ガンダムビルドダイバーズ クオンタムエリート 作:しゅみタロス
週末を迎えた。そして俺達は武道館で‥‥‥
西狩貴信さんのライブに来ていた。紅葉たちはペンライトを手にただひたすらに身体を動かしていた。ガンダムを彩るヒットナンバーを次々に歌い上げる彼はまさにガンダムの進化を象徴するものだった。
ライブ後、紅葉たちは大量の物販アイテムを抱えて飲食店を探していた。丁度いいラーメン屋を見つけ、入店する紅葉たちは目の前でガンプラを取り出して談笑に浸っていた。
紅葉「こうして大人数で出かけるの何気に初めてだな。仲間がいるって最高だ」
蒼海「紅葉先輩もすっかりガンダムにハマりましたね」
レア「それよりも、紅葉がフロンティア・パスを手に入れた事が最高だよね」
すると紅葉は自慢げにダイバーギアを取り出してフロンティア・パスを見せる。
紅葉「これで俺もフロンティア・ダイバーの仲間入りだ。存分に戦ってやる!!」
ツバキ「頑張れ、紅葉君」
愛理「あ、あの‥‥‥」
レア「愛理ちゃん、どうしたのかな?」
愛理はバッグからバクゥを取り出して聞く。
愛理「私のリトル・バクゥっていう友達、GBNで戦わずに動かすだけじゃ‥‥‥ダメでしょうか‥‥‥」
その質問にレアは優しく返す。
レア「戦うだけがGBNじゃないよ、ガンプラとの心に関りが大事だから愛理ちゃんの言ってる事はダメなんかじゃない」
愛理「良かった!!」
紅葉「ガンプラが飼い犬扱いって、変わってるなあ」
蒼海「ガンプラでもハロプラやフィギュアライズ・バストなど、女の子向けやコアなファン層に向けたジャンルなども沢山ありますよ」
紅葉「フィギュアライズ・バストか。プラモ屋の店長に聞いてみるか?」
するとカウンター席の隣で一人の男が声をかける。
???「フィギュアライズ・バストを買うならキラ・ヤマトかシン・アスカを強く勧めるよ」
ツバキ「あ、あなたは‥‥‥」
その男はサングラスを外すと、紅葉に目を向ける。
???「最後のフロンティア・ダイバーの君と、仲良くしたくてね」
全員「に、西狩貴信さん!!」
ツバキ「ほ、本物!!」
貴信「あんまり騒ぐなよ、こっち今ライブ後のマスコミから逃げてる真っ最中だから」
レア「確か、貴信さんもフロンティア・ダイバーですよね」
貴信「勿論だ、そしてこれが俺の愛機。 アルティメット・デスティニーガンダムだ」
紅葉「オレンジ色のデスティニーガンダム。見事なハイネカラーだ」
貴信「いずれ君たちとは戦う事になる。その時には究極とか言っちゃうほどの熱いバトルを期待してる」
紅葉・蒼海・レア「ありがとうございます」
貴信「ああ、それとこのラーメン屋には週末よく通ってるからもし会いたいときは11時ぐらいに来るといいよ。ただし、誰にも言わないでくれよ」
紅葉「勿論です」
そう言うと貴信は席を立ち、ラーメン屋を後にした。
その夜 お台場のバーにて
貴信「お待たせ、キスギ君」
キスギ・キョウヤ
貴信と同期のGBNの最古参、凄腕の賞金稼ぎにしてフロンティアの最強候補。
キョウヤ「失礼、先に飲んでしまって申し訳ない」
貴信「大丈夫ですよ、今日は話があって俺が呼びつけた訳ですし。今夜は俺が払いますよ」
キョウヤ「それはありがたい、それとラインで言っていた最後のフロンティア・パスを手にした少年と出会ったと聞いたけど。彼のガンプラはどんな機体だった?」
貴信はウォッカを飲みつつ語る。
貴信「間違いありませんでした。あのジオングを倒した‥‥‥アストレイ系のガンプラです」
キョウヤ「アストレイか、僕にとっては一番記憶に残っている機体だ」
貴信はアーモンドを小皿に分けて一つ食べて聞く。
貴信「ニルス・ニールセンの戦国アストレイですか?」
キョウヤ「あの一戦はGPデュエルの残した大きな遺産とも言えるよ」
キョウヤはバーボンのロックを飲みつつ語る。
キョウヤ「GPデュエルの時代、第7回ガンプラバトル選手権世界大会。アーリージーニアスと世界で注目されたニルス・ニールセンと選手権優勝候補の三代目メイジン・カワグチの一戦。戦国アストレイとアメイジング・エクシアの壮絶な剣戟。互角とも言える戦いは僅かな差でメイジン・カワグチが勝利を手にした」
貴信「その後の戦いではリカルド・フェリーニやルワン・ダラーラと言った歴戦の勇者もカリスマ性とバトルセンスでねじ伏せ、優勝後。三代目はGBNの台頭と同時に姿を消した。かなり有名な話ですよね」
キョウヤ「彼の存在はあのガンプラ心形流ですら、その在り方を狂わせた程だからね」
貴信はウォッカの二杯目を貰うと残念そうな顔をする。
貴信「今となってはガンプラ心形流も神格化されてますが、まさかフロンティア・ダイバーとして戻って来るとはね」
キョウヤ「もし、メイジンの様な怪物がこの世界にまだ存在していたら、僕を含めた多くのダイバーを超え、バトルレコードを一気に支配しただろう。恐ろしいよ」
貴信「この戦いは王位継承戦だ。ファイナルバトルで戦おう」
キョウヤ「勿論だ」
二人はグラスを交え、約束した。