騒がしい隣人たち   作:濡羽 烏鷺

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第1話 始まり

 

×

×

 

「……ん…」

 

……こっちに来てから起きるの早くなったな…

越して来たばっかりでまだ体が慣れてないのかな。

…とりあえず今6時半だから…あと1時間か。

………なんかやってないかな?

 

×

 

「……ん……」

寝坊!?

…まだ8時だったか。よかった、十分間に合う。

…とりあえず支度しよ。さすがに初日で遅刻はまずいし。

 

 

そろそろ入学式かな…?

…待ってるだけだとちょっと眠いし…早く始まってほしいな…

というかもうちょっと遅く来ても…でも遅刻するよりマシかな。

……あ、先生だ。けっこう大柄…

 

「…よし、全員居るな。

 そろそろ準備しろよー!」

 

…もうすぐ式かな。よかった。

動けば眠気も消えるだろうし。

 

 

…つまんないな…

……寝ても…大丈夫そうだね。真ん中だし。

なんでかはわかんないけど並び順バラバラで良かったよ。

 

×

 

「…ーい?」

「……?」

……揺さぶられてる?

…あ、まさかもう終わった?

 

「あ、起きた。

 ほら、立って立って。

 校歌歌うよ。」

「……ん。」

 

なんだ、校歌か……校歌?

…あ、覚えてくるの忘れてた…

………適当に立ってればいっか。

 

 

………あ、もう夕方か…あれ?

たしかあのあと教室に帰ってからHRがあって…

…そのまま寝ちゃったかな。

 

「…あ、おはよう。」

「……誰?」

………あ、さっきの子か。

……でもみんな帰ってるのになんでいるんだろ?

 

「あ、もしかして掃除?ならすぐどくよ。」

「ううん。掃除じゃないよ。

 私はあけぼし まい。

 …えっとね…漢字は…こうだよ。

 あなたは朝宮夕陽ちゃん、だっけ?」

 

…これ出席簿か。えっと…

暁星 舞衣っていうんだ。

…珍しい苗字。

 

「…そうだけど…何の用?

 もうみんな帰ったみたいだけど。」

「ずーっと寝てるから気になって…

 あ、私クラス委員でさ。

 さっきまで集会してたんだ。だから今から帰るところだね。」

「…。」

「入学式のときも寝てたでしょ?

 だから体調悪いのかなー、とか。

 それとも寝不足かな?」

「…アンタには関係ないでしょ。

 早く帰れば。」

「でもクマがすごいよ?

 …ちゃんと寝ないとダメだよ?可愛いんだし。」

「…お世辞?」

「お世辞じゃないって。

 メイクとかしてないの?」

「めんどくさい。」

「じゃやってあげようか?

 私色々できるよ?」

「…いい。」

「一回だけでもいいからさ。」

「だからいいって。」

「えー。」

「じゃ。」

「あ、待って!

 一緒に帰ろうよー!」

「…。」

 

…もう帰ろ。

どうせ飽きるでしょ。

 

 

「ねえねえ。」

「…。」

「おーい?」

「……。」

「…おーい?」

「……そろそろ帰れば?

 寄り道なんかしてないでさ。」

「…?

 これ帰り道だよ?」

 

帰り道?じゃあもっと向こうなのかな。

…まあ別にどうでもいいけど。

 

「……?

 まあいっか。もう家着いたし。

 舞衣も早く家帰りなよ。」

「…家ってここ?」

「悪い?」

「…えっと、私もここ住んでるんだよね。」

「………え?本当に?」

「ホントだって!

 でもまさか同じアパートだったなんて…

 ところで何号室?」

「…202。」

「じゃあお隣さんか。

 こんな偶然もあるんだねー。」

「…どうでもいいからさっさと帰って。」

「はーい。

 あ、たまに遊びに行くからねー。」

「来なくていいから。」

 

…隣だったんだ。

そりゃ帰り道一緒だよね…どうでもいいけど。

 

 

「…とりあえず寝よ…」

<ピンポーン♪

「…ん?」

『やっほー☆

 暇だから遊びに来たよー。』

 

さっき別れたばっかなんだけど…

…いいや、寝よ。

 

『…おーい?

 …寝てるのかな。じゃあいっか。』

 

帰った…のかな。

…まあいっか。

 

×

×

 

「…ん…」

 

…まだ9時かー…流石に早く寝すぎた…

にしても起きたらなんかお腹空いたな…

何か食べるものは…

 

「……なんもないや。」

そういえば買い物したの一週間くらい前だったっけ…

まあまだ9時過ぎだしコンビニは開いてるよね…

…めんどくさいけどしょうがないか。

 

 

(これだけあればしばらくもつかな?

 …まあいいや、とっとと帰ろ。)

「あれ、夕陽?」

「ひゅっ!?」

「うん、ホントに夕陽だ。

 どうしたの?夜食でも買いに来た?

 …あ、カップ麺ばっかじゃん。

 それじゃ健康に悪いよ?」

「…別にいいでしょ。」

「私が作ってあげよっか?

 けっこう色々作れるよ、私。」

「…いい。」

「一回でもいいからさ。

 きっと気に入ってくれると思うんだけど…」

「いらない。」

「…そっか。

 じゃあまた明日ね。」

「…ん。」

 

そういえば舞衣は何しに来てたんだろ?

…まあいっか。とりあえずもう帰ろ…

 

 

「……」

お風呂…は朝でいいや。

…疲れたしもう寝よう…

 

×

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