仮面ライダーエルフ   作:青ずきん

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投稿期間空きまくってごめんなさい!私生活が色々と忙しかったんです、アニメ観たりとか昼寝したりとか……(故意犯)

…第13話をどうぞ。


第13話 Embarrassー人間界の案内人

「ねえお姉ちゃんってば! 早く早く!」

 辺りには瑞々しいほど爽やかな若草が生い茂っており、青い空の上からは今日もお天道様が私たちを見守ってくれている。涼しげな風が吹き抜けた先には小さな少女が立っていて、大きく手を振りながら私のことを呼んでいる。

 

 しかし、その声にはおかしな点が存在していた。小さな少女は顔も見えないほど私から離れているにも関わらず、声だけは何故か耳元で騒がれているかのような……いや、違う。まるで天の声かのように、私の居る空間全てに響き渡っているかのような感覚を憶えるのだ。それに、聞き覚えもある。

 ……妹の、ライラの声だ。…あり得ない。確かに、ライラはウィップアクサーに殺された筈。ならこれは夢?だとしたら私は今…

 

 そこまで思考を巡らせてから、私は目を覚ましてハッとしたように周りを見渡した。

「ここ……は…」

 見たことのある白い天井、そして壁。奇跡的にひび割れだけで済んだ、今は誰も住んでいないある民家。エルフの里の南端に位置する場所。それを理解した直後、全身に激痛が走るのを知覚する。

「…づっ! ……あ…」

 左腕で右の二の腕を押さえる。だが、その腕も含め全身が無意識のうちに震えていた。痛みと、恐怖からくる震え。……ようやく、私は自覚した。

 私は、負けたんだ。人間に……仮面ライダーヒューマに。

 

 

 私には、何もなかった。家族を守れるだけの力も、人間に抵抗する力も。仮面ライダーとしての力だって、「私」自身が使いこなせているとかそういうわけじゃない。傲慢だったんだ。自分はエルフだから、人間なんかに負けるはず無いって。エルフだから、人間よりも頭が良いって。生まれた種族が凄かったから、それに甘えていただけだったんだ。

 ……私は、何も出来なかった。きっと、これから先も何も出来ずに一生を終えるんだ。…いや、反逆者として捕らえられて拷問されたりするかな?私が泣き叫ぶ姿を見せ物にして、人間達を笑わせるピエロにするんだ。

 

 …私には、もう、何も───

 

 

 

「…なあ凱」

「るせぇ」

「……なあ凱」

「るせぇって」

「………なあ凱」

「るせぇっつってんだろうが!」

 凱の自宅。最近レポートをまとめてる時の凱の邪魔をするのにハマってる俺は、とにかく横槍を入れる事に心血を注いだ。…ま、それ以外の目的もちゃんとあるが。

「さっきからピーチクパーチクうっせぇんだよ! ちょっとは集中させろ!」

「ピーチクパーチクとか言ってねぇけど」

「小学生みたいなこと言ってんじゃねぇ! いいから集中させろって!」

「2000円になります」

「なんで金取るんだよ! ほらこれで良いだろ!?」

「首里城では無いため認められませーん」(※二千円札の表面右側に描かれているのは守礼門です)

「うぜえええええええええええ!」

 

 凱が懐から出してきた千円札2枚を返し、精一杯の変顔で煽る。……まあ、元から金取る気なんぞさらさら無いんだけどな。

「……で、話なんだが」

 いつものちょっとした茶番を終え、強引に自分の話へと話題を変える。またしてもビオラが敗れ、今度はどんな精神状態になっているのか分からないということ。ビオラの前に最も憎んでいるらしい奴が現れたこと。そのせいで人間への警戒が初めて出会った時のレベルにまで戻っているかもしれないこと。

こういうちょっと複雑なことは凱を頼ればなんとかなる。傍からみても間違いなくナイスガイだ。凱だけに。(冬の訪れ)

 

「……めっちゃくちゃ気にかけてんじゃねぇか。ビオラちゃんの彼氏か? お前は」

「いや違うんだよ、本当、マジでホント。……凱だってさ、実際に色々知ったら絶対ビオラと仲良くなりたいとか思うって」

「うわ…お前下心で近づいてたのかよ……」

「だから違ぇんだって!それだけは1000%違う!」

「『絶対』って言いてぇなら100%で良くねぇか?」

「そんなのはどうでもいいんだよ! それよりィ! どうすりゃビオラを励ませるか意見を出せェ!」

「なんで意見を出してもらう側なのにそんな偉そうなんだよ……まあアレじゃねえか? デートっぽい事して、その流れで上手いことホテルとかに連れ込むとか……」

「だから俺を変態キャラに仕立て上げるのをやめろ!」

「え、京太郎って変態キャラじゃなかったのか……?」

「いよぉーし表出ろ、外で開脚前転披露してやる」

「だからなんだよ」

「お前もするんだよォ!」

「なんで俺がしなきゃいけねえんだよ! 第一さっきからレポートの邪魔すんなっつってるよな!? お前のせいで集中力削がれまくりなんだけど!」

「……でも改めて考えるとデートは割とアリかもな……」

「話を聞けェェェェェ!!」

「うおあああああ!?」

 その雄叫びと共に、俺は怒れる凱に家を追い出されてしまった。

 

 

「…ってな感じでここに来たわけよ」

「……バカみたい」

 エルフの里。ベッドの様な物に横たわり、上半身だけ起こしていたビオラに呆れられていた京太郎は、ばつが悪そうな顔をしたまま俯いた。

「…なあ、頼むよ。デートって言うとアレだし……旅ってことにしてさぁ」

「私そもそも行くとか言ってないんだけど」

「頼むよぉ〜」

「…帰って」

 それだけ発し、ビオラは掛け布団を頭まで被って再び寝込む。その様子を見た京太郎は、はぁと短い溜息を吐いてから徐に口を開き、必死に誘おうとする理由を語り始めた。

「…ぶっちゃけた話さ、マジで下心があるわけじゃねぇんだよ。単純にさ、もうちょっと気を抜いて欲しいだけなんだよ」

「…」

「…ここんとこさ、張り詰めすぎな気ィするんだよな。あのなんか黒っぽい奴が出てきた時とかさ、なんかすげぇキレてるみたいだったし、他にもよくわからんけど変身する人間が居たり、そいつがアクサーと結託してたりとか……」

「だからってさ、別に何が起こっても感情で動くなとか、そういうことを言いたいわけでも無いんだ。ただ、やっぱメリハリってやつはつけないと駄目だ。ちょっと頑張ったら、ちょっと休む。これってすげえ大事な事なんだぜ?」

 

「…じゃあちょっと休む。だから帰って」

「いや、その……な。それだけじゃねぇんだよ。もっと人間について知って欲しいなってのもあるんだ。人間は、別に全員が全員悪い奴じゃねぇんだって」

「そんなの知らない。…どうでも、いい」

「うーん……」

 なんとかビオラに人間についてもっと知ってもらいたい。その一心で説得を続けていた京太郎だったが、ここまで空振るのは想定外だった。

 

 …が。不意に、京太郎の頭の中に女性に対して非常に失礼な解決方法が思い浮かんだ。すぐに頭から消し去ろうとしたが、他に何も解決策が思い浮かばなかった京太郎はこの瞬間だけ感情と表情を殺し、無心で掛け布団に手を伸ばす。

 右手で力強く握りしめ、一気にビオラから掛け布団を剥ぎ取る。

「ちょっ、何なの!?」

 予想だにしていない事態に声を上げるビオラを尻目に、京太郎はビオラのスカートの裾に手をかける。そして、真顔のまま何も考えずにその腕を……

 

「きゃああああッッ!?」

「ぬおおおおおっっ!?」

 …京太郎が動かすよりも早く。何をされるか悟ったビオラは京太郎を風魔法で吹き飛ばし、壁に叩きつけた。

「おぶっ……」

 腹を手で押さえながらずり落ちていく京太郎を見てから、ビオラは再び眠りにつく。……はずだったのだが。

「…眠れない……」

 今の時間帯が昼であること。近くに横屋京太郎という人間が存在すること。そして何より、先程の京太郎の痴漢行為。これのせいでビオラの眠気は完全に覚めてしまった。

 むくりと起き上がり、ビオラは京太郎の方に顔を向けながら言葉を放つ。

「…はあ。アンタのせいで寝られなくなった。責任取って」

「責任って……言われましても……」

「…『でーと』とかって言うのに私を連れ出すんでしょ。ほら、早く支度して」

「出来れば……もっと早くその言葉を……聞きたかったなぁ……」

 叶わなかった願望を言い遺し、京太郎はかくんと項垂れてしまった。

 

 

 それからおよそ10分後。ビオラはやつれた様な顔をした京太郎を連れて繁華街へと足を運んでいた。辺りは人でごった返しており、中でも最近オープンしたパンケーキ専門店には長蛇の列が出来ていた。全面ガラス張りの天井は日の光を受けて輝き、賑わう人々を優しく照らしていた。

「で、なんかプランはあるの?」

「お! あそこのラーメン屋旨そうじゃん! 行こうぜ!」

「…なるほど、ノープランってわけね」

 呆れつつもビオラは足早に京太郎を追いかける。

 

「…で。ラーメンって何なの?」

 カウンター付近の席に着き、注文を終えてから開口一番、ビオラは眉を八の字にして尋ねてきた。

「え? まさかラーメンを知らない?」

「…知らない。()()で人間が寄越す情報は建築とかそういうのしか無かったから」

「…取引?」

「そ。人間とエルフはそれなりに前から繋がりがあったからね。私達は人間の知能を遥かに超えた叡智を、人間は家の建て方だとか、塗装とか内装とか。そんなのを交換し合って来たの」

「…なるほど。ビオラって確か206とか言ってたよな? 200年前っつったら……まだ日本が世界とバチバチ()ってた頃か? なんかさ、武器とか、そういうのは無かったわけ?」

 その京太郎の問いにビオラは、はっとした様に体を一瞬ビクつかせてから深く俯いた。暫くしてから、ビオラは顔を下に向けたまま言葉を紡ぎ始めた。

 

「……その『武器』…と、アクサーが原因で私達エルフは負けた。…人間達は、ヒューマレジスタンスの為に意図的に『銃』だとかの情報を私達に寄越さなかった。最初から情報だけが狙いで、ある程度手に入れたから『用済み』として私達エルフを殺した……それが真実なの。これが、『人間』という種族の本質なの。利用するだけ利用して、使えなくなったらポイ捨て。…京太郎(アンタ)も、そいつらと一緒。結局は…」

「お待ち遠さま」

 憎たらしい過去を想起するビオラと、それに何も言えずにいる京太郎の二人が作り出していた暗澹な空気を浄化したのは、完成したラーメンをビオラに献上した店主だった。言葉を遮られたビオラは頭を冷やして冷静さを取り戻し、器を持ち上げて麺ごと汁を平らげようとし始めた。

「ちょちょちょちょちょ! 待てって待てって! そのまま飲む気か!?」

「…え? そのまま飲むんじゃないの…?」

「バッカ! あのな、麺は普通箸で食うんだよ! 箸で!」

「…『はし』?」

「知らねぇのかよぉ!」

「だって…エルフは人間と違って別に何も食べなくたって生きていけるし……」

「…了解。まずは持ち方からだな。よーく見とけよ?」

 初めてビオラに勝てるものが見つかったからか、京太郎は心なしか普段より若干うざったい口調で箸の使い方を説明する。

 

 説明すること僅か1分。たった一度京太郎が手本を見せただけでビオラは箸の使い方をマスターしてしまった。それからすぐに京太郎の分のラーメンが出来上がったため、京太郎は涙目でラーメンを食していた。

 

 …京太郎がラーメンを完食した頃。同じように完食し、勘定を済ませた客が続々と店を後にする中、京太郎はまだ食べ終わっていないビオラを待っていた。どうやらビオラは猫舌らしく、一口ずつしっかり息を吹きかけてから麺を啜っていた。そんな様子が、ビオラの身長も相まって京太郎には本当に唯の年頃の少女というようにしか見えなかった。

 …しかし、まるで世界が一時の休みすら許さないとでも言うかの様に繁華街に女性のものらしき悲鳴が谺した。

「「…!?」」

 只事では無い事を悟った京太郎は急いで二人分の勘定を済ませ、足早に店を飛び出して行った。

「っちょ、待ちなさいって! ……あふっ」

 急いで食べ終わろうとビオラは息も吹きかけず残りの麺をまとめて口に運んだが、あまりの熱さに少し吐き出してしまっていた。

「…はぁっ! ご馳走様でしたッ!」

 なんとか耐えて全ての麺を食べきり、器を持ち上げて恐るべき勢いで汁を飲み干してからビオラも文字通り現場に飛んで向かった。

 

「…えっ!?」

 いち早く悲鳴の発生源にたどり着いた京太郎は、驚きのあまり間抜けな声を出してしまった。…何故ならば。その現場では、暴力団の組長かのような人物が20代ほどと思われる女性達に襲いかかっていたからである。金色に染まったリーゼント、レンズの茶色いサングラス、紫を基調としたアロハシャツに真っ黒なジーンズ、ビーチサンダル。ポケットに手を突っ込んだまま女性達を足蹴にしている。

 てっきりアクサーの襲撃による悲鳴だと勘違いした京太郎は、事態を静観する他無かった。

「そこの暴漢! 動くな! 止まりなさい!」

 通報があったのか悲鳴を聞きつけたのか、複数人の警察官が暴漢に向かって走って来た。と同時に、ビオラも到着した。京太郎同様、唯の暴漢だった事に唖然としていた。…のも束の間。突如暴漢の頭頂部から白い液体のようなものが溢れ出し、ものの数秒で全身を覆い尽くした。数秒後、液体の流れが止まり、暴漢らしき男は真の姿を現した。

 

「う、うわあああああっ!!」

「きゃああああああ!!」

 結論から言うと、その正体はやはりアクサーであった。ハートの形の様に膨らんでいる黄ばんだ頭部、有色透明で茶色く複数の手足を持ち、時折空を見上げるかのような不審な挙動をする怪物。名をミミクリーアクサー。自らに発砲してくる警察官には意も介さずビオラの方へ歩み寄ってくる。

「皆逃げろっ!」

 京太郎は混乱している人々を安全な場所へ誘導する。対してビオラは、何もしなかった。殴るでも、ベルトを出現させるでもなく、ただ呆然とその場に立ち尽くしていた。

「おいビオラ! どうしたんだよ! 変身しないのか!?」

「…えっ?え…あ…」

 

 京太郎は素っ頓狂な声を上げるビオラに困惑していた。普段のビオラなら、「アクサーは絶対に潰す」とでも言って変身し、殴りかかっていた筈だからである。だが、何故ビオラが変身をしないのか、彼女の手に目をやった京太郎は理解した。……いや、「思い出した」の方が正しいのかもしれない。ビオラの手は、小刻みに震えていた。精霊たち全員の力を結集しても敵わなかったウィップアクサーがトラウマにでもなったのだろう。目の前の幹部未満のアクサー相手にも萎縮してしまっている。本を正せば、ビオラ・ヒアラルクはただの少女だ。平和な日常と決別し、戦う事に一切の躊躇を見せないなどあり得ない事なのだ。

 無力。絶望。恐怖。様々な負の感情が、ビオラの心を駆け巡る。額から冷や汗のようなものが零れ落ちる。もう彼女に、正常な判断を行う術は無かった。

 

 

 ……横屋京太郎という男が居なければ。

「おい! ビオラ! 頼む、聞いてくれ!」

 京太郎はビオラの両肩を掴み、語りかける。

「確かにあいつは、ウィップアクサーとかいうやつはクソ強ぇんだと思う。でも! お前がここで諦めたら! 喋りもしないあそこのアクサーに負けたら! お前の家族はどうするんだよ! 俺が……人間が! 憎かったんじゃないのか!? ここで投げ出したら……お前の嫌いな人間はずっとこの世界にのさばり続けるぞ! それでも良いのか!?」

「…」

「…」

「……でも」

「…お前がやらねぇんなら俺がやる。女の子の手前、男は逃げ出せねぇからな……!」

 そう言い、京太郎は右手に力を込めてミミクリーアクサーの方へ振り向こうとする。

 

「……嫌われてるって、分かってるんなら」

 ビオラは両肩に置かれた京太郎の腕を払い除け、1歩前に進み出る。

「…さっさとどっかに行って。…攻撃、当たるかもしれないから」

 震えながら声を発し、ビオラはエルフドライバーを出現させた。

「ウィル」

「やっほー、今回はここが初めての出番だね」

「…サララのオーブ出して」

「おっけー、無理はしないでよ?」

 ビオラはウィルが出したサラマンダーオーブを右手で力強く握り締め、天高く掲げる。

【サラマンダー!】

【セットアップ!】

 京太郎が離れたのを確認してから、ビオラはベルト左側のレバーを倒す。

【サモン!】

「…よう、無理だけはやめてくれな?」

「分かってる。…いくよ」

「…合点」

「「変身!」」

 召喚されたサララと会話を交わし、ビオラはサララをその身に宿す。

【燃え盛る炎、その勢いは特急の如く! その炎、万物を溶かし尽くす!】

【フレイアーーーー…サァラマンダーー!!】

「……人智の先…見せてあげる」

 震えを見せつつ右腕を正面に突き出し、ミミクリーアクサーを人差しで指す。多少ビクついているが、少しずつ、少しずつその距離を縮める。

「はぁっ!」

 エルフはミミクリーアクサーの胸部目掛けて右ストレートを繰り出す。そのまま数発拳を叩き込み、最後に蹴りを入れて吹き飛ばす。真正面から受け止めたミミクリーアクサーは数メートル後退し、片腕を地に着けてしまう。

「もう一発……!」

 エルフは正面に翳した右の掌に火球を出現させ、ミミクリーアクサーに向かって放つ。

「ギゥ……!」

 純粋な殴り合いは不利と見たのか、ミミクリーアクサーは先程のように頭部から白い液体を溢れさせる。その液体が完全に流れ落ちて再び姿を現した時、そこにミミクリーアクサーは居なかった。

 

 …いや、実際はそうではない。代わりに、等身大の剣がそこに鎮座していた。

 男の姿から変貌した事を考えると、ミミクリーアクサーは別の何かに姿を変える能力を有しているのではないか。その結論に辿り着いたエルフは、迷うこと無く薄緑色の柄をした剣に向かって走り出す。剣はその身を大きく振り回して斬りつけようとする。が、エルフはその寸前で飛び上がって攻撃を躱し、お返しとばかりに蹴りを一発入れる。着地し、再度右足に力を込めてハイキック。吹き飛んだ衝撃で剣はミミクリーアクサーへと姿を戻してしまった。

「さて……と」

 体勢を整え、エルフはオーブの天頂のボタンを押す。

【サラマンダー!】

「ギッ、キィ…!」

 同時に、最後の悪足掻きとでもいうかのようにミミクリーアクサーは仮面ライダーエルフの姿に擬態した。そして、抗うように掌に火球を作り出す。

 ……しかし、その腕がエルフに向くことは無かった。その腕は……京太郎の方へと向けられた。

「…ッ!」

「マジかっ……!」

 回避しようと試みる京太郎を前に、ミミクリーアクサーが擬態したエルフは掌の中でその火球を肥大化させていた。




投稿遅れてしまい、誠に申し訳ございませんでした(2回目)
スプラトゥーン2にアニメ鑑賞、東方ロストワードのリセマラ……色々やっていて、小説を後回しにした結果がこれですよ。大変申し訳ない。

次回の更新も遅くなるかもしれませんが、これからもどうかよろしくお願いします。
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