がっこうぐらし! 『わたしたちはここにいます』エンド   作:ランガー

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今までみーくんばかりだったからこの娘にもスポットライトを、と思ったがちょっとやりすぎた
本当に、申し訳ない(MTLMN)

前回のあらすじ

レーヴェ「くにへ かえるんだな おまえにも かぞくがいるだろう」
かれら「おかのした」



七日目 鬱くしく青き潮

 

 俺は人間をやめるぞー!ながっこうぐらし、はーじまーるよー。

 

 

 レーヴェが究極の死配者になったところから。

 

 レーヴェ・みーくん・くるみの正気度は死にましたが雨の日を乗り切ったので問題ありません(マクスウェル理論)。

 ここまで来ると全員生存は簡単ですね。先程のようにクビだクビだクビだ!すれば帰っていくので、むしろやられる方が難しかろうて。

 !ばらさよられか

 

 で、(みーくんが離してくれるの)まーだ時間かかりそうですかねー?

 もうイベント終わってるんですけど(半ギレ)。

 

「先輩……どこにも……行きませんよね……いなくなったりしませんよね……?」

 

 当たり前だよなぁ?

 ちなみにここまで堕ちたみーくんは追跡の鬼なので、どこまで逃げても付いてきます。居なくなることはできません。最悪手足を切り落とされて監禁されます(無慈悲)。

 

「レーヴェ……お前は、一体……?」

 

 くるみちゃんも混乱してますねぇ! そら(あんなん見たら)そうよ。

 

 とりあえず生徒会室に戻って終戦宣言をしましょう。生徒会室籠り隊はまだ乗り切ったことを知らないからね。

 

 我が代表堂々帰還す!

 防衛はしっかりできたので全員無事です。

 

「あっ、レーヴェ君、大丈夫でしたか?」

 

 真っ先に心配してくれる辺りめぐねえはめぐねえですね(意味不明)。

 

 しかし今のめぐねえとゆきちゃんは現実を視認できていないので、かれらの大群が来たことは上手く誤魔化しましょう。

 

 敵国の完全なる奇襲であったが、皇軍の奮闘により此れを撃退。斯くして此の地の平和は守られた。巡ヶ丘の勝利である!(大本営発表)

 

「?」

 

「あー、気にしなくていいですよ。いつもの発作ですから」

 

 ボケを発作呼ばわりはやめて差し上げろ(懇願)。

 

「あの、すごい笑い声が聞こえたんだけど……」

 

 ちょっと笑えることがあっただけだゾ。正気度もばっちりだから大丈夫だって安心しろよ~(回復したとは言ってない)。

 

 そんなことより、みんな朝腹減んないっすか? じゃけん朝食食いましょうね~。

 

「……そうね。朝ご飯の続きにしましょうか」

 

 朝食の景色を背景にミーティング画面に移ります。

 ゆき&めぐねえは安全のためにりーさんと共に屋上菜園の世話に割り振り、残りでバリケードの修復をします。

 

 かれらは撤退しましたが、三階の一部と二階のバリケードは玉砕したままです。早いうちに直しておきましょう。

 

 『クビだクビだクビだ!すれば帰っていくならバリケードなんて要らないじゃんアゼルバイジャン』と思う視聴者(ホモ)兄貴が居るかもしれませんが、そうはいかんざき。

 哀の死配者(レイン・カーネーション)は声の届く範囲にしか効きません。一度命令を出せばその個体はしばらく大丈夫ですが、命令を出した時にその場に居ない奴は平気で生存者を襲います。

 例えばレーヴェが生徒会室に居る間に二階でみーくんが襲われた、となったらアウトです。ゆきとめぐねえにかれらを視認させないためにも、しっかり締め出しておきたいところ。

 だから、バリケードを作る必要があるんですね。

 

 二階は作業量が多いうえに接敵する可能性があるので、最終的なメンバー編成は

 

 二階:レーヴェ・みーくん・くるみ

 三階:けい・たかえ

 屋上:りーさん・ゆき・めぐねえ

 

 が妥当でしょうね。

 

 バリケード修復は倍速倍そ

 

 な ん で 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か ?

 倍速解除早スギィ!

 

 おっと、修理中にかれらが来ましたね。

 

「レーヴェ、あたしが」

 

 (出る必要)ないです。一体くらいどうということはありません。会長命令でご退場願いましょう。

 

 帰れ帰れぇ! 逃げられるうちに逃げとくんやこのアメ公めぇ!(日本兵)

 

「ヴゥ……」

 

 かれらが返事(?)をして帰って行きました。あれなんて言ってるんでしょうね?

 

 ままエアロ。作業再開すっぺ!

 

「……なあ、レーヴェ」

 

 ん? なんや?

 

「いや、なんでもない……」

 

 くるみちゃんはそれだけ言って作業に戻りました。

 

 何だったんだ?(すっとぼけ)

 まあキャライベのフラグなんですけどね(アンチすっとぼけ)。

 今夜くらいには起きるかな?(すっとぼけ)

 

 修復が半分くらい終わったところでレーヴェは離脱。あとはみーくんたちに任せ、三階へ向かいます。

 

「あ、先輩。下は終わった?」

 

 おっ、そうだな(終わったとは言ってない)。

 

 途中に圭が居たので拾って行きましょう。

 行先は職員室です。

 

 ここは六日目に階段との扉を封鎖したのが功を奏し、突破されていません。ただ、かれらのドアバンが効いたのかバリケードが一部崩れてガラス片が散らばっています。ここはそんな頻繁に使う部屋ではありませんが、ついでに掃除しておきましょう。

 

 

「いつっ」

 

 おっと、けいがガラスの破片で怪我をしたようです。

 いかん、危ない危ない危ない……(レ)

 

「な、なんでもないっ! 大丈夫だから――」

 

 けいは にげだした!

 しかし まわりこまれてしまった!

 

 はい、ここはかげふみなりくろいまなざしなりで逃がさないようにします。

 おいおいおいおい待てよ待てったら!(とおせんぼう)

 

 この作品にはメンバーの正気度をガタ落ちさせるクレイジー・イベント、略してクレイベと呼ばれる原作にはないイベントがいくつかあります。前partまでにあった『めぐみちゃん17歳』や『哀の死配者(レイン・カーネーション)』がそれですね。

 クレイベが起こると本人を含む関係者の正気度が下がる、他者への依存が非常に大きくなるなどの効果があります。

 正気度を下げすぎなければ起きないので通常プレイなら自然と避けるものですが、まあこのプレイでどうするかは言うまでもありませんね。

 

 今回のこれは圭のクレイベ。例によってパワーあるオリジナルのイベントです。

 

 早速圭を自室である生徒指導室に連れ込みましょう。

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 祠堂圭にミスがあるとすれば、それは『怪我しやすい作業を誰かと一緒にやってしまった』ということだろう。

 もし一人でやっていれば。もしそんな作業そのものをやっていなければ。

 どうなっていたか。

 

 それは誰にもわからない。

 

 

 

 死の波を乗り越えた学園生活部は急ピッチで破壊された防衛線を修復していた。

 可能な限りの労働力で死の傷跡を癒していく。

 

 レーヴェ・アドラーが()()を知ったのは、その作業中であった。

 

「いつっ」

 

「おい、大丈夫……か……」

 

 圭と共に割れたガラスを片付けていたレーヴェは、横から聞こえた小さな悲鳴に思わず振り返る。

 

 が、その時目に入った光景に言葉を失ってしまった。

 

「な、なんでもないっ! 大丈夫だから――」

 

「待て!」

 

 圭はレーヴェが()()に気付いたことに気付いたのか、素早く隠して立ち去ろうとする。

 

 しかし、レーヴェは逃げようとする圭の腕を掴んで引き寄せた。

 

「ッ! ま、待って」

 

 圭の制止も聞かずにその指を見る。

 

 先程見た通り、ガラスの破片で軽く切ったであろうその指からは少量の血が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 青い血が。

 

 

 

 

 

 二人、静かな廊下を歩く。

 

「生徒指導室でいいか? あそこなら誰も居ないはずだ」

 

「……うん」

 

 レーヴェの後ろをトボトボ歩いている圭が小さく頷いた。

 ティッシュを巻いた指をポケットに突っ込み、その表情は優れない。

 

 当然だ。その身に流れる血が青いだなんて、隠したかっただろう。

 レーヴェもそんな圭の気持ちをわかっていた。

 

 それでも。

 レーヴェはこのことを知りたかった。()()()()()()()()()()()()()()()

 

「あ、先輩。バリケードの修理、終わりました」

 

 二人が指導室前に着くと同時に美紀が生徒会室から出てきた。

 どうやら作業終了の報告に来たようだ。

 

 予想していなかった親友の登場に圭の肩がビクッと跳ねる。

 

「それはご苦労。なら次は廊下を掃除してくれ。ただしやつらの残骸がきついなら放置で構わない。そして私はこれから圭との面談があるので、それが終わるまで生徒指導室は全員立ち入り禁止とする。聞き耳を立てたらシバき倒すとでも言っておけ」

 

「え? あ、はい。わかりました。みんなに伝えておきます」

 

「ああ。悪いな」

 

 その雰囲気からただ事ではないと察したのだろう。圭の表情に気付いたようだったが、何も聞いてこなかった。

 

 そのまま美紀と別れ、生徒指導室に入る。隣は生徒会室だが、この学校の防音設備なら声が漏れることはない。

 

 圭を適当なところに座らせ、レーヴェもその近くに座る。

 

「さて、普段ならあまり個人のことにあまり突っ込まないが……こればかりは聞かせてもらうぞ」

 

「うん……」

 

 圭は観念したのかぽつぽつと話し始めた。

 

 幼い頃から血が青かったこと。医者には治療法はないが命に別状もないと言われたこと。その医者の言う通り肉体的には何の問題もないこと。

 迫害を恐れて誰にも話せなかったこと。出血しなければ外見は普通なので今まで隠し通せたこと。

 

 自分は化け物なのかもしれないと悩み続けたこと。

 

「だから、ずっと隠してきたの。……こんなところかな」

 

 全てを話した。

 

 レーヴェは何も言わずに話を聞いている。

 

 でも、こんなことを言えばどう思われるか、圭は容易に想像がついた。

 

「やっぱり、気持ち悪い……ですよね。で、でも……本当に害はない、から……だから、()てないで――わぷ」

 

 涙の嘆願はレーヴェに抱きしめられたことで中断させられた。

 

「ああ、大丈夫だよ。誰が気持ち悪がるものか。誰が棄てるものか」

 

「先輩……」

 

「しかし、言葉だけでは確実ではあるまい。気持ち悪がらない理由を見せよう」

 

 レーヴェは見えやすいように少し離れ、仕舞っていたナイフを取り出す。そして自分の指を傷つけた。

 

「え!? うそ……!」

 

 それを見た圭の顔が驚愕に染まる。

 

「見えるだろう?

 

 

 

 

 

 俺も血が青いんだ」

 

 

 その色は。圭と同じ色。

 

「俺はずっと()()だった。巡ヶ丘学院高校に来てからいろんな人と出会い、親しくなってきた。それでも、俺は一人だったんだ。当然誰かに言えるはずもなく、ずっと一人で抱えてきた」

 

 ()()()()では、医者にそういう病気で治療法はないが命に別状もないなんて言われた。

 高校一年生の頃に疑問に思って調べてみたが、そんな病気は全く見つからない。

 なにせ肌の色も唇の色もおかしいところはなく、身体の不調もない。血が青いこと以外は至って普通だったのだ。

 

 しかし、だからと言って気軽に口外できるものではない。彼も今回の件がなければ黙っているつもりだった。

 

「私も、誰にも言えなくて……みんなにも……!」

 

 そしてそれは圭も同じ。

 

 圭の目からぽろぽろと涙が零れる。

 レーヴェは圭に近付き、涙を隠すように再び抱きしめた。

 

「ああ、辛かっただろう。だが、もう大丈夫だ。俺たちは同類なんだ。一人で抱え込む必要はない」

 

「先輩……!」

 

 (せき)を切ったように泣きだす圭。

 

 その涙が止まるまで、レーヴェは抱きしめ続けた。

 

 

 (うた)われることのない曲を奏でる一人()()一人()独奏者(ゾリスト)。近いようで交わらなかった道に青い糸がかかる。

 

 いかなる色でも血は濃い。この見えざる青き繋がりは二人にとってかけがえのないものになるだろう。

 





まあこの作品でスポットライト当てるってこういうことだよね
本当に、申し訳ない

☆解説
・青い血
その組織は(クローン)を作った。命の色を青にした。澄み渡る青空のような明るい未来へと導いてくれることを祈って。
blue bloodは貴族 選ばれた色――

がっこうぐらしとクローンの親和性の高さよ。ちなみに初期案ではみーくんの予定でした(目の色が青なので)
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