ここはどこだ?確か傷を織斑一夏に殴られて、気絶したまでは覚えてる。今はどこに居るかって?何か分かんねぇけど、思いっきり和室なんだわ。少し大きめのちゃぶ台の上には、お茶と和菓子が置いてあった。うん、美味い。
社「イヤ、何和んでんだ?もうちょい警戒しろよ。」
思い出せよ例えば、フランスのアイツとかフランスのアイツとかフランスのアイツを………。アバババババ、やべぇ。身体が拒否反応示してきやがった。
社「イヤだぁぁ!手錠と首輪に繋がれるのはもうイヤだぁぁ!!!」
うおおおおお!!逃げる!今すぐここから逃げる!でないと俺の大切なナニかが失われるー!
???「まあまあ、ちょっと落ち着いてくれる?」
スっと背後の襖が開くと、そこにはアサガオの模様が入った黒い着物姿の黒髪の女性が、立っていた。
社「えーと?どちら様ですか?」
???「私?私はずっと貴方と一緒にいた者。と言っておきましょうか。」
ワケわかんね。一緒にいた?ずっと???
???「ふふふ、困惑してるわね。そんな顔もできたんだ。」
む、なんか見透かされてる気がしてなんねぇなぁ。まぁいいや、あんまり気にしたらハゲるっての。……ハゲんのかな?俺……。
???「大丈夫よ、貴方はハゲないわよ。現にお父さん、フッサフサじゃない。」
確かに、父さんフッサフサだったな。イヤ、待て。隔世遺伝ってこともあるじゃん?やだなぁ、16歳でハゲの心配すんのも。ん?なんか身体が引っ張られる感覚がする。え?なんぞ?なんぞ?!俺どこ行くの?!
???「あら?意外と早かったわね。大丈夫、それは貴方の意識が覚醒しようとしているだけだから。安心なさい。」
あ、そうなのね。なら安心したわ。あ!それよりも!
社「待ってくれ!キミは一体誰なんだ!」
???「それなら、直ぐに答えがでるわ。ほら、行きなさい。また会いましょう。私のマスター。」
マスター?なんの事?また会いましょう?なんのことか、サッパリ分からず俺は何処かに引っ張られて行った…。ゆっくりと目を開けるとそこには真っ白い天井が広がっていた。
社「参ったな、知らない天井だ…。」
良し!人生で言いたい事BEST5を言えた。ちなみに1位は某漫画家の「だが断る!」だ。
保険医「残念、アナタの知ってる天井よ。」
そうなんですよねぇ、知ってるんですよねぇ。ここに来るの2回目だし、その時の処置してくれた先生もこの人だし。
保険医「気分は?」
社「猛烈に腹が減ってる以外は良好ですね。」
なんか知らないけど、めっちゃ腹減ってんの。いやね?大食漢なのは認めるよ?ん?ちょっと待てよ?
保険医「刀隠君?」
社「先生!今は何日ですか?!あれから何日経ちましたか?!」
保険医「ふ、2日よ。」
社「なんてこった、結婚式は明日じゃないか。こうしちゃいられない!」
保険医「何?貴方は偽札作ってる伯爵の結婚式に乗り込むつもり?」
あげぎゃぎゃぎゃ、乗り込むワケがねぇ。しかし、先生話が分かる人で良かった。
保険医「あら?何か近づいて来てるわね。」
ホントだ。何か廊下から走ってきてる音がする、それもだんだん近づいてきてるような…。
セシリア「社様!お目覚めになられたと聞いてきましたの!」
社「セシリア?!」
以外!音の正体はセシリアだった!余程、全力疾走してきたのだろう。髪は乱れ、額に汗を浮かべ、肩で息をしている姿は到底淑女とは言えない様相だったがこれは、俺がどうにも要因だな。うはー、罪深い。そこから俺は、寝ていた2日間の出来事をセシリアと保険医の先生から聞いて、呆れた。理由としては以下の通りだ。
クラス代表決めなきゃ
↓
織斑がいいでーす!
↓
俺もいいでーす!
↓
織斑がやりたいでーす!
↓
織斑先生却下しまーす!
↓
織斑理由訪ねまーす!
↓
先生が俺の力量言いまーす!
↓
織斑納得いきませーん!
↓
織斑が先生と口論しまーす!
↓
なら、織斑と俺で決闘しまーす!←今ココ!
社「あっっっっっほらし」
セシリア「全くですわ、あの男が相手との力量差もわからない愚者とは思いませんでしたもの。」
正直、アイツ自体の相手なんざしたくもない。クラス代表にも興味ねぇし、俺の夢にはかけ離れてるしな。
社「やるにしても、俺とアイツは、機体ないだろ。」
訓練機でやろうにもまたぶっ壊すだろうしな。
セシリア「一応、あの男には専用機が送られます。それでもデータ取りの意味合いが強いですが。」
社「アイツのことだ、専用機が貰えるって分かった瞬間、『 勝ったわ!』なんて思ってんだろうなぁ。」
なんかその様子が容易に想像できるぜ。うーん、またぶっ壊すのを前提に整備科に掛け会おうかなぁ?後でしこたま怒られるだろうけど…。
セシリア「そうでしたが、状況が変わりまして。」
ん?なんぞ?状況が変わった?
セシリア「社様、確か企業代表でしたよね?」
社「あぁ、亡国機業の企業代表をやらせて貰ってる。専用機はない。」
事実、俺には専用機がない。一応、篠ノ之チーフにも聞いたんだけど、そんときニンマリしてんのは覚えてる。
セシリア「社様、専用機お持ちでしたよ。」
おーほん?俺に?専用機?あれ?あった?ダメだ、全然思いつかない。
社「いや、俺持ってないって。」
セシリア「あの、ロザリオがどうやら専用機の待機状態だったみたいですわ。」
……………は?え?あのロザリオが?俺の専用機?あのロザリオは今から10年前にチーフに貰ったお守りだぞ?
セシリア「私も織斑先生からの、説明を聞いて知りました。」
なんてこったい。あのロザリオが俺の専用機だったとは、ここで俺はあの女性の言葉を不意に思い出した。
???『また会いましょう。私のマスター。』
まさか、あの人が?俺の専用機なのか?だとしたら会いたいな。それに、ロザリオがないと落ち着かないや。なんて考えてたら部屋中にグルルルルル!なんて音が鳴り響いた。言わずもがな、俺の腹の音である。頼むセシリア、そんなにビックリした顔しないでおくれ、先生もそんなに肩震わせて笑わないで。
社「セシリア、頼みがある。」
セシリア「な、なんでしょうか?」
社「笑うなら笑え、それと…。そろそろ限界だ。食堂に案内してくれないか?」
セシリア「え?食堂ですか?」
社「腹減った。」
またグルルルルル!と大きく空腹を主張する俺の胃袋。そして、ここで保険医の先生の我慢も限界を迎え、医務室中に先生の爆笑する笑い声が木霊した。
~食堂~
社「おー!ここがIS学園の食堂か!」
広い!デカい!食券機がない!なんで?
セシリア「食べたい料理は、直接カウンターで注文する形式ですわ。」
おー、ファストフード店みたいなもんなのな、なら早速♪
社「すいませーん。」
おばちゃん「お?アンタが噂の2人目かい?中々男前な傷跡拵えたじゃないか。」
あーうん、傷跡ね。コレは仕方ないでしょ。保険医の先生が笑いながら、説明してくれたんだよね。なんでも、篠ノ之チーフが俺に医療ナノマシンを打ち込んで、治療してくれたらしい。大体の傷は跡も残らずに治ったんだが、この左目と袈裟斬りにやられた傷はくっきりと残ったようだ。グルルルルルル!!と再三に亘り、俺の腹が空腹を訴える。俺の腹の音はどうやら食堂に響いたらしい。全員の視線を感じる。恥ずかしい…。
おばちゃん「ありゃりゃ、そんなにお腹空いたのかい?何でも言いな。作ってあげるから。」
社「なんでも…。なんでも…。」
なんでもだと?楽園はここにあったか。とにかく今は食うことを考えよう。
社「でしたら…。炒飯にラーメン。唐揚げに餃子。カツ丼と天丼と親子丼。チキンステーキに野菜サラダ。後、ハンバーガーセット。飲み物はコーヒーで、口直しにキツネうどんといなり寿司。めはり寿司ってあります?ある?ならそれも。後ザルそばとデザートに杏仁豆腐下さい全部量多めで。」
おばちゃん「アンタ、結構食べるわね…。ちょっと待ってな。作って持っていくから。」
食べ過ぎ?いや、普通量だが?どうしたセシリア?これぐらいの量なら普通に食えるぞ?
社「いっただきまーす!」
うっひょー!このテーブルに所狭しと並べられた料理の数々。どれもうめぇー!要望通りで量も多めにしてくれたし、言う事ないね。
社「ところでセシリア、奴さんは俺との決闘に時間や場所それに条件を決めてんのか?」
食べながら、奴さんの決闘の話しにシフトさせる。右手を引っ張られたので、天丼のエビを右へ。
セシリア「いえ、それについての連絡事項は織斑先生から通達があると思います。」
なるほどね。確かにアリーナの使用には事前に連絡する決まりがあるから、先生に頼めば予定の確認やら何やらやってくれるだろう。唐揚げを右へ。
社「分かった。まあ、織斑先生なら公平になるようにしてくれんだろ。」
ラーメンを丼ごと右へ。
セシリア「あの、社様?」
社「ん?」
いなり寿司を右へ。
セシリア「その雛鳥のように、お袖を引いている。その方は誰ですか?」
社「は?」
チキンステーキを、右にやろうとしてそこで止まると右手を引いている力が段々強くなってきたから確認のために目をやるとそこには、水色の髪をしたメガネ少女がいた。
社「って!簪!お前何人の飯催促してやがんだ!」
えぇい!正体が、分かればこっちのもんだ!頭押さえたら流石に食えないだろ!……オイオイ、嘘だろ?!引っ張る力と頭の力がめっちゃ込められてる!ヤダ、この子力強い!結局俺のチキンステーキは簪の口に収まった。チクショウ……。
セシリア「や、社様?大丈夫ですか?」
社「だいじょばない。それと、コイツは…。」
???「ゴクン!更識簪、日本の代表候補生。社とは、幼なじみで子供の頃に将来を誓い合った仲。あ、社。杏仁豆腐ちょうだい。」
やんねーよ、欲しかったら。おばちゃんに頼みに行け、
だから!やんねーって!なんで持って行こうとするんだよ!オマケに力強えし!おいコラ!抵抗すんな!普段ダウナーみたいな顔してるクセにこういう時だけ力発揮してんじゃねぇ!フッザケ!ゴラァ!皿とスプーンから手ぇ離せ!うおおおおお!!杏仁豆腐ー!だが俺の抵抗も虚しく、杏仁豆腐も簪に吸い込まれた。吸うなよ、せめて普通に食えよ。おのれ、簪。許すまじ、末代まで許すまじ。
社「てめぇ、簪。食い物の恨みは半端じゃねぇぞ?」
簪「私のモノは私のモノ、社のモノも私のモノ。」
社「ジャイアンか!お前放課後校舎裏来いや!」
簪「放課後の校舎裏。そこでめくるめく官能の世界に…。」
社「行かねぇわ!蹴り倒すぞ!」
ああもう!どうすんだよ、この食堂の空気!居るのも居た堪れないないわ!セシリアも顔真っ赤にするのやめて!お兄さんのライフはゼロよ!
社「おばちゃーん!ミルクレープ追加ー!」
ライフを回復するために俺は追加で注文するハメになった。簪にはゲンコツをくれてやるのを忘れない。
社「ったく。次から利用しにくくなるだろうだがよ。」
食事を終えて、教室に向かってる道中で。簪に文句を垂れる。簪?隣を歩きながら頭押さえてる。なんでって?キレイに3段アイス風にタンコブ作ってやったからだ。
簪「社酷い。何も3段アイスにしなくたって。」
社「喧しい、蹴られないだけマシだろうが。」
それに、左手でゲンコツしたんだ。利き手じゃないのもマシなもんだ。そんなこんなしてたら、教室に着いた。簪の頭をひと撫でして「またな。」と言い残して、分かれた。分かれ際に簪の顔が赤かったな。気にしない気にしない。隣でセシリアがむくれてるけど気にしない。気にしたら負けよ。そう思いながら教室のドアに手をかけドアを開いた。
社「毎度~。」
なんで関西弁?知らないよ。勝手に出てきたんだもん。教室のドアが開いたと同時に、クラス中から一斉に視線が刺さった。全員で振り向くの控えてもらえないかな?結構怖いわ。
生徒1「あ!刀隠君だ!」
生徒2「ホントだ!もう大丈夫?」
生徒3「へー、包帯の下はそういう顔だったんだ。私の彼氏よりイケメンかも。」
生徒4「は?アンタ、彼氏いたの?」
生徒5「総員!!奴を逃がすな!魔女裁判じゃー!!罪状KARESHIMOTIについて!!」
全員『 おぉーー!!』
仲いいなぁ、皆。俺がいない、2日間でここまで打ち解けたのか。うーん、疎外感。
一夏「おい、刀隠。」
社「あ?んだよ、織斑。」
隣にいたセシリアを背中側に手で押しやると同時に教室の空気がどよめき始めた。コイツは人にケンカ売らなきゃ生きて行けない性分なのか?
一夏「聞いたか?俺とお前で決闘すること。」
社「あぁ、聞いてる。俺はめんどくさいからパスしたいんだがな。理由もねぇし。」
一夏「はぁ?なんだよ、お前負けるのが怖いのか?」
社「やっすい挑発だな。今どきそんな挑発するやついたのか。新しい発見だ。」
一夏「そうかよ、だがお前は受けても負けるぜ。俺は織斑千冬の弟なんだからな。」
社「根拠がない、挑発からやり直せ。」
一夏「なんだと!お前何様だ!」
社「そっくりそのまま返すぜ、お前が織斑先生の弟だからなんだ?モンドグロッソの優勝者なのはあくまでも織斑先生自身、お前が威張れるものかよ。お前自身が打ち立てた金字塔じゃねぇだろうが。」
確かにとクラスの皆がヒソヒソと話し声が聞こえる。セシリアに至っては上着の裾を掴んでいる手が少し震えている。そんな手に俺はそっと自分の手を重ねた。震えていた手が優しく握り返してきた。大丈夫だセシリア、何も心配いらねぇよ。だから安心しな、こういう時男ってのはどっしりと構えてるもんだからな。
社「どうした?図星つかれて何も言えねぇか?言えるワケねぇよな。言えるならソイツは、相当図太いヤツか、それとも相当頭のイカれた考えを持ったヤツだ。」
一夏「お前!言わせておけば!」
社「なんだよ、一々叫ばねぇと喋れねぇのかよ?耳が痛くて仕方ねぇよ。」
一夏「コイツ…!」
社「それとな、後方注意だ。」
一応、注意はしてやったからな。さてさて、席に戻りますか、ほいほいセシリアも戻るよ。しっかし、握ってるこの手、細いし、小さい。あの、セシリアさん?座りたいから手ぇ離してくれない?いやね?座りにくいとかじゃなくてね?周りの人がね?スパーン!!といい音が鳴る。どうやら、織斑先生の必殺技『出席簿』が炸裂したようだ。あの出席簿、チラッとみえたが平仮名で『ゆきひら』と書かれてた。結構可愛いとこあんじゃんあの先生。
千冬「刀隠ー!」
うおおぉ!!いきなり叫んだ勢い使って出席簿(ソレ)投げないで!避けれたけど、当たったらどうすんの?!って、オイオイ嘘だろ?出席簿ってコンクリの壁に刺さる?あ、『ゆきひら』が『雪片』になってる。達筆だなぁ。
社「いきなりなんですか?あっぶねぇなぁ。」
千冬「お前、今変なこと考えたな?」
社「滅相もない。言いがかりですよ。」
そう言いながら、『雪片(出席簿)』を投げ返す、織斑?んなもん、頭押さえて悶絶してらぁ。
千冬「おお、そうだ。コレを返しておこう。」
そういって、織斑先生の上着のポケットから俺のロザリオを取り出した。
社「俺のロザリオ。」
千冬「先程、束が届けにきた。」
社「なるほど、ありがとうございます。」
???『 ほらね、また会えた。』
突然教室に女性の声が響いた。え?どこから?ちょっとちょっと軽くホラー入ってるんですけど?怖っ!
???『ここよ、貴方の手の中のロザリオよ。 』
恐る恐る、手にしたロザリオを見てみると。中央の赤い玉が明滅を繰り返していた。
???『夢以来ね、私は貴方の専用機。名前を雷の鳳と書いて『雷鳳』よ、よろしくね私のマスター。 』
話しには聞いていたが。まさか、向こうから話しかけてくるなんて。
社「雷…鳳…?」
雷鳳『なぁに?質問なら受け付けるわよ?』
社「なら、遠慮なく。いつから、自我に目覚めてた?」
雷鳳『そうねぇ、白騎士よりは早かったわよ。あの子は引っ込み思案だったもの。可愛いとこあるでしょ私の妹。』
おっとー?今聞き捨てならないこと聞いたぞー?妹?白騎士のコアって始まりのコアじゃなかったか?それが違うとなると…。
社「雷鳳…。お前のコアナンバーっていくつ?」
雷鳳『私?私はNo.000。あの白騎士の前に製造された。アーキテクトコアよ? 』
わーい!おかしなことになったぞー!始まりのコアは白騎士だって、皆言ってたもん!っていうかそれが常識じゃなかったの?!アーキテクトコアなんて知らないもん!
千冬「驚いた。白騎士が最初だと思っていたぞ。」
雷鳳『久しぶりね、千冬。お母様のラボ以来ね。あんまり変わってないわね。』
千冬「お前どこにいた?」
雷鳳『覚えてない?お母様の首に掛けられていた。赤い宝石を。アレ私だったのよ。』
んー、となると。雷鳳のコアはチーフからの譲渡品ってことになるのかな?つか、織斑先生とチーフが友達だってのはチーフから聞いて知ってたけど昔のチーフのラボに、入り浸ってたとはなぁ…。
千冬「なるほどな、納得した。刀隠のこと頼んだぞ。雷鳳…。」
雷鳳『任せなさい。伊達に10年一緒にいたわけじゃないわ。 』
社「俺からも頼むな。雷鳳、上手くお前を使えるかどうかわからないけど。それでも、精一杯頑張らせてもらうよ。」
雷鳳『大丈夫よ、マスター。私も貴方を全力でサポートするから。貴方は一人じゃないわ。私もいるってこと忘れないでね。』
社「もちろんだとも、俺はお前で…。」
雷鳳『私は貴方…。』
社・雷『如何なる困難も二人ならやれる。』
そこまで言うと知らず、俺は笑った。ひとしきり笑った後、雷鳳の待機状態のロザリオを首に掛けた。うん、やっぱりこの重さがしっくりくる。
千冬「では、刀隠。自己紹介出来てなかったな。この際だやっておけ。」
社「分かりました。改めてよろしく、刀隠社だ。3年程世界中旅してきた。日本に帰ってくるなり、ISの適性検査で見つかった二人目で、亡国機業の企業代表を務めていて一応の知識や技術は文字通り叩き込まれた。好きなものは、色々。嫌いなものは女尊男卑なやつ、それと傲慢なやつ。まぁ、こんなものですな。仲良くしてもらえると助かる。」
自己紹介を終えると、クラス中から拍手が送られる。若干二名程面白くない顔してやがる。いいぜ、お前らとは仲良くできそうにねぇからな。
千冬「では、刀隠の自己紹介も終わったことだ。質問したい奴は、休み時間にしろ。これより、授業を開s一夏「ちょっと待って下さい。」なんだ?」
一夏「俺との決闘のことですが。」
千冬「刀隠、どうする?」
社「できればやりたくないです。理由もなければやる気もない。」
だって、実際そうだもん。俺には理由もやる気もない、全部向こうが勝手に吹っ掛けて来てるだけなんだから。
俺には断る権利がある。
一夏「知ってるか?お前みたいなの、腰抜けって言うんだぜ?」
社「ほーん、で?それ挑発のつもり?言ったよな、理由もない。やる気もない。と」
一夏「うるさい!お前も男なら、決闘ぐらい受けろよ!」
社「知らねぇよ。男だから決闘受けろってどこの暴君だよ。世界中旅したけどお前みたいな奴には会ったことねぇわ。」
一夏「そんなの、たまたまだろうが!専用機があるなら、大人しく決闘しろ!」
あーもう面倒くせぇ。もう、クラスの皆が絶対零度に近い視線向けてんのわかんねぇかなぁ?あ、わかんねぇから、今も男についての自己解釈をスピーチしてんのか、いやはや、お疲れ様とだけ言っといてやるよ。
一夏「おい!聞いてんのかよ?!」
社「あ?聞いてねぇよ。面倒くせぇ、それよりお前授業妨害しといて、よく平気だな。俺ならソッコーで謝るわ。」
特に織斑先生に睨まれたらマッハで謝るわ。うん、自信ある。
雷鳳(そんな自信持たないでよ、マスター。)
わお?!え?雷鳳?なんか声が頭ん中で響いたんだけど?
雷鳳(ふふふ、驚いた?こうやって思念会話も出来るのよ。聞かれたくない会話とかはこうやってお話しましょ♪)
やだ俺の専用機可愛い過ぎかよ。コイツの言動ちょいちょい俺に刺さるんですけど…。まさか、俺の弱点性癖なんかも。
雷鳳(ヌルフフフフフ♪)
お前どこの暗殺される教室の教師なの?!その反応からしてお前知ってるな?!バラすなよ、バラすなよ?フリじゃねぇぞ?!
一夏「ハッ!お前みたいなやつを代表にするなんて、大した企業じゃないんだな!」
あ?んだと?今なんつった?大した企業じゃないだと?
社「悪い、聞こえなかった。もう1回言ってくれ。」
落ち着け、ここで怒りに身を任すな。落ち着け、俺。修行中に幾度となくあったことだろう?
一夏「何度でも、言ってやるよ。大した企業じゃないし、そこの社員もどうせロクでもない、奴ばかりなんだろ?!」
ハイ、もう無理。今回は怒りに身ぃ任すわ。
社「理由ができた。決闘受けてやる。織斑先生。日程と場所は?」
千冬「今から1週間後、場所は第3アリーナで、放課後なら開いている。」
社「分かりました。織斑、お前。覚悟だけしとけ、マジでやってやるからよ、顔面偏差値爆下がりさせてやるから、整形外科でも予約しとけや。」
一夏「舐めんな!お前こそ地べたに這いずり回してやるよ!」
千冬「お前ら、いい加減にしろ。刀隠、あんまりやり過ぎるなよ。」
社「善処しますよ。出来る範囲で。」
さてさて、1週間後が楽しみだ…。雷鳳ゴメンな、お前の初陣がつまんねぇケンカでよ。
雷鳳(構わないわ、今の発言に私も腸が煮えくり返ってるのよ。あの手の輩って完膚無きまで叩きのめすのがセオリーでしょ?)
当然、宣言通りに顔面偏差値爆下がりさせるから、サポート頼むぜ。
雷鳳(かしこまりました。マイマスター。)
雷鳳の了承も得たし、後は1週間以内に雷鳳の制御をモノにしないとな、うーん入学早々に厄介事になったし。姉ちゃん達怒ってねぇだろうか?それよりも呆れてたりして、まぁ、一回連絡入れてみるか。幸いアイツと姉ちゃん達一緒のクラスみたいだし、事情さえ話せば協力してくれんだろ。多分…。今回ばかりは、俺の大事な人達を貶してくれたんだ。報いは相応に受けさせてやる。だからよ、織斑、本気で整形外科送りにしてやらぁ…。
これをきっかけに、俺の学園生活は前途多難なことになる事をこの時の俺は知るよしもなかった。
皆様も、体調をくずされませんようお元気でお過ごしください