インフィニット・ストラトス -Record of ATX-   作:No.20_Blaz

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感想にて前作を出してくれと送られた来たので、何となくそうしようと言う事になりました。
と言う事で前作の「インフィニット・ストラトス The Gaia Sabers」もよろしくです。


Record07

Record07 「ラングレーズ・ブレイク」

 

 

 

反乱軍のと開戦から三週間が経つ。そろそろ反乱軍も息切れかと思われていたが、反乱軍の戦力は減る事はなかった。その理由は戦闘機などに無人機を混ぜているからだ。更に、地球圏のコロニーからも反乱軍への合流するグループが続出し、戦力は逆に増強されていったのだ。

 

これにより、仮設基地で防衛をしていたラウラたちの部隊もラングレーへの後退を余儀なくされ、ついにはラングレー基地での戦闘となったのだ。

 

 

 

 

 

ラングレー基地、作戦会議室・・・

 

作戦会議室は大きい部屋ではないが、それでも其処には十分な設備が備わっている。

部屋の中心に通信回線などを備えた大型の液晶版内蔵デスク。更にその近くに数台の通信設備が設置されており、そして他にも大型のモニターも壁に取り付けられている。

 

「さて。現在の部隊の状況は、どうなってますか艦長。」

 

そんな中、一人の男が椅子に座り、朱音に質問をした。当然、質問をしたのは司令官のキリヤだ。そんなキリヤに朱音は喋り始めは嫌そうだったが、その後は軍人らしく喋り、アンもそれに続いて報告をするのだった。

 

「・・・現在、部隊の半数近くを現在修理中。今攻撃されればとても守りきれません。」

 

「加えて、連日の戦闘で部隊もかなり消耗しています。部隊再編などを考えると最低二日は要します。」

 

「二日・・・か。」

 

三週間の渓谷での基地防衛。それにより多くの兵士達が散っていったのだ。加えて、残存している兵士の士気も少しずつ下がっており、基地を防衛するのも限界があった。

それが、今キリヤ達の頭を悩ませる原因の一つでもあったのだ。

そして。

 

 

「補給路が寸断されてはや一週間・・・そろそろ物資も限界か・・・」

 

そう。ラングレー基地は既に包囲され、物資の補給がままならなかったのだ。

海路はキラーホエール級・潜水艦が配置され、陸路にはライノセラス級・地上戦艦が守りを固めている。更に、米大陸の基地も半数が落とされるという自体で自体はかり深刻な状況だったのだ。

 

「どうする。シロガネ自体は問題は無いが、ココにある物全部を持っていくと言う事もできまい。」

 

「そうなんだよなぁ・・・」

 

「仮にラングレー基地を出て包囲網を突破しても、ラングレーが占領されますから・・・」

 

「・・・。」

 

「さて。どうするか・・・」

 

 

 

 

すると。そんな中でエリンが挙手し、キリヤ達に質問を投げた。

 

「質問、よろしいでしょうか。」

 

「ん?どうした。」

 

「現在の全世界の基地の制圧状況って・・・どうなってるのですか?」

 

「ああ・・・米大陸は知っての通り。アフリカは最悪の状況らしい。んでアジアは現在なんとかって所だ。オーストラリアもほぼ無事だしな。」

 

「では、欧州大陸は?」

 

その話に便乗し、ラウラもキリヤに質問をした。キリヤは質問の意味を深く考えず、二人に対し質問の回答を言ったのだ。

 

「欧州は統合参謀本部は取られてないがかなりの数の拠点が抑えられた。」

 

「主に抑えられたのはパリの参謀本部を包囲するような形でアイルランド・ベルギー・スペインの北部から東部が現在反乱軍の勢力下だ。」

 

「・・・・・・では、ベルレンガはどうですか。」

 

「何・・・」

 

 

すると。その言葉を聞き、兵士達はざわめき。キリヤは顔が肯いていた。

ベルレンガとはポルトガル西部にあるベルレンガ島の事で、其処には連邦の人工島の補給基地が近くに建設されていたのだ。

 

「なるほど・・・って事は」

 

「はい。ベルレンガなら補給物資をまだ手に入れられる筈。其処で、敵の海上の部隊を壊滅状態に追い込んで包囲網に少しの期間の穴を開ければ、あるいわ・・・」

 

つまり、エリンが言いたいのは、シロガネがラングレーから一直線にベルレンガ補給基地に向かい、其処で物資輸送を手配し、輸送部隊を破った包囲網にへと通すという無茶に近い考えだったのだ。当然、リスクも大きいのは確かである。包囲網がもしかしたら回復している可能性もあるし、更には物資が足りない事もある。と言う考えもあるのだ。だが、今の彼等にはそんな贅沢は言えない。

そして、それもキリヤ達は重々承知だったのだ。だから・・・

 

「・・・解った。リスクが高いが・・・それしか無いな。」

 

「ほ・・・本気ですか、司令!?」

 

キリヤの賛成に兵士達が反論し、流石に危険だと言ったのだ。

それもその筈で、普通に考えれば無茶以外に言い様が無い。

だが、それでも。そうでもしないと基地に居る大勢の兵士が死ぬ事になる。

 

「確かに・・・これは危険な賭けだ。けどな。人間、一度は分の悪い賭けをするもんだ。そうでしょ?」

 

「・・・そうだな。そう言うのが好きな馬鹿も居るしな。」

 

キリヤは朱音に話しを振ると、朱音は少し笑って答えていた。

その隣に座っていたアンも苦笑はしていたが反対ではなかった。

そして。馬鹿と呼ばれた男も軽く笑っていたのだ。

 

「お前等も男だ。軍人だ。分の悪い賭けの一つ位、勝って見せろ。」

 

「・・・ふっ・・・」

 

そして。馬鹿と呼ばれた男、キョウスケはその一言で全員をその気にさせたのだ。

その一言こそ、彼の口癖の一つでもあった

 

 

 

 

「分の悪い賭けは嫌いじゃない・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。ラングレー制圧の為、反乱軍が大部隊を率い、進軍していた。

地上戦艦のライノセラス三隻とストーク二隻を母艦とし、回りには無人操作の戦車隊。

そして、三機編成のIS部隊が回りを飛んでいた。

 

「ラングレー基地まで後、どの位。」

 

「基地まであと800キロ。以前として敵の反応はありません。」

 

「フッ。それもそうよ。ラングレーとて物資が無限にある訳じゃない。こうして包囲して敵を弱らせれば、確実にアイツ等の基地を落とせる。サルの男共の最後は無様でないと。」

 

旗艦のライノセラスのブリッジで指揮官である女が高笑いをして椅子に座っていた。

彼女は指揮能力はあるが、こういう高飛車な性格である為、他の反乱軍からあまり評価されない人物であった。だから、この作戦でラングレーを落とし、自分の評価を上げようとしていたのだ。

 

「それに。あそこには連邦軍の特殊部隊のISがあるって話だし・・・あれは私達が使うべき物。男に尻尾を振る奴等には勿体無いわ。」

 

 

「基地まで後700!」

 

「・・・さて。ではそろそろ準備と行きましょうか。周辺警戒をしているIS部隊を順次帰還。基地攻略用装備を装備させて。」

 

「了解しました。アテネ1より全ISユニット。順次帰還し「イェーガー」を装備してください。」

 

そして。母艦に戻ったIS部隊は格納庫に置かれていたシールドミサイルを装備し、更には脚部にミサイルポットを装備。極め付けにはグレネードランチャーを両手に装備し、それを補うのか機体の装甲には追加ブースターが取り付けられたのだ。

 

「対拠点攻略用装備「イェーガー」。連邦軍のデータバンクにあったデータですが・・・使えますわね、これは。」

 

「偵察機から報告!敵基地を確認、ですが守備部隊の存在は確認できず!」

 

「あら。意外でしたね。では、その皆さんに対しご挨拶を。」

 

「了解。全部隊攻撃始め・・・」

 

「・・・?どうしました?」

 

「れ・・・レンジに反応あり!相手は一機です!」

 

すると、索敵レーダーに反応があり、レーダーを見ると相手、つまりラングレーの防衛部隊はたった一機だったのだ。それを聞いた司令官は呆れ、やはり男はこの程度かと過小評価していたのだ。

 

「今更だなんて・・・しかも一機?男も女を随分と舐め腐ってますわね。」

 

だが。それは相手が普通の兵士だったらの話。

 

 

 

 

ガゴン!

 

 

 

もしその機体が

 

 

 

ゴウンゴウンゴウン・・・

 

 

 

「一騎当千」の強さを持つ機体であれば、全ては別である。

 

 

 

 

ゴオン・・・

 

 

 

 

地下からのリフトが起動し、其処から一機の機体が姿を現した。

だが。その機体は全身がボロボロのマントに覆われており、何の機体なのかと言うのが全く解らなかった。

 

「・・・あれが?しかもあんなにボロボロなんて・・・馬鹿にしているにも程がありますわね。」

 

「どうします?」

 

「無論。完全に消滅させてください。」

 

 

 

 

刹那。司令官が人差し指を振り下ろすとそれを合図に一斉にISなどがその機体に対し集中砲火した。それが一分間続き、マントの機体が居た場所は炎が舞い、辺りは所々焦げていたのだ。

 

「目標に着弾。撃破は確実ですね。」

 

「当然。あれだけの火力です。生きていた方が可笑しいですわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

だが。外に居たIS部隊の兵士の一人がその着弾地点の中心を見て不審感を持っていた。

それは爆発がミサイルなどだけで機体からの爆発の気配が無かったからだ。

 

「・・・可笑しい・・・」

 

 

そして。その予想は的中する。

 

 

『生きていた方が可笑しいか。確かにな。』

 

 

「っ!?男の声・・・何処から!?」

 

「解りません!オープンチャンネルの様ですが・・・」

 

 

『けどな。世の中にゃそんな連中がゴロゴロ居る。それがこの世界だ。』

 

 

「っ!!発信源特定ッ!先ほど攻撃した機体の場所からですッ!!」

 

「えっ・・・!?」

 

其処には、黒とワインレッドをメインカラーとし、白い髪、エメラルドのツインアイ。

そして紅い追加装甲を装備した重武装の機体が一機、紅蓮の炎の中に立っていたのだ。

その機体形状はゲシュペンストタイプでも、特機でもない。

その名は。

 

「あれは・・・何・・・」

 

「人型・・・ビルトシュバインとか言う奴?」

 

 

 

 

「残念。コイツはヒュッケバインの改造機だ。名は「村正」。このラングレーを守護する紅き剣さ。」

 

 

 

 

村正。それに乗っていたのは何と、司令官のキリヤでしかもパイロットスーツを着ずに機体に乗っていたのだ。しかし。これには本人も慣れており、またそれは自信の現れでもあった。

一瞬戸惑った反乱軍の司令官だったが、直ぐに我に帰り、村正に対し一斉攻撃の命令を全部隊に出した。

 

「っ・・・!!な・・・何しているの!アイツを撃って!!」

 

「は・・・はいっ!!」

 

再び多数のミサイルなどが村正を襲う。しかし、村正の一部の装甲が可動し、それと同時に村正は一気に反乱軍の母艦に向かって一直線にダッシュした。しかし。そのスピードはダッシュと言うより、「神速」に近く、一瞬でストーク級の元にまで辿り着いたのだ。

 

「なっ・・・!?」

 

「先ずは・・・!」

 

そして、村正は背部に担架していた中型のレールガンを持ち、それをストーク級に向かって打ち込んだ。そのたった一発でストーク級から火があがり、墜落していったのだ。

 

「え・・・エオス撃墜!」

 

「たった一撃!?そんな・・・!!」

 

「た・・・対空!奴を撃て!」

 

焦った旗艦のオペレーターは撃墜されたストーク級に向かって対空砲を発射。

しかし、村正には一発も当たらず、キリヤは次のターゲットを地上のライノセラスにした。

 

「さて。次はライノセラス級にしますか!」

 

村正はレールガンを背部に担架すると、今度は腰部に担架していた一本の刀を抜刀。

真っ向から切りかかったのだ。だが、当然後ろはがら空き。それを隙と見たIS部隊は村正の後ろにへとミサイルを放ったのだ。

 

「ちっ・・・!!」

 

「余所見をしているから!!」

 

ほぼ全角度からのミサイル攻撃が再び村正に着弾した。

それでやっと倒せたと思ったIS部隊。しかし、村正にはダメージは入っておらず、コクピットのコンソールには「NO DAMAGE」と移されていた。

 

「何で・・・!?」

 

 

「・・・全く・・・一体誰だよ・・・重力制御機関なんて盛り込んだの・・・」

 

村正の周りには、円状にバリアが張られており、そのバリアによって攻撃がガードされたようだった。その正体はキリヤが言った重力制御機関によるもので其処から重力バリアが発生した様だ。

それによって攻撃が防御され、キリヤは村正の持つ刀でライノセラスの側面を切り裂いた。

 

「っ・・・!!戦車隊を呼び戻して!アイツの気を引かせるのよ!!」

 

司令官の命令で無人の戦車隊が呼び戻され、村正に対し一斉砲撃が行われた。だが、それも重力のバリアで防がれ、村正の後ろ腰にマウントされていたデザートイーグル型のハンドガンを乱射して戦車を蜂の巣にしていった。

 

「それくらいじゃコイツは止められねーぜ。」

 

「くうっ・・・!!こうなったら・・・!」

 

 

すると。IS部隊は村正への攻撃を中止し、基地に向かって飛んで行った。それを見たキリヤは、すかさず牽制に入ろうとするが、それを戦車や戦闘機などに阻まれてしまうのだった。

どうやら、母艦を囮にして基地を制圧しようと言う作戦に変更したらしい。

 

「うおっ!?くそっ・・・!」

 

 

「母艦があの黒い奴を引きつけている間に、私達は基地を叩くわよ!」

 

「「「「「了解ッ!!!」」」」」

 

 

そして。IS部隊は残った銃火器を全て拠点に向け、一斉攻撃の構えを取った。

それに対し無理矢理にでもフォローに入ろうとするキリヤだが、戦闘機から閃光弾が放たれ、視界を失ってしまったのだ。

 

「またかよ!!」

 

しかし。キリヤもそれで黙っている筈も無く、腰にマウントしていたアサルトライフルを取り、飛んでいた戦闘機に向かって乱射したのだ。だが、このアサルトライフルは火力は

それなりにあるが携行弾数が少なく、直ぐに弾切れになるというネックがあるので

 

カチ!カチ!

 

「げっ・・・!」

 

こうやって直ぐに弾が無くなるのだ。ちなみに、機体自体には予備のマガジンを担架するスペースが無い為、マガジンは一つだけである。

弾が切れたキリヤはライフルを再び担架し、ハンドガンを持ってIS部隊を撃とうとした。

 

「ようやくだな!」

 

「ちっ・・・!!スモーク散布!!」

 

だが、またしても攻撃が阻まれ、キリヤはこうなればと思い、背部からレールガンを装備。

それを使って旗艦に向かって放ったのだ。

 

「っ!!メインエンジン損傷!!出力20%ダウンです!!」

 

「構いませんッ!!これで私達の勝ちですから!!」

 

「間に合うか!?」

 

そして、レールガンをIS部隊に向けたキリヤはそれを発砲しようとした。

このレールガンは弾数こそ少ないが威力は高いのでIS部隊が密集する所に撃てればと思っていた。が、それを許す事は反乱軍の司令官が許さなかった。

 

『ほ・・・本当にやっていいのですか、司令官!?』

 

「構いません!これで勝たなければ!!」

 

『り・・・了解ッ!!』

 

司令官は友軍のライノセラスに対し自分の艦に突撃を掛け、それでキリヤと村正を潰そうと考えていたのだ。それを実行したライノセラスは旗艦のライノセラスに向けて一直線に

突っ込んで行った。

それを見たキリヤは避けようとペダルを踏むのだが

 

ヴィー!ヴィー!

 

「・・・そろそろ機体の限界が近いか・・・!」

 

コクピットの側面に機体の至る所からのダメージ報告が書かれたホログラムディスプレイが現れ、それを見てキリヤも少し焦っていた。それでもキリヤはまだ余裕の範囲で背部から先ほど使ったレールガンとは別の大型のレールガンを装備したのだ。

それを構えるとコクピットのホログラムディスプレイにレールガンのチャージしているエネルギー量が表示され、その間、キリヤは突撃してくるライノセラスに対し照準を合わせていたのだ。

 

「さて・・・・そろそろかな?」

 

そして。キリヤが余裕そうにしていると基地から村正に対し通信が入った。

それに応答したキリヤは相手が朱音で、しかも今まで通り余裕の顔なのを見ると顔をにやけさせたのだ。

 

「姉さん。そろそろか?」

 

『ああ。キリヤ、地下ドッグのハッチを開けてくれ。』

 

「了解ッ!」

 

キリヤは別のディスプレイを出現させると其処に表示されていた地下へと繋がるハッチの開閉ボタンの「開」を押した。すると、基地の滑走路の一角が地面から割れ始め、欲見れば、それはハッチが解放されていたのだ。

まだ抵抗するのかと感じたIS部隊は先にそっちを片付けようと言うことで目標を地下へのハッチに変えた。

 

「全隊!ハッチの所まで行って上がってくる所を叩くぞ!!」

 

 

そして。場所をハッチの其処が見える所に移動したIS部隊は残る火器を全て其処に向けた。

対するキリヤは救援に行こうとせず、レールガンの照準を合わせていた。

 

「後40%・・・」

 

 

(可笑しい・・・何故助けに行かない?もしかして助けに行けるだけの余力が無いから?

なら照準をIS部隊にでも向ければ・・・・・・っ!!!)

 

キリヤの行動に疑問を持っていた司令官。

そして、それは一瞬にして晴らされたのだった。

 

「IS部隊全員に通達!!ハッチから退避して!!」

 

「えっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガゴンッ!!

 

 

「ミサイル発射菅一番から四番、一斉射!!」

 

 

バシュシュシュシュシュ!!

 

 

 

刹那。ハッチが開き、其処から大量のミサイルがIS部隊に向かって発射された。

そのミサイルの嵐にIS部隊は驚き、咄嗟の判断が出来ずに撃墜されていった。

しかし、少なからず助かった機体も居ており、その機体はイェーガーをパージして爆煙の中から出てきたのだ。

 

「くっ・・・何だ一体!?」

 

「下から大量のミサイルって・・・!?」

 

 

驚いたパイロット達は地下のドッグへと続く穴を見ていた。すると、下から何かが上がって来ているのが解った。だが問題は其処ではなかった。それは今まで見たことの無い程の大きさの何かが上がってきていたのだ。

 

「何が・・・来る・・・?」

 

 

 

「メインエンジンスタート。」

 

「了解。メインエンジン、起動します。大型テスラ・ドライブ起動。」

 

 

「テスラ・ドライブ正常に稼働。各部出力に異常はありません。」

 

「全出力グリーン。最終チェック完了。」

 

 

「よし・・・・・・シロガネ、発進する!!」

 

 

 

地下ドックから姿を現したのは巨大な戦艦、そうシロガネだった。

しかも、甲板には既にラウラ達ラングレーのIS部隊が配置づいており、そのまま残存の反乱軍のIS部隊に襲い掛かったのだ。

 

「先制攻撃を仕掛ける。」

 

「了解ッ。」

 

「解りました!」

 

そして、甲板からスラスターを吹かして下方にいるIS部隊に向かい、ジャンプすると、ラウラは肩部のハッチを開放。其処から大量のベアリング弾を発射したのだ。

 

 

「っ!?全機回避・・・」

 

 

「はいはーい!回避したら私の相手ですよー!!」

 

それを回避する機体も居たが、それはシャルロットの狙撃で追撃を受け、さらにはアリスのビルトシュバインのザンバーで追い討ちをかけられる。

 

「サークルザンバー!!」

 

「があっ!?」

 

抜け目無しの一斉攻撃でIS部隊は壊滅状態になった。残る機体も五機ほどでそれには反乱軍司令官も焦りを隠せなかった。

 

「なっ・・・なんて・・・ッ!?」

 

 

刹那。突如側面から爆発が発生し、何事かと思った司令官は側面を見た。

その方向は特攻する筈のライノセラスが向かって来ていた筈だったが、何と旗艦とは十メートル程の間隔で止まっていたのだ。

そう。キリヤの村正が一撃で沈めたのだ。

 

「あ・・・ああ・・・!!」

 

「二番艦航行不能!三番艦は・・・!?」

 

残ったライノセラス級とストーク級はシロガネに砲火していたが、シロガネの下方にある砲台が砲撃し、数発で撃沈したのだ。

次第に、司令官は焦り、とうとう・・・

 

「ら・・・ライノセラス三番艦及びストーク二番艦撃沈!!司令官、指示を・・・ってあれ!?」

 

司令官は敵前逃亡したのだ。

その証拠に緊急用ハッチから一機の戦闘機が出て行くのが旗艦のモニターに移っていたのだ。それを見て、司令官が逃亡した事により、指揮系統は崩壊。旗艦の生き残ったクルーも退艦する事になったのだ。

 

「そんな・・・くっ・・・!総員退艦ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「な・・・何故・・・どうして!?」

 

戦闘機で先に逃げた司令官は、コクピットの中で怯えていた。

自分が勝てると思った相手が予想以上の実力で、自分が大敗したのだ。

しかも、その相手が自分が憎んだ男。それも唯一人。

屈辱などが一気に膨れ上がり、司令官はラングレーに復讐を誓うのだった。

 

「くそっ・・・くそっ・・・!!殺してやる!本隊から援軍を寄越して貰って、そして包囲している部隊で貴様等を・・・・・・!!」

 

 

だが。

 

 

 

 

 

 

 

バウンッ!!

 

 

それも叶わず。村正は正確に戦闘機をロックオンし、ハンドガンで撃墜するのだった。

 

「さて・・・後は・・・」

 

 

 

 

 

そして。

 

ガンッ!!

 

 

「打ち抜く。」

 

ラウラがステークを反乱軍のISに打ち込み、パイロットは盛大に血を吐くと、そのまま地面に墜落していった。こんな状態でも最低限生存は約束される。そう思い、残る機体に目を向けたのだが・・・

 

「ばきゅーん!」

 

既に隣でシャルロットがライフルを使い、エネルギー弾で一機を破壊。そして。

 

「これでラストッ!!」

 

アリスがザンバーで最後の一機を撃破し。その後、軽く息を吐いたのだった。

 

 

「・・・今の相手で最後です。レーダーに反応はありません。」

 

「結局。殆ど、キリちゃんがやっちゃったね。」

 

「・・・そうだな。」

 

ラウラはそう言い、シロガネの甲板に着陸した。その隣にシャルロットとアリスが着陸し、戦いの後の惨状を見ていた。基地のバリケードは完全に破壊され、基地のあちらこちらには砲弾の跡。そして撃墜された戦闘機、IS。破壊された戦車などが、そこら中に散らばっていたのだ。

 

「これじゃあ・・・防衛機能の殆どが失われたんじゃ・・・」

 

「だからこそだ。司令が残った部隊と共にラングレーを防衛している間に我々がシロガネで物資を運ぶ。今の状況で包囲網の破壊は無理だ。」

 

「それまで、基地とキリちゃん達が保てばいいんだけどね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

シロガネのブリッジでは出撃の用意をしており、艦長席では朱音がキリヤと通信をしていたのだ。だが、村正の損傷が激しいのか、キリヤの方は少しノイズが混じっていた。

 

「それでは、私達はベルレンガに向かう。それまでは・・・」

 

『ああ。コッチは何とかするさ。それと、姉さん。』

 

「・・・?」

 

『・・・頼むぜ。』

 

「・・・ああ。」

 

その言葉を最後に、キリヤとの通信が切れ、朱音は帽子を被り直すと立ち上がり、指揮を取ったのだ。

 

「さて・・・準備は整っているか?」

 

「問題ありません。」

 

「よし・・・シロガネ、発進する!目的地はベルレンガだ!」

 

「「「了解ッ!!」」」

 

 

シロガネは飛び立った。それを村正のコクピットのハッチを開け、見つめていたキリヤはシロガネが見えなくなり、回収班に回収されるまで見つめていたのだった。

 

 

 




次回予告

ラングレーを飛び立ったシロガネはベルレンガに急ぐ。
しかし、反乱の火に巻き込まれ、戦いは激化する。
その時。少女は忘れられない体験をするのだった。

次回「トレイター・ソード」
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