インフィニット・ストラトス -Record of ATX-   作:No.20_Blaz

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そろそろ物語りが進展し始めます。
かなり現実的な事になるので、もう少し先の案を練り直します・・・


Record.13

Record.13 「亡霊対亡霊」

 

 

 

学園でマオ社のデモンストレーションが行われている頃。

とある場所では、ある人物が通信で会話をしていたのだ。

 

 

『さて。久しぶりに連絡をくれたと言う事だが・・・どうした、束。』

 

「いやぁ。偶にはリンちゃんの顔も見ようかとってね。」

 

相も変わらず、ウサギの耳を頭に取り付けている束。

だが、彼女が通信を行っている場所はヒリュウとは違い、また別の場所だった。

 

『・・・それだけの理由でお前が連絡を寄越すとは思わん。用件は?』

 

「・・・・・今になってゲシュちゃんとヒュッケちゃんを表に出した理由・・・かな。後は、マ改造がどうなってるか。」

 

『・・・・その事か。ゲシュペンストとヒュッケバインは、連邦からの要請があったから。それに、今はIS開発企業の次期主力開発競争の真っ只中だ。ココで出遅れては、動きが怪しい企業に蹴落とされるからな。』

 

「・・・・まぁ今の連邦じゃワンオフよりも汎用性が高い量産機を求めているからね。その筆頭がマオ社とデュノア社だし。」

 

『・・・そういえば、デュノア社。分裂したらしいな。』

 

「ああ、その事?確か、デュノア婦人が自分の頼れる部下って名前の下僕共をつれて独立したんでしょ?」

 

『そう。まぁ技術的にもデュノア本社に影響は少なかったが、恐らく、分裂理由は金だろうな。』

 

「それしかないっしょ。」

 

『元フランス代表候補、シャルロット・デュノア。その義理の母が社長の「デュノア・カンパニー」。表立っては兵器開発がメインだが、実際は裏でテロ組織に武器を密売している。』

 

「・・・それでか。最近、皆からそう言う報告が相次いでいるの。」

 

元シャルの義母。デュノア婦人が独立して設立したカンパニー。

話しの通り、表立っては主に軍事兵器を中心として開発しており、その裏では更なる利益を考えて、テロ組織へと密売を行っている。

また、その性格が故か。イスルギとの関係もあるらしいとの事もあり、一夏たちの報告で、その双方の兵器が多く確認されたのだ。

 

「悪徳企業の鏡だねぇ。」

 

『そうだな。だが、面倒な事に、イスルギと政界の繋がりとのダブルバックが付いている。容易には崩すことは出来ん。』

 

「仕方ないよ。私達みたいにお尋ね者じゃないんだし。」

 

『・・・出来れば、連中の裏を洗ってくれないか。恐らく、連中はロクでもない事をする気だ。』

 

「・・・・・・りょうかーい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。その頃、学園では千冬対ラウラ・シャル・アリスの三人での戦いが始まっていた。

長距離からの狙撃を回避し、一気に彼我の距離を詰める。

最初の目標は無論、長距離重視のシャルである。

 

 

「おうわっ?!」

 

 

直ぐにテスラ・ドライブを全快にして距離を取る。

しかし、相手である千冬のスピードと反射神経が高いので、足止めと言う足止めが効かなかったのだ。

 

 

「嘘ぉ!?」

 

「一機目・・・・!」

 

 

だが。後ろから気配が来ると察知し、千冬は僅かに身体をズラした。

元居た場所へは、ラウラがステークを構えて振り下ろしていたのだ。

 

「ッ・・・・・!!」

 

しかし、千冬が避けたので、そのままラウラは下に落ちていく。

これで後はと思ったが、一瞬の間、前方を見なかった為、そこでシャルが何をしようとしていたのか、解らなかった。

それは。

 

 

 

 

 

 

「そおいッ!!」

 

「ッ!?」

 

ライフルをバット代わりにフルスイングしたのだ。

シャル曰く、母直伝の使い方で、これには千冬も驚いていた。

 

(バット代わりとは・・・・あの人らしい・・・・・!)

 

 

掠った程度で済んだ。フルスイングでシャルはまだ体勢を整えられない今が好機。

プラズマステークを構え、アッパーで一撃を入れたのだ。

 

「獲ったぞ!!」

 

「い゛っ・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし。

刹那、ラファールとは別の何かがステークの前に現れ、攻撃を防いだのだ。

 

「シールドか!」

 

駄目もとで転送した武装。

ラファールの時から使用していたシールドで、ラドム博士によりそれなりの『改造』が成された物だ。

 

「ひー・・・・・・」

 

「このシールド・・・・ゾル・オリハルコニウム製か・・・・・!」

 

「博士・・・・何て物でシールド強化してんですか・・・・」

 

 

 

ちなみに、この金属を博士はとある研究所から『勝手に』持ち出したのは、ココだけの話しである。

 

 

 

 

そして。ライフルを転送し、新たにM90アサルトマシンガンを右手に持つシャル。

精度などはこの際どうでもいいと言う事で、シャルは兎も角千冬に向かいマシンガンを垂れ流した。

 

「チッ・・・・・・」

 

 

バックで距離を取る千冬。

だが、シールドエネルギーは容赦なく削られていく。

 

更に。

 

 

 

 

 

カシュッ!

 

 

 

 

「ッ・・・・!!」

 

「サークル・ザンバー・・・セット!!」

 

後ろから、ザンバーを構えるアリスが居た。

それに気づいた千冬は、直ぐにプラズマステークをアリスの方に向けて構える。

 

そして、ザンバーの攻撃の構えを取っていたアリスは、それに気づくのだが、それは既に遅かった。

 

 

「ッ!!」

 

ステークが当たり、ザンバーが外れる。

シールドエネルギーは一気に減少した。

迂闊だったとは言わないが、圧倒的な反応速度にアリスは付いて行けなかった。

 

「がっ・・・・・・」

 

「先ずは・・・・・」

 

 

 

 

刹那。

 

 

千冬は下方と後ろから何かを感じた。

それは、下方と後ろからラウラとシャルが向かってきたからだ。

速度からラウラの方が速く、千冬はそちらの回避を優先した。

 

だが。それがもし、罠だったら。

 

 

 

 

 

「とーった!」

 

「デュノア・・・・・そうか!」

 

 

 

シャルのシールド。それは、隠し武装が取り付けられている。

しかも、それを使用したのは一度きり。忘れやすい者からしたら忘れるものである。

 

だが。それを『撃ち込まれた者』は絶対に忘れない。

 

 

 

 

ドゴンッ!!

 

 

 

撃発の音と共に一本の鉄の突起が射出される。

それは、ゲシュペンストの右腕に直撃し、装甲を破壊したのだ。

 

 

 

 

「隠し武装!?」

 

「そうか・・・・確か、シールドにはバンカーが付いていたな・・・」

 

バンカーの攻撃に驚くイルム。

これを覚えていた箒は納得の表情だった。

 

シールド自は以前のとは違い、西洋の盾の様なデザインとなったシャルのシールド。

下部に向かって付けられた隠し武装のバンカーは相手の不意を付くのに効果的であり、通常道理に使用しても相手にとっては脅威である。

また、当然この武装の博士のお陰で『改造』が施されたのだ。

 

 

(忘れていたよ・・・・それがあると言う事を・・・・!)

 

 

体勢を崩した千冬は直ぐに距離を取って体勢を整える。

一方で攻撃を受けたアリスはラウラに手を引かれて距離を取る。

千冬のディスプレイには『右腕部にダメージ』と表示され、千冬はデータの詳細を確認した。

 

 

(右腕にレベル2のダメージ・・・流石にバンカーは痛いな。にしても、ラドム博士はどうやってあの金属を・・・?)

 

いずれにしても、それは事実。

ならば、それに注意を払って戦うだけである。

単純な答えが出て、千冬は別の事を考える。

次の一手だ。

 

 

(・・・・・にしても、即席であそこまでの連携を見せるとは・・・さてどうしたものか。)

 

 

前衛であり、指揮官であるラウラ。

後方支援、及び奇襲・高機動戦のシャル。

そして、中衛の遊撃と牽制のアリス。

 

三人のポジションは大体こんなものだろう。

 

(前衛であり指揮官でもあるボーデヴィッヒを仮に潰しても、ラックフィールドの牽制で気をとられ、デュノアの狙撃で攻撃を受ける。また。ラックフィールドを潰しても、ボーデヴィッヒが前衛で私を抑え、二人ががりでの事になるから、あまり変化が無い。そして、一番装甲の薄そうなデュノアを潰したら・・・・・前衛二機を相手にしなければならない・・・か。となると・・・・一番先に潰すべきはデュノアか、ボーデヴィッヒか。)

 

だが、ラウラの機体は以前と違い防御が軒並み強化されている。

加えて、それを補うかのようにある高機動力。

彼女一人をゲシュペンスト一機で倒すとなると、明らかに時間とエネルギーなどを多く浪費する。

 

(なら・・・・ここはデュノアだな。)

 

 

ならば、高機動と射撃に重視したシャルを倒すべき。

そう考え、千冬は再びブースターを吹かして向かうのだった。

 

 

 

「来るぞ。恐らく相手は・・・・」

 

「そりゃ・・僕でしょうな。」

 

ラウラ達も身構え、ラウラとアリスが前進し、シャルが後方に下がる。

しかし、それは予想済み。

スプリットで牽制し、二人の気を逸らした。

 

「ッ・・・!」

 

「クソッ・・・・!」

 

直ぐに千冬を追おうとするが、ラウラの機体は重量が重く、旋回が遅い為アリスが先に追うのだった。

 

「速い・・・・!」

 

だが、ゲシュペンストの方が速く、ビルトシュバインが加速しても追いつけなかったのだ。

恐らく、予め彼女に合わせてチューンされていたのだろう。

 

 

 

「タイプSは元々指揮官機として開発された機体だ。けど、あの火力に対するエネルギーとかの問題から、少数の生産って事になっちまったがな。」

 

タイプSの詳細データを見つつ、独り話すイルム。

そんな問題がある機体を乗りこなし、ラウラ達を相手取る千冬に、箒達も尊敬に似た何かを感じていた。

 

「あの蹴りも・・・一応デフォルトの装備なんですか?」

 

「ああ。カイ少佐の意向でな。ISのゲシュペンストの開発って聞いてすっ飛んできた位だ。相当入れ込んでるぜ。」

 

「・・・・少佐が・・・・・・」

 

ちなみに、箒もとある事情でカイとは会った事があり、彼の性格をある程度知っていたので、嫌でも納得したのだった。

 

「んで。あれのデータ元に、ゲシュペンストの新型を考案してるって事だ。」

 

「・・・・あれの・・ですか。」

 

「まんまアレって訳じゃねぇぞ。改良なども行うし。まぁそれでも少数生産って結論は免れないと思うがな。」

 

 

 

 

 

 

千冬の接近に、シャルはブースターを吹かして距離を取る。

そして、ライフルの他に、マシンガンとスプリットミサイルを展開し、弾幕を張ったのだ。

 

「ちょいさー!!」

 

「ッ・・・・」

 

その弾幕の中を被弾しつつ向かう千冬。

これにはさすがのシャルも驚き、弾幕を張り続けたのだ。

 

「ちょっ・・・それは無いですって!?」

 

「貰ったぞ!!」

 

 

「させませんよ!!」

 

その後ろ。千冬の後方からアリスが追撃し、ザンバーを振り下ろした。

千冬はロッシュセイバーを持ち、それに応戦。

受け流しで弾くのだった。

 

「くっ・・・・・!」

 

「悪いが、デュノアから落とさせて貰う!」

 

そう言うとメガ・ブラスターキャノンを展開する。

距離は十分詰まったと思い、振り向き際に放つつもりだったのだ。

 

「あの砲撃・・・・・先輩ッ!!」

 

「マジですか!!」

 

ブースターを全快にして逃げるシャル。

だが、直ぐにエネルギーは溜まり、千冬はシャルの方へと身体と砲口を向けたのだった。

 

「しまっ・・・・・・!」

 

 

 

 

 

 

ドウッ!!

 

 

 

 

其処に、一閃の砲撃が千冬へと向かった。

幸い、当たりはしなかったが僅かに気が其れ、砲撃は咄嗟の判断で中止されたのだ。

そして、後ろを向くとラウラがカノンを構えていたのだ。

 

 

 

 

(カノン・・・!不味いな・・・このままでは・・・・!!)

 

 

「アリスッ!!」

 

「了解ですッ!!」

 

 

ラウラの合図でアリスが突進し、反対側でシャルがライフルを構えた。

それで勝負はあった。

しかし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィー!!ヴィー!!

 

 

 

「ッ!?学園・・アリーナ直上に熱源反応!?」

 

管制室でモニターを見ていた真那は声を出して驚いた。

すると、モニターには何かが突如姿を現し、アリーナのシールドを破壊したのだ。

 

 

 

 

 

 

「ッ・・・!?あれは・・・・!?」

 

「どうやら・・・・別の誰かがパーティに乱入したようだな。」

 

ピットに居た箒とイルムもそれを間近で確認していた。

現れたのは大型のゴーレム。

過去に現れた様なものではなく、緑のカラーリングをしており更には頭部に二本の角を付けている。

また、重装甲な見た目と手の甲に付けられた武装も見られた。

 

 

「あれは・・・・?!」

 

(ありゃ・・・・確か『ラ・ギアス』に居た・・・・!)

 

 

イルムは記憶の中に残っていたある敵の姿と現れたゴーレムの姿とを重ね合わせていた。

それは、かつてイルム達が『ラ・ギアス』に召喚された時に戦った相手だったからだ。

 

 

 

「・・・・・やれやれ。この学園は良くイレギュラーに襲撃されるな。」

 

「って何悠長な事言ってんですか、織斑先生。」

 

一方で、そのゴーレムに最も近い四人は混乱の中も平然としていた。

千冬は、取り合えずと言う事で真那に対し連絡をいれ、生徒の退避を指示したのだ。

 

「山田先生。コイツは私達で片付ける。今の内に生徒達を。」

 

『り・・了解です!』

 

 

「鈴さん達はどうするのですか?」

 

『アタシも行きたいのは山々だけど・・・流石に機体がアレじゃあね・・・』

 

『同じく・・・・・ですから、私達は生徒の退避を手伝いますわ。』

 

「解りました。」

 

アリスはセシリアと鈴に連絡をつけ、再びゴーレムの方に目をやった。

今の所、行動は起こしていないが、逆にそれが怪しく思い、四人は警戒をしていた。

 

「・・・・ところで織斑センセー。機体・・・大丈夫なんですか?」

 

「・・・・正直、何処までやれるかは解らん。だが、最低生徒の退避時間ぐらいは稼ぐ。」

 

「・・・解りました。最悪、教官が離脱しても何とかやってみます。」

 

「・・・・・・・・。」

 

前にはなかったラウラの余裕の表情。

多くの人と触れ合ったお陰か。それとも。

今はそう考える時間は無かった。

だが、それでも何気ない変化に千冬も少し表情を緩めたのだった。

 

「さーて。そろそろ来るそうですよ、皆様方!」

 

そして。シャルの声に反応して三人はゴーレムを睨む。

ゴーレムも動き始め、腰辺りからミサイルを放った。

 

「各機散開ッ!!」

 

 

千冬の指示に従い、三人も散開する。

ミサイルは外れはしたが、威力は場違いでフィールドの地面がエグれていたのだ。

 

「流石に威力高すぎだよ!?」

 

「どうやら、ISとは別の兵器らしいな。」

 

「どうします?相手の手口とかはまだ解ってないんですよ?」

 

 

「・・・見た限り、相手は重装甲と火力に物を言わせるタイプ。恐らく、兵装の火力は高いが、代わりに命中精度が低い筈だ。」

 

「って事は、遠距離主体って事ですか。」

 

「そう言う事だ。」

 

千冬の見解を聞き、納得するシャル。

となると、一番のメインは自分かと自然に思う。

この中で遠距離で移動しつつの攻撃が出来るのは自分だけだからと。

 

「ボーデヴィッヒ、ラックフィールド。アイツの足を止める。時間を稼げ。」

 

「了解。」

 

「解りました。けど・・余りご無理はなさらずにして下さい・・・」

 

「それは・・・・難しい注文だな・・・・・!」

 

 

再びゴーレムがミサイルを放つ。

それを回避すると、シャルはライフルで援護する。

その隙を突き、ラウラはステークのハンマーを回し、一気にゴーレムに詰め寄った。

 

「撃ち抜く。」

 

刹那。ステークがゴーレムの腹部に刺さる。

そして、ハンマーが叩かれ、弾倉が回転した。

 

渾身の一撃が、ゴーレムへと突き刺さったのだ。

 

 

「続けていきますッ!!」

 

其処に、追撃のアリスがザンバーを構えて突進する。

更に後ろには千冬も近づいており、三段構えの攻撃を行おうとしていたのだ。

 

 

 

しかし。ココでラウラはある事に気づいた。

 

 

(ッ・・・・・手応えが・・・・無い・・・・)

 

確かにステークは刺さった。だが、どうにも今まであったような衝撃が腕から伝わらず、それ所か、返って来た衝撃は鈍い感覚だったのだ。

 

(まさか・・・・・・!!)

 

考えられるのは唯一つ。

撃発はしたが、それが完全に装甲を貫通しなかった、と言う事だ。

 

「来るな、アリスッ!!」

 

「えっ・・・・・・・」

 

気づいたラウラはアリスに伝えるが、既に遅く。

ゴーレムはラウラを掴んで、アリスに向かって投げたのだ。

 

「何っ!?」

 

間一髪で回避した千冬。しかし、アリスは反応が遅れ、ラウラと共に飛ばされたのだ。

二人はその後、勢い良く壁に叩きつけられ、其れを見てシャルは思わず声をあげたのだった。

 

 

 

ドゴンッ!!

 

 

 

「ッ!?ラウラ!?アリスちゃん?!」

 

 

 

 

三段構えが失敗し、千冬はゴーレムを通過し、後ろからマシンガンで攻撃する。

だがゴーレムの装甲には効果は無く、千冬は舌打ちをしつつ距離を取り、壁に叩きつけられた二人の安否を心配したのだ。

 

 

 

 

 

「がっ・・・・・・・」

 

「っ・・・・・・・」

 

 

どうやら、二人は無事だった。

しかし、アリスの方が表情が険しく、どうやらかなりダメージがあったらしい。

 

「アリス・・・大丈夫か?」

 

「はい・・・・流石に・・・絶対防御が無かったら、今頃はミンチでしたよ・・・」

 

軽く余裕の表情をしつつ答えたアリス。それでも痩せ我慢だというのは明白で、ラウラはアリスに言い放ったのだ。

 

「・・・・・アリス。お前は教官と一緒に一旦下がれ。」

 

「えっ・・・・・!?」

 

「お前が痩せ我慢をしているというのは解っている。それに、さっきの教官との模擬戦での身体へのダメージもある。これ以上は身体に響くぞ。」

 

「ッ・・・・大丈夫です。それなら、後方支援で残るだけです。」

 

「お前なぁ・・・・・!」

 

『良いではないか。』

 

「き・・教官まで・・・・」

 

『無闇に接近戦を仕掛けた我々のミスでもあるんだ。自分のミスは自分で何とかする。違うか。』

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

 

刹那。ゴーレムが容赦なくミサイルを放った。

狙いはラウラ達とシャル。

 

「「「ッ!!」」」

 

 

それをシャルは左手にM950マシンガンを転送し、迎撃する。

ラウラ達はアリスが先にマシンガンを転送し、一発で迎撃した。

 

 

「アレを一発でか・・・・」

 

「・・・・・・・・・。」

 

 

「・・・これでもまだ・・・・駄目って言いますか?」

 

「・・・・・・・・。」

 

流石にこれには呆れたラウラ。

折れたのは彼女のほうだった。

 

「・・・・・仕方ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隙は作る。二人共、一撃で仕留めろ。」

 

 

「オッケー」

 

「・・・はい!」

 

 

「・・・・話しは纏まった様だな。行くぞ。」

 

そして。亡霊達はゴーレムへと立ち向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???・・・

 

 

「・・・・・・あれまー。面倒な事をしちゃったねーあのオバサン社長。」

 

束はキーボードを叩きつつ愚痴をこぼす。

彼女の前にある幾つものモニターには次々とデータが表示され、埋もれていったのだ。

 

「さてと。んじゃどうするっかなー・・・まずはー・・・・・・」

 

すると、キーボードの近くに散乱していた中から、衛星携帯を取り出した束。

手馴れた手つきでボタンを押し、何処かに掛けたのだ。

 

 

 

プルルルルル・・・・・プルルルルル・・・・・・・・・・・ガチャッ

 

 

『おや。貴方から連絡を下さるとは・・・明日は吹雪ですかね。』

 

「・・・ちーちゃんと同じ事いうねーまぁいいけど。ってな訳でさぁ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今から会えない?しーちゃん。」

 

『・・・・・・・・・。』

 

 

 





次回予告

ゴーレムとの戦いが行われるその頃。
束はある人物との会合を決定する。

次回「舞台裏」

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