シルヴァリオサーガRPG ブランシェ家亡命√RTA 作:TTオタク
無計画な時間設定でストーリーが破綻したので時系列修正します。
いくら傍系とはいえど、アマツの血を舐めてはいけない。なRTA第2話はーじまーるよー。
はい誕生ムービーを終えて操作可能になりました。現在は新西暦1018年。カティアがちょうど10歳になった年ですね。仲のいい使用人が小さな誕生日パーティーをしてくれます。ん? 何で小さな誕生日パーティーなのかって?
それはもちろん、アマツの家系図から抹消された身の上だからですね。純系っぽくないアマツはこのようにして迫害されていくんですね。
今ステータスを確認した所、両親はすでに死亡済み。朧出身のおじいちゃんも死亡しており、スラム上がりの投資家であるアンジェリックおばあちゃんとの2人暮らしのようですね。弟が居るようですが、朧の分家に引き取られたようです。
しばらくは特にやることもないので、知力と技量ステータスを伸ばしておきます。
そうして一ヶ月くらい経つとおばあちゃんに呼び出されます。
「おい、出かけるぞ」
そうぶっきらぼうに言われて車に乗せられ、スラム街へ連行されます。そしてスラム街の中心で降ろされましたね。
「お前を捨てる事にした。じゃあな」
それだけ言い残して捨てられます。というのは嘘で実は数ヶ月後に回収しにきます。スラム上がりのアンジェリックは、自分の後継がスラム街で生き抜けるか試したようです。カティアが死んでも朧の分家にいる弟で代用すればいいですからね。
はい、捨てられたカティアちゃんは茫然自失となって泣いています。まだ10歳ですからね。かわいいですね。
今はメンタル値がガリガリ減っていますので、操作を受け付けてくれません。一旦泣き止むまで待ちましょう。
それで再び操作可能になったら迷わずマイナ・コールレインの居る廃墟を目指します。完全なメタ知識ですが、こうでもしないと死亡率が上がってしまいます。
「あら、どうしたの? お父さんとお母さんからはぐれちゃったの?」
はい、マイナさんを発見しました。カティアが着ている服がどう考えても浮浪児が着ているようなボロ切れでは無いから迷子の線を疑ったのでしょうね。
なので迷子ではなく捨てられたと伝えます。
「そうだったの。無神経な事聞いてごめんなさいね」
マイナさんは頭を撫でてくれます。年若い身でまさに聖母のような風格ですが、これもやせ我慢によるものだと思うと胸が苦しいですね。
「貴女、名前は? 帰るところが無いなら私のところに来ない? 私たちは子供同士で寄り合って生活しているの。こんな場所でずっと1人より、きっと良いと思うわ」
はい、孤児集団へ参加するかの誘いが来ました。もちろん承諾します。しないといくらアマツの血筋とはいえ普通に死んでしまいます。
「そう、よかったわ。さあこっちよ」
マイナさんは手を握ってくれます。
そして孤児集団の住処である廃墟に着きました。薄汚れた服を纏った少年少女の中には、幼き日のゼファーさんも居ます。この頃からすでにだいぶ疲れた瞳をしていますが、まだ姉を助けるために無茶をするくらいの向こう見ずさを備えていた頃です。
「みんな聞いて。この子が今日から私たちの仲間になるカティアちゃんよ。みんな仲良くしてあげてね」
「うん、わかった!」
とマイナさんに自己紹介され、明るい返事を返す子供たちですが、全員ではなく何名かは値踏みする様な目でこちらを見てきます。彼らのメンツをきちんと覚えておきましょう。うまく友好値や能力育成を行えられれば、マイナ失踪事件後にゼファーさんと一緒に軍に入って生き残る道を選んでくれるリアリストたちです。幼馴染というつながりは強固ですのでどうにかして生き残らせると後が楽です。
こうして孤児集団での暮らしが始まります。なので早速金策に走ります。
この孤児たちの人員の中から1人でも多く
早速下水道に侵入して貴金属漁りに精を出します。クリストファー・ヴァルゼライドが総統就任後は下水の事情が改善されて貴金属類が下水に流れることが減ってしまいますが、今はまだ公共費用をケチる血統派全盛期ですので金銀財宝が流れ着いてきます。具体的にいえば小銭、指輪、落とした財布など細かい物ですが、チリも積もれば何とやら。特にアクセサリー類は金になります。
はい、結構稼げましたね。ついでにマッピングもしておきましょう。調子乗って先に先に行くと1000匹以上のネズミに襲われて死ぬ事があります(3敗)
「どうしたのこんなに汚れて! え、うそ。これどこで拾ってきての?」
小銭や貴金属類を持って帰ってきたカティアにマイナさんは不安気です。それもそうでしょう。すでに大男たちが縄張りとして侵入者を妨害している上、そもそも命の危険がある下水道に潜り込んで取ってきたなんて普通は思いません。強盗やスリを疑ったのでしょう。
下水道から取ってきた事を告げ、これでみんなの暮らしを楽にするためという旨を話します。
「そう、でも危なくなったら絶対に帰ってきてね。お姉ちゃん、今日のパンが食べられない事は平気だけど。カティアちゃんが死ぬのはきっと耐えられないわ」
マイナさんがまたカティアのことを撫でてくれました。っと、ここでトロフィー『大切な人』を達成しましたね。このトロフィーは作中のNPCに対してプレイヤーキャラの、この場合はカティアの好感度が一定以上になると達成されます。
はいこの作品、実はプレイヤーキャラにも好感度が設定されています。なぜかというと光と闇の相互嫌悪などを再現するためのシステムなのでしょうね。これが結構鬼門で、プレイヤーキャラクターの好感度が高い相手への攻撃はデバフが乗ります。たとえメタ知識で敵になると知っている相手でも起こります。
この仕様は特にチトセ戦で足を引っ張りやすいので、追走者兄貴は注意してください(4敗)
さて、そうこう言っているうちに下水道探索団を組織できる様になりましたね。ここでゼファーさんを含めた見込みがありそうなメンツに声をかけ、下水探索を行います。特にゼファーさんはこの頃から斥候として破格に優秀なので重用します。文句言われてもうまい飯食えるぞと言えば悩んだ末について来るので問題ありません。
そうして資金を集め、廃墟の設備や備品、武装を整えていきます。カティアは一定期間生き残れば迎えがきますが、そのほかの子は無理です。軍入隊まで地力で生き残らねばいけないので、武装や設備は必須になります。
廃墟の防衛体制や見張りの指示を出しておきます。一応カティアはまだ子供なのでそこまで質の良い指示は出せませんが、無いよりはマシです。
「なあ、あんたはどうしてそんなに頑張れるんだ? あんた1人頑張ったからって飯が増えるわけじゃないのに。むしろ誰も助けずに1人で独占した方がいいだろ? なんでなんだ?」
おっと、地図作成中にゼファーさんが話しかけてきました。この質問は時期よって内容こそ変わりますが、ゼファーさんの好感度が一定以上で、プレイヤーキャラのメンタル属性が光だと発生します。はい、現在ゼファーさんには怖がられていますね。ですが今はどうしようもないので、みんなが好きだからと言います。見事に個性の【奈落の太陽】が悪影響を及ぼしたケースですね。
はい。そうして無事ゼファーさんには怖がられたままですが、裁剣天秤で再開後に好感度を回収するので問題はないです。
孤児集団での暮らしが三ヶ月たち、みんなの生活が安定してきた所でマイナさんイベントが起こります。
「本当に、本当にありがとうね。きっとカティアちゃんがいなければ死んじゃってた子も居たわ。かくいう私もその1人だったかもしれないわ。ありがとうね」
マイナさんはまた頭を撫でて、この時は抱きしめてくれますが、悲しいことにこれは決別イベントです。
光属性にメンタル属性が振れていると、返答内容が限られてしまいます。その内容はマイナがもう無理をしなくて良くなった事への安堵です。カティアも似た事を言っていますね。
はい、するとマイナはひどく動揺してこちらを見ます。怯えていますね。1プレイヤーとしては辛いです。
まあ年下の子供で、まだ無知であるはずの年頃なのに、自分が犯罪を繰り返してみんなを食わせていて、その上無理をし続けたことを見透かされたら怖いですけどね。
その後マイナが走り去ってこのイベントは終わってしまいます。翌日には元どおりの関係になりますが、好感度は固定されてしまい、マイナルートは攻略不可能になります。悲しい。
そして孤児集団での生活4ヶ月目にしてようやくお迎えが来ます。一応孤児のみんなを救済しないと自分は帰らないと言うイベントが発生しますが、倍速します。自分で金を稼いでから救えと言われて終わるだけのイベントですので。
はい。今回はここまでです。次回は
†
「本当に、本当にありがとうね。きっとカティアちゃんがいなければ死んじゃってた子も居たわ。かくいう私もその1人だったかもしれないわ。ありがとうね」
私、マイナ・コールレインはありったけの感謝を伝える。今腕の中にいる小さい子供であるカティアこそが孤児の集団でしかない自分たちを、1人欠けることなく存続させてくれたのだ。
腕の中のカティアは、照れているのか顔を赤くしながら答える。
「そんなことないよお姉ちゃん。だってお姉ちゃんだって頑張ってたじゃん」
子供ながらに謙遜だろうか? だが確かにカティアはすごいことをしたのだ。もっと褒められてしかるべきだろう。
「私なんて全然よ。皆が今みたいにご飯を食べられる様にするのは無理だったし。薬の備蓄をする余裕なんて全然なかったわ。だから、あなたのおかげよ。本当に、なんてお返ししていいかわからないくらいに」
カティアはその賛辞に照れながら、子供っぽく笑って返事をする。
「でも、私の下水探索が安定した収入になるまでの間、ずっと支えてくれてたのはお姉ちゃんだよ。嫌なことをいっぱいして。お姉ちゃん笑ってたけど、辛くないはずがないじゃん。だから私、お姉ちゃんが無理しなくても良いようにしたかっただけなんだよ。お返しなんてお姉ちゃんが本当に笑ってくれればそれでいいんだから」
本当に、なんで良い子なんだろう。年長者の自分を心配して、楽になってほしいと頑張ることができるのはカティアの並外れた善性によるものだ。きっと誰からも褒められる行為だろう。
だから───だからきっと間違いだ。心の中を怯えと恐怖、そして嫌悪が支配したのは。
まだ10歳の子供が食べるためのパンがそう簡単に手に入らないことを理解し、私が犯罪行為に手を染めている事を見抜いて心配する。その聡明さは称賛こそされど、嫌悪や非難を言われる義理はない。たとえ、自分の唯一の柱であった優しいお姉ちゃんという役割を破壊されたとしても。
だが発生した嫌悪は連鎖反応的にカティアの異常な行動力と、自分とは違う『本心から明日へ希望を抱ける強さ』に対する嫌悪に繋がっていき───
私は耐えきれなくなってカティアに背を向け、走り出した。カティアの呼び止める声が後ろ髪を引いたが、足はどうしても止まらなかった。