[WR]FGORTA YAMA育ちレギュ [66日22時間15分32秒]   作:HIGU.V

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ポルクスちゃん、ヒール履いてるじゃないですか。
身長兄様と同じじゃないですか。
高さおそろいにするために高いヒール履いてるって考えると、むっちゃ可愛くないすか?




裏:英雄を超えるということ

『もう一度作戦を説明する」

 

『この作戦の肝は、いかにしてヘラクレスをアーク、契約の箱に叩き込むか。触らせるかということだ』

 

『アークはダビデ王以外が触ると、それを捧げてしまう。だから、最後は彼に任せることになる』

 

『敵はヘラクレスとポルクス。ギリシャ有数の英雄たちだ。同時に相手をするのは不可能だ。だから、チームを2つに分ける』

 

それは作戦会議であった。いや、作戦の確認であった。既にマスターたちは予定している位置についている。同様にサーヴァントも所定の位置にいる。

現在のカルデアの戦力はアステリオスは減ったものの、イアソンより離反したアタランテと、ダビデ王が合流していた。そして、それこそが最後のピースを埋める一手が打てるものだった。

 

「あのポルクスは正気を失っている。私にもわかる、同じものをフランスでされたからな、その節は迷惑をかけた」

 

『シンドバッド君とそのサーヴァント、そしてアタランテは、ポルクスを誘引、足止めをしてもらう』

 

『残りのメンバーはヘラクレスを足止めして、1度殺して、その隙にダビデ王の聖櫃にヘラクレスをささげる。言葉にすれば単純だけど、どちらも耐え忍ぶ戦いになる。全員無事に帰還してくれ、藤丸君は脚のストレッチを欠かさずにね』

 

 

『シンドバッド君も無茶はダメだ……でも、さっきみたいにためらわないで使うことを許可するよ』

 

ここに最後の作戦は始まった。

 

 

 

 

「兄様は、兄様はどこ!」

 

「キャスター、マタ・ハリ、アタランテ、来るぞ!」

 

口に含んだキメラの肉。その瞬間体の中の何かが、食べたものこそが自分の肉であると、そう叫ぶかのように性質を変えていく。小さな竜かもしれなかった彼の体は、凶悪なキメラのような力を蓄えていく。見た目に変わりはない、だが、体はどこまでも冷えるも力がみなぎり、そして何よりもひどい空腹を覚える。

今ならきっと魔が差す────人が美味しそうに見える────ことはないであろう。それだけは安心できる。自分が怪物になったら、怪物しか食わなくなるのだ。気にすることはないのだから。人から離れるほどに禁忌から逃れられる。

 

荒れた山肌。歩く程度ならともかく、激しく走ったりすれば、足を取られてそのまま転がり落ちてしまいそうな、そんな場所。そこで神代の女狩人、アタランテは待ち構えていた。彼女にはこの程度の斜面は平地と同じように走れるし戦える、そんな彼女が遥か遠くのポルクスめがけて正確に矢を放つ、それが戦闘開始の合図だった。

 

叫び声からわずか数秒で、明確な敵意がこちらに向いたことがこの場にいる4人は感じ取れた。一息整えるだけの余裕はあったが、殆ど気休めだろう。ここにいる人間はただ一人、彼は既に覚悟をしっかりと決めていた。

先ほどは、マシュとナポレオンという3人で抑えられたのだ。今回は4人もいる、問題はない。そう思えるだけ彼は壊れていた。

 

「兄様ぁ!! どちらに!?」

 

「うるせぇ!」

 

そして戦端は開かれる。シンドバッドは傾いた斜面を事もなく踏みしめて走り出す。彼にとって、地面が水平であることのほうが違和感がある程度には、山で人生を送ってきているのだ。この場で数で敵を叩けることは、何よりも追い風である。

 

本来争いというのは高所をとる方が有利とされている。弓の射程も、視野の広さも、突撃時の突破力も、走破時のスタミナ消費も。何もかも高所に勝るものはない。それはこの場にいないが、ナポレオンのかの有名な三帝会戦を紐解けばよく分かるであろう。

シンドバッドもそれは聞いていたし、何よりも本能でもわかっていた。それでも彼は、低い方を選んだ。理由は簡単だ、敵が拳で戦うからだ。

さっき何度か拳で殴られた時に彼はわかったのだ、自分の強みで戦うのでは勝てない。相手をとにかく弱らせる。そうしないと戦えないと。

相手の主兵装が拳である以上、上から来るものへの迎撃に優れている。脚での攻撃もいなされるし、低い位置への攻撃への対処は攻撃と同時には出来ない。

この場は可能な限り相手に不利な環境を押し付けたのだから、シンドバッドはそれを全面に合わせるべきだ。そう、本能で感じ取っており、そしてそれは正解であった。

 

降り注ぐ拳をしっかりと受けて、胸元から腰目掛けて全身で突進をすれば、直様後ろへと飛び退き、アタランテの矢を避ける。理想的な流れ、それが出来ているのだから。

 

「────そして、一斉に襲いかかったのです」

 

「うふふっ。誘惑はお嫌いかしら?」

 

英霊のスペックをもってすれば、それも古代ギリシャにおける有数のそれであれば、地形の不利などはたいして気にもならない。だが、目の前のそれなりに固いだけの人間だけではなく、同じ時代を女だてらに生き残ったアタランテが常に狙っている。その上で、よくわからない小人や、意識をそらそうとする踊り子が彼女を妨害している。

 

濁った意識でポルクスは思う、致命的な攻撃は全て余裕をもって防げている。いや、それはあくまで、彼女の状況の打破を図る技を撃つリソースをそこに割り振らざるを得ない状況に陥っているからだ。

 

シンドバッドは、雨のように降り注ぐ拳をしっかり視ながらそれを手で捌いて躱していた。先ほど食した白いキメラの肉は、彼を一時的にだが『観える』ようにしていた。

熱だ、彼は熱源を感じ取るように、降り注ぐ拳を感じ取っている。早いし、多い。だけれども、あの前にいた場所で、気まぐれに、降り注ぐスコールと雨を全て避けようとした無意味な特訓を思い出す。それは、こんなところで彼を救っていた。

 

顔に当たりそうなものを横に外し、そして一瞬目的を見失った腕を掴み関節を取りに行く。気功によるマッサージがきくのだから、サーヴァントにも関節技は有効なのは当然の理だ。

しかし掴んで数瞬もすると、ポルクスは危機感を覚えるのか、即座に腕を振り払いに来る。そしてシンドバッドの空いた身体に追撃を入れようとすると、アタランテの弓が襲い掛かり、仕切りなおされる。

その繰り返しだった。

 

「兄様、兄様……にいさまぁ……」

 

「うるせぇ! さっきから、お前は何も見ないで、自分の事ばっかりじゃねぇか!!」

 

「シンドバッド、バーサーカーとはこういうものだ……いや、生前も割と似たようなものだったな。本当あの船は……」

 

「あら? 兄妹愛なんて素敵じゃない」

 

「あぁ、兄弟が兄妹となり、関係性が変わった事を、どうマスターにお話すればわかってもらえるのでしょう」

 

シンドバッド側は、勝てる気こそしないものの、負ける気はまだしないため、軽口を叩く余裕はあった。

しかし、シンドバッドは冷静に戦闘をしていたが、それでも内心は荒れていた。目の前の女のように、盲目に欲しいものを求めたかった彼は、いや、求めていた彼は、アステリオスの散り様を見たからこそ、苛ついていたのだ。

 

何が兄だ。一緒に戦っているアタランテから話は聞いた。

一緒に星になるほど仲の良かった兄妹。それがいなくなっていると、彼女はあのように不安定だったと。

カストルがヘラクレスと技を競っているときの彼女を、何倍も酷くした感じだ。霊基を無理やり歪まされての召喚なのであろうと言っていた。

キャスターが噛み砕いてくれないと、よくわからないのだが、そのカストルという兄がここにいないことだけが、彼女の原動力なのだろう。それ故に真っ直ぐ追いすがって、邪魔なものを殴り飛ばしていくのであろう。

 

宝具とかいう必殺技は、恐らく王を殺した連撃か。星座になったエピソードのように、自身が死ぬ代わりに、対象をも殺す何かであろう。そう当たりがつけられていたが、発動するような兆候は見られない。

 

このまま押し切ればよいが状況は膠着していても、ダメージはほとんど与えられてなく、唯一の前衛シンドバッドの消耗を考えれば、こちらが不利なのは明らかだった。最も、時間を稼ぐことだけを考えれば、なるほど余裕はあるのであろう。

 

それでもシンドバッドは果敢に攻め続ける。上から来る拳を避けるのならば、体を低くすれば届かない、そして彼の得意技はそうして地面に這うようにしてから始まる。

斜面と一体化したのではないかという姿勢から、足首をそして膝をしならせて、斜面に横たわりながら、急速に前方への蹴りが放たれる。全く別の思想と宗教形態より生まれた格闘技の多くは、ポルクスをして初見の動きである。

彼の狙い、それは先ほどの戦いで見えた彼女の隙。まるで戦闘に向いていない、不安定な靴。美しいシェヘラザードと同じヒールの細い部分を明確にとらえていた。

攻撃の当たった刹那、アタランテも併せるように矢を放つ。ポルクスは、それを避けるため、崩れた姿勢から、さらに不安定な体をひねる。顔と足への同時攻撃こそ躱したが、一瞬彼女は、無防備に地面にあおむけに倒れこむ。

 

「いい加減黙れ!! このバカ女!!」

 

シンドバッドは、その隙を逃さず、一瞬で上体を立て直し、鞭のように撓らせた右の拳を、背中側から左肩を触るほどに引き絞って、ポルクスの顔面へ全身全霊を込めて振り下ろした。

それは、殺しうるものではないが、明確なダメージである。だが、それよりもサーヴァントの顔へとクリーンヒットを当てた、そのことの方が重要であろう。

 

「兄さま兄さまうるせえんだよ、このバカ女!! いい加減黙りやがれ!! 此処にいねぇっつってんだろ!!」

 

地面にバウンドして、それでも立ち上がったポルクスは、一瞬呆けた表情を浮かべて、シンドバッドをその目で捉えると。彼女は、何事もなかったかのように、再び構えをとる。

 

「兄さまは、私を殴りません!」

 

「それがどうした! バカ女! 正気に戻りやがれ!! 見たいものしか見てないやつが、今ムカつくんだよぉ!!」

 

「シンドバッド、待て! 早まるな!」

 

再び組み合うようにぶつかる二人。賢くまとめた拳闘と古い武術のぶつかり合いではなく、唯の力のぶつかり合いのような組み合いだ。斜面へ転がり落ちては、立ち上がり、相手へと掴みかかる獣のような戦い。もはや支援ができないシンドバッドのサーヴァントとアタランテも見守る中、だが、狙い通り状況は膠着していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マシュ、後少し踏ん張って!! えっちゃんはマシュのフォロー!」

 

森の中、こちらはヘラクレスという、誇張なく敵味方認めるギリシャ最大の英雄と相対していた。どんな暴力をもはじき返すような、絶対的力を持った大英雄。それを立香はたった6名のサーヴァントで戦線を支えていた。

 

そのうちダビデは、気まぐれに投石だけをして、明確に一息半で動ける距離を保っていた。彼の仕事は、最後の一手なので、仕方がないと言える。だが、彼が切り札だということを悟らせないために格好の形で支援をしていた。

 

近づいて戦っているのは、マシュとえっちゃん、そのたった二人であったが、不思議と持ちこたえられていた。

それは様々な要因が合ったが、最も大きいのはヘラクレスの殺意がすべて、上空のエウリュアレへと向いているからだ。上空には、アルテミスとエウリュアレが矢を射かけている。エウリュアレの矢は魅了される以外ダメージはないが、アルテミスの矢は、確かにその大英雄を傷つけるもので、その対処に追われているのだ。神の攻撃はどれだけ規格を落とされても、ヘラクレスは負けなくとも無警戒ではいられないのである。

 

何よりもヘラクレスは、後方で常にこちらへ銃口を向けて力をためている男、ナポレオンにも意識が向いてしまう。上空のアルテミス、後方のナポレオン、どちらも彼を何度かは殺しうる攻撃である。

そして上空の牽制と援護とは異なり、ナポレオンの方は次の瞬間にも発射されかねないのだ。

 

それらのすべての条件が重なってようやっと、マシュは防御に徹して、えっちゃんは妨害に徹することができていた。ヘラクレスは鈍ってもなお、戦闘者としては優秀であり、このコンビネーションをまとめ上げている存在を強くにらむ。身体に張り付くような珍妙な服を着た、婚姻が結べるかどうかの年若い少年だ。

 

あの少年の鋭い目が、危うくなった部分へと手入れをして、この均衡を釣り合わせている。だが、無理やりにでも狙いに行くのは、攻撃を構えている帽子をかぶった男が怖い。1度や2度の命であれば問題ないが、あれは神を殺す武器。この身であれ、安々と受けてはいけないものだ。そして上空の女神も警戒するべきだ。

 

そう鈍った理性と本能に近い嗅覚で判断して、ヘラクレスは、まずは自分が動こうとすると妨害に回る、目の前の小娘二人への対処へと意識を戻す。

 

「■■■■■■■■■■■ーーー!」

 

 

今は確かに釣り合っているが、盾を構える少女は、だんだんと疲労をためているのも彼には見えていた。ならばとばかりに、周辺の木をなぎ倒しながら、大きく距離を取り、そして再び斧剣を叩き込む。

 

「ぐ!」

 

「マシュ!!」

 

「いえ。先輩、まだいけます!!」

 

「無茶するな、一旦下がって!」

 

 

立香もこの状況の難しさを痛感していた。今マシュが少し抜けたことにより、えっちゃんが雷撃での牽制ではなく、文字通り切り結び、鍔迫り合いでの勝負になってしまっている。

なにせ事前に彼女は言っていた。

あんな筋肉の塊みたいのと、私をまともに戦わせないでください。と

故に、立香は、雷撃の牽制中心に頼んでいたが、それでもこういう状況にはなってしまった。

 

(シンドバッドは、もっと少ない仲間でどうにかしてるんだ)

 

立香はヘラクレスの恐怖も強さも知っている。仲良くなったばかりの友達が目の前の男に殺されたのも知っている。許せないという感情はある、だけどこれは仇討ではない。

 

友達は立派に戦っていた、だから自分も負けられない、それだけだ。シンドバッドも囮を引き受けて遠くで自分が壁になって戦っているはずだ。だから自分もここで役割を果たさないといけない。だからロマンにも相談して、ここにこうして立っているんだから。

 

そして、ついに待ち望んでいた状況が訪れた。

 

えっちゃんがヘラクレスの豪腕で弾き飛ばされ、直線状に自分たち、ヘラクレス、えっちゃんと並び、自分のそばには消耗したマシュしかいない。

 

優先的に潰すべき指揮官との遮蔽物がなくなったヘラクレスは、そのまま地面を陥没させるほどの勢いで踏み込み、一気にこの状況の要へと迫る。リツカの判断は早かった。パスを通じてナポレオンへと指示を出す反応速度は褒められて然るべきだ。だがヘラクレスはそれよりも早かった。

持っていた獲物である斧剣をナポレオンへ向けて、片手で投擲したのだ。ヘラクレスは男性一人を街一つより遠くに投げ飛ばせる。投げられた剣は正確にナポレオンへと迫っていく。それによりナポレオンは、砲撃を一度辞めて、背後へと退避行動を取らざるを得なくなる。

すぐさま着地し再び構えるが、既に間に合わない。上からくる女神の矢も、すぐに来るのは、牽制程度の力だ。肩に何射か刺さるがなにも問題はない。ヘラクレスが不死の獣を含む数多の化け物を沈めてきた拳を振り上げたその瞬間。

 

「やれ!! えっちゃん!」

 

リツカはナポレオンへ指示を飛ばすよりも前に、令呪を切っていた。ナポレオンも勿論本命だったが、最初に切った札は完全に背後からのえっちゃんの宝具による強襲だった。

 

「オルトリアクター臨界突破! 我が暗黒の光芒で、素粒子に還れ! 黒竜双剋勝利剣(クロス・カリバー)!」

 

その一撃はセイバーである可能性がある者を殺す一撃。A+ランクの宝具はヘラクレスの命を一つ刈り取った。見事な奇襲であった。しかしそれは、刃により背中を切り裂かれるものの、ヘラクレスの持つ勢いまでは殺せていない。

ヘラクレスは、一度死んで濁った意識のまま、もう目の前に迫った盾の少女ごとその拳を少年へと叩きつけた、瞬間。

 

 

「オーダーチェンジ!」

 

「やあ、大英雄、そしてさようなら」

 

いつの間にか桃色の髪の少女は、緑髪の男へと変貌していた。それが彼の最後に見た光景だ。契約の箱。そう呼ばれる触れてはならない禁忌に、ヘラクレスは触れてしまったのだから。

 

 

「状況終了。先輩、やりましたね!」

 

「うん、服を変えておいてよかったよ」

 

マシュが駆け寄ってきて、やっと綱渡りの作戦が終わり、一息つく。しかし戦闘は終わっていない、次の敵へと立ち向かう時が来ただけなのだから。

 

「あ、アタランテちゃんがピーンチみたい。ダーリン、行くわよ!!」

 

「おい、ちょっと俺も休ませろ、いや大したことしてないけどってわあああああああ」

 

早速頼もしい援軍が行ってくれたようで、一安心した立香はパスを通じて話すことができない仲間へと大声で話しかける。

 

「ドレイク船長!! 終わった!!」

 

「あいよー! なんだい、アタシの出番はなかったってことか」

 

立香はヘラクレスを1度打ち取れる4つの方法があった。

見せ札のナポレオン、切り札のアルテミス、伏せ札のえっちゃん。そして最後盤外の隠し札がドレイク船長の宝具ともいうべきその艦隊による攻撃だった。

 

その為彼女は、この森を砲撃できる場所に船にて停泊して船員と共に照準を定めていた。最悪の場合、この島を挟んで反対側に来るであろう、アルゴー号から速やかに逃げるためでもあり、2重の意味で保険だった。

 

ともかく、最大の敵へラクレスを撃破したが、まだ戦いは終わってない、それでも

 

「シンドバッド、俺もやればできるだろ」

 

男の子として少しだけ見栄を張れたことが、彼にとっては嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

「……ああ、兄さま。また貴方と一緒に」

 

「っち、最後まで狂ってやがった」

 

「人間よ……我らを……」

 

「シンドバッドさん、これで終了ですね」

 

宝具を打っていたが、令呪の支援もあり、消耗は少なかった謎のヒロインXオルタがポルクスを切り裂いて、この島の敵性戦力は撃破し終えた。

 

その瞬間糸が切れたかのように、シンドバッドは座り込み、彼のサーヴァント2名も近くの石へと腰かけた。身体を変質させて、肉弾戦をして、令呪を2画切って宝具を打たせたのだ。

アタランテはまだ余裕こそあるようだが、この時は体を休めるべきであろう。

 

「ありがとう、たすかったぜ、リツカのナゾノヒロインなんとか!」

 

「よびにくいならえっちゃんで構いませんよ、シンドバッドさん」

 

「えっちゃん強えな、俺は20発は殴ったけど倒せなかった」

 

超常の力が暴風のように切り割いて森に広場ができたヘラクレスの戦場に比べれば、多少斜面が削れている程度のこの場所は、彼女のマスターの戦いより小規模であったのだろう。

それでもアルゴノーツの一員をアルゴノーツの支援を受けて、この場に留めていたのは事実である。

 

「やはり貴方はダークラウンズに入れる素質がありますね、後はオルタのサーヴァントを引ければ良いでしょう」

 

「よくわからんが、ありがとな」

 

 

残るはイアソンとメディアにヘクトールの乗るアルゴー号だけだ。

カルデア一行は重い体を動かして、黄金の鹿号へと脚を向けるのであった。

 

 

 

 

 




次からロンドン準備編

アンケートご協力ありがとうございます。
厳正な調査の結果、4割近い方がシェヘラザードを交換してくださるようで、何よりです。

真面目な話をすると、ちょっといちゃつかせ過ぎたな、話も進んでねぇ。
多分3が多いだろうけど、1はどれくらいいるんだろ?
的な気持ちでお尋ねしたら、まさかの結果で、かなり素で驚いてます。
いや、確かにそういう話のほうがアクセス多いなーとかは思ってたんですが、誤差だよ誤差でしたし。

私の過去の拙作を読んでる稀有な方がいらっしゃたらわかると思うのですが、
イチャコラさせなさすぎで、お叱りを食らった事もある作者なのです。
それをすっかり忘れてました。

ネタ選択肢を入れてましたが、非常に有意義かつ参考になる結果が取れました。
ありがとうございます。

貝殻は72個いりますので、皆さんもスキルマまで育成頑張ってくださいね。
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