がっこうぐらし! 『わたしたちはここにいます』エンド 作:ランガー
もっと流行らせコラ! 俺もやったんだからさ(喜々)
でも精神崩壊の話は書いてて疲れるのであまり書けないゾ……
共依存と共存するがっこうぐらし、はーじまーるよー。
ついに来ました七日目。原作で
「すごい雨だね」
おっ、そうだな。
「これだけの雨なら水の確保は大丈夫そうですね」
おっ、そうだな。
現在、巡ヶ丘学院高校の浄水設備は近くの川や地下水だけでなく雨水も使っています。なのでみーくんの言う通り雨が降るのはありがたい話。まあゲームでは雨が降らなくても水が出なくなることはないけどな。
そして、もちろんメリットだけで終わらないのはもうご存知でしょう。
生に群がり死で塗りつぶすかれらにも『水が苦手』という弱点があります。
今までは設定の方が死んでいましたが、それが牙を剥くのがこの雨の日。雨がパラつく程度ならともかく、これほどの大雨が降ると積極的に室内に向かい雨宿りしようとします。
その辺はゲーム版でもしっかり実装してあり、それはもうアホみたいな数がなだれ込んできます。っていうかたぶんもう来てます。
「──ねえ、なんか音しない?」
「え? なにも聞こえないぞ」
おっと、もうイベントが始まったぜ。りーさんの言う通り耳を澄ませばガタガタ音が聞こえます。借金取りかな?(すっとぼけ)
このままでは食事を楽しめないので、さっさと殺しましょう(過激派)。
ちょっと様子を見てくるだけだから(フラグ)。
「私も行きます」
「あたしも行くよ」
みーくんとくるみも付いてきてくれました。もしここで誰も立候補しなかったとしても、伝令係が必要なので誰か一人は連れて行きましょう。
あっ、そうだ(唐突)。みーくんの装備が二日目に持たせた箒のままなので、購買部遠征で取ってた高枝切りバサミを渡しときます。
名前は……そうだな、突いてよし斬ってよし殴ってよしということで『
想衛刃はくるみのシャベルと違ってイベントで勝手に装備してくれるなんてことはありません。忘れないようにしようね!(3敗)
こ↑こ↓はバリケードの最前線がある階の廊下まで行くとフラグが立ちます。つまりは二階。
だから、さっさと出撃する必要があったんですね。
二階に下りたらNowLoading。かれらの進軍ムービーが始まります。
その間に今ルートでの雨の日戦についてお話します。
通常プレイなら程度の差はあれど非戦闘員も戦う総力戦になりますが、今回はできません。というのも今のゆきちゃんとめぐねえがかれらをハッキリ視認すると、まあ間違いなく死にます。
つまり1秒も戦えないどころか引き籠っていないといけないのが二人居るわけです。当然二人だけを隔離放置するわけにもいかないので、介護要員も付ける必要があります。
戦えるのは多くて四人。レーヴェ・みーくん・くるみの三人以外は恐怖のあまり戦えなくなることもあるので、結局は三人で戦うのが一番マシだったりします。
昨日バリケードを改造したのはこのためですね。防衛線が三ヶ所もあっては戦力が足りません。全部無人で対処できるようになれば楽なんですが……仕方ないね♂
イベントの終わりも同様で、通常は『放送室に立て籠もって誰かが下校放送を流すまで籠城』か『どこかに立て籠もって誰か一人が犠牲になる原作ムーブ』か。
今回はそのどちらでもありません。やろうと思えば(王者の風格)籠城ルートができますが、今回はキャンセルだ。
ではどうするか。レーヴェに覚醒してもらってイベントで終わらせます。
土壇場で覚醒して窮地を救うとかジャンプの主人公かな?
条件は『5分以上経過』かつ『レーヴェが好感度の高いキャラと一緒に居る』だけ。
つまり適当に時間を稼いでみーくん辺りと居れば万事解決というわけです。
簡単だな! いやあ便利便利。
真・要介護が居るこのルートならではの救済措置ですね。開発はこのプレイングを想定していた……?
ムービーが終わりました。と同時にバリケードが崩壊。二階にかれらがわんさか現れました。
ひとまず二人には生徒会室に戻ってこのことを伝えてもらい、その後は三階防衛に回します。三階のバリケードはまだ壊れていないので、二ヶ所にそれぞれ一人ずつで大丈夫。その間の囮役はもちろんオレが行く……。
「何言ってんだよ! バカな真似はよせ!」
うるせえ!(半ギレ) バカじゃねえ男なんて居ねえんだよ!(暴論)
と言ってももちろん無策で突撃するわけではありません。破壊されたバリケードの残骸が上手く足止めになっていますし、実はここからレーヴェにはとある能力が備わります。
それは『かれらに気付かれにくくなる』というもの。
簡単に言えば原作における卒業後のくるみ状態ですね。まあ
どちらにせよ遊撃で殺しまわる分にはありがたい能力です。存分に活用しましょう。
作戦は単純、二階の端から端まで移動しながら殺す『電撃戦』スタイルです。では、イクゾー!
「あっ、おい!」
くるみの制止も無視だ無視。
突破前進! 突破前進!
電撃戦とは! 一度抜いた戦線を! 脇目を逸らさずそのまま! 要衝まで突っ込むことだ!
止まらない! 止まらない! 戦略要衝まで止まらない!
脇目もふらず、側面を見ずに進み続ける! これが電撃戦!
それは、突然やってきた。
世界がこうなってから、初めての雨の日。
生徒会室――じゃなくて部室で朝ご飯を食べていたら、何かすごい音がして。
レーヴェとみきと一緒に二階に見に行ったら、二階のバリケード前にあいつらがいた。
「なんだよ……あれ……」
今まで見たこともない、とんでもない数。
あいつらがひしめき合い、今にもバリケードを力任せに突き破ろうとしていた。
「マズいな。一旦三階に――」
突然の轟音がレーヴェの言葉を遮る。
音のした方を見れば、二階の端にあるバリケードが無残な形で廊下に散らばっていた。
バリケードの残骸を
そして、あたしたちがいる中央階段のバリケードもミシミシと悲鳴を上げていた。
「やばいんじゃないか、これ……」
「せ、先輩……」
今まで何度か戦ってきたけど、それでも初めて感じるほどの恐怖。
みきも、いつも冷静なその顔には恐怖がありありと浮かんでいる。
「まったくだ。やつらも雨宿りでもするのかね」
そんなあたしたちに対してレーヴェはどこまでもいつも通りで落ち着いていた。
「ここは私が引き付ける。お前たちは三階に戻って生徒会室を死守しろ」
でも、その口から出た言葉は決して明るいものじゃなかった。
「何言ってんだよ! バカな真似はよせ!」
「そうですよ! 囮なら私が……」
無茶だ。
あんな数に、しかもここのバリケードも壊されたらさらに増えるのに、一人で行くなんて。
「ダメだ、私は生徒会長としてお前たちの命を預かっているんだ。お前たちを無事に生かすのも私の仕事なんだぜ」
レーヴェはそう言って、あたしたちの制止も聞かずに飛び出していった。
「あっ、おい!」
「くるみ先輩!」
レーヴェを止めようとしたところをみきに止められる。
「……行きましょう。私たちも守る側なんです。のんびりしていられません」
「でも!」
「このまま意固地になって全滅したら元も子もありません。大丈夫です、レーヴェ先輩は絶対無事に帰ってきますから」
「……わかった」
そのまま部室のみんなに外に出ないように伝えて、みきと手分けして三階のバリケードを守る。
三階まで来るやつは予想以上に少なく、バリケードの隙間からシャベルを突き刺すだけで何とかなっている。おそらくみきの方も同じだろう。
でも、三階まで来ないということはつまりレーヴェのところに集中しているということ。
……それをわかっているのに、何もできない自分が歯がゆい。
ここを離れたら突破されるかもしれない。みきも手一杯だろうし、代わりに戦える人はいない。
また一体バリケードに組み付く。
すぐにシャベルを構え――
「え?」
突如、バリケードに組み付いていたやつが床に伏した。
「よう、無事か?」
「レーヴェ!」
そいつを斬り捨てたのはレーヴェだ。
いつもの調子で、血まみれだけど見たところ噛まれたような傷はない。
よかった。無事だったんだな……!
「いやはや、無事でよかったよ。突き放すように置いていく形になったから、何気に心配だったんだぜ?」
「お前に言われたくないよ。一番危険なところに一人で突撃したレーヴェにさ」
「悪かったって」
相変わらずの涼しい顔でバリケードを乗り越えるレーヴェ。
本当に反省しているのか疑わしいところだが、今は怒ってる場合じゃない。
「ここはあたし一人で大丈夫だ。レーヴェはみきの方に行ってくれ」
レーヴェが斬り捨てたのでバリケード付近にいるやつはいなくなった。まだ下から数体来ているけど、このくらいならどうとでもなる。
「
「ああ!」
互いに拳を突き合わせ、レーヴェが走っていく。
……いいな、こういうの。戦友みたいで。
――ザシュリ
レーヴェと別れてから少し。シャベルが突き刺さり、最後の一体が動かなくなった。
「ふぅ……。これでもう大丈夫かな」
下を覗き込んでも、あいつらは一体もいない。下の階にはまだいるのかもしれないけど、上がって来ないなら問題ない。
終わったんだ。あの死の大波が。
レーヴェたちの方も終わっただろうか?
そう思ってそっちに顔を向けたのと、さっきも聞いた轟音が再び聞こえてきたのは、ほぼ同時だった。
散らばった机、みきを庇うように立つレーヴェ、近づくやつら。
――突破された!
「レーヴェ! みき!」
一目散に駆け出す。
でも、いくら元陸上部で足に自信があっても、瞬間移動なんてできやしない。
この距離はあまりにも遠すぎた。
「先輩!」
「このマゲッツめ!」
やつらの一体がレーヴェに肉薄し――
「え……?」
――通り過ぎた。レーヴェの真横を。
レーヴェもみきもあたしも何が起きたのかわからず、その場で固まってしまう。
『生きている人間』を無視した。食らいつかなかった。
まるで仲間だと思っているかのように。
レーヴェを無視したやつはそのままみきの方へと――
「待て!」
レーヴェがとっさに掛けた声。その声にみきを攻撃しようとしていたやつはピタリと止まり、レーヴェの方へ振り返った。
「待っ……て……くれ。そいつは……大切な人……なんだ。だから……手を……出さないで……くれないか……?」
言葉を選ぶように、震えた声で、たどたどしく話す。
「……ヴ……」
それに対してそいつはゆっくりと向きを変え、そのまま階下へと消えていった。
「…………」
『やつらに言葉は通じない』
そのはずだった。先輩だってそうだった。他のやつらも音には反応するが、ただそれだけだ。
意思疎通なんてできないし、こちらのお願いなんて聞き入れたことはない。
そのはずなんだ。
それなのに、さっきのやつはみきを前に立ち去った。レーヴェの言葉に従った。
「先輩……一体、何が……?」
何が起きたのか。
なんであいつはレーヴェの言うことを聞いたのか。
レーヴェは何者なのか。
いろんな疑問がぐるぐると頭を駆け回る。
レーヴェは顔を押さえたまま動かず――
「――――ははは」
「レーヴェ……?」
「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ! アーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!」
「見たか! やつらが去っていったぞ! 生者に食らいつくしか能のないやつらが! 言葉など通用しないやつらが! 私の言葉を聞き入れた!
両腕を広げ、天を仰ぎ、心底楽しそうに、叫び、笑う。
そんなレーヴェを止めるようにみきが抱きついた。
「どうした、美紀?」
「もういいんです……もういいんですよ……!」
「ん? 何がだ?」
首をかしげながらもみきの頭を撫でるレーヴェ。すすり泣くみき。言葉を失うあたし。
がらんとした廊下にみきの声が静かに響いていた。
覚醒(精神崩壊)
これがホントのフレンド死体
☆解説
・
イベントでのみ獲得可能な能力。言葉でかれらを操ることができる(あくまで単調な命令のみ)。
レーヴェ・アドラーは『人』と『かれら』の枠組みを越えた者として生まれ変わったのだ。
『
カーネーションの花言葉といえば『愛』だが、濃い赤色のカーネーションの花言葉は『心の哀しみ』