インフィニット・ストラトス -Record of ATX-   作:No.20_Blaz

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そろそろ話しを動かすんですが・・・
やーっぱり何か味気が無いので、敵に何処の連中を追加するか考えています・・・

さーて・・・何処にしよっかなぁ・・・


Record.14

Record.14 「舞台裏」

 

 

 

 

時を同じく。

大西洋の北部の海上を航行する一隻のタンカー船。

 

 

その船に一機の機動兵器が向かっていた。

蒼い装甲に光は金色のツインアイ。

見るものは恐れる者も居るだろう。

 

名を蒼き魔神『グランゾン』と呼ぶ。

 

 

 

グランゾンはタンカー船の開放されたハッチから入ると地面に着地した。

丁度グランゾン一機が入る横幅だったので多少難儀はしたが、それはそれでしょうがないとして思えない。

そう思い、パイロットはコックピットのハッチを解放させた。

 

真新しい鉄の足場に降り立ち、周りを見回す。

其処に近づく一人の女性が居たのだ。

 

「・・・・まさか。偽装タンカーまで用意するとは・・・流石ですね。篠ノ之博士。」

 

 

「いやぁそれ程でもあるよー♪と言う訳で、長旅ご苦労様、しーちゃん♪」

 

「・・・・・・いい加減、貴方といいエリック博士といいちゃんと名前で呼んでほしいものです。」

 

束がそういった相手。グランゾンの開発者であり操縦者。

科学者シュウ・シラカワである。

 

「・・・・で。色々と質問をしたい所ではありますが・・・・」

 

「うん。それはブリッジで聞くよ。付いて来て。」

 

束の子供の様な走り方を後ろから見つつ、シュウは一人束の後を付いて行った。

グランゾンが入るだけのタンカーなのでそれなりの大きさだとは外見からも感じていた。

しかし、実際中は殆どが一本道で簡単にブリッジまで続くエレベーターに到着した。

 

「・・・・随分と狭い道幅ですね。」

 

「まぁね。これ元々軍事用だし。」

 

「・・・見た目から・・・どうやら廃棄されたものを再生した・・と言ったところでしょうか。」

 

「そうだよ。偶然この船見つけたときにラッキーって思ってさー。思い切って改装しちゃったのだよ。」

 

「なるほど。基本博士達は少数での行動が多い。だから、道幅は一人と半分がいける程度。」

 

「そう言う事。そろそろ着くよ。」

 

 

ブリッジに着いたシュウの目の前に現れた光景。

廃棄されたタンカー船を改装したと言う事で、ブリッジは異様なほど最新機器が備わった場所となっていたのだ。

其処に居る一人の少年。

シュウが一度会った事のある人物、織斑一夏だった。

 

「お久しぶりです。織斑一夏。」

 

「・・・お久しぶりです。シュウ・シラカワ・・博士。」

 

「・・・嫌ならマサキと同じくシュウと呼んで頂いても構いません。余り変わりませんから。」

 

「・・・・解りましたよ。シュウ。」

 

「ふっ・・・・・・では、早速本題と行きたいのですが。」

 

「・・・そうだね。まぁ掛けてよ。」

 

束に椅子を勧められ、近くにあった椅子に腰を下ろしたシュウ。

束は艦長席に座り子供の様に椅子をまわしてシュウに顔を合わせた。

そして、シュウに対し呼び出した理由を話したのだ。

 

「で。シューちゃんを呼んだ理由は一つ。ずばり・・・」

 

「・・・デュノア・カンパニーのスポンサー・・ですね。」

 

「そうそう。話しが早くて助かるよ。」

 

「・・・・・。私も気にはなっていました。何故あの会社が『バフォーム』に似た機体を開発したのか。」

 

「・・・それがアイツの名前?」

 

「ええ。あれは、ラ・ギアスの世界にある国家、『シュテドニアス連合国』が開発した魔装機ですよ。」

 

「魔装機・・・・・」

 

二人が始めて聞くワードに真剣な表情となる二人。

シュウは当然のことかと思い、話しを続けた。

 

「魔装機とは、言うなれば魔装機神の下位機。その種別はランクごとに分かれています。ランクはAからDまで。そして、ランクAが魔装機神と呼ばれるのです。」

 

「じゃあ、そのバフォームってのはランクは?」

 

「バフォームは元はCランクだったと言われていますがスペックが開発当時以上だったので現在はBランクとなっています。」

 

「魔装機神の一歩手前って事か。」

 

「性能自体は魔装機神には及びません。ですが、生産性と精霊の点では優位です。」

 

「・・・・・精霊?」

 

「魔装機というのは精霊を契約をします。魔装機一機につき一体の精霊。その中で高位の精霊と契約したのが魔装機神であり、量産機などは全て低位の精霊と契約しているのです。」

 

「・・・・話しが見えてきた。つまり、一体の精霊につき、属性か何かがあるって事か。」

 

「ええ。バフォームは火の精霊。火の属性は他にも雷も持っています。マサキのサイバスターは風。ですが、風は他の種類はありません。他には、水と大地の二つ。その残る三つにも魔装機神は存在しています。」

 

「・・・・んじゃ結局の所、あのオバサンはその世界の量産機を技術転用したって理由?」

 

「いえ。そもそも、この世界である地上世界は精霊の類は一切存在していません。ですから、契約が出来ず、魔装機の開発も不可能です。」

 

「んじゃあ・・・・単なるサル真似?」

 

「そう言う事ですね。そして、今回のもう一つの本題。その技術が何処から流れたのか。そうでしょ?」

 

シュウが束の考えを読んだのか、束は頭をかきつつ「にははは・・・」と苦笑していたのだ。

だが、それが解ったシュウは軽く息を吐くと直ぐに返答したのだ。

 

「・・残念ですが、私もそれは調査中です。」

 

「ありゃ、やっぱし?」

 

「私もある伝手で知ったのですが、未だに何処から流れたのかは解りません。」

 

「・・・・・けどさ。結果分かる事って・・・」

 

「ええ。この技術はラ・ギアス独自の物。つまりは、ラ・ギアスから技術を持ち出されたと言う事でしょう。」

 

 

何故、ラ・ギアスの技術が持ち出され、そんな所で使われたのか。

それはまだ誰にも分かる事の出来ない事。

 

取り合えず言える事。それは。

 

 

「・・・あのオバちゃん・・・・一体何処と繋がってんだか・・・・」

 

「大よその検討と言う程ではないですが、考えられる組織が二つ。一つは・・・」

 

「『イスルギ重工』・・・だな。」

 

「ええ。ココ最近で目覚しい発展を遂げていますし、裏ではテロ組織などに支援をしているらしいですからね。可能性は十分でしょう。」

 

「んでもう一つは・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「亡国企業。」

 

 

「・・・・・やっぱし?」

 

「組織自体不明な点が多々ありますが、どうやらココ最近で組織改変が生されたです。」

 

「組織改変?」

 

「組織と言うのは基本、『ピラミッド系』か『民主系』などと言った組織形態があります。ですが、亡国企業はどうやら少し特殊な組織形態を採用しているようです。」

 

「・・・どんな構成ですか?」

 

 

「言うなれば蜘蛛の巣。縦と横が無限に繋がる組織。でしょうかね。簡単に言えば・・・」

 

「組織形態自体は民主のそれに近いけど、それを統括する人物。つまりボスキャラが居ないって事?」

 

「そうです。恐らく、彼等は統括者を持たず、それぞれが統括者となり組織を運営している。ですから、行動の決定は民主的になり時間が掛かるという事も考えられます。そして。万が一組織の統括者達の誰かが潰されても、代えを用意すればいいだけ。というメリットがあります。」

 

 

簡単に説明すると、ボスと言う人物その者が存在せず、幹部全員がボスクラスであると言う事。その為、行動の決定は民主的に全ボスとの話し合いとなり、時間が掛かるというリスクがある。

そして、ボスクラスの者が潰されても代えのボスが現れるだけで組織的にはダメージが少ないというメリットがある。

 

結果、言うなれば民主系の組織形態を改良した形態である。

 

 

「・・・・・いまいち解んないが・・・言うなれば組織が蜘蛛の巣でボスが居ないって事・・・ですよね?」

 

「詳しい事を抜きにすればそうなります。これだけの組織となると彼等の幹部クラスを特定するのも難しい事です。」

 

「まぁそこは束さんに任せんしゃい。軽く幹部の一人や二人を・・・・」

 

「そうするのは構いませんが、同時に組織全体を相手にするんですよ?」

 

「・・・・・・・・・まぁ・・・いいんじゃね?」

 

一夏の返答に少し睨みを利かせたシュウだったが、そうなってはそうしかないと思い、呆れるのだった。

そして、取り合えずの確かめと言う事で束はシュウにもう一つ質問をしたのだ。

 

「んじゃ話しを戻すけど、デュノアのオバサンって結局どういう立場なの?」

 

「・・・恐らく外部からの協力者・・・いえ、単なる囮ですから立場は無いに等しいでしょう。」

 

「・・・いずれにしても、マサキの世界の技術をこれ以上使わせる訳にもいかねぇ。」

 

「・・私が知っているのはこれだけです。後は貴方方次第と言う事で。」

 

「うん。ところでさ・・・・・・・・あの人元気?」

 

「・・・・・ええ。今も。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???・・・

 

その頃。何処かにあるとある場所、とある施設。

その一室でラウラとほぼ瓜二つの容姿をした少女、エアストが座って何かを待っていた。

 

「・・・・・・・・・・。」

 

彼女が目を閉じ、椅子に座って待つこと早一時間。

そんな彼女の元にドアを開けて誰かが部屋に入ってきたのだ。

 

「やぁ。待ったかい?」

 

「・・・・・・何の用だ。」

 

「おやおや。イキナリ質問とは・・・ま、仕方ないよね。僕等がイキナリ君達の所に押しかけたんだ。質問は当然だね。」

 

「・・・御託はいい。何の用で私をココに呼んだ。」

 

「フフフ。そう焦るなよ、エアスト=ヴァンデラー。君を呼んだのは、『彼女』を預かって欲しいからだ。」

 

「・・・・彼女?」

 

「・・・・入ってくれてもいいよ。」

 

 

エアストと話していた男性が呼ぶとドアからまた一人、誰かが入ってきた。

それは少し幼い少女でエアストは彼女を見て男性に尋ねた。

 

「・・・・まさか、私に子守をしろとでも?」

 

「いいや。彼女は立派は『僕達の所』のIS操縦者さ。」

 

「・・・・あんな歳で・・・だと?」

 

「まぁね。名前は『マドカ』。使用するISは・・・

 

 

 

 

 

 

 

『黒騎士』だ。」

 

「・・・・・・・黒騎士・・・だと?」

 

「そう。といっても、始まりのISである白騎士ては遠くかけ離れた存在になってしまったんだけどね。」

 

「・・・・・・。」

 

 

「・・・・・・・・。」

 

マドカに目をやる。その表情は無表情と言うよりも表情と言う概念が存在しないような顔だった。ただの子供の戦闘マシーンかと思い、彼女は内心呆れていた。

 

「・・・何故私の所だ。貴様等の所では十分ではないのか?」

 

「それはシンプル。君が『あの子』を倒したい様に、この子にも殺したい相手が居ると言う事さ。」

 

 

「・・・・・・・・なるほど。狙いは・・・・・・・織斑千冬と織斑一夏か。」

 

 

「っ・・・・・・・いち・・・か・・・・・・・・ふっ・・・フフフ・・・・・」

 

一夏のワードに反応したマドカは不適な笑みとともに表情を変える。

それは狂気としか言う事の出来ない、そんな顔だった。

 

「・・・・・・。何処で育てられた。」

 

「それは秘密だ。僕等にも守秘義務はある。無論、それは君もだ。」

 

(・・・散々人の過去を調べ上げておいて、よく言う・・・・)

 

「そして、マドカの実戦経験をつませる為と機体の戦闘データを収集する為。」

 

「・・・そちらが本命なんだろ?だから相手は誰でもいい。」

 

「これは手ひどい言われようだ。だが・・・・・・正直に言えばそれはYESだ。尤も、理由はちゃんとある。」

 

「・・・・・・。」

 

「一つに、君の実力。IS無しでも十分雑魚のISと渡り合える実力と技術。そして、次に君が反体制勢力だから。それに、カリスマ的にも、勢力の状況的にも君が適任としか言えなかった。」

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

「理解してもらえたかな?」

 

「・・・・いやと言う程な。」

 

エアストの答えが合格だったのか、男は軽く笑った。

彼女も、何度か彼とは接触していたが、巧みな交渉術と話し方で掴みにくい男だったとしか言いようが無かった。

恐らく、組織の中でも交渉などを専門としているのだろう。

 

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

「では、彼女の事は君に任せるよ。後は死なない限りは好きにしてくれ。」

 

「・・・死んだら・・・どうする気だ。」

 

「その時はその時さ。君の知る事ではない。」

 

「・・・・・・・・・・。」

 

全くつかめない男。

エアストはそう思いつつ、内心で舌打ちをしてその場から去った。

 

 

 

 

 

 

エアストはその後、マドカをつれて市街地を車で移動していた。

場所は欧州なのか、道幅は狭かった。

その中を、エアストはジープを運転し、自分達が使用している戦艦を待機させている場所に向かっていった。

 

流石にずっと無言と言うのは自分にとっても嫌なので、エアストはマドカに幾つか質問を投げた。

 

「・・・・お前、出身は?」

 

「・・・・・知らない。」

 

「・・歳は。」

 

「・・・・・17。」

 

「・・・・・余り歳は変わらんか。」

 

「・・・・・そう言う貴方は何処で?」

 

「・・・・私に故郷と言うものは無い。生まれはドイツだが、私は作られた人間だ。」

 

「・・・クローン?」

 

「違う。遺伝子を操作し、人為的に高い能力を持つ人間を作る機関。私は其処に居た。」

 

「・・・・・遺伝子・・・・・」

 

「その中で、私は・・・いや、私達は特に優れた存在の筈だった。」

 

「・・・・・だった?」

 

「・・・・・あいつが言った言葉。お前にも殺す相手が居る様に、私にも殺す相手が居る。」

 

「・・・・・・・。」

 

「・・・ラウラ・ボーデヴィッヒ。そいつが私が殺す相手だ。」

 

「・・・・・。」

 

 

その後。二人は郊外にある廃工場に入った。

其処がエアストが率いる部隊の隠れ家となっており、彼女がマドカと共に戻ってくると、数人の兵士達が集まった。

 

「異常は。」

 

「特には。フリカムイも補給と整備は完了しています。」

 

「・・・例の、イスルギからの物資か。」

 

「はい。中身は確認しただけでリオンが二十機。ガーリオンが七機とその装備とパーツなどです。」

 

「・・・・バレリオンとか言うのは?」

 

「向こうがライセンスを持っていないので、まだ・・・・」

 

「・・・・だが、我が方の戦力はこれで十分・・・か。よし。」

 

 

エアストは兵士達と共に移動すると、地下に続く道を歩いた。

其処には、ストーク級の戦艦が一隻、物資などを搬入している途中だった。

 

「総員に通達。発進の用意だ。」

 

「了解。」

 

「・・・・・何処に行くの。」

 

 

 

「・・・・・・・・まずはアイドネウス島だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ、ラングレー基地・・・

 

 

そして。アメリカのラングレーでは、ラドム博士がキーボードを打ち、何かの作業を行っていた。だが、それはある程度終わっていたらしく、ラドムは近くにあったコーヒーカップを取り、中に入れたコーヒーを喉に流したのだ。

 

「・・・・『英雄』はまだまだだけど・・・『魔術師』はもう直ぐ・・・かしらね。」

 

そう言うラドムの前には二機のISが安置されていた。

しかし、その周辺は暗く、更には多くのコードが接続されていたのでどの様な形なのかは解らない状態だった。

 

「武装も殆ど完成。後は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時。ラドム博士の顔が科学者の意味で満面の笑みで、不敵な笑いが響いていたのは、偶然其処を通りかかった司令官のキリヤだけだった。

 

(・・・・・またやってるのかよ・・・マ改造・・・・・・・)




次回予告

視点は再び学園での戦闘に。
謎のゴーレムに少女達はどうするのか。
そして、其処に新たな者達が・・・


次回「New Actor」
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