活動報告欄に書きましたが、8月いっぱいこの小説の更新が出来ません。申し訳ございません。
またこのタイミングですが上条さんとの絡みが見たいキャラのアンケートやってます。こんなシチュエーションが見たいといったのがありましたら、感想欄や活動報告書にて募集しています。
それでは第18話どうぞ。
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土下座とは最大の謝罪表現である。
地面を頭につけ、ひざまずくことで相手に謝罪の気持ちを見せるものである。ひ
ということで、上条は翼に対して土下座をしていた。理由は、彼女のあられもない姿を見てしまったためである。そして翼は上条に頭を上げるよう指示した。
「・・・上条君、もう怒っていないから頭を上げてくれないかしら」
「・・・頭を上げた瞬間、顔をグチャグチャにしようとお考えなら今のうちにその怒りを私めにふるって頂けないでしょうか」
「そんなことしないから・・・」
「・・・本当、本当ですか?今からここで『ヤ』の付くご職業の方々の責任のとりかたで誠意見せろや、とか言いませんか?」
「そんなこと言わないし、させないわよ!」
翼は珍しく大声を上げながら上条の質問にツッコミをいれていた。上条はその言葉を聞き、ビビりながら頭を上げた。
「・・・本当にすみませんでした。ノックせずに入ってしまって」
「次からは気をつけなさい、ほんの少しの気の緩みが命に繋がることもあるのだから」
「はい・・・」
「さて、それで緒川さんのお願いで私のお見舞いに来たのだったわよね」
「はい、それでこれがお見舞いの品です。それと後で立花も来るって言ってました」
「ありがとう。じゃあこれは立花が来てから頂きましょうか」
「うっす。それと・・・」
「・・・ああ、ごめんなさい。片付けるのは少し苦手なの」
翼は恥ずかしそうに笑っていた。翼のいる病室は散らかっており、足の踏み場もないような場所であった。ゴミや服が散らかっており、上条もどちらかと言えば整理整頓が苦手な方ではあるがここまでひどいものではなかった。
「・・・ちょっと片付けるんで、翼さんはそこに座っててください」
「別にいいわよ、気にしないでちょうだい」
「いや、さすがにこれは見過ごせませんよ・・・。とりあえずゴミだけでも片付けておきますよ」
「でも・・・」
「俺がやりたいことなんで気にしないで下さい」
そういって上条は部屋を片付け始めた。一人暮らしである程度家の片付けに慣れているためか病室は少しづつ綺麗になっていた。上条がゴミの片付けをしている最中、翼から真剣な声で話しかけられた。
「上条君。貴方、立花と共にデュランダルの護送任務にあたったそうね」
「え!?な、なんでそれを・・・・・」
「入院中とはいえ、報告書である程度は確認したわ」
そ、そうなんですか・・・と上条は返事をしたが、内心ビビり始めていた。以前翼に戦うなと言われ、斬りかかられたこともあったため今回もまた怒られるのではないかと思っていたのであった。
「報告書によると、暴走した立花を止め、その時右手を怪我したと書いてあったけど大丈夫なのかしら」
「ああ、軽くひねっただけなんで大丈夫っす。ただ利き手なんでちょっと不便なときとかはありますけど・・・」
アハハハハ・・・と笑いながら上条は答えた。
「そう・・・。ねえ上条君、なぜあなたは今回の任務に参加したの。それにあの日、ネフシュタンの鎧を持つ者が現れたときもあそこに居たと聞いているわ。あなたは何のために
それは、いつぞやのような怒りによるものではなく、ただただ純粋な心で疑問を投げかけた。上条はゴミを片付けながら、少し考えるような素振りをして、翼の疑問に答えた。
「・・・助けたいと思ったから、あいつだけに背負わせたくないと思ったから、ただそれだけです」
「・・・それだけ?それだけの理由で
「はい。だって困っていたり、助けてほしいって思っているヤツを見捨てる理由なんてないじゃないですか」
ゴミを片付けながら話を続ける。
「曖昧で覚悟がないって言われるかもしれないけど、俺にとってはそれだけだったんですよ。・・・立場とか関係ない。力が右手にしかなくても守りたいって、そう思っただけです」
「・・・それは『あの事件』があったからそう思ったの?」
一瞬手の動きが止まり、背筋が凍ったような感覚に陥った。だがそれを悟られないように上条は答えた。
「・・・あの事件より前も、色んな事に首突っ込んでいきました。でも、あの時、天羽さんに助けてもらって、その後命を落として・・・・・」
言葉を紡ごうにも、息が上手く吸えず続きが言えない。だが、それでも少年は少しずつ言葉を口にする。
「・・・今でもあんなこと言うんじゃなかったって思うときがあります。あんな事を言わなきゃ天羽さんは死ななかったって、でも助けを求めなきゃ立花が死んでいたかもしれなくて・・・。誰かを助ける人が傷ついたり、死んだりして、そんなことになったのは自分のせいだって自分を責め続けるなんておかしいじゃないですか。・・・そんで思ったんです。助けを求める人と誰かを助ける人の両方が笑って帰れるようにしたいってそう思えたんです」
「・・・・・」
翼は真面目な様子で上条の話を聞いていた。怒るわけでもなく、涙を流すわけでもなく、ただ真剣な眼差しで話を聞いていた。この少年は誰かが傷つくのが嫌で、ただ純粋に困っている人を助けたいんだと。防人という立場を抜きにしても、困っている誰かを助けるのは当たり前だと、彼の発言は正しいと、翼は思った。
「あなたの意思や考えはよく分かったわ」
でも、という言葉を口にして。
「・・・私はやっぱり、あなたが
そう否定した。風鳴翼は上条当麻の思いの通りに動かすべきではないと、そう結論づけた。上条はそれを聞いても驚くことなく、ただ静かにそうですか、と答えた。
「誰かを助けたいという気持ちだけで動けるというのはきっと正しい考えなんだと私は思うわ。でもその正しさはどこか歪んでいるようにも見えるの。・・・自己を断罪する理由で、自分の命を投げ捨てでも誰かを助けるべきだと考え、ただそうあるべきだと思い行動に移せるのは、はっきり言って『異常』だと言わざるを得ない」
「異常」の部分を強めにして翼はそう言った。その言い草にはさすがにムッときたのか上条は反論した。
「・・・俺は別に命を投げ捨てるなんて一度も」
「いいえ。あなたは心のどこかでそうすべきだと思っているはずよ。そうでなきゃ、あの時も今回の任務にも自分から関わろうとは思わなかったはずよ。あの惨状を目の当たりにしてなお、そう思い、昔のままでいられるのはある意味では歪んでいるとしか言えないわ」
「・・・・・・・」
歪んでいる、自身を平凡な少年だと称する上条にとってその言葉は関係の無い言葉だと思っていた。だからそんな事を言われためか、少年は黙ってしまう。
「不快に感じたのならごめんなさい。でも、あなたの考えや行いを普通の物事だと言うことはできない。どちらかと言えば私たちと同じ、戦士として生き、人としての生き方を外れていく者の考えよ。そんなことを、おじ様や立花、そして私も決して望んではいないわよ」
我ながらキツい物言いになってしまったと、翼は思った。だがそう言ってしまうほど彼には戦ってほしくないとも思った。奏に助けられたことに罪悪感を感じ、それを背負って生きてほしくない、それが天羽奏の親友であり戦友だった翼の願いであった。このまま彼が諦めてくれることを願う。
だが、少女の思いとは裏腹に少年は告げる。
「・・・それでも、誰かに間違いだって言われても、俺はこれからも誰かを助けます。歪んでいようが、あいつが望んでいなかろうが、俺は絶対にみんなで笑って帰れるために戦い続けます」
上条は覚悟を決めた目で翼に思いの丈を告げた。平凡な少年だろうと、ヒーローと名乗るはおこがましい
翼は彼の目を見た時、とある少女を思い出した。ただ真っ直ぐに誰かのために歌いたい、歌を聞いてくれた誰かが笑顔になってほしい、という『未来』を語っていた親友の目と同じに見えた。性格も生まれも違う二人であるのにその瞳は同じ輝きと力強さを持っていた。
翼はもう何かを言うことはできなかった。その信念の強さは、まっすぐな意思はどうにかできるものではないとわかってしまったのだ。少女はため息をつきながら軽く笑った。
「正直、ここまでの頑固者だとは思ってもいなかったわ。誰かのためだけに動ける信念と強さは、本物の防人と同じ意志の強さだわ」
「ええっと、どうも」
頭を掻きながら上条は返答する。
「そして、ごめんなさい上条君。奏のことであなたにひどいことを言ってしまって。奏はあの時あなたが助けを求めなくても同じことをしていたに違いない。それなのにあなたのせいで死んでしまったなんて、最低なことを言ってしまって。本当にごめんなさい」
翼は上条と同じ目線の位置に座り頭を下げた。上条はそんな彼女を見て頭を上げるよう頼んだ。
「ちょ!?や、やめてください翼さん!俺は別に気にして…」
「だとしても、あなたを責めるようなこと言ったのに何もなしで終わることは、ただでさえ人としての生き方を外れて剣としてその身を鍛えたものであっても許されざるものであって…!」
「何言ってんのか分かんないっすけど、ああ言われるのは慣れてますし!それに翼さんは剣なんて言う危なっかしい物じゃなくて普通の、いや飛び切り美人なんですよ」
「び、美人!?か、からかわないで頂戴、人ならざる身である私に何を・・・っ!?」
「あのですね、翼さん。もし仮にあなたが剣だっていうのなら、俺に下着見られても顔真っ赤にしないですし、花瓶ぶつけたりなんかしないっすよ。というか立花と同じ反応してましたよ、あなた」
「…なぜあなたが立花の下着を見た反応を知っているのかしら?」
な、なぜでせうかね…と上条は翼から目をそらしながら口笛を吹き始めた。そんな彼の姿を見て翼の頭は軽く冷え冷静になった。軽く咳払いをしてあらためて顔を見た。
「だからあなたは、もう気にしないで頂戴。あなたのつらい顔なんて誰も見たくないわ、向こう側で見ている奏だってね」
出来の悪い弟を励ますかのように微笑みかける。
「あなたは、あなたのできる限りで人を守りなさい。そしてみんなで笑って帰るというのなら、あなたもその中にいるということを自覚して動きなさい。あなたがボロボロで笑っていても誰も喜ばないのだから」
凛々しくも見とれてしまうその笑った顔を見て少年は、今まで心の中にあったドロドロと重いものが消えていくような気持ちになっていた。
上条もその笑顔につられ笑っていた。
「さて、このまま服の方も片付けたいんすけど・・・」
「?だけど、なにかしら」
「いやぁその・・・」
上条は気まずそうにある物を指さした。そこにあったのは青色の三角形の布地、つまり彼女の下着であった。思春期なアンラッキーボーイ上条当麻がいくら事故で女子の下着をたびたび目撃してるとは言え、こうも堂々と置かれている下着を見たことはほとんどなかった。
ゴミを片付けている時もできるだけ視線に入れないようしていたが全てを片付けてしまった今、もう目を背けていた現実からはそろそろ向きあわなければならなくなってきた。
だが風鳴翼はなぜ目の前の少年が少し顔を真っ赤にしてるのか解らなかった。
「私の下着がどうかしたの?」
「あのこれはさすがに畳むわけにはいかないっスよね・・・」
「・・・私は気にしないわよ。部屋の片付けなどは緒川さんに頼んで「イヤ、ちょっと待って!?じゃあ今まで緒川さんに下着やら片付けやらをやらせてたんですか!?」え、ええ。それが一体なにか・・・」
「何かじゃないっすよ!?いくら気心許した相手とはいえ男に下着畳むの許すのはいくら『私は剣だから(キリッ!!)』みたいなこと言ってもやって良いことじゃないですよ!!」
「そんなこと言ってないわよ!」
「いや、言ってましたからね。覚えてますからね、俺!」
翼の言葉を否定しながら、とりあえず下着以外の衣服を片付けていくかとそこら辺に散らばっていた衣服を拾おうとした。だがその中から下着を見つけてしまう。
「・・・まじで油断の隙もねえな。こんなの誰かに見られたら絶対に・・・」
「・・・何してるの?当麻」
ふと、うしろから声がした。ギギギ、と錆びた人形のように後ろを向く。そこに居たのは……
「それ、翼さんの下着、だよね?」
目の光がまたしても消えている立花響であった。
そして同じ頃リディアン女学院の図書室にて、
「・・・何やってるの当麻!?」
親友が女性物の下着を持っているのを見て、小日向未来は周りの目など気にせず叫んでいた。
誤字、脱字、感想等お願いいたします。
上条×IF装者 見たいのは?(ビッキーは『翳裂閃光』があるので今回はなしで)
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