ガンダムビルドダイバーズ クオンタムエリート   作:しゅみタロス

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EP3 生徒会交響曲

レア「全校生徒の皆さん、おはようございます」

朝の生徒会集会、参加したのは良いが長ったらしい生徒会の話に紅葉は耐えられず、俯いた状態で眠ろうとする。隣でツバキはそれを阻止するためこっそりと黒いミントガムを渡す。

ツバキ「紅葉君、眠いならこれ」

紅葉「ああ、悪ィな」

包みを開けてガムを噛むと紅葉はレアを見ながら呟く。

紅葉「あいつもダイバーか‥‥‥」

 

その後、生徒会室

 

レアは大量の書類の山に印鑑を押す作業に追われていた。半分片付くとコンビニのドリップカフェラテにストローをさして飲み始める。

レア「これも皆の為と思えば、気持ちがいいなあ」

キラキラの癒し顔を見せると再びカフェラテを啜る。

レア「さて、もう人踏ん張り」

レアの机には500枚の書類内残りの250枚を入念にチェックしていた時、突然ノックも無しに扉を開けて紅葉が入ってきた。

紅葉「ちょっと、失礼するぜ。生徒会長さん」

レア「ああ、君は確か‥‥‥不良扱いされてる紅葉君‥‥‥」

紅葉「まあ、間違ってねぇけどな。だけど今は喧嘩から足を洗ってる身の上だけど」

レア「生徒会室にはどうして来たの?」

紅葉はシャイニングガンダムクオンタムを取り出してレアに見せる。GBNのトピックスに載っていたあのガンダムと分かると彼は紅葉に笑顔を向ける。

レア「そっか、君だったんだね。一気にレベル100まで上り詰めた新人ダイバーは」

紅葉「会長が腰にウィングガンダムを付けてるのを見ていてな。きっとこの学校にいるダイバーの一人だと思うと、なんか親近感湧いたんだ」

レアも悪い顔はせず、紅葉のガンプラの横にウィングガンダムを置く。

レア「ウィングガンダムフルバリア、僕の相棒」

紅葉「シャイニングガンダムクオンタムだ、友達になれないか?」

レアはダイバーギアを取り出してフレンド登録ホームを起動する。紅葉もダイバーギアをてにとってお互いのアカウントを情報を交換した。

レア「こんなに、嬉しい事は無いよ。この学校にいるダイバーの情報は全部持ってるけどこうしてトピックスに載る様な期待の新生と友達になれるのは‥‥‥」

紅葉「まあ、でもこっちまだ分からないことがまだ多いから教えてくれる人がいるだけありがたいんだ」

レア「任せてよ、ガンプラやGBNの事なら僕に色々聞いてほしい」

紅葉「ありがとな、生徒会長さん」

 

お昼休み

紅葉「ようやく飯だ‥‥‥」

紅葉は弁当箱を手に取ると学校の校庭のベンチにツバキと向かう。その途中で一人の女子生徒が声を上げた。

???「紅葉先輩!!」

紅葉「?」

突然呼ばれた自分の名前、そこには紅葉より身長の低い女の子の後輩が駆け寄ってきた。

ツバキ「えっと‥‥‥どなた?」

???「風見愛理(カザミ・アイリ)と言います。以前不良に絡まれていた所を紅葉先輩に助けてもらって」

紅葉「ああ、あの時の。後輩だったのか」

愛理「はい、どうしてもお礼を言いたくて‥‥‥」

紅葉「いや、別に礼を言われる程の事してねぇよ、挙句生徒指導に目ェつけられたし」

ツバキ「まあ、こういうタイプだけど間違ったことはしてないから気にしなくていいよ」

愛理はひよこの包みを紅葉に渡して誘う。

愛理「私、料理が得意なので作って来たんですが。お昼、ご一緒にどうですか?」

紅葉「ええっ!!」

まさかの後輩の女の子からのお昼のお誘い、しかも紅葉に弁当を作ってきてくれる優しさ。紅葉は渡された弁当を突き返せるはずもなく受け取ると隣から黒いオーラを出すツバキが‥‥‥

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

ツバキ「愛理ちゃん、お昼私も一緒に良いかなあ」

黒い笑みを浮かべて紅葉の腕を掴むツバキに愛理は戦慄しつつかすれた声で‥‥‥

愛理「それじゃあ、ツバキ先輩もご一緒に」

紅葉(完全にライオンに睨まれた兎みたいになってる)

 

 

紅葉「へえ、よく出来てるな。うまい!!」

愛理「喜んでもらえて何よりです」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

ツバキ「私のお弁当の方が良いよねえ‥‥‥」

笑顔を向けるツバキには殺意のオーラが未だに消えていなかった。

紅葉「そ、それは‥‥‥」

ツバキ「良いよねえ‥‥‥」

紅葉は身の危険を感じ、頭を撫でる。

紅葉「そりゃあ、美味しいに決まってるさ。ツバキのお手製は何年も食べてるから」

ツバキ「ありがとう、紅葉君」(犬耳と尻尾)

愛理(ちょっと可哀そう‥‥‥)

目の前で浮気の現場を目撃した気分になった愛理はツバキに質問する。

愛理「ツバキ先輩は紅葉先輩と恋人同士なんですか?」

紅葉・ツバキ「!!」

突然顔を赤くして硬直する二人は答える。

紅葉「単純に同じ家で暮らしてるだけで‥‥‥」

ツバキ「紅葉君は家の居候で特にそれ以外深い意味は‥‥‥」

愛理は気づく。

愛理(ああ、意識してるんだけど踏み込めてない感じの関係ですか‥‥‥)

傍らから見れば中学生の恋愛レベルな上に一緒に暮らしてる事の重大さに気づけていない、本当に高校生の恋愛なのか分からない程初心だった。

 

すると後ろから

バシャッ!!

紅葉「うあっ!!熱ッ!!」

ツバキ・アイリ「だ、大丈夫!!」

紅葉が振り向くと‥‥‥

屑ノ樹「ああ、これは失礼。お茶がこぼれてしまいました」

紅葉「てめえ、何のつもりだ」

屑ノ樹「ただの事故じゃないですか。そう怒らず、楽しい昼休みを過ごしてください。申し訳なかったね、では」

陰湿さを秘めた笑みで謝罪の言葉をかけて去っていく屑ノ樹に紅葉はベンチの手すりを殴りつける。

紅葉「済まないなんて思ってないだろ、あいつ」

愛理「紅葉先輩‥‥‥」

 

放課後、荷物を纏めて帰宅しようとしていた愛理の下に屑ノ樹が現れる。穏やかな顔をしながら屑ノ樹は声をかけた。

愛理「愛理さん、少し時間を頂いてもよろしいかな?」

愛理「‥‥‥」

 

生徒指導室に呼ばれた愛理に屑ノ樹はお茶を注いで机に置く。屑ノ樹は湯呑でお茶を啜りながら愛理に質問する。

屑ノ樹「先の喧嘩の事件でカツアゲグループから君の名前を聞いてね。被害者らしいから何か知ってると思ったんだ」

愛理「それは‥‥‥」

愛理が言葉を続けようとすると屑ノ樹は遮るように言葉を挟む。

屑ノ樹「勿論、被害者のプライバシーは尊重する。ただ紅葉君に何をされたのか聞きたいだけなんだ」

愛理「え‥‥‥」

愛理は違和感を覚える。何故紅葉に何かされた様なニュアンスなのか‥‥‥

屑ノ樹「私は君を助けたいと思っている。被害者なら尚更教師が守るべき立場であり、君の身に起きた出来事が紅葉君の学校から追放出来る大きなチャンスになるかもしれないんだ」

愛理「あ‥‥‥」

愛理はその優しさから黒い物を感じた。助けてくれた人を悪人扱いして挙句紅葉を追放しようとするために弱みを握ろうとしている事。ただこの人は都合のいい見方で善人の振りをしているだけだと知り恐怖が身体を支配する。

屑ノ樹「これも学校と生徒の為なんだ、君は一体どんな酷い事をされたんだ?」

愛理(助けて‥‥‥誰か‥‥‥)

すると突然扉をノックして一人の男性が入ってきた。

???「生徒指導中、失礼する」

屑ノ樹「京極校長!!」

京極時春 天風高校の校長。

屑ノ樹「どうされたのかな?」

京極「例のカツアゲグループから事の真相を聞き出せた。紅葉君とは喧嘩はした様だがその子は傷も無ければ暴力を受けたような事実は無いらしい」

屑ノ樹「そうでしたか、紅葉君の処遇についてはどうしますか」

京極「まあ、あれ以降イザコザには関わっていないようなので許しても良いだろう」

屑ノ樹「わかりました。愛理さん。もう退出して構わないよ。悪かったね、こんな時間を取ってしまって」

愛理「良いです‥‥‥」

愛理は逃げるように鞄を持って退出した。

 

屑ノ樹は黒板を殴りつけて恨み節を吐く。

屑ノ樹「許されると思うなよ」

 

愛理「明日のお弁当、どうしようか?君の想いを聞かせて。リトル・バクゥ」

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