2021/09/02改稿 徴用、伊津部の誤字を重用、一部に変更
どうしてこうなるのだ。
バシブ・バンデベルはその人生において順調な出世を重ねていたはずだった。
士官学校での次席と言う地位と共に順風満帆な輝かしきスタートを切ったはずだ。
バンデベル一門の名に恥じぬ昇進を続けその地位は安泰であったはずだ。
そこに陰りが見えたのは一重に成り上がりのゲールのせいに他ならない。
ゼーリックを中心とした貴族閥は元来軍事分野において後れを取っていた。その中で重用される地位に就くため軍人となったはずが、ゼーリックがどこからか拾ってきたゲールは貴族閥の中での自分の地位を脅かす存在になった。
そもそもそのゼーリックからしていらぬ野心をたぎらせる男だった。
身に余る野心とその野心を持つ自分に酔うような男だった。
しかしガミラス帝国においてデスラー体制は絶対。
遠くない将来貴族たちはその特権をはく奪されるのは目に見えていた。
そこに対抗できるのがゼーリックだけであることも理解できた。
ゆえに彼に対して協力したのだ。
それがこのざまだ。
憎々しげに見つめるのは大きく姿を変えたバラン星の姿だ。
暗殺は失敗、ゼーリックが要塞指令代理に拘束され、艦隊はヤマトに追い立てられバランの地を後にした。
何らかの処罰が下されるのは明白であり、処刑を恐れ艦隊を離脱した。
放浪すること半年。
本国の状況がわからぬうちにデスラーとその一派に出会ってしまったのが運の尽き。
処罰をせぬ代わりに協力を約束させられ、こんなところでヤマトを待ち伏せることになった。
いつから自分の運命は狂ったのだと嘆く。
それもこれもすべてはゲールとヤマトのせいだと。
そしてそこに飛び込んできたのがヤマトだ。
総統の作戦は最低でも遂行しなければならない。見張りの親衛隊員を排除できれば今すぐにでも本国に帰還したいところだ。
八つ当たり気味に追い立てる。
ゼルグートは持ち前の装甲でデブリを無理やりに排除しながらヤマトに迫る。
その火力はゼーリックをして大小マゼラン最強と言わしめたものだ。
まぁデウスーラⅡにはかなわないのだろうが。
そうしてゲシュタムの門まで追い詰めたところで違和感を抱く。
ここに艦艇を配置した記憶などないのに巡洋戦艦の一個船体が展開している。
その中心に位置する旗艦...
あの特徴的な塗装など奴しかいない。
あのグレムトゲールだ。憎きゲールが目の前にいる。
ヤマトは戦隊の脇をすり抜けゲシュタムの門へと入っていった。
あとは離脱すればいいが、そうは問屋が卸さない。
「将軍、何をやっているのです。あの程度の小艦隊蹴散らしてしまいなさい。」
そう簡単に言ってのける親衛隊将校を思わず殴りつける。
成り上がりのゲールだぞ!
「奴が誰か分からんのなら黙れ!あの成り上がり野郎は、我々の妨害も乗り越えて戦果だけで少将に昇進した本物の化け物だ!バトルシップエースのグレムト・ゲールだぞ!!」
そう叫び視線を前方に戻す。
蒼白な顔で親衛隊将校が示す先には魚雷が迫っていた。
あぁ、どうしてこうなった
バンデベルはかく嘆きえり 終
皆様こんにちは、作者の大猫です
以上を持ちまして本作、ゲール少将の胃痛は完結となります。
ヤマト2199当時に書きかけた本作は放棄するのも忍びなく一話のみの短編として終える予定でした。
しかし皆様の反応のおかげで完結と言える部分まで書ききることができたことをここで御礼申し上げます。
堅苦しいのは以上として本作で書ききれなかったところあえて書かなかったところを上げていきたいと思います。
以下作者が考える疑問点
決戦において最後何が起きたのか
デスラー閣下が撃ちました。本作は2199の二次創作ですが他同系列作の設定も一部ちゃんぽんしてます。
この時デスラー閣下はヤマトが帝都バレラスに侵入し破壊をもたらすことで帝都臣民の意識改革と軍部に対するイニシアチブを決定的なものとしようとします。
しかしゲールに沈められてしまうとデスラーにすら反抗する狂犬が新たなる英雄の地位に就くこととなり極めて政治的においしくないです。ゆえにいい感じにヤマトが生き残るタイミングで誤射を装って後ろ弾しました。
決戦後ヤマトはどうなったか
本編通りです。あえて言うなら親衛隊が増援として送った戦力が減少してます。
バンデベルなんで生きてるん?
有能な副官がゼーリックを射殺でなく逮捕したことによるバタフライエフェクトです。いい感じにタイミングがずれてガトランティスに捕捉されず、通信も届かないところでさまよってたところデウスーラⅡに捕捉され指揮下に入りました。
いきなりの挿絵プラモ
すいません正直これがやりたいがためだけに投稿遅らせていました。
だってゲルガメッシュダズルかっこいいでしょう?それにハイゼラードもかっこいいかっこいいが二つ合わされば最強ですよほんと。
以下書ききれなかった点
ゲールの副官 連載を考えたプロットでは有能だけど事務方よりの予定でした。
ゲールの従卒 老年の下士官を登場させ随所でアドバイスするキャラでしたがテンポとか考えて登場シーンは全カットとなりました。
ゲール嫁 ラブコメシーンは無いですが主人公がアニメキャラのゲールでなく一人の人間としてのゲールになるときのキーキャラ予定でした。こちらもテンポと話数構成の犠牲になりました。
ゲール自身の苦悩 自身がアニメキャラではないのか、本当に今生きている世界は現実かを自問自答するシーンは必須だなぁと思ったのですが書いていて読んでも楽しくないな?となったので没になりました。
ヤマト側の視点 これは入れたいと思っていたのですが入れる場所がないので没に
イスカンダルで沖田艦長ともう一人南部あたりに会話してもらうよていでした。
こんなところで本作を締めさせていただきます。皆様本当にありがとうございました。
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