ガンダムビルドダイバーズ クオンタムエリート   作:しゅみタロス

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EP5 ココロの形

屑ノ樹「まさか校長と食事とは、私の株価も上がったもんですねぇ」

屑ノ樹は弁当箱とお茶を手に、校長室へと入って行く。扉を開けるとそこには京極先生と白髪の不思議な生徒が座っていた。

屑ノ樹「魔流凍夜?」(マリュウ・トウヤ)

京極「待っていたよ」

屑ノ樹は異様な雰囲気に気づくとはぐらかす様な仕草で聞く。

屑ノ樹「私……何かしましたか?」

京極は資料と写真を見せる。

京極「以前、君が指導して学校を去った生徒。彼から君に訴訟が来ている」

屑ノ樹「なんと!!」

屑ノ樹は自分の行いが露見し顔を歪める。

すると凍夜が屑ノ樹にスマホの録音アプリを無言で見せた。

『気持ちがいいですねぇ♪ああいう頭の固い生徒程簡単に利用できる。ちょっとみんなに話せば誰もが嫌う。お陰でいい忌み者になったよ』

屑ノ樹は事実を突きつけられ、京極は資料を渡す。その時屑ノ樹の目は絶望に染まっていた。

 

辞任証だった。

 

屑ノ樹「ああ、ああああああああああああああああああ!!」

悲痛な絶叫が校長室を染め上げ、屑ノ樹はその場で崩れ落ちた。

 

その後 昼休み

蒼海「クズノキ先生が辞任!!」

紅葉「ああ、何か生徒指導の実態バレたらしい。まあ、俺は元から嘘つきって知ってたけど」

愛理「普通、生徒にお茶をかけたりしませんよ」

ツバキ「元から人間性が良くないからね~傲慢と陰湿の塊みたいな」

二人が辞任した屑ノ樹の話をする中、あの明るい声が聞こえた。

レア「ごめんごめん、遅くなっちゃた」

紅葉「待ってたぞ、会長」

レアは雑誌を渡して銀色の弁当箱を開けると中身は3種類のミックスサンドを食べ始める。

紅葉「これって、雷撃ホビーマガジン?」

レア「16ページを開いてみて」

紅葉は16ページを開き、3人はそれを凝視する。

紅葉「ガンプラ心形流、次期後継者。魔流凍夜ってなんだこれ?」

ツバキ「ガンプラ心形流か、GPデュエルの時代にその名を刻んだ作品流派。一級品のガンプラを作る事においては右に出る者はいない。ビルダー界の怪物。でも第7回ガンプラバトル世界選手権以降はこの流派は数が少ないって言われて神格化されてる」

蒼海「まあ、没落という訳ではないけど最近余り見ないと思う」

愛理「あの……」

4人「???」

突然愛理はスマホの写真を見せる。そこには愛理と凍夜の二人が写っていた。

愛理「凍夜君は、私と同じクラスでこのリトル・バクゥの製作者なんです」

4人「!!!!」

突然のカミングアウトで固まる4人。

ツバキ「それ、今言う?」

愛理「ご、ごめんなさい!!」

蒼海「いや、怒ってる訳じゃないんだけど」

紅葉「よりによって後輩か、それで。そいつとはどこで会える?」

愛理「放課後に駅前の焼き鳥の屋台に立ち寄る事が多いからそこで会えると思う」

紅葉「よし、会いに行こう」

 

放課後 駅前の焼き鳥屋台

 

凍夜「……」

ライムサイダーを飲みつつ砂肝の焼き鳥を黙々と食べる。凍夜の横に紅葉がやってくる。

紅葉「初めましてだな、凍夜」

凍夜は紅葉を見ると呟く。

凍夜「君の事は聞いてるよ、屑ノ樹先生に目を付けられてた札付き」

紅葉はモモの焼き鳥を食しながら凍夜の話を聞く。

凍夜「僕が気が付かなかったら君、生き殺しにされてたよ。紅葉君」

紅葉「どういうことだ?」

凍夜「屑ノ樹先生の行い、全部僕が情報を掴んで校長に伝えたんだ」

紅葉「あんたがやったのか?腹いせか?」

凍夜「君には消えてほしくなかった。ただそれだけ」

凍夜は鞄からガンプラを取り出す。黒とシルバーカラーのF91だった。

紅葉「それが凍夜のガンプラか」

凍夜「ガンダムF91・バーサーカー。これから時間あるかな?」

紅葉「いつでもいいぜ」

凍夜「君の力を貸してほしい。ジャックショットのボスを洗い出す」

紅葉「凍夜?」

凍夜「来て」

二人はの荷物を背負い、駅近くのゲームセンターに向かうとGBNのマシンを使う。

紅葉「海賊と戦うつもりか?」

凍夜「あいつらには僕の作品を台無しにした恨みがあるから」

ダイバーギアとガンプラを読み込むと二人はGBNにダイブした。

 

すると二人は廃墟エリアに足を踏み入れる。凍夜は紅葉に指示する。

凍夜「ここだ、クオンタムストレーターで斬ってみて」

クオンタムは抜刀し、廃工場の厚い鉄の扉を破壊して中に入って行った。

 

???「ここに来るとはな、どうしてここにいると分かったかな?」

紅葉「あいつは?」

凍夜「トマホークのマイザー。ジャックショットのリーダーでフロンティア・ダイバーだ」

紅葉「何!!」

凍夜はマイザーに突きつける。

凍夜「どんなに身を隠そうと、僕は君を逃がさない。君がフロンティア・パスを持っている以上、君は逃げる事は出来ない!!」

逃げられない事を知ってもマイザーは動じなかった。寧ろ不敵ともとれる笑みを浮かべ長い舌を動かしながら答える。

 

マイザー「逃げられないだと!!そんなんハナから知ってたんだよ!!俺は強いやつと戦って徹底的に身ぐるみ剥がして金を手に入れる。俺はあくまでお前たちを狩るハンターなんだよ!!」

すると背後から海賊のデビッツとカイヨークの二人が現れ、ガンプラに乗る。

マイザー「喜べ!!これが俺の機体。クロスボーンガンダム・ネクロマンサーを拝める時だ!!」

紅葉「あれがボスの機体」

凍夜は紅葉に指示を出す。

凍夜「紅葉君、デーモンとレヴェナントの相手を頼む。こいつは僕が」

紅葉「死ぬなよ」

凍夜「わかってる、死ぬまで壊し尽くす。その衝動がこの機体には宿ってる」

紅葉「どういうことだ」

すると凍夜は特殊モードを発動するとバーサーカーのフェイスマスクが展開する。

凍夜「狂化!!」

バーサーカー「グアアアアアアアア!!」

突如としてバーサーカーは雄叫びを上げてマイザーに襲い掛かる。

マイザー「ぶっ壊してやるぜ!!」

トマホークを振り回すネクロマンサーにバーサーカーは腹部を殴りつける。貫通した手で内部パーツを抉り破壊する。

マイザー「そんなんで死ぬ俺じゃねえええ!!」

バーサーカーの頭を掴み、地面に三回叩きつけると投げつける。

それでも止まらないバーサーカーは地面に突き刺さったスクラップのブレードに黒いオーラを纏わせる。

凍夜「あいつの首を取る!!」

バーサーカーがネクロマンサーの左腕を切断し、身体を何度もブレードで刺し続けた。

マイザー「こんな化け物がいるとはな。だがこの程度で……」

ネクロマンサーの胸が変形し、中から大砲が出てくる。

凍夜「まさか!!」

マイザー「メガ粒子砲!!」

メガ粒子砲がゼロ距離で放たれようとしたその瞬間

 

キュアアアアア!!

突如として不死鳥が天から舞い降り、ネクロマンサーに直撃する。

マイザー「こ、こいつはまさ!!」

全員が上空を見上げると……

 

炎の様なモールドと黄金の装飾の槍を持った機体だった。

その期待を見たマイザーたちは即座にログアウトし、逃走した。

舞い降りたガンプラから一人のダイバーが現れる。赤い浴衣の日本刀を抱えた40代の男だった。

???「危なかったな」

紅葉「えっと……」

凍夜「強豪フォース、百鬼のリーダーの京極さんだ」

京極「巡回をしていた仲間から海賊の頭との戦闘を聞いてね。駆けつけてきたんだ」

紅葉「ありがとうございます。助かりました」

京極「海賊に巻き込まれないように十分気を付けて」

二人「はい」

京極「今日はもう遅い、親が心配するだろうから帰りなさい」

二人はその言葉を聞き入れてログアウトした。

京極「あれが、紅葉か」

ログアウトすると紅葉の横にツバキが座っていた。

ツバキ「もう~遅いよ紅葉君~」

紅葉「悪いな」

ツバキ「凍夜君もお疲れさま」

凍夜「ありがとう」

すると凍夜はさりげなく紅葉の手を握る。

紅葉「何やってんの?」

凍夜「その……」(顔を赤くしながら無言になる)

ツバキ(これ、もしかして!!)

 

凍夜のこの意味とは……次回!!

 

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