戦姫絶唱シンフォギア IB   作:ドナルド・カーネル

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どうも作者です。
感想欄にて幻想殺しについての意見をくださった皆様、ありがとうございます。
また、アンケートご協力ありがとうございました。ライブの日に関しては早めに投稿するように頑張ります。
それでは第4話どうぞ。



第4話 雑音と不思議な力と

1

 

「・・・へ?」

 

一体、何が起きたのか?立花響は一瞬理解ができなかった。それは自分の身に起きたことと、目の前の友人が起こした光景の二つについてである。

 

(私、何があったんだっけ?確か何かを歌ったら体が熱くなってそれから、当麻がノイズを殴って・・・)

 

「ッ!と、当麻!?」

 

目の前の光景がやっと理解できた立花は上条に向かって叫んだ。

 

「た、立花、お前急に光ったけど大丈・・ってなんだその恰好は?!」

 

上条が驚くのも無理はない。オレンジベースのインナーに、ヘッドフォンのような装備、極めつけには大きなガントレットといった、まるでアニメに出てくる変身ヒロインの姿になっていたのだ。

 

「おねえちゃん、かっこいいー」

 

「え、ありがとう・・・じゃなくて!当麻、ノイズに触ったけど何ともないの?!」

 

「あ、ああ今んとこはな・・・」

 

何ともなさそうに上条は右手を振るう。実際ノイズに触れた彼の体はピンピンしていた。しかしなぜ彼の体は五体満足でいられているのか。それはこの現場を見ている人にも、実際にそこにいた本人達にも分かっていなかった。

 

(でもどうなってんだ?確かに俺の右手はノイズに触れたはずなのに、なんで・・)

 

考えていた上条の耳にまた歌が聞こえてきた。

 

「♪絶対に・・・離さないこの繋いだ手は♪こんなにほら暖かいんだヒトの作る温もりは」

 

「♪難しい言葉なんていらないよ♪今わかる共鳴するBrave mind」

 

「おい、どうしたんだ、立花。急に歌い出して?」

 

「分からない。胸に急に浮かんだ歌詞を歌ったんだけど・・・」

 

立花もまた考えていた。自分の身に何が起きたのか。なぜ急に浮かんだ歌を歌い出したのか。分からないことだらけで混乱していた。

 

(でも)

 

一呼吸つき、立花は冷静になる。

 

(今ひとつだけ分かることは、私たちがこの子を助けなきゃいけないってことだよね)

 

そして上条も思考を切り替え目の前のことに集中し始めた。

 

「立花、とりあえずその子を抱えて下がってくれないか?」

 

「うん分かった。こっちに来て」

 

「うん」

 

立花は少女を抱え、後ろに少し跳んだ。しかし()()()()()()()()()()()()()()()()()()、建物から落ちてしまった。

 

「へ、うわぁぁぁぁぁ!!」

 

「立花!?」

 

「きゃあぁぁぁぁl」

 

重力に逆らわず彼女らは一直線に落ちていく。そして・・・

 

ズドンッ!!!

 

飛び降りた衝撃で土煙が舞う。普通なら彼女らの体はグチャグチャになっているだろう。しかし・・・

 

「ううっ。あれなんともない。ねえ、大丈夫?」

 

「うん。おねいちゃんもだいじょうぶ?」

 

「うん。へいきへっちゃらだよ」

 

「・・・マジかよ。てか、立花のやつ何で無傷なんだ?」

 

あのスーツのおかげか、と上条は考えた。そんなことを考えていると目に前にいるノイズ達の様子が変わり始めた。そして上条もそれに気づき最悪な想像をしていた。

 

「まさかこいつら全員こっちへ来るんじゃ・・・ッ!?」

 

それはまずい。いくら上条の右手に摩訶不思議な力があるとはいえこの数をさばくのは不可能である。だが彼のいる場所はとても高く、先ほどの立花と同じように跳んでも絶対に無事ではすまないのは、明らかである。

 

(どっちにしろこのままじゃヤバいのは分かってる。前に進むか、後ろへ跳ぶか・・・ッ!?)

 

そうこうしているうちに、彼は覚悟を決め大声で叫ぶ。

 

「立花ぁ!!!」

 

「え、なに」

 

自身の名を呼ばれた方向に彼女は目を向ける。そして、

 

「あとは頼む!!」

 

彼は建物の屋上から身を投げた。

 

「うおおぉぉぉぉぉ!!?」

 

「ッ!」

 

立花は考えるより先に跳んでいた。落ちてくる親友(かれ)を助けるために。そして彼女は空中で彼を抱えるように受け止める。だが先ほどのようにきれいにはいかず立花がクッションになるよう落ちてしまった。

 

「ぐへ!」

 

「うわ!悪い立花、大丈夫!?」

 

「本当にそう思ってるなら急に跳ばないでよぉっ!!」

 

「ご、ごめん・・・って立花、上ッ!」

 

「上?・・・うわぁぁ!!!」

 

彼らの上には先ほどいたノイズ達が飛び降り始めていた。上条は即座に反応しそこから飛び退き、立花は近くにいた少女を抱え離脱した。しかしノイズの数匹は逃げた彼らを追撃した。

 

「クソ、邪魔だッ!」

 

上条は先ほどと同じように右手をノイズにぶつける。パキンッ。そんな音を立ててノイズらは消え去る。

 

「立花、その子を連れてさっさと逃げろ!」

 

「わかってるけど、うわああぁぁ!!」

 

「ッてめぇらいい加減にしろ!」

 

飛び込んでくるノイズを右手で迎撃しつつ上条は立花に少しづつ近づいていく。だがそのうちの一体が立花に近づいた。

 

「!立花、後ろ!!」

 

そんな声を聞いた立花は後ろを向く。しかし回避するには遅い時間であった。

 

(やばい、間に合わねぇ!)

 

「♪響け!胸の鼓動!未来の先へ・・・」

 

そんな風に歌いながら、立花は覚悟を決めたかのように飛びついたノイズにむかって裏拳気味に拳をふるった。そしてノイズに当たった瞬間、ノイズは一瞬にして炭と化した。

 

「・・・え、私がやっつけたの?」

 

「立花、無事か!?」

 

「う、うん。それより今、私・・・」

 

「ああノイズを倒したな」

 

(立花もノイズを倒せるのなら何とかなるかもしれねぇ!)

 

そんな風に思った瞬間、大きな地響きが聞こえてきた。音の方を向くとそこには巨大なノイズが現れた。

 

「・・・マジかよ、おい」

 

「あんな大きいのがいるなんて・・・」

 

二人とも呆然としていた。それもそうだろう、今目の前にいるのは、いままで見たことのない大きなサイズのノイズであるのだから。

 

 

(やばい、あんな大きいのがいるなんて想定外だ。俺の右手でも打ち消しきれるか?そもそも、子供1人抱えてる立花を守りながらこいつら倒せることが出来るのか?!)

 

先程より完全に詰んでる状況で上条は考える。しかしどれだけ考えても何も思いつかない。ここまでか、そんなことを思った時、ふとエンジンの音が聞こえた。そして1台のバイクがノイズらにぶつかりながらこちらに向かって走ってきた。そしてそのバイクに乗っていたのは・・・・

 

「「風鳴翼(翼さん)?!」」

 

そう、そこに現れたのは立花響が大好きな風鳴翼であった。彼女の登場に彼らは呆然としてしまう。しかし彼女はそんなことを気にする素振りもなくバイクから飛び降りる。操縦士が居なくなったバイクは巨大ノイズに向かって走り続けた。

 

ドカーーンッ!!!!派手な音を立てバイクはノイズぶつかった。しかしノイズには対したダメージは与えられていなかった。そんな中、風鳴翼は華麗に落ちながら聖詠()を歌った。

 

Imyuteus amenohabakiri tron(羽撃きは鋭く、風切る如く)

 

歌い終わると同時に着地し、呆然としている彼らに声をかける。

 

「惚けない、死ぬわよ」

 

「「は、はい」」

 

「あなた達はそこでその子を守りなさい」

 

そう言って彼女は青き戦装束を纏い戦場(いくさば)へと赴く。そこからはまさに圧巻の一言であった。無数にいたノイズはまるで雨のように降り注いだ剣や斬撃波によって消滅し、巨大なノイズは彼女よりはるか巨大な剣によって斬り裂かれた。

 

「すげえ・・・」

 

ふとそんな言葉が上条の口からこぼれた。素人目から見ても分かるレベルの強さとしなやかな動き。上条自身もある程度は喧嘩に慣れているがそんな自分よりももっと恐ろしい修羅場をくぐり抜けてきたのだと感じてしまうほど彼女の強さは凄まじかった。

やがてあたりのノイズを一掃したあと彼女は誰かに連絡をとっていた。

 

「・・・分かりました。至急、作業班の手配をお願いします」

 

「あの・・・」

 

上条は恐る恐る、彼女に声をかける。

 

「終わったんですか」

 

「・・・ええ、終わったわよ」

 

まるで感情を押し殺したように彼女は答える。

 

「そうですか・・・」

 

そんな彼女の言葉を聞いて彼は膝から崩れ落ちた。

 

「やっと、終わった」

 

そんな言葉を呟き、彼らの2度目のノイズ遭遇は幕を閉じた。

 




遅くなりましたが切ちゃんお誕生日おめでとうございます
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上条×IF装者 見たいのは?(ビッキーは『翳裂閃光』があるので今回はなしで)

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