遊戯王があれば幻想郷でも生きていけるのでは? 作:てばれもん
ーーー人里ーーー
「ふーん……ここが人里かぁ……」
俺たち3人は森の中を抜けてなんとか日が暮れる前に人里に着くことができた、今はチルノの提案で里の守護者に会いに行っている。守護者って事はよぼよぼの叔父さんとかなのか?
「なぁチルノ」
「ん?どうしたの?」
「その里の守護者ってさぁ……どんな人?」
「アタイのガッコーの先生だよ!」
「先生……そうなのか?大妖精」
「そうですね、私たちに勉強を教えてくれるとても良い先生です」
「へー、守護者であり先生でもあるのか……凄いな」
「でもな〜良い先生なんだけど……ちょっとなー」
「何かあるのか?その先生」
「うん、すっげー真面目で、アタイが宿題を忘れたらきちんと怒ってくるんだー……おかしいよね?」
「いや、それは怒るぞ誰でも」
「チルノちゃんはすぐに宿題から逃げるもんね」
「……難しいもん」
チルノは面倒になると投げ出すタイプなんだな……俺もその経験があるから、やめろとは言えないな……
……しばらく歩いていてチルノの足が急に止り、
「ここだよ、アタイの先生の家は」
「ここなのか」
そこにはまるで時代劇に出てきそうな和風の家があった。
「すげぇ……これがTHE・和風の家ってやつなんだな」
俺のいた世界はこんな田舎に建ってそうな家は無かったから、凄く珍しく感じるな……
「なー潤、和風ってなんだ?」
「この家みたいな事さ」
「よくわかんないけどいいや、大ちゃん先生呼んでこよ?」
「うん、じゃあ黒木さんはここで待っていてください」
「あぁ」
家の中に入っていくチルノと大妖精、おいおいノックとかしねぇのかよ……まぁ生徒だからいいのかな?
ーーーーーーーーーーーーーーー
ガララッ
俺が待っていると、一人の女性とその後ろにたんこぶの出来たチルノとしょんぼりした大妖精が家から出てきた。
あれ……?想像と全然違う……すっげぇ美人じゃん…………………でかいな
「君が例の外来人かな?」
「そう……なりますかね?」
ガイライジンって何だ?俺みたいな奴の事か?
「あの……後ろの二人は……」
「ん?あぁ……ちょっと礼儀が為ってなかったから叱っておいたんだ」
「はぁ……」
案の定怒られたか
「二人とも、もう帰りなさい夜になるから……な?」
二人の頭を撫でながらそう言った先生、なんか怖いんですけど
「ぐすん……じゃあまたね潤、また遊ぼうね!」
「待ってーチルノちゃん!」
手を少し振って見送る俺
「じゃあ、私の家の中に入ってくれないか?そこで話をしよう」
「分かりました」
俺は女性の後ろについて行った
ーーーーーーーーーーーーーーー
俺と女性は客間らしき所に座っていた
「すまない、急に来たから何も用意してないが」
と言ってお茶を出してくれた女性、高級なお茶なんだろうな……
「あっ……どうも」
うー……やっぱり苦手だこの雰囲気……
「さて」
女性が俺の方へと体を向けた
「まずは自己紹介からしようか、その方が楽だろ?」
この人……慣れているのか?こういう事に……
「えー……名前は黒木……黒木潤です」
「黒木か……わかった、次はこちらの番だな」
「私は『上白沢 慧音』だ、先生をやっている……よろしくな」
この人は慧音さんと言うのかなるほど……
「とりあえずお互いの事を知ったから、本題に入ろうか」
「ちょっといいですか?」
「なんだ?」
俺は少し手を上げた、どうしても聞きたいことがあったのだ
「さっきチルノが半泣きだったのですがあれは……」
「あれか、さっきチルノが私の事を『頭固いね先生』とか言っていたのでちょっとお仕置きしただけだ」
「さいですか……」
なんかやらかしたとは思っていたが、やはりな……
「では、本題に入ろうか黒木」
「分かりました」
「おそらくチルノ達から聞いたと思うが……ここは君のいた世界では無い」
「聞きました」
「ふむ、なら話は早い」
「君は『元の世界』に帰りたいと思わないか?」
「………………」
うーん……帰りたいのは山々だが、帰った所でまた初心者からやり直しだと思うしな……こっちの方が面白そうだしな……
「思わないですね」
俺はきっぱり断った
「……珍しいな」
「へっ?」
「いや……大体は帰りたいと言うのだが……」
「……………」
そりゃ、そうですよね……はは
「もしかして、君……自殺願望者だったのか?」
「死にたいなんて考えた事ないんですけど……」
いや、考える暇も無かったのか?
「あー……すまない、変なことを聞いてしまったね」
「いや、気にしてませんよ」
「じゃあ君はこの世界に留まりたいと言う事かな?」
「そうなりますね」
今更ですか慧音先生
「うーん……なら仕事が必要だな」
やっぱりそうなるのか……
「以前は何の仕事をしていたのかな?」
「……デュエルリスト」
「…………………聞いたこと無いな」
「はぁ……要するに戦う人です。簡単に言えば」
「……何で戦うんだ?」
「これですね」
俺はデュエルディスクからデッキを抜き、慧音先生に渡した。
「凄いな……外の世界ではこんな物が……」
慧音先生は俺のカードをじっくりと見ていた
「でも、どうするんだ?このカード」
「貸してください」
俺はデュエルディスクを起動させ、慧音先生の持っているカードから一枚を取りディスクに差し込んだ
『強欲な壺』通常魔法
デッキからカードを2枚ドローする。
ゴトッ
机の上に少し笑っている奇妙な壺が出てきた
「うわっ……黒木、なんだこの壺……笑ってる」
壺の出現に驚く慧音先生
「どうですか?」
「あぁ……凄いな……もう、いいぞ」
「分かりました」
俺はディスクからカードを抜いた、机の上から壺が消えた
「このディスクとカードを使って戦うわけです」
「外の世界はここまで進んでいるのか……?」
「いや、違いますよ慧音先生」
確かに技術は進んでいる…だが……
「何故かわからないんですけど、本来映像の物が実体化する様になってしまったんですよ」
「……よくわからんが、おかしくなってるんだな黒木の中では」
「はい……」
「そうだな……それを使えばいろいろ出来そうだな」
「まぁ、そうですね」
「……だが、残念な事に今人里でやれる仕事は無いな」
「えぇーっ!!」
おっと……驚きすぎてマ○オさんみたいな声が出てしまった
「ちょっと!困りますよ!仕事が無いなんて!!」
「うーん……」
腕を組んで考える慧音先生…………………………………変に強調してないか?あれ……
「そうだな……里の人から仕事をもらうといい、それしかない」
「バイトって奴ですか?」
「そうだ」
マジかよ……またバイトしなきゃいけないの?
「……決まりだな」
慧音先生はそう言うと立ち上がり、部屋の押し入れから布団と枕を出した
「今日は泊まって行け」
わーい!ありがとう慧音先生!
「じゃあ、また明日な」
襖を開けて慧音先生が部屋を出て行った。
慧音先生が出て行った後、部屋の襖を少し開けて外を見たらすっかり夜になっていた。
……どうなるんだ俺?
?(はぁ……私のタイプだったからつい緊張してしまったけど、うまく説明できたのか?……まさかこの私がときめくとは…………おっと…いけない鼻血が出てきたな……ふふ)
禁止カード?聞こえんなぁ