ドラゴンを育てていたら いつのまにか私も強くなっていた   作:美味ケーキ

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第1話 始まりの日 ★イラスト有り

 

【挿絵表示】

 

 

のんびり屋の遥は、急いで暗闇に包まれた。

 

「いただきます!」

目を瞑ってルーティーンの感謝の言葉を唱えると、いつものバタートーストと卵を食べ始める。

 

卵を一口に頬張ると、テレビからお気に入りの占いが流れてきた。

「今日1番残念なのは、双子座のあなた。何をやってもやる気が出ず、退屈な1日になってしまうかも。。でも大丈夫、何か新しいことにチャレンジすれば運気が巡ってくるでしょう。」

「はぁ〜、朝からテンション下がる」(テレビの時間に目をやる)

「やば、もう出なくちゃ」

遥は、急いでトーストを口に加えると、パン食い競争でもしているかのように玄関を飛び出した。

 

 

〜〜〜〜授業中〜〜〜〜

(はぁ〜、昨日も退屈、今日も退屈、明日も退屈、、なんで授業ってこんなに退屈なんだろう)

 

そう遥が思っていると、チャイムが鳴った。

 

「よっしゃ、終わり終わり!帰って昨日買ったVRMMOやーろお!」

「お、おまえそれってもしかして、『暁のドラゴンマスター』?」

「そうそう、待ちに待ってたやつ!」

「おー、それならおれも買った、ゲームの中で会おうぜ!」

「よし、フレンドなフレンド!」

「あ、おれもおれも!まっぜろ!まっぜろ!」

 

遥は男子生徒達の会話を聞いて、ふと朝の占いを思い出した。

(でも大丈夫、何か新しいことにチャレンジすれば運気が巡ってくるでしょう…)

 

(これだ!ゲームにはあんまり馴染みはないけど、新しいチャレンジ、、早速学校帰りにタナカ電機寄っていこ!)

遥は1人鼻歌を唄いながら学校を出た。

 

〜〜〜〜タナカ電機〜〜〜〜

「あった!これか男子が話していたゲーム。どんなゲームなんだろ」

パッケージの裏を見ながら、「なになに」

[あなたが体験するのはドラゴンと人間が共生する世界。相棒のドラゴンを育てながら、世界を制する力を持つと言われる『暁のドラゴンマスター』を目指そう!]

「…なんだか、カッコよ!」

 

遥は家に着くと、リビングに脇目も振らず、そのまま階段をかけ上がり、自分の部屋に入った。急いでパッケージを開けると、中に入っていたゴーグルを手に取り、

「うわぁ〜、これが最新のゲームかぁ」

「小さい頃に近所の男の子の家でやらせてもらったけど、今は大分進化してるんだろうなぁ」

遥がゴーグルを付けると、ヘッドホンから自動で音声が流れてきた。「これからあなたが体験する世界はめくるめく冒険の世界。冒険に疲れたら現実世界で休むことも、現実世界に疲れたらいつでもここに戻ってくることができます。さぁ、ゆけ!ドラゴンマスターよ!」

 

ドッシーーーーン!!

 

「いった、いたたたた。な、何何?もう始まったの?」

遥は気付くと、両手に大きな卵を抱えていた。

そして、遥が顔を上げ辺りを見回すと、、

ギャーギャー、ウーキッキッキ、ホーホー、、、

「み、密林ーーーー!?」


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