死神ワールドに転移したが全力で米花町を脱出する   作:伝説の類人猿

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第3話

『…というわけでして今回の犯人逮捕にはこの私、毛利小五郎の力あってのものなんですなぁ!がーはっは!』

 

「あら、今日もまた何か事件を解決したようじゃないあの子」

 

「おーここ最近は新一の活躍も一段とましているようじゃのう」

 

阿笠邸の居間では薬をキメた結果幼女になったヤバめの組織(実態不明・構成員の半数は他組織のスパイ&遊園地でジェットコースターに男だけで乗る組員の所属するいろんな意味で危ない所)の元職員の……なんて名前だったっけ?

シーシェパード?

 

みたいな名前だったらしいが今現在は灰原哀としてこの世を謳歌している魔性の小学生がいい歳こいた爺さんとお茶会をしていた。

うん、控えめに言って犯罪的だよな。

 

「ところで……あなたは飲まないの?この紅茶美味しいわよ」

 

あっでもよくよく考えてみるとこいつもと成人女性だよな?

そうすると実際は結構いっているわけで今で言うロリババア枠になるのか。

そう考えると違和感……ない?

 

「……ねぇあなたってどうしてそう私を無視するのかしら?確かに私や彼は組織と対立している人間だけどそうもあからさまに距離を取られると誰が見ても怪しまれるからやめてほしいのだけど」

 

あーロリババアがなんか言ってる。そうだね今日も空は青いね。

あの空の向こうにある天空の城に行ってみたいねぇ。

あっ今彗星が流れた……いや違うな。彗星はもっとバァーって動くもんな。

 

血生臭いなぁここ(米花町)。うーん……脱出できないのかな?おーい、出してくださいよ。ねぇ?

 

「ねぇちょっと、あなたが普段から頭おかしいのはよく分かってるけど虚空を笑顔で見つめないでもらえる?そろそろ警察を呼ぶわよ」

 

「哀君流石にそれはかわいそうだからやめてくれんかの?確かに一郎君は危ないやつじゃが根は優しいやつ……かも知れんのじゃから」

 

「せめて言い切れよ黒幕一号」

 

俺が現実逃避しているのをいいことに散々ある事ないこと言いやがって。

俺ほどの善人がなぜ頭がおかしいと言われなければならないのか!

 

あー……いい加減現実を見よう。もう日課のカミーユごっこはやったことだしね。

さてなぜ魔都米花からの脱出を図っている俺が爆心地(予定)たる阿笠邸にいるのか?

 

その理由は至極簡単で『比較的』安全地帯だからだ。

コナンが子供になったあの日から本格的に毎日が殺人事件になっていってるのだ。

 

おまけに俺がコナン=工藤というのも知っている(今も俺は全力で知らないと主張しているが無理やり工藤の協力者にさせられかけてる)ために俺自身が犯罪に巻き込まれる頻度が上がっている。

そのせいで強制的に灰原とも関わることになるっていうーね!神は死んだ。

 

で阿笠邸の話だが、考えても見て欲しい。一般にここでは近所のコンビニに行くだけでも殺人事件に巻き込まれる。

だがそれはコナンたちにとってさほど重要ではない場所だから発生するのである。では工藤邸や阿笠邸はどうか?

基本ここらでは何も起きない。

 

毛利探偵事務所は別。なんか俺の直感があそこは爆発すると囁いてる。

同じビルということでポアロも危ないだろう。

 

ではなぜ工藤邸ではなくここなのか。え、そもそも俺の家はだって?

この間上空からヘリが落ちてきて修理中。まじで意味わからん。対空砲でも設置するか。

 

で、話を戻すが工藤邸は無しだ。理由はすでに居候がいるから。でもってその居候は糸目である。

糸目ってことはつまり強キャラかつバトル漫画の師匠ポジ。関わらないほうがいいね。

 

まぁそんなのは他の連中(コナンとか博士とか)への表向きの言い訳。

実際はみんなお察しの通り阿笠の隣人沖矢昴が実際は赤井秀一とかいう黒の組織関連のヤバいやつだからだ。

 

じゃあ灰原哀は?元メンバーじゃんってなるわけだが考えてもて欲しい。

むさ苦しいおっさんと幼女、どっちを取る?俺は幼女。

まぁアンタッチャブルには違いないので基本関わらないようにしてるけども。

 

もっともこの阿笠邸は事件こそ起こりにくい(ここ重要)が代わりに事件への片道切符がやってくる。

そう例えば……「おーい博士〜!」「僕たちが遊びにきましたよう!」「哀ちゃーん!」……ほら来た。

 

説明するまでもないだろうが一応言うと前から順に高木刑事、ホロライブ三期生……じゃないピカチュウだ、ピカチュウ。最後は歩美ちゃんである。

そう阿笠邸唯一(灰原から目を逸らしつつ)の移動式危険ゾーンとは少年探偵団のことである!

 

「あなた達相変わらず騒がしいわね」

 

「哀ちゃんも一緒に遊ぼう!一郎お兄さんも一緒に!」

 

「やめろぉ‼︎俺を地獄へ導こうとするんじゃない!」

 

なぜこいつらは事あるごとに俺を何かに誘うのかッ⁉︎

あれか?俺に恨みでもあるのか?

まぁ恨みがあろうとなかろうと全力で小学生からの誘いとお願いを拒否するんですけどね。プライド?面子?そんなもの捨ててるから(無敵)。

 

いかに第三者からの視点では小学生の誘いにガチ泣きしながら拒否する高校生であろうとも俺は俺の命が惜しいんだ。

 

「なぁなぁ一郎の兄ちゃん、一人で天空の城に届く梯子を作るより俺たちと一緒に遊んだほうが楽しいと思うぞ」

 

「そうですよ一郎さん!一人より二人、二人よりみんなで、ですよ!」

 

「やかましいぞ、うな重に黒幕二号!大体お前らの遊びって大概殺人事件に直結するじゃんか!いーやーでーすー。俺は死にたくないんでーすー」

 

とにかく比較的安全かつ脱出のための道具を用意できると言う利点からこれまで居候(家賃未納)してきたがこうも地獄からの使者(連れて行く意味で)が多いとおちおち脱出のプランすら練れない。

 

いまだって一応天空へ逃げるための梯子を庭にかけてる途中だがそもそも竜の巣が見つからないという悲劇。

 

これは本格的に場所を移して新たな計画を練る必要がありそうだ……。

気分転換は大事。エジソンも言ってた。

 

ともあれこの比較的安全な場所と同等かそれ以上に殺人事件の発生率が低い場所など米花にあるのか……?

 

毎日殺人、2日に強盗、週末必ず連続殺人、月一単位で爆破事件がデフォの米花だぞ…………!

そんなシャングリラがあったら工藤が小一になる前にそこに逃げ込んどるわ!

 

「ねぇ哀ちゃん?また今日もお兄さんは虚空を見つめてたの?」

 

「ええそうよ吉田さん。そろそろ警察を呼ぼうかと博士と話してたわ」

 

「えへへ警察ってうな重おごってくれんだよな!」

 

「元太く〜ん。それをいうならカツ丼ですよ、カツ丼。それに奢るんじゃなくて後で自分で代金を払うんですよ」

 

「ちぇ、なんだよ警察の奢りじゃねーのかよ」

 

「こらこら元太君や。そもそも頼むには警察に捕まらんといかんのじゃぞ」

 

警察……うな重……高木刑事……黒幕……やけに詳しい光彦……ちくわ大明神…………。

ハッ⁉︎それだッ‼︎警察署、警察署だ!

 

もっとよく言えば留置場!あるいは独房!コナンワールドでは犯罪者はそのまま原作からフェードアウト出来る!

つまり裏を返せば警察に捕まることこそが原作からの退場になるわけだ!

 

とすればだぞ!もし俺が警察に捕まれば………!

 

「米花脱出の糸口になる‼︎」

 

「きゃっ⁈ちょ、ちょっとびっくりするじゃない!急に大声出さないでよ」

 

「哀君のいう通りじゃぞ一郎君。それに君の閃きは大体ろくなことにならんじゃろ」

 

やかましいぞ変態ロリコンチート黒幕野郎!俺の閃きは全宇宙で一番素晴らしいんだ!

断じてアレなものではない!

 

「わぁ〜一郎お兄さんの閃きだぁ‼︎」

 

「あれやるとめっちゃ面白いことが起きるんだよな!」

 

「眠りの小五郎、コナン君の勝手な行動に続く三大米花町名物ですよ‼︎……まぁ僕らが勝手に言ってるだけなんですけどね」

 

ではどうやってお縄を頂戴されるのか?

殺人?いやいやそれではコナンが来るまで時間がかかる上に労力が伴う。よってナンセンス!

ふふふ……天才的な俺にはすでに確定有罪かつすぐに通報されるような犯罪は思いついているのであるよ!

 

「というわけでだハイダラー!これから毎日ドゥンドゥン家を燃やそうじゃねえか……じゃねえや。灰原ァ‼︎俺を性犯罪者にするためにいますぐ協力するんだ!」

 

「色々と言いたいことしかないのだけれど?とりあえず吉田さんは下がってなさい。飢えた獣に近づく必要はないわ」

 

「あのぉ一郎さん、流石に男子高校生が小学生に手を出すのは不味いと僕思うんですけど?」

 

うっさいぞ光彦!今の一瞬で俺のしたいことを理解できるお前こそ小一じゃないだろ。

やっぱお前が真の黒幕やな。

 

「いいか灰原、これから俺はお前に手を出すからお前は手を出されたらすぐに通報しろ。アーユーオーケー?」

 

「Not at all. You should go to the hospital once in earnest and get a test.」

 

「ええい!英語で返すな!俺の英語力は毎回赤点なんだぞ!」

 

もう何回もループしてるっちゅうのに英語だけ全く上達してないんだぞ!

えっ嘘……私の英語力低すぎ……?

 

「取り敢えずあなたが高校生のくせして英語が致命的なまでに苦手なのは放っておくとして、今から救急車呼ぶからじっとしてなさい。それまで我慢できるのなら…………私の体、触れるかもしれないわよ?ロ・リ・コ・ンさん」

 

「はっ灰原さん⁈」

 

「おい灰原流石にそれはやべーぞ⁉︎」

 

「そうだよ哀ちゃん!こういうのはまず告白から始まるんだよ‼︎」

 

病院……病院だと……⁈

 

「冗談じゃない!俺が欲しいのは病院じゃなくて警察だ!いいから早く警察を呼ぶんだ灰原!一刻もはやく俺を犯罪者にしろッッ‼︎」

 

*****

 

「それでそのあとアイツはどうしたんだよ?」

 

今日は事件を解決するために阿笠博士のとこへ行けなかったがどうもそこで一悶着あったらしい。そのことについて電話で灰原に聞いてみたが……アイツ何してんだろうなホントに。

 

『あら、友人の行動ぐらい推理してみたらいいんじゃないの?ホームズさん』

 

まーたこの偽幼女は無茶なこと言う。俺だって長年アイツとつるんでるけど未だに行動原理というか考え方がわからないんだぞ。

 

「バーロー、探偵が推理できるのは人間だけだっつーの」

 

『じゃあハンターにでも弟子入りしたらいいんじゃないかしら?まっそうね、取り敢えず高木刑事を呼んでその場は治めたわよ』

 

「あはは〜かわいそうに……(確か高木刑事って今日非番だったような)」

 

あれ?でもこの時間になっても阿笠博士の家にいないってことはアイツまだ警察なのか?

 

「なぁ灰原、アイツまだ警察のところにいるのか?」

 

『ええ、泣きじゃくりながら『俺を地獄に送り出さないでくださぃぃ!』って言いながら縋り付いてるみたいよ。今は取り敢えず本人の意向もあって取調を受けてるみたいだけれど』

 

(アイツまじで意味わからん行動しかしてねぇな)

 

取り敢えず今夜中に戻りそうもないし明日引き取りに行くか……。

はぁ…今日はやけに阿笠博士ん家が静かだと思ったらそう言うことだったのかよ。

あれ…?そういやぁー

 

「なぁ元太達が言ってたけどお前の体を好きに触らせるって言う発言、あれ本気だったのか?」

 

『むしろ本気だと思うわけ?』

 

「いや……お前があんなこと言うの珍しいなって」

 

普段のコイツならそうそう言わないセリフだよなぁ。

なんかあったのか?ストレスで剥げたとか。

 

『あなたの事だから大体碌でもないことを考えてるのはわかるわよ。別に何よ、私がああいうこと言っちゃ悪いわけ?』

 

おおこえー……。電話越しでも背筋が凍るなんて恐ろしすぎるだろ…。

 

「アハハー、い、いやぁとりあえずアイツが誤って手を出してないことがわかって良かったわ、じゃまたな」

 

『ふん、どうせ私にお調子キャラは似合わないってことでしょ。………… それに、私だってこんなセリフをいう相手くらいは選んでるわよ。じゃまたね、工藤君』

 

「えっあっおい最後なんか言ってなかったか……って切ってやらァ。ったく」

 

あーあ、明日は一郎の引き取りかぁ。はやく寝なくちゃな。

 

「コナンくーん、お風呂沸いたよ」

 

「あっはーい!今行く〜!」

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