さあマリアさんとの番外編です。
ああ、マリアさんの堕天使エロメイド衣装姿見たいな~。
それでは番外編どうぞ。
1
「家帰ったら洗濯して風呂の用意して・・・。あ、雪音は今日立花達と飯食いに行くって言ってたから飯は俺の分だけでいいのか・・・」
学校が終わり、帰宅してからの予定を立てながら、上条当麻は1人家に帰っていた。
一人暮らしというより、記憶がなくなってからの生活環境にようやく慣れてきてご飯や掃除に手間取ることはなくなってきた。だが学校生活の後の家事はやはり大変で、ご飯に関しては雪音の手伝いはあるがそれでも部屋の掃除や洗濯物が溜まることはざらであった。
そしてそろそろ洗濯しないと明日着る服がないので、無理やりやる気を起こしているともうマンションに着いていた。
チーーン、っとエレベーターが到着した音が鳴り自分の部屋へと足を進める。
鍵穴に鍵を挿して回す。ドアノブに手をかけ何時もの家に入ると、
「お、お帰りなさいませ。ご主人様♡」
ガチャンッ!思いっきりドアを叩きつけ、表札を確認する。表札には上条と記されている。自分の頬を引っ張る。痛みをはっきりと感じてしまったことにより、夢でも幻でもないことを理解してしまった。
つまりドアの向こうにいたメイド服と言うには明らかに乖離した破廉恥な服装を着ていた『マリア・カデンツァヴナ・イヴ』っぽい侵入者は、思春期少年が見た妄想では無いことが立証されてしまう。
それを信じたくはないが、もう一度確認しなくてはいけない。
呼吸を整え、もう一度ドアノブを回す。その先には。
「やっぱりやるんじゃなかったわよッ!!」
「あぁ、やっぱ夢じゃなかったか・・・」
現役歌姫であり、『元』ガングニール装者。マリア・カデンツァヴナ・イヴは玄関先で項垂れなていたのであった。
2
「お茶どうぞ・・・」
「・・・ありがとう・・・・・」
知り合いが家に侵入していた場合、客として扱うのは間違っている気がするが、上条は何時ものお客様にだすお茶とお菓子をマリアにだしていた。
「・・・エロいメイド服きた歌姫がお茶とじゃが〇こ頬張ってるって言っても狂人認定されるだけだろうな」
「お願いだから服のことについては言わないで・・・」
立派な北半球を両腕で隠しながら顔を真っ赤にしてプルプルと震える大人のお姉さんを見て、なんだか新たな扉を開いてしまう。だが一度それを閉じて現状確認を行う。
「で、なんでそんな格好して人ん
「そ、それはね・・・」
話によると、海外任務から帰還して久しぶりの休日を暁切歌と月詠調と過ごそうと思っていたが、二人は今日から学校主催で行われる泊まりの校外学習によって家にはおらず、少し寂しいが一人だけの休暇を過ごそうと思っていたのだったが・・・。
「その途中『謎のメイドスキーT』っていう不審者に会って色々と吹き込まれた結果、『堕天使エロメイド』なる衣装を着て俺の家にいたと・・・」
「信じられないかもしれないけどそうなのよ・・・」
彼女の証言を聞いて、『メイド服こそ人類が考えた至高の発明品』とか以前言っていたシスコン(義妹派)兼メイドマニアの顔が思い浮かびあがる。ヤツが犯人だという証拠を上条は見ていないが、あんな素晴ら・・・巫山戯たメイド服を持っているのはヤツぐらいなので、九分九厘ヤツの仕業であろう。
ため息をつきながら、取り敢えずまともな格好にして貰おうとするがどうやら元々着ていた服はその変質者によって持ち去られているようで、後で隣の部屋に行って服を回収にしに行く事を決意する。
(でもそれって・・・)
つまり、それまではナイスバディでエッチな衣装を着たお姉さんと共に過ごさねばならないのだ。
この事実は、思春期でありながら
建前としてはそんな格好をしている人を見てもじっくりと見るのではなく、何か服を羽織らせるべきであり、本音と言えばじっくりとずっと見ていたい。なんなら甘やかして欲しい。耳かきとかして貰いたいしご飯とか作ってもらいたし、ちょっとだらしない私生活を見られて『もう、仕方ないわね』て微笑まれながら家のお片付けを手伝って貰いたいんだよッ!!と尽きぬ欲望を膨らませ続けてるのはダメなので、ここから離れて家事でもしようと洗濯機の方へ向かう。
「事情は分かりました。とりあえず犯人の目星はついたんで、奴が帰ってくるまでここにいて下さい。その間に俺は洗濯を・・・」
「あ、洗濯ならもうやったわよ」
「え?」
その発言に一瞬頭が真っ白になる。
真っ白になりながら水場の方へ行くと貯まっていた洗濯物はなくなっており、それどころかよく見れば水場だけでなくリビングや台所も綺麗になっていた。
「あれ、なんか綺麗になってる。これ全部マリアがやったのか!?」
「え、ええ。一応こんな格好してるし、それにあまりに散らかりすぎてるものだから、なんだか無視することも出来なくて・・・」
勝手に触ってごめんなさいね、とマリアは謝っていたが上条からすればありがたいどころか、お金を払ってでもやって欲しいことを無料でやってくれたことなのでどちらかと言えばこちらが頭を下げて頼むことなのであろう。
装者のお母さんと影ながら言われている彼女の面倒見の良さを知っていれば、こういった状況になれば世話を焼くに決まってる。
「それに・・・」
上条の方を見てマリアは言う。
「貴方には調と切歌の面倒を見て貰ってらったり、私自身も助けて貰ったままでまだ何も恩を返してなかった。だからほんの少しでも恩返しができればって思ってやったの」
「恩返しって・・・、俺は別にそんな事望んでねえけど」
「だとしても、このまま何もしないまま甘えっぱなしって言うのは私のプライドが許さないわ。だから、今日だけでも貴方に恩返しがしたいのだけど・・・」
雨の中、段ボールに『拾ってください』と身勝手な書き置きを伸した子犬を見つけたような感覚になる。『No』なんて言葉を彼女に突きつけられなくなる。
頭を切り替え、今日だけ彼女に甘えるとしようと心の中で決める。
「分かった。じゃあ今日だけ甘えさせて貰おうか、メイドさん」
「ええ、最高のおもてなしと癒やしをあげるわッ!!」
「お、おう・・・」
なんだか超絶やる気MAXになっており、先程まで恥ずかしがっていたのにもかかわらずそんな事を感じさせないほどの凜々しさと自信に満ちあふれた物になっていた。
ただマリアが気合いを入れる度に『それ』は上下に揺れ動き、直視するのはとてもマズい気がして顔を逸らしてしまう。そしてそれに気づいたマリアはまた顔を赤く染め、近くにあったタオルで胸元を隠すが余計に扇情感を煽っているように見えた。
さて、改めて気合いを入れたマリアはベッドの上に腰深く座り、膝を叩く。それは頭を乗せるよう指示しているように見える。
「上条、ここに来てくれる」
「え!?いやその「遠慮はしないって言ったのは貴方よ。悪いようにはしないかわ。早くこちらに来て下さいまし、ご主人様」・・・めっちゃなりきってんじゃん・・・・・」
「こういうのは形から入るモノだって言ってたのよ。さ、頭をここに載せていいわよ」
マリアに近づき、言われるがままに膝の上に頭を載せる。ライブや任務のため身体を鍛えていることは知っているが、膝はほどよく柔らかく、ハッキリ言えば心地がよかった。女性特有の柔らかい匂いが鼻孔をくすぐる。
そんな事を思っていると、マリアは上条の頭をなで始めた。
「・・・急になんで頭をなで始めたんでせうか?」
「前に呼んだ本で男の子はこういうのが好きって書いてあったのだけど」
「そりゃ好きか嫌いかで言えば好きですけどなんだか恥ずかしくて・・・」
「なら、やめときましょうか?」
「いえ、このままでお願いします」
「了解。ついでに耳かきのサービスもいかがかしら」
「・・・お願いします」
上条からの許可を得たマリアは、机の上に用意していた耳かきを手にし、上条の耳掃除をし始めた。
その腕前はプロ並みとは言わないが、それでも気を抜いて彼女に身を任せるほどのものであった。
「・・・慣れてるんだな、耳かき」
「向こうにいるときにも調や切歌にやってあげてたからね」
「なるほど」
「・・・妹もよく、『姉さん耳かきして!』って言ってたけ・・・」
「・・・・・、」
「ごめんなさい、湿っぽい雰囲気にさせちゃって。はい、反対の方を向いて」
そう言われて顔を反対に向ける。すると今度は、手とは違うとても柔らかいモノが頭の上にのしかかる。
(これってまさかあの・・・ッ!?)
「も、もう少し離れてくれないかしら。ちょっと耳の穴がよく見えないから」
「ひゃ、ひゃいっ!」
かなり惜しい気がするが頭の位置を変える。今度は良い位置だったのか何も言うことはなく、掃除を続けていた。
先程の会話のせいか、彼女は口を開くことなく黙々と手を動かし、上条もさっきの話題を続けようとは思えず、何か他の話題はないか考え出していた。
そして、先に沈黙を破ったのはマリアの方であった。
「・・・なんだかこうやって膝枕をしてると
「・・・それは、俺がマリアの妹に似てるからなのか」
「いえ、全然似てないわ。あの娘と比べると可愛くないし、無茶ばっかりして聞き分けは悪いし、おバカだし」
「そこまでディスらなくてもいいんじゃ・・・」
「でも」
そう言って耳に突っ込んでいた耳かきを取り出して机の上に置く。
「貴方の優しさは、セレナと同じくらい温かくて『あの時』の私にはまぶしいモノだって思っていたわ」
耳かきを止め、また頭をなで始める。慈しむように、傷つけないように優しくゆっくりと頭をなでる。
「だから今度こそ、私の持つ全てをかけてもう一度掴んだこの温もりと残っている大切な存在を守り抜きたい。いえ、守ってみせるわ」
その誓いは、かつて世界相手に宣戦布告したときと同じくらいに強く、そしてあの時以上に固いものであった。
「・・・そっか。じゃあ俺も、あんたの守りたいものをあんたと一緒に守ってみせるよ」
「・・・その守りたいモノの中に貴方自身も入っているのに、この子ときたら・・・・・ありがとうね、上条。でも気持ちだけ頂いておくわ。これ以上無茶をさせると、立花響やクリスが本気で貴方のことを止めにかかるからね」
「止めにかかるって、具体的に言うと」
「・・・断片的に私が聞いたのは、『縛る』とか『監禁する』とかそう言った「もういい。これ以上聞けばあいつらとの関わり方を変えなきゃいけない気がする・・・」そ、そうよね。これ以上は言わないでおくわ。彼女たちの名誉のためにも・・・」
なんだかまた気まずい雰囲気になったが先程よりかは湿っぽさはなく、少しだけ晴れたような気分であった。
「さ、耳かきはお終い。もう少し、このままでいる?」
「いや、これ以上このままでいると俺の理性がヤバいからこのへんで止めとくわ」
「そう、私的にはもう少しこのままでも良かったのがだけど。ご主人様が良いって言ってるのならこれ以上はやめておくわ」
余裕ありげに言っているが、実際はというと、心臓はハチ切れそうなほどの鼓動になっており、よく見れば耳の方は真っ赤になっているくらい彼女もまた緊張していたのであった。
「さ、次はマッサージでもいかが?それともそろそろ晩ご飯のほうがいいかしら?」
「うーん・・・。じゃあ晩飯で」
「OK、腕によりをかけて作るわッ!で、早速取りかかりたいのだけど、貴方の冷蔵庫空っぽだったわよ」
「え!?あ、そういや昨日月詠の分まで作ったから冷蔵庫の中何もないんだった!」
「あら、じゃあ一緒に買い物でも行こうか「その格好でか・・・?」・・・これで出て行く位なら一生ここで生きることを選ぶわ」
「まあそれで行けば今度こそ確実に歌姫人生終了だろうな。じゃあ俺買い物行ってくるから、留守番よろしく」
「ええ。じゃあ私はもう少し貴方の家片付けておくわ。それに洗濯物も取り込まないと・・・」
この後隣の家に凸ったが返事はなく、仕方なくマリアは上条の家で一夜を過ごした。
そしてこのあとに何が起きたかは、上条とマリアの二人だけの秘密である。
だが『謎のメイドスキーT』によってこのことを立花達にバラされることを、彼らはまだ知らない。
誤字、脱字、感想等ご報告お願いいたします。
上条×IF装者 見たいのは?(ビッキーは『翳裂閃光』があるので今回はなしで)
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