龍騎神弓クラシカルサキ 〜with魔法戦記リリカルなのはForce an official if〜 作:高町魁兎
龍騎神弓クラシカルサキ、始まります
同日18:00
(この際だ、局の方々に私のやっていることをすべて話して来て欲しい・・・)
「質問にお答えしましょう、我々の目的は今から15年前、マギアクリスタル研究の最中に起きた不慮の事故で誕生した超生物”クトゥルシア”の討伐、過去にマギアクリスタルが覚醒した場所に我々が出向いたのはクリスタルを回収し私たちのような生命体を増やしある、周期で戻ってくるクトゥルシアを迎え撃つこと、その周期は15年、つまり今年であり、日付は私の体にあるクリスタルに記録された暦である“四色月暦(ししきげつれき)”で蒼月の47、太陽暦に直すと10月16日、つまりあと数ヵ月でやって来ます。」
「いくつか質問させてください。」
「構いません。」
「あなたたちのような、と言うと?」
「私たちは2つのマギアクリスタルと、一人の人間の体を用いて産み出された魔法生物兵器、原理としては通常マギアクリスタルはリンカーコアを補食して単体で魔力生命体になりますが、そのクリスタルを二つ用いて両方の特徴を持った生命を産み出す実験で、片方の生物の姿に変わる人間として雄と雌に分離し、異なる性を持つ個体同士が融合騎のようにユニゾンが可能な状態になることが発見され、そしてその一例が我々です、我々の主は”クロスウィングス”と呼んでいます。」
戦闘機人や特殊人造クローンと同じく彼ら二人もそしてサキやソウシもその類い・・・私は少し胸が痛くなった。
「では、もうひとつ質問を・・・」
・
・
・
・
・
・
・
あれから1週間が経過しました、あの二人は初日のうちに引き出した以上の情報は吐かず、そして海上施設への話になると「10月まで、目的を果たすまで我々を野放しにしておいてくれませんか?そのあとであれば罪を償うために刑務所でも断頭台でも電気椅子でもどこでも。」の一点張り、まあ明日の朝、別の留置所へ移送されるのだけれど。
とそんなことを考えていたら。
「ボーッとしてんじゃねー!」
「あっ。」
大きな音を立ててヴィータ副隊長の攻撃をギリギリでかわす、そういえば訓練中だった。
現在取り行っているのは、モード2[ラピットモード]を用いてのヒットアンドアウェイ、ルールは私がヴィータ副隊長が身につけているヒットポイントに矢を当てればクリア、ただし相手の射程範囲内つまり半径=グラーフアイゼンの長さの中でしか撃っちゃいけない、そして私がグラーフアイゼンを喰らった場合はやり直し。
「どーした、さっさと撃て。」
って言われても、あれだけ巨大なハンマーでこれだけちょこまか動かれるとさけるのが手一杯で起動計算はとてもしてられない。
・・・でも時間れまで後10秒、やりなおしは嫌だっ、今しかないっ!
そうして放った矢はヴィータ副隊長の装着しているヒットポイントに当たったらしく色が青から赤に変わったのが見えた、けど後方不注意、両足どちらも地面についていない状態じゃ踏ん張れず、発射の反動で後ろに身を投げてしまう、そしてその後ろは…
「・・ふぎゃっ・・いった~」「矢は確かに届いたぞ、けど落ちたら意味ねー・・・大丈夫か?擦りむいてねーか?」
今日の訓練場は森林でセッティングされていて、当然急斜面があるのですが、そこにまっ逆さま・・・今日も今日で絆創膏追加です。
「ったく、最近危なっかしいぞ、絆創膏何枚目か言ってみろ。」「これで7枚目です。」
「なのはも言ってただろ、もう一回自己暗示しとけ、人の身を守る前に」「自分の身を守れなきゃ意味がない。」「これじゃ守れてねーな。」
そして朝連後
「また擦り傷増やして・・・大事にしてよ、自分の体。」
更衣室でキャロさんにも怒られてしまう始末、そこまで危なっかしいのかな。
「はい…い?また増えてる(・・?)」
「脂肪より筋肉のほうが重いもん、しかもたった0.1キロなんか誤差の範囲内だし、気にしなくていいって。」
「そう言えばこの部屋の体重計一回壊れてて…」
「そうそう、二人で大騒ぎして。」
「アイシスさんもリリィさんも何かあったんですか?この体重計で。」
「あ~一週間部隊長が大騒ぎした・・・」
(↑詳しくは「魔法戦記リリカルなのはForce Dimension」をご参照ください)
・
・
・
・
同時刻 男子更衣室
「「ハァ・・・ハァ・・・」」「今日は二人ともシャマル先生のところで定期検診のはずだよね?ベンチでダウンしてていいの?」
「すぐ着替えていってきます!、ほら、早くいくぞ。」「・・・もう少し休ませて・・・トーマ先輩。」
・
・
・
・
さらに同時刻、隊舎内隔離棟
「このまま大人しくしとくの?」
「そんな訳ないじゃない、主の命令どうりに…」
・
・
・
・
「はーい、じゃあサキちゃんだけ残って後はみんなお仕事戻って。」
「「「ありがとうございました。」」」
え?私だけ?
「シャマル先生?」「今回の検診で少し検査したい点があるの、最近いきなり胸が痛くなったりしない?」
どうやら見抜かれてたみたい。
「最近、週に数回あります。」「やっぱり。 詳しく検査してみないとわからないけど、やっぱりあの魔力を貯めてる器官が悪さしてるみたい…」「そんな、6年も何も無かったのにですか?」
「サキちゃんを6課で引き取るときの検査で、その器官に溜まってる魔力量が半分くらいになってたの。」
「それって、何かに使われてたって事ですよね?」
「ええ、だからその魔力が何に使われているか突き止める為の検査よ、実際に魔力を溜め込むか、それを消費するかどちらかのタイミングでその痛みがあるなら、はっきりさせないとだし、やっぱりそれがなんの働きをしているか突き止めないと処置もできないの・・・」
「分かりました、予約だけ取っておいてくれますか?あと、他の方には内緒で・・・」「ごめんね、情報開示義務があるから、隊長たちだけには規則で隠せないの。」「そう・・・ですか・・・はぁ。」「ごめんね。」
「あっサキちゃん!」
医務室を出ると廊下でアイシスさんとばったりあった。
「アイシスさんもこれから事務仕事ですか?」「うん、まあね。そういうサキちゃんは?」
なんか、先週までのウキウキしてるような感じは自然としません、後輩ができて浮かれたのかな・・・なんか右手に先週のリボンが握られてるんですけど。
「とりあえずこれからやることは、訓練レポート、とあと無限書庫からきた資料を会議用に要約…」
「そんなお仕事任されてるんだ、入ってまだ1ヶ月ってくらいなのに。」
「元々これが本職でしたから…」
「そう言えば咲ちゃん、お昼食べた?」
「まだですけど、仕事はもらってからなるべくすぐ取りかか…いたっ。」
アイシスさんのデコピンが飛んできた。
「ダ〜メ、ちゃんと食べなきゃ、咲ちゃんただでさえ痩せすぎなのに、このままじゃおっきくなれないし、そのうち倒れちゃうよ?」
「でも…」
「…あっいたいた、サキ、ちょっといいかな?」
「はい、ハラオウン執務官どうかしましたか?。」
「お仕事中もフェイトさんでいいよ、それでね、あの2人がサキちゃんとじっくり話たいって口実で面会を希望してるんだけど…どうする?」
ワーカホリックって言われるかもしれないけど、すーごいお仕事先に終わらせたいからパスしたい、でも相手が相手だし・・・
「わかりました、じゃあ面会室行ってきます。」
「あと、お昼まだだよね?あっちで一緒に食べて来たら?」
それから数分後、特務6課隊舎隔離棟面会室
「失礼します・・・ご指名って聞いたけど?」
「久しいですね、daughter。」
「また…いい加減覚えて、私にはサキっていう大事な人がくれた名前があるから。」
少しイライラしながら透明な壁越しに話して席についた。
「名前・・・ですか。」
「そう言う2人はさ、WindもDashも名前じゃないから名前が無いって事じゃん、お互いを呼び会う時とか不便だったりしないの?正直私は困ってる。」
「会話自体をあまりしないゆえに、不便だと思った事は無いですし、そもそも我々は生体兵器、戦いで散る定め・・・」
「ならなおさら、名前がいるんじゃない?人が亡くなった後、残る物ってなにがあるか知ってる?名前だけだよ。」
「それが・・・我々はそもそも人間ではありませんし、我々の”名前という概念も単なる個体識別名称に留まらない役割を持った物”授かっている方が・・・
しかも前提としてロストロギアで造られた戦うだけの生命です・・・あなたも私も、あなたが弟として親しんでる彼も・・・。」
「確かに私が人間じゃないのは認めたく無いけど認めてる・・・でも私は私らしく人間として育ったし、みんなはそれでも私を私として、人として扱ってくれるから、むしろ兵器として死ぬと思って生きるのはそれって堅苦しくて好きじゃ無いなぁ。」
「“好き”じゃない・・・感情論、やはりあなたは人間にかぶれ過ぎている。」
人間にかぶれ過ぎてるって、そりゃあつい最近まで自分が人間だと思ってたから。
「とりあえず、本題は?言わないなら私先にお昼食べちゃうよ?」
「・・・本題をあなたに伝える前に気が済みました。」
「は?」
「折角あなたの身体は”自然の摂理に反する事“ができると言うのに・・・勿体ないですね、その身から吹き出す“炎”がなんなのかよーく考えなさい。」
話の接点がわからない、どう言うこと?そのまま2人は部屋を出ようとして看守に止められている・・・
その姿を見て私はついカっとなってしまった。
「人の時間をわざわざ割いてもらっておいて!聞いてるの?!ちょっと!」
あっちは一切こっちの声に聞く耳を傾けない。
「master! I know my feelings, but don’t get angry!(気持ちは分かります、ですが・・・)」
「わかってるよアークウィンガー、だけど・・・だけど!」
モヤモヤした気持ちが治らないまま、私はオフィスに戻ってレポートと資料整理・・・午後の間は至ってなにも異常はなかったけれど、あの部屋で聞いたこと、言われた事がずっと頭に引っかかって、仕事を定時1時間前に片付けたらそのまま私は眠りについてしまった。
・
・
・
・
・
18:00 特務6課隊舎休憩室
「・・・って言う事なんです。」
「なるほどねぇ、でも私はギン姉や妹たちがいたからすぐに慣れたけど、キャロはあんまりそう言う経験無いもんね。」
私は結局、サキちゃんとどう言う距離感でいればいいんだろう、と言うことに対しての答えが出ず結局スバルさんにトーマとの距離感とり方について聞こうとしたのですが、望むような答えはもらえず、結局自分で見つけるしか・・・
「だけどね、自分を助けてくれた人が自分を大事にしてくれてるって言うのは分かりやすく出したほうがいいよ。」
「そうなんですか?」
「うん、実際私もなのはさんと再開した時に私の事覚えててくれたのすっごく嬉しかったし、私の憧れの人が手取り足取り教えてくれたのは頼もしかったもん、だからキャロにとってのフェイトさん、私にとってのなのはさん、トーマにとっての私がサキちゃんにとってのキャロだと思うから。」
「私にとってのフェイトさん・・・」
「うん、キャロはあの時フェイトさんにどうして欲しかった?それを思い出せばきっと答えが出ると思うよ。」
あの時、私がして欲しかった事・・・
「なんか分かったかもしれないです、相談乗ってくれてありがとうございました。」
「うん、またいつでも話聞いてあげるから。」
・
・
・
・
・
「そんな・・・ソウシくん!ウソでしょ・・・目を・・・覚ましてよ・・・ねぇ、ねぇってば!・・・」
燃え盛る火の中、彼の身体は熱を失っていく・・・命の灯火が消えぬようもがいてはいるけれど、それでも長く持ちそうは無い・・・
「誰が、なんで・・・なんで私から奪っていくの・・・なんで・・・なんで・・・
なんで!・・・アレ?夢?」
「随分うなされてたし、寝言も物騒だったけど大丈夫?」
目を覚ますと、これから上がりと言う装いのなのはさんが私のデスクを覗いていた。
「私・・・寝ちゃってたんですね・・・って良かった30分しか経ってない、そう言えばなのはさん、なんで私の席にいるんですか?」
「あのね、ヴィヴィオとも仲良くしてもらってるし、最近怪我するくらい訓練頑張ってるし・・・ご褒美では無いけど、今日ウチでご飯食べてかない?って、もちろんソウシ君も一緒で♪」
「良いんですか?お邪魔しちゃって。」
「いいよ、フェイトちゃんとヴィヴィオにも了承得てるどころか大歓迎だったよ?」
「じゃあ・・・お言葉に甘えます。」
「決まりだね?じゃあ早く着替えて、今日は特売日だから♪」「これから買い出しなんですか?」
To be continue
次回予告
2人で高町家の食卓にお邪魔することに、ヴィヴィちゃんともまた楽しくお話し出来そう♪
だけど、私と双賜くんとの間にまたまた妙な溝が・・・
次回、龍騎神弓クラシカルサキ
diary18「はじめてのただいま」
こう言うのが家庭の味・・・なのかな