやる!」
意気揚々とフィールドに出た俺は
「おお!素晴らしい景色だ!所々にモンスターらしきがいる。なるほど。見た感じ他人との取り合いになりそうだな。早く来て正解だった」
まずは孤立している青い猪、フレンジーボアと言うらしいが、それに狙いを定めて‥‥
「まあ待て、俺。一度落ち着くんだ。もしかしたらあれが初見殺しのモンスターかもしれない。警戒を怠るな!俺!」
というのもSAOの情報が出た時にやりたい!と思った俺は取り敢えず色んなアクションRPGゲームをやって予習をしたのさ。RPGゲームの基本は同じだから何か生かせると思ってね。しかしアクションRPGとは鬼畜ゲーだと分かったよ。俺がやった○ークソウルとか○ラッドボーンは本当に初見殺しが多かった。お陰で何もかも疑ってかかる癖が付いてしまった。そのお陰で後半は死ぬことなくクリアできた訳だが‥‥‥
「まずは近づいてモーション確認!ふんぬ!」
何度か避けるうちに気がついた。
「なるほど。攻撃は突進だけか。ならば!」
ブヒー! スカッ
「避けて!」
ザシュ!
ピギー!
パリーン
「ほう、死んだらあんな風になるのか。死骸が残らないのは良いことだ。うむ」
その後は他人のを横取りしないように気を付けつつひたすらフレンジーボアとやらを狩り続けた。お陰でレベルは5になり、街に戻った俺は
「ステータス振りか‥‥どうしようか。俊敏と攻撃を上げておこう。近距離戦では素早さが大事だ。筋力とかは装備が出来る最低限で良い」
俊敏と攻撃以外は満遍なくステータスを振り
「さて、一段落したしここいらで落ちるか」
メニューを開き、ログアウトボタンを押そうとして
「ん?無いぞ?あれっ?ログアウトが出来ない?どうなってる!?」
バグにしては致命的すぎるバグ。この仮想世界から出られないというのだ。
「こういうのは強制終了が‥‥‥やり方知らねぇよ!」
どうやら他の人もそうらしい。ざわざわしているといきなり
ゴーン‥‥‥‥ゴーン‥‥‥
鐘の音が聞こえる。これは確かGMから何か重大な報告がある時にプレイヤーを一ヶ所に集めるときの音だったかな?やはりこれはバグか?
光に包まれ、気が付くとそこは街の中心にある噴水広場。見れば多くのプレイヤーでひしめき合っていた。中には
「どうなってる!?」
「さっさとGM出てこい!」
「ちくわ大明神」
「「「何それ?」」」
一部訳の分からないことを言ってる人もいるが‥‥おや?
転移の光が落ち着くと噴水の上になにやらドロッとした物が積み上がっていき、赤いローブの形になった。中に人はおらず、ローブだけだ。
『皆さん。私の世界にようこそ。私は茅場晶彦。この世界を作った者だ』
『既に多くのプレイヤーがログアウトボタンが無くなっていることに気が付いているだろう』
『だが、これは不具合やバグではない。繰り返す、これは不具合やバグではない』
『これがソード・アート・オンラインの正式な姿である』
『これ以降君達はログアウトすることは出来ない』
『因みにもし、この世界でHPがゼロになるか現実世界でナーヴギアを強制的に外そうとした場合‥‥‥』
幾ばくかの間を置いて彼はこう言った
『ナーヴギアに搭載された高出力マイクロウェーブによって君達の脳は不可逆的に破壊される』
『これから逃れる方法はただ一つ。この鋼鉄の城の最上階。第100層のボスを倒すのだ』
『因みに現実世界ではあらゆる方法でこのことを繰り返し報道している。間に合わなかった数名を除きこれ以降外部からの介入で現実世界と仮想世界の両方から永久にログアウトする心配は無くなった。心置きなく攻略に励んでくれたまえ』
『以上でソード・アート・オンラインの正式チュートリアルを終了する。また、君達のインベントリにささやかなプレゼントを用意した。使ってくれたまえ』
途中叫んだ奴もいたが気にもせず最後まで言い切ったローブは消えた。俺は即座に人混みを抜け、フィールドに飛び出した。というのも
「早く狩らないとモンスターが居なくなる!そうなったらレベリング出来なくなる!」
死んだら終わり?死ななきゃいいのさ。そう考えながら俺は黙々とフレンジーボア狩りに勤しんだ。因みにプレゼントされた手鏡とやらは捨てた。運営がくれるものは大抵役に立たないクソアイテムと相場が決まってるからな。インベントリの邪魔になる。
「ふん!しかし人が増えてきたな?しかしなんだ?彼らは剣が青く光ると凄い勢いでフレンジーボアを倒している。急所に当てなくても倒れるとは‥‥必殺技か何かか?」
近くにいた幼さの残る若い男性プレイヤーに聞いてみると
「お前ソードスキルを知らないのか?」
「うむ、知らん」
「チュートリアルで説明があったはずなんだが‥‥ソードスキルって言うのはな‥‥」
どうやら構えを取ると勝手に剣が振れるらしい。試して見たが剣が青く光ると勝手に体が動きそうになって
「気持ち悪い!」
思わず剣を手放した。まるで自分の体じゃ無くなるような‥‥そんな感じだ
「うーん。でもソードスキルが使えないとこの先戦えないぞ?」
「いらん!見れば振り切った後少し硬直しているではないか!あんなものリスクがデカ過ぎる!信じるは己の技量のみよ!急所に当てれば敵は倒せる!」
「まあ人それぞれだが無理するなよ?」
「ああ、教導感謝する。名前はなんと言う?私は小次郎だ」
「あのーだな‥‥アイコンの上に名前が表示されているんだが‥‥」
「あっ」
恥ずかし!書いてあんじゃん!どれどれ、なるほど。
「ふむ、キリトというのか。よろしく頼む。もし良ければフレンドになってくれないか?」
「ああ、構わない」
フレンドリストにキリトという名前が追加された。個人チャットもあるらしく便利だな。これ
「では私はこれで。またいつか会おう」
「じゃあな!小次郎!」
キリトと別れた俺は人が少ない森へと向かった。聞いた話によると安全マージンとか言うものがあるらしく、階層に10上乗せした数値がそうらしい。ならば取り敢えず12レベを目指そう。まずは‥‥
キシャーー!
「こいつらを皆殺しだ。経験値置いてけぇぇぇぇぇ!!」
俺は初期装備の曲刀が壊れるまで狩りを続けた。まあ本当に壊れる前に撤退したんだがな。街に戻った俺はドロップ品を売り、他のいらない武器も売り、新しい曲刀を買った。一本壊れそうになったら撤退して街で補給兼休憩。戦いっぱなしは効率が落ちるからな。暫くはこのスタイルでレベリングをしていこう。
ソードスキル縛り‥‥‥出来ないことは無いかな?
それと誤字報告ありがとうございます。
フェアリー・ダンス編は?(やるならばヒロインの登場が大きく遅れます)
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全部必要!
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主要な所だけやってくれ!
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不要!さっさとヒロイン出さんかい!