龍騎神弓クラシカルサキ 〜with魔法戦記リリカルなのはForce an official if〜   作:高町魁兎

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あの日手にした宝石…そこに眠る海竜…その声が…
温かい場所、すぎる日々そんな中、新たな仲間が…
龍騎神弓クラシカルサキ、始まります


diary 24命名 その2

あれから数日が経ち…緊急出動も無く6課にいつも通りの日々が戻ってきて…唯一変わったことといえば。

「キャ〜ロ〜さん♪」「もう…サキちゃん…」

「エリオさんも♪」「…おはよう、咲ちゃん。」

サキちゃんが前以上に私にべったりになったのです…まるで餌付けされた小鳥のように懐かれてしまって…まあ6課のみなさんに対してこんな調子でスキンシップ多めで…正気、嬉しいような…困るような。

「えへへ…〜♪」「とりあえず行こうか。」

あの後海竜のクリスタルは辺境自然保護隊の研究チームに預けられて、前報告を聞きにいけなかった分と新たな研究成果を聞きに呼び出されたのですが、今回は咲ちゃんとソウシくんも連れてきて欲しいとの事で…車で迎えに来てもらっています。

「わざわざ来ていただいてありがとうございます。」

「いつものバイクじゃぁ移動しずらいでしょ?…で君たちが噂で聞いてた双子ちゃんたちだね。」

「…はじめまして、サキって言います。」「…同じく、ソウシです。」

なんか気まずそうだった。

「噂に聞いてたけど、二人とも大人しいね。」「いや…ただ…そんなことは…」「ごめんなさい、ソウシくん人見知り激しいので…」

それから次元船で十数分、保護隊のとある研究区に着いた。

「すっごい…ひろ〜い…」「元々無人世界だった世界で絶滅危惧種や希少種の保護観察をしてる区間だからね。」

「へぇ〜♪…空気も空も…水も緑も…。」

「ちょっと、キャロ?」

「どうしました?ミラさん。」

「サキちゃんっだっけ?あの子いつもあんな調子なの?」

「違いますよ、サキちゃんは自然の中に居るの大好きなんですよ、特に景色の綺麗な場所が。」

「じゃあここがお気に召したって事かな。」

言われてみればサキちゃんはずっと無限書庫でお世話になってたけど、実際これだけアウトドア派だし、目も最近は人間色覚に近付いて感激してたし…以外と自然保護隊のお仕事はサキちゃんの性に合ってそうだと少し思った。

それからしばらく歩いてとある建物の中へ、でもここも来慣れた場所だけど。

でもサキちゃんは緊張しているのか少しおどおどし始めた。

「まず、この前交流し損ねた研究成果って言うのがまずはこっちね。」

そうして窓越しに指さされた先のケージには、確保したクリスタルの生物が通常の自然環境に適応できるかの検証中の様でした。

「あの子たち街では破壊行動を繰り返してたみたいだけど、本来の生息域を再現したケージに入れて観察してみたら、心地いいのか野生の子とほぼ変わらないの。」

「じゃあ!」

「うん、覚醒しちゃったのは仕方ないけど、共存の道はしっかりとあったの、だから封印しっぱなしじゃなくて、のびのびと生活させてあげれるかもしれないって言うのがまず一件目ね。」

そうしてそのエリアのケージをいっこいっこ覗くと、野生の動物とほぼ変わらないような感じですごく温厚な様子でした…そして、ミラさんに着いて行くこと数分、今度はとある研究室へ。

「で、こっちがサキちゃん達に来てもらった理由なんだけど…」

そこにはあの人サキちゃんが握っていた原石の様な状態になった海竜のクリスタル

「これなんだけどね…色々な文献やデータ採取でわかったんだけど、この原石の様な状態は魔力不足による不完全状態か仕従契約を求めているかのどちらかだと言うのが研究して出た結論でね。」

この話を聞いた途端にサキちゃんが驚いた顔をした、心当たりがあるのかな?

心当たりがありすぎる…確かにあの子はあの時、私に“お前といれば面白そうだ”と言ってたし…

「だからどっちの説が正しいか検証する為に、しばらくこの子をサキちゃんに託そうと思うんだけど、どうかな?」

「ぜひやらせてください、この子きっと…」

そう言いながら手を動かした時にそのクリスタルの上を私の手が通り過ぎる、すると、私の魔力を少しだけ吸われた様な感触があった。

「じゃあ、開けるよ。」

ミラさんがそのガラスケースのロックを外して蓋を取り外し、私がクリスタルに触れると、今度は急激に私の魔力を吸って、クリスタルから海竜の姿に戻った。

「きゃっ…あ、…そんな事、ある?」「サキちゃん、怪我してない?」

「はい、なんとか…」

あの子は研究室の中に収まってはいるけど少し窮屈そう…しかもここは水辺ではないから身動きもほとんど取れない様な状態になっている。

「と、とりあえず…ここの近くの湖に放すしか、キャロ、できる?」

「は、はい、やろうと思えば…」

それから数分、ミラさんとお別れして湖へ向かうと、丁度いいサイズだったのか元気に泳いでいる。

「おっ?いたいた、さっきはごめんね、大丈夫だった?」

体いっぱいを使ったボディランゲージと声で私のいる方を示すと、水面から頭を出してこっちにやってきた、けれど、あの時の様なテレパシーは聞こえない、代わりに目で全てを訴えている様な感じで意思疎通を試みている。

「そっか…どう?ここは居心地いい?…えっ入って確かめろって?…ちょちょ、ちょっと待っ、あぁぁぁぁぁぁ!」

顔をずっと覗いていたら制服の裾を軽く咥えてひょいっと頭の上に投げられ、そのまま遊覧水泳かの様にしばらく泳ぐと今度は頭から振り下ろして私を水没させた。

「サキ!」「サキちゃん!」

「…プハァ…もー、一緒に遊びたいならそうって素直に言いなよ〜♪」

「えっ?」「クルル?」

このまま私はこの子と一緒に湖を泳ぐ、この子もまた見た目に反して可愛い性格してるじゃん。

「楽しそうだけど、帰りどうするの?」

「大丈夫ですよ、水辺に行くかもしれないって聞いてたので、下に水着来てきてるんで…あっでも制服は干した方がいいですよね。」

そのまま制服を脱ぎ捨て、水色の水着を露にして岸に制服を投げた。

「…もう、サキちゃんったら。」

「そう言えば保護隊の頃のスェットスーツ、多分ロッカーにあるよね?」

「確かに置いてきたからあると思うけど…エリオくん、どう…あっそっか♪」

数分すると人影が二つ近づいてきて、飛びこんできた。

「きゃっ!…エ、エリオさん、キャロさん!?」

「折角だし、一緒に遊ぼうよ、サキちゃん。」

ぴっちりとしたスーツに身を包んだ二人はいつも更衣室や訓練中の印象よりもさらに逞しい姿で…エリオさんもすごいけど、キャロさんも結構筋肉質でかっこいい…

「なんか、ボディラインがもろに出ちゃう格好でもビシッと決まるの…憧れます。」

「そう言ってもらえると嬉しいよ、ね、キャロ?…キャロ?」

「サ〜キ〜ちゃん?」

「いや、皮肉じゃないですから!」

しまった、キャロさんも私と同じコンプレックス抱えてるんだった!

どうしよう…と思っていたらキャロさんが海竜に持ち上げられて、背中に乗せられ、そして私の頭の上にフリードが降りてきた。

「キャロ、ご指名だよ。」

「じゃあ、お願いします。」

私が先導すると、そこに着いて泳いでくる、しかも教えてないのに私の指示が何かわかってるみたいで、少しだけ芸もできた、魔力伝いに記憶した説もあるけど。

「ソウシくんもおいでよ。」

「やだ、泳げな…あっ!」

ソウシくんを尻尾で水に落とすと真っ先にあの子が向かった。

「あちゃ〜ソウシくん泳げないんだよね、泳ぎ方は本能的に覚えるものじゃないし。」

水面でジタバタしてる、あれじゃ逆に沈んじゃうよ…と思っていたら下からあの子が近づいている…なるほど。

「ソウシく〜ん!一回じっとしてて!」

「えっでも…いーからいーから。」

「沈まない!?」「逆に動く方が沈むよ。」

「…あっホントに沈まぁぁぁぁぁぁぁ!」

ソウシくんの足の裏を鼻先で押して推進してる、イルカショーでたまーにみるアレだ。

「すごい…泳げてる…僕泳げてる!、ねぇサキ!。」

久しぶりに子供の様にはしゃいでいる、やっぱりソウシくんは無邪気な方が良いや、いつからあんなきっちりやる子になったんだろう?

…そうしてみんなで水遊びして…その末に水面に大の字で浮かんで並んだ。

「楽しかったぁ〜♪」「でもちょっと疲れたかも。」

「キャロ、なんか懐かしいね自然の中で遊んでるのって。」

「確かに、最近街ばっかり言ってたもんね。」

そんな会話をしていると、海竜が近づき、私を見つめる、そしてここにいる全員がその訴えを読み取ることができた。

私をあなたの物にして下さいと…そう訴えかけている事を。

「…いいの?ここで自由な暮らしをしてても良いんだよ?」

すると体を擦り付けて悲しそうな声を出した。

「すごく不自由になるけど、ホントにいいんだね?」

強く頷いた、この子の意思は本物なんだと確信した。

「じゃあ…君の名前は、シェルクエール…翼を持ちし鮫、シェルクエール!」

そう言うと、契約が成立したのか、魔力光が私と同じ赤に染まりクリスタルの姿で私の手の中に収まると、光の線が入りその通りに亀裂が走ってクリスタルカットされた状態になったけど、それを見るや少し申し訳なさに襲われた、確かにソウシくんも自分の意思で竜に戻れない事を不自由だと思ってないって言ってたけど、これは訳が違う…ホントに良かったのかな…

「…」「呼んでみなよ、サキちゃん。」

「えっ?」「うん、試しに一回だけさ。」

「僕も、シェルクエールに会いたい、だから…」

「じゃあ…」

両手に魔力を集中させて…

「鏡を破りし長き刃…我が波となりて海をかけよ、水晶より来よ、我が竜シェルクエール…盾龍招来!」

するとクリスタルから解き放たれシェルクエールが姿を現して、咆哮を上げると、私たちを見つめた。

「そういえばどう言う由来でシェルクエールなの?」

「それはですねぇ…頭はサメっぽいし…このすっごく大きいヒレ!」

そう言うととシェルクエールが水面からヒレを出した。

「これ、ちょっと翼みたいじゃないですか?…だからsharkと翼を意味する…どこの言葉だっけ…まあ翼って意味のエールと私のサキとソウシくんの頭文字のSで揃えて、シェルクエール。」

「…じゃあ通称はエールで決まりだね、よろしく、エール。」

「クルル〜♪」

「よろしく、エール。」「エール、サキちゃん危なっかしいから、ソウシくんと一緒に守ってあげてね。」

なんでみんな略称なの…でも、気に入ってるっぽいから良いや。

「…シェルクエール、これからよろしくね。」

そう言うと気合の入った鳴き声で答えた後、私達を背中に乗せて陸へあげるとクリスタルに戻った。

「へぇ…じゃあこれから、定期的にデータお願いね。」

ミラさんにもこの事を報告し、ミットへ帰る時元船に乗るけど、乗り込む前にはサキちゃんもソウシくんも寝てしまって…もうすぐ着くと言うのに、まだ大事にクリスタルとアークウィンガーを握りしめて寝ている。

「ほんとによく寝るね。」「うん…サキちゃんもソウシくんもやっぱり人間の姿じゃ燃費悪いのかな…」

「なんでそんな事急に?」

「まえにザフィーラさんも“人間形態より狼の方が落ち着く”って言ってたしアルフも“私も昔はおっきかったけど今はこっちの方が燃費良いし”って言ってたから、やっぱり人間でいるのはやっぱり疲れるのかな?って」

「確かにそんな事言ってたけど…フリード、どう思う?」

「キュルル〜(僕はあんまり気にした事ないけど、ちっちゃい方が窮屈だけど疲れにくいよ)」

そんな話をしているとサキちゃんがお昼寝から目覚めた。

「キャロさん…エリオさん…なんの話ですか?」

「なんでもないよ?」

「いや、あのね…」

そのままエリオくんが全部話しちゃって…でも問いの答えは即答で帰ってきた。

「確かに…本来の姿である火の鳥の方が魔力効率は何故か良いです、快適ではないけど、でも伊達に6年人間として育っちゃいましたから、まあ今でも自分の事は人間だと思いたいですけど、だからこっちの姿でいる方が落ち着くんです。

しかも鳥の姿じゃ手がありません。」

「手?」

「はい手です。だって鳥の姿じゃ足と口しか物を掴めない、だから本も読めない、箸も持てないコップも、鉛筆も、何もかも…しかも手がないとこうやって大好きな人にむぎゅって抱きつけないですし♪」

そう言いながらサキちゃんが抱きついてきた。

「…だから普通より疲れるのは確かですが、快適なんです。」

「そっか…」

「えへへ〜♪大好きですよ、キャロさんもエリオさんも6課のみなさんも。」

サキちゃんがこうして懐いてくれてるのは嬉しいし良い事だけど…この事件が収束したら、今の扱いが臨時局員である以上…進路次第ではお別れしなきゃいけない…だからサキちゃんが私から離れるのが辛くなっちゃうかもしれないと思うと…だけど、遅かれ早かれ来るのが分かってるから、サキちゃんを…可愛がれるだけ可愛がっとかないとだよね。

 

To be continue




次回予告
来るその日、空から迫る巨大な骸…そこに魂宿る時…って!そんな!
その魂ある場所とは…一体?
次回龍騎神弓クラシカルサキ
diary 25「襲来、そして…」
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