さあ番外編の第2弾はクリスと上条さんの絡みです。
今回はルナアタック解決後のお話という設定です。
またこの物語にはキャラ崩壊とドロドロクリスちゃん要素があります。あらかじめご了承ください。
それでは番外編どうぞ。
1
まだ蝉が鳴く日の夕暮れ。雪音クリスは上条当麻の家に上がり、とある紙切れを机の上においた。
「『スパリゾート「安泰泉」無料ペアチケット』・・・。どしたんだこれ?」
「今日商店街の福引きで当たったんだ。今から二人で行こうぜカミジョー!」
「ああそりゃいいけど、あいつら呼ばなくていいのか?」
「・・・んだよ、あたしと二人っきりは嫌なのかよ・・・・・」
不機嫌そうに、しかしどこか残念な様子で雪音はぶーたれる。イヤイヤそうじゃなくて、と上条は言葉をつなげ、
「お前温泉なんて行ったことないだろ。色々ルールとかあって大変だからさ、立花達を誘った方がいいんじゃねえの?」
雪音クリスという少女は最近まで日本で暮らしてはいなかった。さらに彼女の過去を知っている人からすればかなりハードな人生経験を送っていたため普通の一般常識が疎いところが多々ある。そんな彼女をまだまだ不慣れな日本文化を一人で体験させるのは彼女素性を知る者からしたらかなり不安なのだ。
「ああ、それならちゃんと考えがあるから安心しろ。じゃあ、またあとでなカミジョー」
そう言って、急に現れ急に少女は帰っていった。なんだか夕立のようであったな、と思っていると何か言い忘れたのかドアを開け、
「それと、
そう言って勢いよくドアを閉め、今度こそ隣にある自分の部屋に帰っていった。
「・・・・・ナゼニ水着?」
状況が分かっていない上条の頭には?マークが浮かび上がっていた。
2
「さて、着いたぜ!」
「おーここかー。結構でかいな」
水着の入った鞄を片手に持ち、上条はスパリゾート『安泰泉』の大きさに圧倒されていた。
地上六階からなる巨大ビルで、温泉は勿論のこと、マッサージ施設や食事処、さらにはゲームセンター、映画館やショッピングモール等も完備したアミューズメント施設である。
一ヶ月前に起きたノイズ大量発生の影響を受けリニューアル工事をしていたらしく、今回雪音が当たったチケットはそのリニューアルオープン記念によって作られたものであった。
そんな自分のような不幸な人間には一生関係のないすごいチケットを引き当てるとは、凄いぞラッキーガールクリスちゃん!なんて感想がでてくる。そんな事を思っていると男女と書かれたのれんが見えてきた。
「じゃあここでお別れだけど、本当に大丈夫か一人で?」
「だ~から大丈夫だっていってんだろ」
「そうか・・・。じゃあ上がったらここで待ち合わせな」
「おう、じゃあなカミジョー!・・・・・また後でな」
最後の方が聞き取れなかったが特に気にせず、広い風呂を楽しみに浴場へと足を運んだ。
「さて着替えも完了したしそろそろ行くか」
風呂に行くのに水着を着るというのには違和感しかないが、ここのルールではそれが必要のようなのだ。郷に入っては郷に従うとの諺のとおりそのルールに従う。タオルを持ち、やはり違和感のある格好のまま大浴場への扉を開ける。湯気で一瞬目の前が見えなくなる。そして上条の目に映ったのは。
体をもじもじさせ恥ずかしそうにしているスク水姿の雪音クリスであった。
「よ、よおカミジョー。どうだこの格好似合ってるか///」
「・・・・・お前その格好に恥じらいがあんかよ・・・ッ!?」
「いや驚くとこそこか!?」
本来いない筈の少女が目の前にいることに驚いていたが、
「だってお前
「確かに
「・・・正直お前ら全員慣れてるもんだと思ってたよ・・・・・」
だってあんな寒そうな服で戦うとか正直
「いやそうじゃなくて!なんでお前ここにいんだよ雪音!?」
「ああ言い忘れてたけど、ここプールもあってそれに
「まじか!?いやよく見りゃ男女両方が入り交じってやがるぞ・・・」
「お前がいればあたしは一人じゃないだろ。そんな事よりこの格好さ、変かな・・・?」
あらためて雪音の格好を見てみる。彼女は所謂トランジスタグラマーである。小さな背丈とは相反している大きな胸部は、普段の服装以上の存在感を出しながら窮屈そうに包まっている。ギアインナーの場合どことは言わないが上半分が露出しているのに対し、今回着用しているスクール水着は学校指定の物というのもあり、前の部分は過剰な露出はしていない。だが背中部分ははっきりと見え、そんなアンバランスな衣装に興奮を覚えないと言えば嘘になる。
そしてそんな感情を覚えてしまう自分がすごく嫌になった。だって目の前にいる少女の目は、少年が自分に邪な感情を持っているなんて微塵も思ってはいない目をしているのだから。
「・・・似合ってんじゃねえの、かな」
罪悪感から目を合わすことが出来ない。でもそんな事を悟らせないように答える。
「そっかそっか///そう言ってもらえるとなんか・・・照れるな///」
雪のような白い肌は赤くなり、あんあ曖昧な返答に雪音は照れだし頬をかく。女性を褒める言葉としては0点扱いでもおかしくはないがそれでも雪音にはその言葉はとても嬉しいものであった。クシャッとした笑顔がよく似合う。
「よーし!じゃあ色々と教えてくれよな、カミジョー先生☆」
「お、おう。この上条先生にどーんとまかせない!」
胸を叩き自信満々にそう頷く。年齢的に言えば彼女の方が年上だが身長と相まって少し年の離れた
さて、ここ安泰泉は沢山の温泉があり、大浴場は勿論、温水プールやバブル風呂、ワイン風呂、ミルク風呂等も完備してある。その中で1番目に付いたのは電気風呂というものであった。名前だけなら新手の拷問器具みたいだなと物騒な感想を持つが、他の風呂よりもインパクトがあり最初はこれにしてみるかと2人はそこへ向かった。
「「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"~~~~」」
「すげえビリビリするなこれ~」
「骨身に染みるぜ~」
お年頃の女の子とは思えない声を出してしまうほどビリビリが心地よい。夏の暑い日はシャワーだけで終えてしまう面倒くさがりな彼らの体を芯まで温め、疲れた体を癒していく。ふう~っという気の抜けた声が雪音の口漏れてる。
「気持ち良さそうだな~雪音~。というか、すげえ気の抜けた顔だぞ~」
「そりゃあこんなに
そう言って雪音クリスは、笑っていた。
雪音の口か当たり前のように出た言葉に上条は黙ってしまう。雪音クリスの過去の一部を知る上条からすればその言葉がどれだけ重いものかを分かってしまうからだ。もしも地獄というものがあるのなら、それは彼女がいた場所なのではないのかと今でも思う。でも、今こうやって笑えるようになっているのは少しずつ良い方向へと向かっているのだと思いたい。地獄の底にいる彼女を・・・。
「なあそういえば、お前さっきからなんでそっぽ向いてんだよ」
雪音の声を聞いて考え事が何処かへ行ってしまう。だってその問いかけは少年には答えにくいものなのだから。
「いや、だってさぁ・・・」
冷静に考えてみよう。身長を除けばボン・キュ・ボンのナイスバディな少女が体のラインがハッキリと分かる水着を着て一緒にいる。それが学校の友人に知れれば暴徒と化してしまうと、立花響に見られれば(何故かは知らんが)あの殺人級の拳を喰らうハメになるかもしれないと。確実に不幸な未来が近づいてしまうッッ!!?と今更になってビビり始めたのである。だがそんなビビる上条の無視し雪音は自分の体が当たるか当たらないかのギリギリまで近づいてきた。
「なあカミジョー、あたしの体のことどう思う?」
「ええ!?急に何でせうか姫ッ!?」
「あたしは姫ってガラじゃねえぞ。話を戻すけど、あたしさタッパはあれだけど胸とか尻は結構自信あるんだぜ。ほら、お前の好きな寮の管理人のお姉さんに近いだろ」
「いや、確かに胸やお尻お姉さんって感じだよ!?でもお前の性格は寮の管理人のお姉さんっていう感じでは・・・」
「あたしの性格が管理人向けかはどうでもいいよ」
それよりもさ、そう言って雪音は先程よりも近づいてくる。あの雪音さん、柔らかいナニかが腕にガッツリと当たっているのですが!!?なんてツッコミと共に思春期ボーイの心はショート寸前である。
「あたしの体は好みの方なんだろ、じゃあこうやって押しつけるのは嬉しいよなぁ」
「え、あの、そういうことは・・・」
「家でやれってか?いいぜ、お前が家の方が良いっていうのなら帰ってから続けるのもあたしは構わねえよ」
「いやそうじゃなくて・・・ッ!?」
「ああそういえば、お前にお礼とかしてねえよな。あたしを地獄の底から救ってくれたことのお・れ・い♪」
甘えてくるのとは違う、まるで誘惑するかのように雪音は自分の体を上条の体に押しつけてくる。自分を決して
そう思っているといつの間にか彼女を押し飛ばし風呂から逃げ出してしまった。あんなやり方で逃げるのは、いちばん彼女を傷つけてしまうとわかっていたのに。
(・・・・・後で死ぬほど謝らねーと)
でもその前頭を冷やしに水風呂にでも行こう。今のままの頭だと彼女の誘惑に負けてしまいそうだ、そう思い上条は足を運んだ。
「・・・ちょっと焦りすぎたな」
あたしの悪い癖だ。焦りだすとダメなことだって分かってても体が動いちまう。でも、ああでもしなきゃあいつを誰かに取られるんじゃないかとまた一人ぼっちになるんじゃないかと不安になる。優しいあいつのことだ、あたしが悪いのに自分が悪いって罪悪感を感じてるだろうな。本当に、あたしみたいなやつにはもったいないくらいの良い奴だ。だからこそ誰にも譲りたくない。
「ずっっっっと一緒に居てくれるよな、カミジョー・・・」
あいつとの
誤字、脱字、感想お願いいたします。
上条×IF装者 見たいのは?(ビッキーは『翳裂閃光』があるので今回はなしで)
-
風鳴翼
-
雪音クリス
-
月読調
-
暁切歌
-
マリア・カデンツァヴナ・イヴ
-
セレナ・カデンツァヴナ・イヴ