「なあ、アイツを巻き込んでいいのか?怒らせたらやばいんじゃね?」
「大丈夫に決まってんだろ、アイツ馬鹿だしオレたちには絶対に殺さねぇ!」
「流石兄貴!アイツが女子達に軽蔑される未来が見えるぜ!」
満
「…………。」
彼らの会話を遠巻きに見ていた彼は、ひたすらに落ち込んだ。ボクはそんなふうに見られてるのかと思うと、切なくなった。けど、ボクはこんな奴らでも願いは叶えなくてはならないのだ。こうしている限り、ボクは屑のままだ。仕方なしに、ボクはわざわざ暖簾を掛け変えたことを指摘せずに罠にハマってあげた。
「きゃあああああああああああっ!!」
女子達の悲鳴に先生達は駆けつける程に騒ぎは大きくなっていった。そこには、女湯(本当は男湯です。)に満(?)が気持ちよさそうに寝ていた。
「何気持ちよさそうに寝てんだよ、やっぱり男子ってクズだよ。」
先生たちが満を起こそうと揺さぶるも返事が無い。むしろ、顔がない。そう、今彼女達の目に映ってる満は彼自身の力で生み出したクローン。つまり幻影、その幻影も今や彼女達の前から消えていた。
一方、本物の満はと言うと……
輝
「お、遅せぇよ満!もう出るところだってのに!」
海音
「……何やら、向こうが騒がしいが……まさか……」
満
「うん、やはり……長くはいれないんだよ……ボクなんかが幸せを知るのは間違いなんだ。」
二人は既に気づいていた。私利私欲の為に彼を利用し、自分が頂点にのし上がることを…………そして、それを知ってもなお叶えた親友の瞳は……………………光を失い、禍々しさや狂気に満ちたベリアルの仮面を付けていたことに………………もう、この時点から……彼の人としての…………ココロは……………………………………
…………死んでしまったのかもしれない……
何やら女湯の方が騒がしいと思ったら、自分たちが信頼に置いていた満が覗き行為をしたことで話題は持ち切りになっている。
もちろん、悲しいというのもある……それよりも、ホントにあんな脳天気な奴がそんな器用で面倒なことをやるだろうか。
「あ、おい満!!」
女子生徒の怒りの声を放った方向には、満が男湯から出てきたのだ。しかし、彼は怒りの声も無視。俯いたまま何も言わずに、振り返ることなく自分の部屋に戻ろうとした。
「無視すんな、このクズ変態!!!」
そう言われ、腕を掴まれたので仕方なく振り向く。女子達は彼をゴミでも見る目で見ていたが、それはこっちも同じで……満自身も周りの人間を見下げた失望の眼差しを向けていた。
サッサとお面取れとしつこいため、外すことにしたが、それが公開だということを知らずに……………………
「ひっ…!!」
さっきまで怒ってた女子生徒も素顔を見た途端に、完全に怯えきっていた。
そう、覗きされた彼女達以上に、彼は負の感情で渦を巻いていた。それはもう全てを壊さんとばかりに……その様子は宛ら悪魔だ。漫画で例えると、その場面だけ全カットされる位に、見せてはならない表情をしていた。
集団主義も度が過ぎれば、このように怒りを招くこともあるので、皆さんは決してそんな馬鹿なことをしないように…………
「ご、ごめん…………なしゃい…………」
満(?)
「……………………………………。」
涙目で謝る彼女を彼は気にすることなく、掴まれた腕を振りほどきスタスタと行ってしまった。周りは彼のあまりの変貌に驚きを隠せず震えていた。
六花
(な、何なん?今の…………海音さんも同じようなのはあったけど……それ以上に…………怖い……)
影で無実を証明してくれてる二人には悪いけど…………ボクにとっては今更なんだよね。
だって先生は誰一人として信じないもん。まあ、そんなんだから生徒が他人への不信感を募らせて不登校とかになるんだけどね。
問題は直ぐに解決させた。何をしたか?………消した。
ボクを悪に仕立て上げるやつは要らない。
「おい満、てめぇついにやりやがったな?覗きやがったな!!」
「どんなだ!どんな感じだった!!!」
ああ、もう……コイツらの相手なんてしてられない。それに、言っておくけど………………ボクはキミたちのその策略にわざわざハマってあげたんだ。寧ろ感謝するべき立場なんだよ。
「て言うか女の裸を除くとか最低だな!!死ねや!!地獄にいけ!!」
なんて喚き散らす男子生徒。
くどい様だけど、ボクはあくまでもこの世の人間じゃない……と言うか人間ですら無い。死ねるなら最初から死んでるさ……でも、死ねないからこうして今があるんだよクソ野郎……何度も言うようだけど…………『今も地獄』だよ。そこだけは勘違いされては困る。
未知なるものに恐怖し、それにより生まれる差別……
ボクはその人間の集団主義が……最も嫌いだ。
次回作は、ウルトラマンと何をクロスオーバーさせましょうか?
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