ドラゴンを育てていたら いつのまにか私も強くなっていた 作:美味ケーキ
「へぇ、今日のラッキーカラーはイエローかぁ…」
(あ、この目玉焼きの黄身が黄色だ!)
と言いながら遥がフォークで黄身をつつくと、プチッと勢い良く溢れ出した。
遥はテレビの時間に目をやり
「やっばい、もうこんな時間! こっちでも出発しますか!」
と慌ててパンを咥え、鞄を抱えると
「いってきま〜す!」
と全速力で学校に向かった。
〜〜〜〜下校時〜〜〜〜
遥は校門を出ると自然とゲームの世界に思いを巡らせていた。
「うーん、次はどこに向かおうかなぁ。取り敢えずまだまだ強くならないといけなさそうだし、エチカとも仲良くなりたいし…」
「武器は手に入れたし、スキルもまだ何回かしか使ってないけどなんとなく覚えてきた……あ、可愛い洋服を揃えるとか?」
とその時、遥の後方から何者かが近付く。
遥は電信柱の影からチラチラと付いてくる何者かに気付き、足速に歩き始めた。
(どうしよう…ずっと付いてくる…)
「おーい!宇多野さ〜ん!」
「ハァ、ハァ…宇多野さん、宇多野さん、歩くのが速いんですねぇ〜…ハァハァ」
「わ!なんだ、ガリ勉君かぁ…どうしたの?」
「いやいやぁ、宇多野さんはどこまで進んだかなと思ってですねぇ〜」
と肩を上下に揺らし、息を切らせながら汗だくになっている。
「あ、私? えーとねぇ、どこまでって言ったらいいんだろう?
取り敢えず2人と…仲間になったよ!パーティーってやつ?」
ガリ勉は片手で眼鏡の端を何度か上げながら
「ふ〜ん、なるほどですねぇ〜。私はパーティーという規模を通り越しギルドに加入したんですねぇ〜。しかも、そのギルドのマスターは…なんと暁のドラゴンマスターなんですねぇ〜」
「そして、先日はゲームがスタートした街から思い切ってフィールドに出て、磨き込んだ魔術で出っ歯ウサギを倒したんですねぇ〜」
(あ、出っ歯ウサギって私が最初に出会ったやつか…あれ倒せたのって凄かったのかな?)
「そっか、ガリ勉君すごいじゃん!しかも、暁のドラゴンマスターがいるなんてめちゃくちゃ凄そう!……でも、ギルドって何?」
「宇多野さんはギルドを知らないんですねぇ〜? まぁ簡単に言えば、同じ目的を持った同志やフレンドが集まり、切磋琢磨する集団といったところですかねぇ〜」
「同志や…フレンド…」
ガリ勉は急いでポケットからクチャクチャになった紙切れを取り出すと遥に差し出し
「あ、宇多野さん、宜しければフレンドになってもらえると嬉しいんですねぇ〜」
「これが私のフレンドコードなんですねぇ〜。フレンドになればお互いにギフトを贈り合えたり、バトルで困った時は協力ができるんですねぇ〜。左上の青いメニューウィンドウを開くと1番下にフレンド欄があるのでそこから登録ができるんですねぇ〜。今度ログインした際に是非見てみて下さいねぇ〜」
遥はそっと紙切れを受け取ると、紙を爪で伸ばしながら
「うん、分かった!色々教えてくれてありがとう!帰ったら早速見てみるね」
「じゃあ、またね」
とガリ勉と別れると走って家に向かった。
(速く続きやろっと!)
〜〜〜〜遥の部屋〜〜〜〜
遥はそそくさと部屋着に着替えると、もう動かなくていいようにベットの上に転がっていたクッションを背中にフィットさせゴーグルを付けた。
「よ〜し、ログイン完了!で、この左上のメニューから…1番下の…あったフレンド欄!ガリ勉君にもらったコードで検索っと」
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ユーザーネーム: ガリスタ
ユーザーレベル: 15
コメント: 今日の勉学は、明日の血となり肉となる
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(あ……そういえばガリ勉君のメガネの色って……イエローだ!)