見知らぬビルの前に到着し、黒服さんに連れられて中に入る。連れられるがままエレベーターに乗り、着いた階の受付を受けた後とある扉の前まで来る。
「ここです、美咲様」
「あ、はい、おじゃま……し……ま……」
扉を開けて中に入ると、正面には机があり、そこには隣り合って座っている丸山先輩と白鷺先輩がいた。それもお互いを見えるようにして座っていて、そしてキスをしていた。うん、キスをしていた。え?は?なんでキスしているんですか?待ってもしかして、この二人……もしかしてそんな関係だったの?
「…………」
「…………」
こちらに気づいたのか、二人ともボンっと顔を真っ赤にする。それから顔を離した丸山先輩と白鷺先輩が気まずそうに座り直す。それ見て私はやっぱそう言う関係なのかと理解して頭を縦に振りながら納得したようにあーーっと声を出す。
「……成る程……失礼しましたー」
「ちょっと待って誤解だよ!美咲ちゃん!」
「あやちゃん!その言い方は本当に誤解を招く言い方だから!」
そんな言い訳を聞きつつ私は扉を閉めた。どうやら、私はパステルパレットが拠点としている事務所に来てしまったようです。
『あやちゃん!なんであんな言い方するのよ!』
『だって、美咲ちゃんが来るとは思わなくて……』
『もう!もう少し夜の時みたいに静かで従順にできないかしら!』
『ちさとちゃん!?それはヤバイ発言だと思うんだけど!』
部屋の中ではそんな感じで白鷺先輩と丸山先輩の痴話喧嘩が聞こえてくる。なんか凄い爆弾発言してません!?っと心の中で思いつつ日菜先輩、若宮さん、大和先輩が来るまで待とうと思い扉の前で待機する事にする。そこでふと、我に帰った私はその疑問に駆られる。
「……でも、なんで私こんな所に来てるの?」
ここはパステルパレットが使っている事務所、本来は関係者以外入る事は許されない筈。だから何故、こんな所に連れてこられたのか理解できず私は黒服さんの方を見る。
「…………あの、黒服さん」
「なんでしょうか、美咲様」
私が聞くと、そう言ってその黒服さんは首を傾げてくる。
「その、なんでここに連れてきたんですか」
「それは……今、お話しする訳にもいかないので他の皆様と合流して中に入ったらご説明します」
そう言って黒服さんは黙ってしまう。それに対してどう言う事ですかと聞き返そうとしたけど、多分同じ反応されるだろうなぁと思いつつ私は他のパステルパレットのメンバーの皆さんを待つのであった。