インフィニット・ストラトス -Record of ATX-   作:No.20_Blaz

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え、Zシリーズのキャラが居る?


・・・・・・・・・気にするな。俺は気にしない。


Record.20

Record.20 「キングダム ブレイク」

 

 

 

 

 

 

イギリス首都ロンドン・・・

 

 

首都のロンドンでは、既に一般市民の避難が完了しており、各所にイギリス駐留の連邦軍が出撃していた。

だが、ロンドンの各地ではテロ部隊の侵入を許しており、各所ではその対応に追われていたのだ。

 

 

「西地区に敵航空戦隊F-32が二編隊侵入!その後方に歩兵などの制圧部隊です!」

 

「ぐっ・・・・!第三航空小隊を向かわせろ!地上はどうなっているか!!」

 

「第六・第八歩兵中隊が壊滅!対空陣地は尚も健在!」

 

「よし!第六歩兵中隊は対空陣地に後退!開いた穴を第二機甲小隊に埋めさせろ!」

 

『第六歩兵中隊了解ッ!これより後退します!』

 

 

 

「くそっ・・・・一体どれだけのテロリスト共がこのロンドンに・・・」

 

「恐らく、奴等は下水溝を通ったのでは?限定的ではありますが、出現位置からそう遠くない所に下水溝が点在しています。」

 

「だとしても敵の航空戦隊や機甲部隊、何よりISはどう理由をつける?奴等にそれほどの金も力も無い筈だ。」

 

イギリス駐留の軍を指揮するのは老年の男性。

そして、その彼を補佐する副指令はまだ若い女性だった。

長年の経験と勘、知識からバラバラの状態であった部隊を纏め、今の状況に立て直している。

元々、テロリストの電撃作戦によって始まったこの戦いは不意を突かれた連邦軍にとって意外な事であった。

今までは市内での小規模なテロなどで済んでいたのに、これだけの戦力と兵力が一度に襲撃してきたのだ。

今までのしか知らなかった若い兵士達にとってはまだ知らない、感じたことの無い戦いの場であった。

 

「・・・・恐らく・・・・これは私の私見ではありますが・・・・」

 

「・・・言って見ろ、大尉。」

 

「はっ・・・・・恐らく、彼等は何処かのミリタリーカンパニーから横流しされた兵器などを使用しているのでは・・・・」

 

「・・・・・・君も、そう思うか・・・・・」

 

「はい・・・・」

 

「では、彼等に兵器などを横流しした企業。君なら何処と予想する?」

 

「・・・・・・イスルギか・・・・・デュノア・カンパニーかと。」

 

「・・・・・確かにな。どちらも軍事に足を突っ込んでいる企業だ。それに、デュノアの方は純軍事。社長婦人も金にがめついとも聞くからな。」

 

「どちらのトップも利益が全て。ならばリスクを負ってでもハイリターンの方を取る筈です。」

 

イスルギ重工の代表、ミツコ・イスルギ。

彼女がイスルギの代表となり、イスルギ重工は大きく方向転換したといってもいい。

先代のレンジ・イスルギの代では決して行わなかった反体制勢力への武器・兵器の密売。

更には彼女は異星人にまでも戦力供給をしていたという噂もある始末だ。

それが災いしたのか、バルトール事件や封印戦争などで大スキャンダルが巻き起こり、経営危機の一歩手前まで来ていたのだ。

対してデュノア・カンパニーは新興企業の為、表立ったスキャンダルはまだ無いが、それが理由として多くの不確定要素などを抱えている。

また、テロ部隊の使用する新型ISがラファールの改修型らしき形状と言う事で各所から警戒されていたのだ。

 

だが、それだけのリスクを負ってでもリターンを求める。

人としては実にその本能に従っていると言っても良いが、それだけに他人らは非人道的と言われても可笑しくはない。

 

「・・だが、イスルギはそろそろ崖っぷちの筈だ。今は静観するべきだろう。となると・・・」

 

「矢張り・・・あっちが?」

 

「・・・・それを考えるのはお偉方のやる事だ。我々は戦況に集中するぞ。」

 

「ハッ。」

 

 

 

 

 

 

 

英国管轄IS研究所・・・

 

その頃。英国政府が管理するIS研究の最前線を担っている研究施設の近くでは既にテロ部隊が水際まで迫ってきていた。

施設を警備していた部隊も直ぐに出撃するのだが、電撃攻撃によって既に大半を失っていたのだ。

 

「ぐっ・・・各所状況知らせ!」

 

『此方、西門!敵の抵抗激しく、こう着状態続く!援軍を!!』

 

『同じく屋上!敵航空戦力が空爆を仕掛けている!このままでは・・・!?・・・・』

 

「屋上どうした!!軍曹ッ!?」

 

 

すると、屋上での爆煙を確認し、屋上にいた兵士達が全員やられたと知った隊長。

其れを見て舌打ちをしつつも銃を持ち、敵を撃ち続けていた。

しかし、劣勢なのは変わらない。以前として周りから続々と敵が現れ、倒れるが、逆に此方もどんどんと兵士がヤられていったのだ。

 

「・・・・残りは何人だ!?」

 

「あ・・・後六人であります!!」

 

「六人・・・たった六人でココを死守だと・・・・・?」

 

出来る筈が無い。彼はそう言いかけた。

此方に残っている兵力は六人。相手は最低二十人は居るだろう。

オマケに無数の航空戦力も居る。

反対側の兵士達とあわせても恐らく二十いるか居ないか。

それだけの兵士達でココを護れと?

 

死なせろと言っているのと同義だ。

 

「くそっ・・・・せめて・・・せめて頭だけでも抑えてくれたら・・・・」

 

 

しかし、彼等も待ってはくれない。

上空から数機の戦闘攻撃ヘリの『ハボック』が彼等の頭の上に現れたのだ。

それを数人の兵士がアサルトライフルで攻撃するのだが、弾は当たらずに空を飛んで外れたのだ。

 

「よせ!ライフルで当てられる相手じゃない!!」

 

「ではどうしろと!?」

 

「っ・・・・・!!」

 

 

「施設東側、研究所を守備する敵部隊を確認。数は6。」

 

『了解。直ちに奴等をミンチにしろ!』

 

「了解した。俺達を散々舐めてた連中だ覚悟してもらうぜ!!」

 

ハボックの一機を操縦していた男がそう言って後ろで火器管制をしていた男に合図を送る。

そして、もう一人の男が兵士達に機関銃の照準を合わせてトリガーを引こうとしていた。

自分達の怨みつらみが籠もった弾丸だ。

そう思い、トリガーを引いたのだ。

 

 

 

 

 

 

ピギュンッ!

 

 

 

 

 

 

刹那。蒼い一閃が攻撃しようとしたヘリのプロペラ部を攻撃する。

それによって機体はバランスを崩し、そのまま地面に叩き落されていったのだ。

何が起こったかと他の兵士達も慌て、制空権を抑えていた仲間に通信越しに大声で聞いたのだ。

 

「い・・・今の攻撃、何処からだ!?」

 

『狙撃・・・・違う!あの位置は・・・!?』

 

「まさか・・・研究所の・・・・・・ッ!?」

 

 

 

其処にはイギリスが生産した国産のIS『ブルーティアーズ』の簡易量産仕様の機体、『ブルーメイジ』が飛んでいたのだ。

しかも。それを駆るのは量産型の元の機体に乗っていたセシリア自身だったのだ。

 

「・・・・・・・。」

 

 

 

何故彼女がこの機体に乗っているのか。

事は今から三十分程前の事だ。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------

 

「データを破棄する・・・ですか。」

 

「ええ。多分、ココの警備隊だけじゃ抑えられない。だから、セシリアがデータを持ってココから逃げて。」

 

「・・・ではセツコさんは?」

 

「私は大丈夫。万が一って時の為に地下にゲシュペンストが格納されていた筈だから・・・」

 

どうやらセツコは警備隊が奮戦空しくも敗北して研究所が制圧されると考えていた。

そこで、自身だけが残り、PTを使って敵の気を引き付けて皆を逃がす時間稼ぎをすると言い出したのだ。

その為に、今までの研究成果が詰め込まれたメモリをセシリアに託し、一緒に逃がそうとしていた。

 

が。

 

「・・・駄目です。」

 

「っ・・・・我が侭言ってる場合じゃ・・・」

 

「PT一機だけで・・・あれだけの戦力を本気で相手にする気なのですか?」

 

「そうでもしないと皆が・・・・!」

 

「・・・・・・・・。」

 

「っ・・・・・セシリア・・・・・」

 

目が語っていた。

「誰が一人で置いていくか」と。「誰がそんな馬鹿な真似を一人でさせるか」と。

今まで一緒に居てきたから、同じ女だから分かる。

彼女の目は決意の堅さを現していた。

 

「セツコさん。私の性格・・・分かってますよね?」

 

「・・・・・・・・・分かってる。けど、機体は?今ブルーティアーズは本社の関連施設で修理中だって言ってたじゃない。」

 

「それならご心配なく。こっちですわ。」

 

セシリアが表情を変えて微笑む。

その彼女の後を付いていくセツコは何処に行くのかと疑問に思っていた。

この施設については大体何処に何があるかは把握している。

そして、この施設には現在ISも、そのコアも無いと言う事も知っている。

全て開発企業に回され、残ったコアは大手企業に回されたのだ。

では一体何があるのか?

 

 

「・・・・・・コレは・・・・・」

 

「偶然、ココに研究用に搬入された機体ですわ。」

 

「ブルーメイジ・・・ブルーティアーズの簡易量産型が?」

 

 

そう。二人の入った一室には所々が改良されていたブルーメイジが安置されていたのだ。

どうやら周りの機材などを見る限り、量産機の見直しと言ったところだろう。

ブルーティアーズの簡易量産型であるブルーメイジ。

しかし、コンセプトやコストの問題で少数生産で打ち切られていたのだ。

其れがココにあるのは大方、コンセプトとコストの見直しの為であろう。

 

「・・・直ぐに動かせそうですわ。」

 

その機体の前で手馴れた手つきでホログラムキーを押すセシリア。

どうやら直ぐに稼動してテスト出来る様にと言う事でスリープ状態になっていたのだろう。

もうココまで来たのなら仕方ないと思い、セツコも起動を手伝う。

 

「武器は・・・・」

 

「試作型大型ライフル一丁とスプリットミサイルHがツーパック。スラッシュリッパーが左右あわせて六基。そしてロシュセイバーが一本・・・」

 

(この武装・・・スプリットミサイルはビルトファルケンが元?リッパーとセイバーはどうやらユニバーサル仕様だし・・・これって明らかに新型の開発データじゃ・・・)

 

「・・・セツコさん?」

 

「・・・っ。何でもないわ。いつでも動かせるわよ。唯、OSが未完成だから調整に手間取るけど・・・」

 

 

「・・・・・それはご心配なく。」

 

「え?」

 

 

「設定は戦闘中に行います。」

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------------

 

 

「何だ!?研究所からの援軍!?」

 

『だが、あの相手は確か専用機体の簡易量産型だ。此方のデータを元に動けば・・・』

 

 

「リッパーセット。」

 

しかし、そのデータには無いスラッシュリッパーが射出され、ヘリを全て叩き落す。

短時間に複数居た戦闘ヘリがアッサリと撃破された有様を誰もが唖然として見ていた。

そんな場に新たにF-32『シュヴェールト』が四機接近し、研究所上空に居るブルーメイジを見て驚いていた。

 

『まさか、アイツ一機でハボック四機を?』

 

「気をつけろ。恐らく機体もパイロットも段違いだ!」

 

『了解!』

 

 

「今度は戦闘機・・・!」

 

次に現れたF-32を見てセシリアはライフルを構える。

と言っても、ライフルのステータスを映すモニターには未だに『エネルギー再チャージ中』と表示されており、セシリアは其れを見て苛立っていた。

一発の威力も高くなく、しかもエネルギーの供給が遅い。

武器としては欠陥品ではないのかと思わず愚痴をこぼしたくなる性能だ。

 

「っ・・・・・・スプリット、アクティブ!」

 

ならばと思い、背部に積まれていたスプリットミサイルHの二発を発射する。

既存のスプリットミサイルとは違い、此方は牽制などに特化した武装で、内部に格納されているミサイルの小型化と誘導性の向上で通常のよりも確実に相手に当たるようにしている。

 

その為。中から放たれるミサイルの数は圧倒的に多いのだ。

 

 

「ッ!?分裂式ミサイルだと!?」

 

「かっ・・・回避!回避しろ!!」

 

しかしもう遅い。

ミサイルをチャフなどで回避しようとするF-32の編隊だが、全て回避はしきれない。

編隊全機にミサイルが当たり、幸いにもコックピットは外されていたので、全員脱出をしたのだ。

 

「ばっ・・・馬鹿な!?」

 

「誘導性が高いからって・・・!?」

 

「だが幸い、死者が居ないのはラッキーだな。」

 

「・・・・死者ゼロ・・・?」

 

「・・・・まさか・・・・いやそんな・・・?!」

 

 

 

「て・・・手を・・・・抜いているのか!?」

 

「いや違う・・・・」

 

 

「意外とコックピットとエンジンに当てずに落とすのは苦労しますわ・・・」

 

手を抜いていた。のではなく、彼女は最初から其処に当てる気だったのだ。

ミサイルの弾道や着弾地点。その他全てを頭に置いてミサイルに設定を組み込む。

言うのは簡単ではあるが、実際はかなりの技術を使う事である。

 

「くそっ・・・・IS隊はどうした!?」

 

「間も無くリオン部隊と共に!」

 

 

 

バシュシュッ!!

 

 

セシリアに向かって数発のミサイルが放たれる。

それをマニューバーを使ってギリギリで回避すると、その場から直ぐに離れる。

ミサイルの爆発から逃げるとその場にラファールが三機向かってくるのが確認できた。

その後ろからはリオンが四機小隊が二部隊。敵の増援が現れたのだ。

 

「っ・・・・増援ッ!」

 

 

「あれが私達の軍の数を減らしたと言うの?」

 

「隊長。地上部隊からは敵はブルーメイジの改造機だとの報告が。」

 

「改造機・・・なるほどね。それでなら不意を突かれる訳ね。各機警戒して対処に当たれ。」

 

「ラーズ2了解。」

 

「ラーズ3了解!」

 

『リオン、ラム小隊了解。これより援護をする。』

 

 

「っ・・・・セツコさん!」

 

刹那。リオン部隊へとビームの一閃が放たれた。

何処から放たれたとリオンのパイロット達がビームが撃たれた場所を確認した。

すると、其処から研究所の地面と壁を突き破って一機のPTが姿を現す。

 

「いける・・・・!」

 

 

『何っ!?』

 

『げ・・・ゲシュペンストMk-Ⅱだと!?』

 

『あれが何時の間に搬入されていたのだ?!』

 

青いカラーリングがされた量産型PT。

その名もゲシュペンストMk-Ⅱ。

ゲシュペンストシリーズの二番目に当たる機体で、初のゲシュペンストシリーズの量産型である。

尖った特徴と言うものがなく、固定武装は左腕に『プラズマ・ステーク』が取り付けられている。

その為、その他の武装は全て携帯武装となっているので汎用性が高いのも特徴である。

 

『セツコさん、そっちは大丈夫ですか?』

 

「大丈夫。機体の保存状態もよかったし、痛みも無いみたい。」

 

しかし、不安はあった。

装備は今持っているメガ・ビームライフルとG・リボルヴァーだけなのだ。

接近戦の武装はステークのみ。対空は全てセシリア任せとなる。

それだけの武器で、たった二人で。周りに展開されている何十人と言う敵を相手に出来るのか。

 

(・・・どの道もう逃げられない。なら・・・・!)

 

「切り抜けられるか・・・・この数・・・・!」

 

 

「切り抜けられるものなら・・・・・・・」

 

『切り抜けてみろ!!』

 

 

周りからは一斉にラファールとリオンの編隊が襲い掛かる。

上空に居たセシリアはスプリットミサイルで弾幕を張り、ようやくチャージが終わったライフルを構える。

照準は合わせにくいが其処は自身の腕と技量でカバーする。

 

 

「・・・・・・・!」

 

照準を合わせ、トリガーを引く。

しかし、当てたのは敵ではなく、敵が持つシールドミサイルだ。

狙撃を外したと思っていた当てられた本人は思っていたが、これはこれで彼女の狙い通りだった。

当たったシールドミサイルから火が上がり、爆発。機体にへと誘爆したのだ。

 

「っ・・・・誘爆!?」

 

「ラーズ2!?」

 

「獲った!」

 

スラッシュリッパーが射出され、被弾したラーズ2に襲い掛かる。

リッパーはそのまま彼女と機体の周りを回転しつつ斬りつけ、彼女の残りのシールドエネルギーを尽きさせたのだ。

リッパーの斬撃にラーズ2は倒され、そのまま墜落していった。

其れを見て敵討ちと言わんばかりに残る二人がセシリアに向かって行ったのだ。

 

「くそっ・・・・!」

 

「よくもラーズ2を!」

 

「・・・・・・!」

 

その二人に対し攻撃を仕掛けようとしたセシリアだが、ライフルはチャージ中。

リッパーも次の物に変わるまで少しの間が開いてしまっている。そして、スプリットミサイルは射程的にも間に合わない。

 

「っ・・・・・ロシュセイバー!」

 

仕方ないと思いつつ、セシリアは腰部に剣等の様に取り付けられていたロシュセイバーを取り、エネルギーを流す。

セイバーの持ち手から桃色のビーム刃を発して一本の刀身となる。

対して敵はビームソードを持ち、接近する。

 

 

バチィッ!

 

 

ロシュセイバーとビームソードが交わり、火花が散る。

セシリアと鍔迫り合いになっていたのはラーズ3。もう一人の隊長機はラーズ3の真後ろに居る。

恐らく彼女(ラーズ3)はフェイクだ。

ラーズ3がセシリアの足を止め。その後ろから隊長機がトドメと言う考えだろう。

しかし、それはあくまで相手がこの場合の対応策が無いときには有効な手だ。

 

「リッパー!」

 

「なっ・・・・!?」

 

交換が完了したリッパーがラーズ3に向かって放たれた。

斬撃が身体全体に行き渡り、僅かなシールドエネルギーを残して武装も全て切り裂く。

その攻撃に一瞬力が抜けてしまい、その隙をセシリアに突かれ、彼女が競り勝った。

そして、残りのシールドエネルギーも尽きてしまい、あっさりと二機目が落とされてしまったのだった。

 

「ちっ・・・・!」

 

しかし、それでも隊長機は諦めなかった。

マシンガンで反撃を仕掛け、ブルーメイジのシールドエネルギーを削る。

そして、左手が開いているので、シールドミサイルを持ち、ミサイルを放ったのだ。

ダメージの水増しとして更にマシンガンを撃ち続け、ブルーメイジに確実にダメージを与えていった。

 

「っ・・・・・!」

 

「まだだっ!!」

 

続けてのプラズマカッター。斬撃によってセシリアの機体のシールドエネルギーはそろそろ四割に達し始めていた。

これ以上はマズイ。だがどうやってケリをつける?

そう思いつつも敵の攻撃を回避していたセシリア。

すると、モニターにある表示が突如現れ、其れを見てセシリアは顔を驚かせていた。

 

「・・・・・!」

 

そうか。そう言う事だったのか。

納得の理由が現れ、僅かに表情が微笑む。

残る全ての武器を使えば勝てる。

そう信じ、セシリアは大きな一手に出た。

 

「来る・・・・!」

 

「これで極める・・・・リッパー!」

 

最後のリッパー二つを射出する。

一直線に向かっていくリッパーだが、これは牽制と時間稼ぎ。

間合いを一気に詰める為だ。

 

「ぐっ・・・・!」

 

隊長機もシールドミサイルのミサイルを放って対抗する。

ミサイルはリッパー二つを撃破し、そのままセシリアに向かっていく筈だった。

しかし、誘爆があり、その所為でミサイルは全て爆破する。

 

「何っ!」

 

「貰った、スプリット!!」

 

コレが最後のチャンスだと思い、最後のスプリットミサイルを放つ。

内部から多くのミサイルが隊長機に向かっていくが、いずれも隊長に当たらず、周りで爆発する。

其れを見て隊長はセシリアの狙いを瞬時に理解した。

 

「至近距離でか・・・・!」

 

至近距離でのライフルでのトドメ。実に彼女らしいスタイルだ。

だが、それに気づいていた隊長機はシールドミサイルに残っていた対艦ミサイルのロックを外す。

恐らくセシリアは正面から意表をついて来るだろうと思い、シールドミサイルを構える。

 

そして。彼女の予想通り、セシリアは正面から姿を現しライフルを構えていた。

しかし、セシリア側は相手が対艦ミサイルを構えているとは思ってもおらず、そのままミサイルの餌食になるのかと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が。

 

 

 

(っ・・・・・)

 

彼女の頭に突如頭痛の様なものが響く。

 

そして。自然と身体が動き、気づけばミサイルの射線から、スラスターを吹かして飛び上がっていたのだ。

 

「・・・・・え」

 

「・・・・・・・。」

 

何が起こったのか両者共に分からない。

だが、唯一つ分かる事は、ミサイルが発射されるも外れ、セシリアは隊長機の頭上に居るという事だ。

 

 

自然と身体が動く。

セシリアはライフルを構え、ライフルにエネルギーを充填させた。

 

 

 

「電圧調整。重量金属粒子生成。完全圧縮完了まで0.07。

 

生成完了。金属分子圧縮。帯電完了。

 

 

 

 

ターゲットロック。」

 

 

 

「ま・・・まさ・・・・か・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「荷電粒子砲『バルムンク』発射。」

 

 

 

刹那。金色の一閃が隊長機を上から覆い、瞬時にシールドエネルギーを尽きさせ、彼女を叩き落したのだった。

機体も砲撃が終わったときには既に殆どの原型が無かった。

 

 

 

 

 

 

「凄い・・・あれ・・・もしかして・・・・」

 

その一連の全てをセツコは唖然として見ていた。

残弾を尽かせ、敵を全て倒した地の上に立って。

 

 

イギリスの戦いは一応の終結をする。

テロ部隊の撤退によって。これにより、戦線は緩やかに瓦解の一途を辿り始め、早期にデュノア婦人の思惑が崩れていったのだった。

 

 

 




オマケ。
IS機体紹介。

ラファール・リヴァイブⅡ 束カスタム

束が一夏用にカスタムとチューンをしたラファール。
搭乗者が一夏なのを前提なので近距離戦を重視したOSと武装を取り付けている。
更にテスラ・ドライブの搭載と一部装甲の削除から高い機動性を確保している。
武装はロシュセイバーとMTDMシューターとスプリットミサイル、ディバインアームを装備。

ブルーメイジ・カスタム
今回登場したブルーメイジの改良機。
装備・OSなどほぼ全てが白紙状態だったのでセシリアは戦闘中に細かくOS設定を変更している。唯、機体自体にそれほどの変化は見られない。
が、実はある装置が搭載されているらしいが、僅かな人間しかその事は知らない。
武装は試作型大型ライフルとスプリットミサイルHとスラッシュリッパー。そしてロシュセイバーを持っている。
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