実は戦姫絶唱シンフォギア IBのUAが1000を突破しました。拙作を読んで頂いきありがとうございます。
それでは第3話どうぞ。
6
「当麻、CD屋見えてきたよ。ほら、あそこ」
「そうせかさなくても、分かってるって」
早く早く、と言いそうな雰囲気を醸し出している立花。それに対してやれやれ、といった感じである上条であった。
「じゃあ、俺はこっちだから。またな、立花」
「うんじゃあね、当麻」
(まあ今日の晩頃には、曲の感想とか送って来るんだろうな)
そんなことを考えながら、CD屋の角を曲がった。そしてそこには・・・
「・・・は?」
(なんでこんなところに炭が?まさかッ!?)
ウウーーンッ!! あらゆる可能性を考えていた上条の耳にサイレンの音が響いた。
「やっぱノイズか!」
『ノイズ』……それは人類の共通の敵にして、13年前の国連総会にて認定された特異災害の総称。特徴として、人間だけを襲い、接触した人間を炭素転換する。また、一般的な物理エネルギーの効果を減衰〜無効とするなどが挙げられる。そのため、現状ノイズに対する対抗策は逃げることだけである。
「当麻!!」
「!立花、無事か!?」
「うん。とりあえず逃げないと」
「ああ。ここから近いシェルター・・・」
「きゃーーー!!!」
その時だった。近くで女の子の悲鳴が聞こえた。
「今の悲鳴、子供の声だったよね!」
「ああ、まさか逃げ遅れちまってるんじゃ!?」
「ッ!!」
「あ、おい待て。立花!?」
子供の声が聞こえた方向に向かって走り出す二人。そして少し走ったところに泣いている女の子がいた。
「おかあさんどこ?だれかたすけて」
「大丈夫、君?!怪我とかしてない?」
「う、うんだいじょうぶ」
「そうかよかった。立花、俺はこの子を背負って走るよ」
「うんわかっ・・・当麻、後ろ!」
「ッ!まじかもう来てやがる」
後ろを振り向くと大量のノイズがいた。奴らはどこからでも現れる存在だ。たとえそれが、泣いている子供のすぐそこであろうが。
「立花、とりあえず走るぞ。いけるか!?」
「う、うん大丈夫!」
震えた声を抑えるように立花は答える。そして彼らは走り出した。だがノイズ達は少しづつ彼らに近づいていた。
「当麻、どこまで走るの!?」
「わかんねぇ!どうもシェルターの方とは違うとこ走っているみてえだ」
「ええ!?じゃあ、どうするの当麻!?」
そう言われて上条は考える。どこへ行く?どこに逃げる?
(今のままじゃ追いつかれちまう。どうする考えろ、考えるんだ、上条当麻!!)
辺りを見回す。どこか……どこかに場所は。
「ッ!立花!あの場所まで走れるか!?」
「うん!まだ大丈夫!」
「よし。もうちょっとの辛抱だからな、嬢ちゃん」
「うん、わかったよ、おにいちゃん」
そう言いながら彼はある建物に向かって走る。そこは発電施設のようだった。
「立花、俺が先に登る。上がったら俺がお前を引っ張り上げる」
「うん、分かったよ」
少しづつ彼らは上に向かってはしごを登る、
7
そしてようやく上条は頂上にたどり着き、立花を引っ張り上げる。
「はぁはぁ、疲れた。ここまで来たら大丈夫だろ。二人とも大丈夫か?」
「うん、私は、大丈夫」
「はぁはぁ、わたしも。ねえ、おにいちゃん」
「ん、なんだ?」
「わたしたち、しんじゃうの?」
子供が不安そうな声で訪ねてくる。しかし彼は微笑みながら首を横に振る。
「大丈夫だ、もう・・・」
安心だよと伝える瞬間だった。上条達の前にノイズがいた。
「ひっ!?おにいちゃん!おねぇちゃん!」
上条は疲れている体を無理矢理起こし彼女達の前に立つ。しかし彼らにはもう逃げ場はない。少しづつ、死が、近づいてくる。彼らに為す術はもうなかった。
しかし、彼らは諦めていなかった。その目には光が灯されていた。
(私に出来ること、出来ることがきっとあるはず)
(考えろ。何かないのか、二人を助ける何か…)
そして彼女は叫ぶ。かつて、自分を助けてくれた恩人がかけてくれた言葉を。
「生きるのを諦めないでッ!!」
そして、彼女は無意識にひとつの
「
瞬間、彼女の胸からは光が放たれ、その光は彼女を包んだ。
「ああッ!?ああああああああああああッッ!!!!??」
「立花!?どうしたんだよおいッ!?」
(なんだよ、何がどうなってんだよ?!)
考えても考えても何も思い浮かばない。自分の親友の身に何が起きているのか上条当麻は理解できなかった。
しかしノイズはそんな彼らの驚きを気にすることはない。一体のノイズが彼らに突き進んできた。
「ッ!まずい!?」
「おにいちゃん!!」
(今、よければ立花に当たっちまう!クソ、どうする!)
そして彼は一つの決意を固め、
「ッ!!クッッソがァあああああ!!!」
思いっきりノイズに向かって拳を向けた。しかしそんなことをしても無駄である。もし
あと少しで少年の右手はノイズと接触する。あと1cm、あと1mm、そして……
8
「ガングニールだとぉ!!?」
『特異災害対策機動部二課』司令官・風鳴弦十郎は驚嘆していた。2年前のあの日から一度も反応がなかったガングニールのアウフヴァッヘン波形がなぜ今になって?なぜあの少女から?
「し、司令!」
オペレーター藤尭朔也の呼びかけ声にハッとし、今はそんなことを考えるときじゃないな、と弦十郎は意識を切り替えた。
「どうした、藤尭?」
「あの、その・・・」
「慌てるな藤尭。オペレーターのお前が冷静さを失えば現場は余計に混乱が生じてしまう。落ち着いて状況を話せ」
「えっと、あのその・・・」
「どうした?いったい何を見たんだ?」
「あのー弦十郎くんそのね・・・」
「了子くん、いった何があったんだ?」
「・・・ノイズが消えたのよ」
「それはいったいどういう?」
「だから、ガングニールの適合者と一緒にいる少年がノイズを消したのよ!」
「・・・なんだとぉッ!!?」
弦十郎はその日一番の大声で叫んだ。
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