ドラゴンを育てていたら いつのまにか私も強くなっていた   作:美味ケーキ

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第14話 ガンガルの森と少女

〜〜〜〜ガンガルの森 入口〜〜〜〜

 

「ここ…入るの?」

とピートは目の前に広がる薄暗い森を前に足を止めた。

 

「…うん…行こう」

「じゃあ、せーので…」

「分かった」

 

「せーの」

 

 

キリキリキリキリホーッホーッホーッウッキッキッキッ

「うぅ、やっぱり薄気味悪いね…」

「ね、遥…」

………

「…遥⁈」

とピートが振り返ると、遥はまだ入口にいて笑い転げている。

「おい!せーので行こうって言ったの遥だぞ!」

 

「ゴメン!ゴメン!あぁ〜、可笑しかった。」

「じゃあ、ドラゴン君達はお化けとか怖くないだろうから、せめて前歩いてもらおう」

と言ってキルトとラルの後から恐る恐る森を進んでいく。

 

暫く進むと突然、グゥゥゥ〜。

「ん?」

 

 

「ごめん私、お腹空いてきちゃった…」

 

「私のお腹を満たすフルーツなんかなってないかなぁ〜」

と辺りを見回していると

「あ、あそこ見て!」

「あれは…リンゴ?」

「そうかな? 多分現実世界のより大きいけど。」

フルーツは高い木の上にたわわになっていた。

 

遥はピートの肩に手を置き、制するように

「ここは私に任せて。私小さい頃から木登りは得意なの」

と言って、背負っていた大剣を下ろすと、手と足で交互に

確かめるように枝を握り登り始めた。

 

フルーツまでもう少しといった所だろうか

 

バサバサ、バサバサと羽音がしたかと思うと

「いたいたいたー!こんな所にいたかぁ」

と水色のドラゴンに跨った3人の男達が現れた。

 

「な、なんだお前ら!」

「今、俺たちは食糧確保中だ!邪魔するな!」

 

「知るかそんなこと、丁度いい。あの女が上にいる間に

この男とピンクのドラゴンを殺っちまおうぜ!」

 

ピートはロッドを握り、キルトとラルも身構える。

 

「ピート、待ってて!今直ぐ下りるから!」

「あれ、何か上手く下りれないなぁ…でも急がないとピートが倒されちゃう…」

 

(クソッ、一度に3人相手か!)

ピートの額から一筋の汗が流れる。

 

とその時

「ギャ!」「アガッ!」「ウエッ!」

と3人の男は順にドラゴンから転げ落ち倒れた。

 

ピートが振り返ると、そこには金髪で長い髪をツインテールにした青い眼の少女が、弓を構えていた。

 

少女は上に向かって弓を引くと、遥が取ろうとしていたフルーツを射落とし、落下してきたフルーツを片手で受けクルッと方向転換して歩き始めた。

 

「ちょっと!それ私が先に見つけたフルーツ!」

 

「見つけたのも、手に入れたのも私が先だけど?」

「ついでに言えば育てたのも私ね。じゃっ!」

と後ろを向きながら手を挙げると再び歩き始めた。

 

「ちょ!待って!返して!」

遥は腕をバタバタしながら

「わわわわっ!」

と言ってバランスを崩し、木の上から落ちた。

 

「遥!大丈夫?」

「痛った…」

 

少女は振り返らず、そのまま歩いて見えなくなった…。

 

「それにしても、何なのあの子…」

 

「あ、あれ!」

と遥が指差した先には、森の合間から大きな一つの十字架と、協会の屋根らしき物が見えていた。

 

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